MEの基礎知識と安全管理改訂第6版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
監修 | : 日本生体医工学会ME技術教育委員会 |
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編集 | : ME技術講習会テキスト編集委員会 |
ISBN | : 978-4-524-26959-4 |
発行年月 | : 2014年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 524 |
在庫
定価6,380円(本体5,800円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
医学・医療・工学・メーカー関係者などMEに携わるすべての方々のための標準テキスト。基礎編ではME全般と安全に関する基礎的知識を、応用編ではME機器ごとの原理・構成・構造、取り扱い上の注意、保守点検について、平易に解説。今改訂では、最新の関連法規や業務指針に則した見直しを行うとともに「コンピュータ外科手術」の項目を新設するなどして機器の進歩に対応した。
第1章 ME総論
I.MEとは
A.MEとその意義
B.MEの内容
II.クリニカルエンジニアリング
A.米国におけるクリニカルエンジニアリングの誕生と発展
B.わが国のME・CEの発展と日本生体医工学会の役割
C.臨床工学技士制度
D.病院CE部門の実際
III.MEを取り巻く環境
A.医療関連法規(臨床工学技士関連)
B.医療機器の承認・認証システム
IV.MEの将来
第2章 MEに必要な人の構造と機能
I.細胞
A.細胞
B.細胞から固体へ
II.骨格と骨格筋
A.骨格
B.骨格筋
III.血液と体液
A.血液の一般性状
B.血球成分
C.血液凝固
D.血漿
E.血液型
F.体液
IV.呼吸器系
A.呼吸器系の構造
B.外呼吸と内呼吸
C.換気
D.ガス交換と運搬
E.呼吸の調節
F.酸・塩基平衡
V.心臓と脈管系
A.心臓の構造と血液循環
B.興奮伝導系と心電図
C.心周期
D.心臓のポンプ作用
E.血圧
VI.消化・吸収と代謝
A.消化器系と消化・吸収
B.消化管の調節
C.肝臓の働き
D.物質代謝
E.体温調節
VII.尿の生成と排泄
A.泌尿器系と腎の構造
B.尿の生成
C.尿路
VIII.内分泌
A.内分泌腺
B.ホルモンによる調節
IX.感覚・神経系
A.感覚系
B.神経系
第3章 MEの基礎となる生体物性
I.総論
II.電気的特性
A.低周波帯における電気的特性
B.高周波帯における電気的特性
III.磁場に対する特性
A.生体から発生する磁界
B.生体に磁界を作用させる計測装置
C.磁気に関する単位
IV.熱的特性
A.作用エネルギー量と発熱量
B.生体組織における熱の伝播
C.加熱に伴う効果と傷害
V.光学的特性
A.紫外線の生体作用
B.可視光線の生体作用
C.近赤外線の生体作用
D.遠赤外線の生体作用
E.光に関する安全性
VI.放射線に対する特性
A.放射線の生体作用
B.放射線量を示す単位
VII.機械的特性
A.生体組織の力学的性質
B.機械的性質を表す基礎事項
C.流体力学の基礎事項
VIII.超音波に対する特性
第4章 MEに必要な医用材料
I.医用材料の条件
II.安全性テスト
A.機械的安全性試験
B.溶出物試験
C.生物学的安全性試験
D.無菌試験
III.相互作用
A.生体組織反応
B.生体適合性
C.材料の生体内分解現象
IV.医用材料の種類
A.金属材料
B.無機材料(セラミックス)
C.有機材料
V.材料化学
A.結合
第5章 ME機器・設備の安全管理
I.電撃事故と人体反応
A.ME機器に由来する事故
B.電撃に対する人体反応
II.医用電気機器の安全基準
A.規格の体系
B.安全通則
C.副通則
III.病院電気設備の安全基準
A.医用接地方式
B.非接地配線方式
C.非常電源
D.医用室への適用
E.医用室の電源回路
F.定期点検
IV.安全管理
A.ME 機器安全管理業務
B.医療機器安全管理責任者
C.安全管理体制の実際
D.保守点検業務の実際
E.電気的安全性点検
V.システム安全
A.システム安全の概念
B.人間工学的安全対策
C.システム安全の手法
D.信頼性の尺度
E.故障率曲線
VI.医療ガス事故と安全基準
A.医療ガスの種類
B.医療ガスの供給異常
C.麻酔器、人工呼吸器における異常
D.医療ガス配管システムと安全基準
VII.電磁環境
A.電磁環境の背景
B.電磁波障害とEMCの基礎知識
C.電磁波に関する国内外の規格
D.医療電磁環境の特徴と電磁波障害の種類
E.携帯電話などの電波による医療機器への影響
F.医用テレメータの混信と院内の電波管理
G.電波防護指針
VIII.リスクマネジメント
A.リスク(risk)とは
B.リスクマネジメントとは
C.リスクマネジメントのプロセス
D.インシデントとアクシデント
E.ヒューマンエラー
F.リスクマネジメントの手法
G.ME機器使用中のリスクと事故防止の考え方
H.医療安全管理の実際
第6章 医療情報システム
I.医療と情報技術
II.情報工学と医療応用
A.情報工学とコンピュータの基礎
B.情報工学と生体情報処理
III.医療情報システム
A.医療情報システムとその役割
B.種々の医療情報システム
第7章 生体の計測法と生体計測機器
I.生体計測の特殊性
II.生体信号におけるノイズ対策と信号処理
A.生体情報の種類と信号処理
B.時系列信号の処理と解析
III.生体計測で利用される記録計の種類と特徴
IV.生体電気計測
A.計測機器
B.電極
V.化学量の計測
VI.生体の圧力・流量計測
A.圧力の計測
B.流量の計測
VII.体温計測
VIII.生体磁気の計測
IX.画像診断法
A.解剖学的画像
B.機能的画像
C.組織の化学的な画像
第8章 心電計、心電図モニタ
I.心電計
A.原理
B.構造
C.取扱い上の注意
D.保守と点検
II.心電図モニタ
A.原理
B.構造
C.取扱い上の注意
D.保守と点検
III.ホルター心電計
A.原理と構造
B.取扱い上の注意
C.保守と点検
IV.その他の心電計および処理装置
A.心電図自動解析装置とファイリングシステム
B.心臓電位分布図作成装置
C.運動負荷テスト装置
D.超小型携帯式心電図記録装置
E.その他
第9章 脳波形、筋電計、電気眼振計
I.脳波計
A.原理
B.構造
II.大脳誘発電位計
A.原理
B.構造
C.取扱い上の注意
D.保守と点検
III.筋電計
A.原理と構造
B.記録条件と注意点
C.保守と点検
IV.電気眼振計
A.原理と構成
B.記録法
V.その他の神経系装置
A.光トポグラフィ装置
B.脳磁図計
C.BISモニタ
D.磁気刺激装置
第10章 血圧計
I.血圧測定の原理
A.直接法
B.間接法
II.観血式血圧計
A.構成
B.基本的取扱い方法
C.誤差の発生原因と処置
D.保守と点検
III.非観血式血圧計
A.構成
B.取扱い方法
C.誤差の発生原因と処置
D.血圧判定が困難になる諸現象
E.保守と点検
IV.その他の間接血圧測定法
A.オシロメトリック法
B.容積補償法
C.トノメトリー法
第11章 血流計
I.心拍出量計
A.指示薬希釈法
B.超音波法
C.その他
II.血流計
A.超音波血流計
B.電磁血流計
C.レーザドプラ血流計
D.静脈閉塞プレチスモグラフィ
III.心臓カテーテル検査システム
A.原理
B.構造と構成
C.取扱い上の注意と保守・点検
第12章 呼吸計測装置
I.呼吸(肺機能)計測装置
A.原理
B.構造と構成
C.取扱い上の注意と保守・点検
II.呼気ガス分析装置
A.原理
B.構造と構成
C.取扱い上の注意と保守・点検
III.血液ガス測定装置
A.原理と構造
B.取扱い上の注意と保守・点検
IV.経皮的血液ガス分圧測定装置
A.原理と構造
B.取扱い上の注意と保守・点検
V.パルスオキシメータ
A.原理と構造
B.取扱い上の注意と保守・点検
VI.カプノメータ
A.原理
B.構造と構成
C.取扱い上の注意と保守・点検
第13章 超音波診断装置
I.超音波画像診断の原理
A.原理
B.超音波画像診断法のモード
II.ドプラ法
A.原理
B.連続波ドプラ法
C.パルスドプラ法
D.カラードプラ法
III.ハーモニックイメージング
A.造影ハーモニックイメージング
B.ティッシュハーモニックイメージング
C.高調波成分の分離とイメージング
IV.超音波診断装置の基礎
A.基本構造
B.探触子
C.距離分解能、方位分解能
V.超音波の安全性とALARA原則
VI.超音波画像診断装置の使用
A.初期設定
B.調整
C.保守と点検
第14章 コンピュータ医用画像機器
I.X線CT
A.原理
B.スキャン方式
C.CTの進歩
D.臨床応用
II.磁気共鳴イメージング装置(MRI)
A.原理と装置
B.装置性能の向上と安全性
C.臨床応用
III.核医学装置(SPECT、PET)
A.原理
B.臨床
第15章 生体の治療と治療機器
I.治療に用いる物理エネルギーの考え方
II.治療技術概論
A.治療技術の現状
B.今後の治療法の発展方向
C.治療各論
第16章 心臓ペースメーカ
I.目的
II.原理と基本構成
III.植込み型心臓ペースメーカ
A.構造と構成
B.機能と適応
C.ペースメーカの植込み
D.新しいタイプの植込み型心臓ペースメーカ
IV.体外式ペースメーカ
A.構成
B.取扱い
C.注意と保守・管理
V.ペースメーカのトラブル
A.ペーシング・センシング不全
B.電磁障害
第17章 除細動器
I.原理
II.構造
A.手動式除細動器
B.自動体外式除細動器(AED)
C.出力波形とエネルギー
III.事故対策
A.体外式除細動器
B.AED
IV.保守と点検
A.体外式除細動器
B.AED
V.その他の除細動器
A.植込み型除細動器(ICD)
B.両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)
第18章 血液浄化機器
I.血液透析
A.目的
B.原理
C.透析膜
D.構造と構成
E.操作と運用
F.保守と点検
II.その他の腎不全治療
A.血液濾過、血液透析濾過
B.腹膜透析
III.アフェレシス療法
A.急性血液浄化(critical care)
B.血漿交換療法
C.吸着療法
D.血球成分除去療法(白血球系細胞除去療法)
第19章 呼吸療法機器
I.人工呼吸器
A.人工呼吸の方法
B.作動原理
C.基本構造と構成
D.人工呼吸器の初期設定
E.取扱い上の注意
F.保守と点検
II.酸素療法
A.酸素療法と血液中の酸素含量
B.高気圧酸素療法
C.低圧酸素療法
D.在宅酸素療法
第20章 麻酔器
A.構成と機能
B.取扱い上の注意
C.保守と点検
第21章 体外循環装置
I.人工心肺に求められる機能と構成要素
A.血液ポンプ
B.体外循環回路と付属回路
C.人工肺
D.貯血槽(リザーバ:reservoir)とフィルタ
E.オクルーダ(occluder)圧閉器
F.カニューレ
G.周辺機器
II.人工心肺のモニタと病態生理
A.患者側モニタ
B.人工心肺側モニタ
C.体外循環中の病態生理
III.人工心肺操作と管理
A.送・脱血流量調整と貯血量の調整
B.血圧調節
C.血液ガスの調整
D.温度調節
E.サクションとベント量の調節
F.心筋保護液注入の操作
G.輸血と補液、血液濃縮
H.人工心肺装置の保守と管理
IV.補助循環装置
A.IABP(大動脈内バルーンパンピング)
B.PCPS(経皮的心肺補助装置)
C.VAD(補助人工心臓)
V.安全装置と安全対策
A.人工心肺の特殊性と危険因子
B.安全装置
C.体外循環のトラブルとその対処法
第22章 内視鏡治療
I.内視鏡の種類
A.硬性鏡
B.ファイバスコープ
C.電子内視鏡
D.カプセル内視鏡
II.内視鏡の原理と構造
III.内視鏡治療および内視鏡外科治療
A.消化器内科領域の内視鏡治療
B.消化器領域の内視鏡外科手術
C.胸部外科領域の内視鏡外科手術
D.その他の領域における内視鏡外科手術
IV.内視鏡治療の今後
V.取扱い上の注意と保守・点検
A.洗浄と消毒
B.保守と点検
第23章 コンピュータ外科
I.コンピュータ外科とは
II.手術ロボット(外科医の新しい手)
III.手術ナビゲーション(外科医の新しい目)
A.機械式
B.光学式
C.磁気式
IV.今後の展開(外科医の新しい脳)
第24章 インターベンション
I.インターベンションとは
II.冠状動脈インターベンションの方法とデバイス
A.POBA
B.カッティングバルーン
C.ステント
D.アテレクトミー
III.その他のインターベンション
A.経皮経静脈的僧帽弁交連裂開術(PTMC)
B.経皮的動脈形成術(PTA)
C.塞栓術
D.心臓外科領域の低侵襲心臓手術(MICS)
E.カテーテルアブレーション
IV.最近のPCIの動向
A.POB時代
B.ニューデバイスとBMS時代
C.DES時代
D.DESの問題
第25章 輸液ポンプ
I.種類と方式
II.各方式の基本構成と原理
A.ローラポンプ
B.フィンガポンプ
C.シリンジポンプ
D.反復ピストンポンプ
E.自然滴下方式(輸液コントローラ)
F.予圧注入方式(インフューザ)
III.輸液ポンプの流量精度
A.スタートアップカーブ
B.トランペットカーブ
IV.各種センサの原理
A.閉塞検出器
B.気泡検出器
C.滴下センサ
V.取扱い上の注意
VI.保守と点検
A.日常点検
B.定期点検
第26章 結石破砕装置
I.尿路結石と積極的治療(結石除去術など)の概略
A.尿路結石の基礎知識
B.積極的治療(結石除去術)の概略
II.体外衝撃波砕石術
A.原理
B.衝撃波発生部の構造(衝撃波の発生源と集束法の組合せ)
C.結石の位置合わせ(照準)方法
D.取扱い上の注意と保守・点検
III.内視鏡手術
A.内視鏡手術の概要
B.レーザ砕石装置
C.空気圧による砕石装置(ballistic lithotriptor)
D.超音波砕石装置
第27章 温熱療法装置
I.温熱療法と低体温療法
A.温熱療法(ハイパーサーミア)
B.低体温療法
II.温熱療法のメカニズム
A.細胞レベルの反応
B.組織レベルの反応
C.併用効果
III.加温法
A.RF容量結合型加温法
B.マイクロ波加温法
C.超音波加温法
D.全身加温法
IV.加温装置の基本構成
A.構成と構造
V.温度測定機器
VI.RF容量結合型加温装置の取扱いと保守・点検
A.取扱い上の注意
B.保守と点検
第28章 電気メス
A.基本構成
B.原理
C.事故と対策
D.保守と点検
E.電気メスの応用技術
第29章 レーザ治療装置
I.レーザ治療装置を理解するための基礎知識
A.レーザ光とは
B.レーザ治療の原理
II.レーザ治療装置の構成と医療応用
A.CO2レーザ手術装置
B.Er:YAG(エルビウム・ヤグ)レーザ装置
C.Ho:YAG(ホロミウム・ヤグ)レーザ装置
D.Nd:YAG(ネオジウム・ヤグ)レーザ手術装置
E.AlGaAs(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)系半導体レーザ装置
F.ArFエキシマレーザ装置
G.医用伝送路
III.事故対策(レーザと安全管理)
A.レーザ光による障害
B.レーザ治療装置の使用に付随する危険
C.レーザ治療装置の安全対策
D.レーザ治療装置の運用安全基準
IV.レーザ治療装置の保守と点検
第30章 手術用機器
I.超音波手術器
A.原理と構造
B.特徴
C.取扱い上の注意
II.マイクロ波手術器
A.原理
B.構造と構成
C.特性と主な適用
D.取扱い上の注意
第31章 ME機器の滅菌・消毒
I.滅菌・消毒とは
A.滅菌
B.消毒
II.滅菌・消毒法の種類と作用機序
A.滅菌法
B.消毒法(各種消毒薬の特性)
III.代表的なME機器の滅菌・消毒法
A.大型ME機器
B.生体に触れるプローブ類
C.光学機器
D.体液が通るチューブ類
IV.その他の器材の消毒の実際
A.熱を利用した消毒
B.高水準消毒薬・中水準消毒薬の使用
C.低水準消毒薬の使用
D.呼吸器関連器材の消毒
V.医療関連感染対策
付録
1.日本工業規格(JIS)の閲覧
2.JIST0601.1:2012の抜粋
参考文献
略語一覧
索引
本書は、現代医療に不可欠な高度医療機器の全般にわたる知識を習得するうえで欠くことのできない手引きである。1991年の初版刊行以来、進歩の著しいME機器に関する技術や新しく臨床に用いられるようになった高度な医療機器に対応すべく、数度にわたる改訂を行ってきた。今回、数年ぶりに大幅な改訂が行われ、新たな執筆陣を加えて改訂第6版の出版に至った。本書は初版刊行時に想定した以上の幅広い支持を得て、現在では医療機器に興味をもつ者すべてに本書の存在が認知されている。新しい内容も加えられてだいぶ厚みも増してしまったが、ぜひ本書に切り替えていただきたい。
本書は、(一社)日本生体医工学会ME技術教育委員会に設置された編集委員会を中心に記載内容が検討され、わが国におけるこの分野の標準的な知識水準を提供している。(一社)日本生体医工学会は、高度化、複雑化する医療機器の安全な運用を目的として、早くからこの分野に対する教育を重要な課題としてとらえ、さまざまな機会に教育活動とその内容についての吟味を行っており、本書にはその結果が十分に反映されている。目次を通読するだけでも本書の意図は容易に理解できるものと思うが、医療機器とそれが使用される施設環境すべてについて把握できるガイドとなっていることが特徴である。本書には、MEに必要な医学と工学、生体物性、安全管理に関する基礎知識、個別医療機器の原理・構造、操作・運用、保守・管理に至るすべての事項が網羅されている。医療現場で活躍しているさまざまな職種、およびこの分野へ進もうとしている学生はもちろん、医療機器の開発や販売など関連分野のすべての領域で有用なテキストになり得るものと確信している。内容は、できるだけ理解しやすいように、また知識の過不足が生じないように吟味されているので、学習の程度に応じて幅広く利用できると考えている。すべてを知識として習得するのはそれほど簡単ではないと思うが、座右の書として大いに活用してほしい。
もちろん本書一冊ですべての事項が理解できるわけではないので、医学、工学、個別機器についてさらに調べる必要もあるだろう。その場合にも、本書をベースにして必要なキーワードを鍵にしてしかるべき成書を探すことができるはずである。
ME技術教育委員会はME技術講習会および第2種ME技術実力検定試験(いずれも昭和54年より実施)、第1種ME技術実力検定試験(平成7年より実施)を行っており、特に、第1種試験に合格した国家資格をもつ医療関係者には臨床ME専門認定士の称号を与える認定制度(平成11年より実施)を行っている。これらの試験には本書のすべてが大いに役立つものと確信している。
2014年3月
(一社)日本生体医工学会ME技術教育委員会 委員長
嶋津秀昭(杏林大学教授)