書籍

今日の治療薬2020

解説と便覧

  • 新刊

編集 : 浦部晶夫/島田和幸/川合眞一
ISBN : 978-4-524-22657-3
発行年月 : 2020年1月
判型 : B6
ページ数 : 1472

在庫あり

定価5,060円(本体4,600円 + 税)


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今日の治療薬2020の掲載薬価についてのご注意

1.「今日の治療薬2020」に掲載している薬価は2020年1月時点のものになります。
2020年改定の新薬価は掲載しておりません。

2.2020年改定の新薬価を掲載した「今日の治療薬2020」改訂版発売の予定はございません。

正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

臨床で使われる医薬品を薬効群ごとに解説と便覧で構成したベストセラー。2020年版では、新章「免疫疾患治療薬」を設け、リウマチ膠原病疾患、炎症性腸疾患、乾癬などの治療薬を含めて改編。免疫疾患薬を横断的に理解できる。さらに、解説には「図で見る薬理作用」を新たに描き起こして掲載。ますます使いやすく便利に。ポータルサイトで年3回更新情報も配信。

今日の治療薬2020の改訂ポイント
◆2大改訂ポイント
 ・新章「免疫疾患治療薬」を設けました
   −関節リウマチなどの膠原病諸疾患、炎症性腸疾患、乾癬などを免疫疾患として1つの章にまとめました。
 ・解説に「図で見る薬理作用」が加わりました
   −理解を助ける本書オリジナル図を描き起こしました。

◆その他の改訂ポイント
 ・便覧の警告欄では、使用できる医師や医療施設が限定される薬剤に新マークを新設
 ・便覧では、AGを通常の後発品と区別して新設
 ・索引に「探しにくい適応症ガイド」を新設
 ・巻末付録に「2019年11〜12月部会承認の新薬」を新設

本書の使い方(1)〜(6)
■巻頭トピックス
 1.免疫疾患治療薬
 2.薬剤耐性菌時代に求められる抗菌薬療法
 3.オーソライズド・ジェネリックとは
病原微生物に対する薬剤
 1.抗菌薬
 2.抗ウイルス薬と抗ウイルス療法薬
 3.抗真菌薬
 4.抗寄生虫薬
 5.予防接種用薬
 6.消毒薬
抗悪性腫瘍薬
 7.抗悪性腫瘍薬
炎症,免疫,アレルギーに作用する薬剤
 8.副腎皮質ステロイド
 9.鎮痛薬(非ステロイド抗炎症薬など)
 10.免疫疾患治療薬(リウマチ,炎症性腸疾患,乾癬など)
 11.抗アレルギー薬
代謝系に作用する薬剤
 12.糖尿病治療薬
 13.脂質異常症(高脂血症)治療薬
 14.痛風・高尿酸血症治療薬
内分泌系薬剤
 15.女性ホルモン製剤,子宮用剤
 16.男性ホルモン製剤
 17.他のホルモン製剤,代謝異常症治療薬
 18.甲状腺疾患治療薬
 19.骨・カルシウム代謝薬
ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
 20.ビタミン製剤
 21.輸液・栄養製剤
血液製剤,血液に作用する薬剤
 22.血液製剤
 23.造血薬
 24.止血薬
 25.抗血栓薬
循環器系に作用する薬剤
 26.降圧薬
 27.狭心症治療薬
 28.抗不整脈薬
 29.心不全治療薬,昇圧薬
 30.血管拡張薬・肺高血圧症治療薬
 31.利尿薬
呼吸器系に作用する薬剤
 32.気管支喘息治療薬,COPD治療薬
 33.呼吸障害改善薬
 34.鎮咳薬,去痰薬
消化器系に作用する薬剤
 35.上部消化管疾患治療薬(消化性潰瘍治療薬など)
 36.下部消化管疾患治療薬(下剤など)
 37.痔疾患治療薬
 38.肝疾患治療薬
 39.胆道疾患治療薬
 40.膵疾患治療薬
神経系に作用する薬剤
 41.抗精神病薬,抗うつ薬,その他
 42.抗不安薬,睡眠薬
 43.抗てんかん薬
 44.片頭痛・慢性頭痛治療薬
 45.制吐薬,鎮暈薬
 46.パーキンソン病治療薬
 47.脳卒中治療薬
 48.抗認知症薬
 49.神経難病治療薬,その他
 50.筋弛緩薬
 51.麻薬および類似薬
 52.麻酔薬
腎・泌尿器系薬
 53.腎疾患用剤
 54.泌尿器・生殖器用剤
感覚器官用剤
 55.眼科用剤
 56.耳鼻咽喉科用剤
 57.皮膚科用剤
その他
 58.歯科・口腔用剤
 59.中毒治療薬
 60.造影剤
 61.漢方薬
■巻末付録
 1.妊婦・授乳婦へ投与する際の注意点
 2.高齢者へ投与する際の注意点
 3.小児へ投与する際の注意点
 4.肝・腎障害患者へ投与する際の注意点
 5.薬剤の投与期間
 6.重大な副作用(有害反応)の症状
 7.治療薬物モニタリング(TDM)における治療域・中毒域
 8.主な臨床検査基準値一覧
 9.主なドーピング禁止薬剤
 10.2019年1月〜12月に承認・薬価収載された主な新薬
 11.2019年11月〜12月に部会承認された主な新薬
 12.健康被害救済制度
 13.配合剤早見表
 14.医薬品リスク管理計画(RMP)
識別コード
索引
 便覧薬剤索引
 解説事項索引
 探しにくい適応症ガイド
主な製薬企業連絡先一覧

2020年版(改訂第42版)序文

 本書は1977年の初版発行以来毎年改訂を重ね、この間多くの読者のご批判と励ましのもと、より信頼される薬の本を目指してきた。2020年版では、2019年版までの「免疫抑制薬」と「抗リウマチ薬」の各章、および炎症性腸疾患と乾癬の解説と便覧を統合し、新章「免疫疾患治療薬」に再編成した。本書の枠組みとしては久しぶりの大改訂である。
 本書は故水島裕先生が企画された初版より、臨床における医療従事者の使い勝手を重視して編集してきた。そのため、「免疫抑制薬」のように基礎の薬理学書で使われていた薬物の構造や作用機序に基づく分類に加え、「抗リウマチ薬」のように対象疾患に対する治療薬という分類も併せて章立てしている。
 しかし、時代とともに「抗リウマチ薬」には生物学的製剤を含む広義の免疫抑制薬が次々と加わり、既に免疫抑制薬が関節リウマチ治療薬の中心となっている。さらに、それら免疫抑制薬の一部は炎症性腸疾患や乾癬などにも適応が広がった。こうした現状を踏まえ、2020年版では新章「免疫疾患治療薬」を設け、ここに臓器移植、リウマチ膠原病疾患、炎症性腸疾患、乾癬などの治療薬を含む枠組みに改訂した。この新たな編成の最大の利点は、免疫疾患を横断的にみて治療薬全般に関する理解が進むことであると考えている。
 その他、今回の2020年版では以下の改訂を行った。
 ・解説では、「図で見る薬理作用」を新たに描き起こし、主な章に掲載した。
 ・便覧の警告欄では、添付文書において、使用できる医療施設や医師が限定されている薬剤に、マークを挿入した。
 ・便覧において、オーソライズドジェネリックにマークを付し、通常の後発品と区別して掲載した。
 ・索引では、「探しにくい適応症ガイド」を新設し、便覧の適応症欄に掲載されたもののうち、掲載章がわかりにくい適応症を50音順で掲載した。
 ・巻末付録に、「2019年11月.12月に部会承認された主な新薬」を新設し、進行上便覧各章に掲載できなかった新薬の情報をまとめて掲載した。
 読者の皆様には今までのご支援に感謝するとともに、2020年版も臨床現場で従来以上に活発に使っていただくことを心から願うものである。また、今回の改訂では、執筆者と南江堂のスタッフには例年以上に大きな負担をお願いすることになった。この場をお借りして深謝したい。

2020年1月
編集者一同

 本書は、われわれ40〜50歳代の医師が研修医のころから使用していた『今日の治療薬』の最新版である。本書の特徴として、同種の書籍に比べるとコンパクトで携帯しやすい点があげられる。
 紙の処方箋を利用している病院やクリニックでは、薬の処方に本書は必携であろう。また電子カルテ上で薬を処方する病院やクリニックでは、カルテ上で薬の添付情報を検索できることが多いと思われる。適応、用法・用量、副作用はこの電子カルテ上で十分に確認できるために、個々の薬品名がわかっている場合には忙しい外来中に本書を開く必要はない。しかし、忙しい外来中にもかかわらず本書が絶対的に必要な場面がある。それは薬品名を知らない、または忘れた場合である。この場合には電子カルテ上でも検索のしようがない。一方で、本書では薬効群ごとに分類されているため一目で必要な薬品名にたどり着くことができる。このような俯瞰的に広い情報から細かな情報に入っていく作業は、やはり電子情報よりも書籍のほうが数段上かと思う。研修医時代も必携の書籍であったが、ベテラン医師にとっても別のかたちで必要な書籍である。
 今回の2020年版では、各章で薬理作用が図解され、それぞれの薬剤がどこの段階で作用するのか一目でわかるようになっており、また進歩の著しい免疫関連疾患については新しい章立てにまとめられた。自分の専門分野以外の新しい薬剤の機序まで理解し記憶するのはもはや困難で、これらの新しい工夫は読者にとってもきわめて有用であろう。
 薬剤開発は日進月歩であり、常に新しく正しい知識を手元に置いておく必要がある。本書はたとえ電子カルテの時代でも上記の理由で必携の書籍といえるであろう。

臨床雑誌外科82巻7号(2020年6月号)より転載
評者●順天堂大学上部消化管外科教授 峯真司

 本書が今年も発刊された。1977年の初版から毎年改訂を重ね、今回で第42版となる。私が医師になり30年が経つが、駆け出しの研修医のころから外来や病棟でお世話になったロングセラー書籍である。変わらないB6判のビニールカバーを手にすると、悪戦苦闘していた研修医時代を思い出す読者諸氏も多いのではないだろうか。相互作用注意を自動的に警告し、drug information(DI)をすぐに参照できる電子カルテの普及で、その活躍の場は少なくなってきたが、各病棟や診察室に1冊は常備されているベストセラー書籍でもある。
 初版の序文を引用すると、本書は「医学薬学に携わるものすべてが、著書として読んでも、また日常診療に便覧として用いても役立つ」ようにまとめられている。第1章抗菌薬から第61章漢方薬まで、約1,200頁に充実した内容が収載される。日常的に使用される薬剤は、最近市販されたものを含めすべて便覧に記載されている。各章のはじめには、「最近の動向」、「主な診療ガイドライン」、「主な新薬」の小見出しで最新情報がコンパクトに列挙される。解説は、各領域の専門家によって毎年最新の内容に更新されている。2020年版から新設された「図でみる薬理作用」は、薬剤の作用機序が一目でわかるようになっており、複雑化する治療薬全般の理解に加え、疾患ごとの病態生理の違いを整理することにも役立つ。また「服薬指導のポイント」、「医薬品ヒヤリハット」など、患者指導や調剤時の注意点もわかるようになっている。便覧では、添付文書には記載されていない小児の用量と妊婦・授乳婦への危険度も網羅されている。適用外使用に関する情報にはマークが付され、商品名に含まれる剤形や用量が太字になるなど、細かな配慮もなされている。以上のような特徴があるため、新しい薬を処方するとき、他科で処方された新薬を調べるとき、薬の名前を失念したときなど、今でも欠かせない1冊である。
 近年の整形外科領域では、「抗リウマチ薬」に生物学的製剤を含む広義の免疫抑制薬が次々と加わり、免疫抑制薬が関節リウマチ治療薬の中心になっている。さらに、それら免疫抑制薬の一部は炎症性腸疾患や乾癬などにも適応が広がった。こうした現状が考慮され、2020年版では、2019年版までの「免疫抑制薬」と「抗リウマチ薬」の章、および炎症性腸疾患と乾癬の解説と便覧を統合し、新章「免疫疾患治療薬」が再編成された。同書の枠組みとしては、久しぶりの改訂になっている。
 その他、2020年版では、以下の6項目の改訂がなされている。
 (1) 解説では、「図で見る薬理作用」を新たに描き起こし、主な章に掲載している。
 (2) 便覧の警告欄では、添付文書において、使用できる医療施設や医師が限定されている薬剤に、 マークを挿入している。
 (3) 便覧において、オーソライズドジェネリックにマークを付し、通常の後発品と区別して掲載している。
 (4) 索引では、「探しにくい適応症ガイド」を新設し、便覧の適応症欄に掲載されたもののうち、掲載章がわかりにくい適応症を50音順で掲載している。
 (5) 巻末付録に、「2019年11月〜12月に部会承認された主な新薬」を新設し、便覧各章に掲載できなかった新薬の情報をまとめて掲載している。
 よりよい書籍にするために毎年改良を重ねる姿勢が、本書をロングセラーかつベストセラーにしているのであろう。全世代の整形外科医におすすめする1冊である。忙しい診療業務の合間に手にとっていただきたい。脈々と受け継がれる薬学的成果の集積を、効率的にご理解いただける良書である。

臨床雑誌整形外科71巻8号(2020年7月号)より転載
評者●京都府立医科大学整形外科教授 高橋謙治