腎疾患・透析最新の治療2014-2016
オンラインアクセス権付
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 槇野博史/秋澤忠男/山縣邦弘 |
---|---|
ISBN | : 978-4-524-26795-8 |
発行年月 | : 2014年3月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 440 |
在庫
定価9,350円(本体8,500円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
最新の診療指針がわかる好評シリーズの腎疾患・透析版。巻頭トピックスとして「CKD診療ガイド2012をめぐって」「糖尿病性腎症の新しい治療戦略」など12題を掲載。主な腎疾患を網羅した各論では、治療方針、処方の実際、透析療法導入のタイミングから生活指導まで幅広く解説。腎疾患関連薬剤と腎機能低下時の薬剤投与量一覧を巻末に収載し、日常臨床に役立つ一冊となっている。PCやスマートフォンでも利用できる便利な“オンラインアクセス権”付き。
I 巻頭トピックス
1.再生医療の現状と未来
2.腎疾患とオートファジー
3.CKDにおけるKlothoの役割
4.「CKD 診療ガイド2012」をめぐって
5.IgG4関連腎臓病
6.糖尿病性腎症の新しい治療戦略
7.腎交感神経アブレーションとその適応
8.常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の病態と治療の新しい展開
9.「腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン2012」をめぐって
10.腎性貧血治療ガイドライン:世界と日本
11.腎代替療法導入基準の見直し
12.東日本大震災と透析医療
II 腎疾患に伴う緊急時の症候と対処法
1.乏尿・無尿・尿閉
2.浮腫:心疾患を合併した場合
3.浮腫:肝疾患を合併した場合
4.尿毒症の症状と透析導入の時期
5.電解質の異常:カリウム(K)異常
6.電解質の異常:ナトリウム(Na)異常
7.電解質の異常:カルシウム(Ca)異常
8.酸塩基平衡の異常
9.急激な血圧上昇
10.ショック
III 治療方針・治療法
A 一次性糸球体疾患
1.微小変化型ネフローゼ症候群:小児
2.微小変化型ネフローゼ症候群:成人
3.巣状分節性糸球体硬化症
4.膜性腎症
5.IgA 腎症(成人):予後からみた臨床・病理学的分類と治療原則
6.IgA 腎症(成人):ステロイド療法の適応と実際
7.急性糸球体腎炎(急性連鎖球菌感染後糸球体腎炎)
8.膜性増殖性糸球体腎炎
9.特発性半月体形成性糸球体腎炎
10.無症候性血尿・蛋白尿(家族性良性血尿)
B 全身性疾患に伴う糸球体疾患
1.ループス腎炎
2.紫斑病性腎炎:小児
3.紫斑病性腎炎:成人
4.Goodpasture症候群
5.感染症に伴う糸球体病変:MRSA 関連腎炎
6.感染症に伴う糸球体病変:B型肝炎・C型肝炎関連腎症
7.アミロイド腎症
8.多発性骨髄腫に伴う腎症
9.Alport症候群
C 代謝異常に伴う腎疾患
1.糖尿病性腎症:病期からみた治療原則
2.糖尿病性腎症:晩期糖尿病性腎症の管理と注意点
3.痛風腎
D 血管系疾患における腎病変
1.良性腎硬化症・悪性腎硬化症
2.腎血管性高血圧
3.強皮症腎クリーゼ
4.血管炎に伴う腎症(ANCA 関連腎炎)
5.血液凝固異常に伴う糸球体病変:HUS、TTP、DIC
6.血液凝固異常に伴う糸球体病変:抗リン脂質抗体症候群
E 尿細管疾患
1.急性尿細管間質性腎炎
2.尿細管性アシドーシス
3.Dent病、Fanconi症候群
4.Bartter症候群、Gitelman症候群、Liddle症候群
5.尿崩症
F 泌尿器科領域の注目すべき疾患
1.腎盂腎炎
2.膀胱炎
3.前立腺炎
4.性感染症
5.水腎症
6.膀胱尿管逆流
7.尿路結石
8.腎腫瘍
9.前立腺肥大症
10.前立腺腫瘍
11.神経因性膀胱
12.排尿困難
13.尿失禁
14.勃起障害
G 保存期腎不全
1.急性腎障害:概念と病期分類(KDIGO ガイドラインから)
2.急性腎障害:バイオマーカー
3.急性腎障害:中毒性腎症
4.慢性腎障害:腎機能保持を目指した薬物療法
5.慢性腎障害:腎機能保持を目指した食事療法
6.慢性腎障害:心血管系合併症対策
IV 透析療法
A 透析導入
1.導入の時期と治療法の選択
2.透析患者の生命予後とその規定因子、患者数の将来予測
B 血液透析
1.透析処方の指標
2.血液透析中の合併症の治療
3.貧血管理の実際
4.在宅血液透析の進歩
5.バスキュラーアクセスの管理と修復
C 腹膜透析
1.「腹膜透析ガイドライン」の評価と今後
2.腹膜透析(PD)+血液透析(HD)併用療法
D 長期透析の合併症治療
1.心臓・血管系合併症対策
2.CKD-MBD:概念と管理の実際
3.多発性
4.「透析患者のC型ウイルス肝炎治療ガイドライン」の評価と問題点
5.心理的問題:「サイコネフロロジー」の関わり
E 急性血液浄化
1.多臓器不全(MOF)の病態と治療
V 腎移植
1.腎移植の動向
2.免疫抑制薬の進歩と使用法
VI 治療上の注意点、患者指導
1.腎臓リハビリテーション
2.高齢患者の治療・治療上の注意点
3.糖尿病透析患者の管理
VII 薬剤の使い方
1.bixalomer
2.febuxostat
3.インクレチン関連薬
4.低酸素応答因子(HIF)分解酵素阻害薬
■付録:薬剤一覧表
1.腎疾患関連薬剤一覧
2.腎機能低下時に注意の必要な薬剤投与量一覧
索引
腎疾患は一昔前には内科の領域ではマイナーな疾患として取り上げられていた。しかし、2002年に米国腎臓財団(NKF)によって新たに慢性腎臓病(CKD)という概念が提唱され、瞬く間に世界中に拡がった。また、心腎連関といわれるように腎疾患の存在が生命予後を規定することが明らかとなり、CKDの重要性が内科領域全体でも認識されるようになってきた。
本書は年々進歩する腎疾患・透析領域における各疾患の治療指針と最新情報を簡潔にまとめて提供するものである。「巻頭トピックス」では最近注目の話題を取り上げ、次に症候に関する対策を解説している。各論では、疾患ごとに診断確定後の基本的治療方針から、薬物療法、処方の実際、透析療法導入のタイミングおよび注意点、患者管理、生活指導までを具体的に記すとともに、治療に関するトピックスを紹介し、最新の治療の要点を網羅したマニュアルとしている。
おかげさまで本シリーズは腎臓・泌尿器科・透析専門医のみならず、研修医、一般臨床医にとってバイブル的存在となってきた。本シリーズも2002-2004年版から版を重ねて5巻目となった。
とくに「巻頭トピックス」には、オートファジー、Klothoといった疾患の病態に関わるもの、IgG4関連腎臓病といった新たな疾患概念、腎交感神経アブレーションといった新たな治療法をはじめとした最新のトピックスを取り上げた。また、新たに発売された薬に関しては、「薬剤の使い方」でわかりやすく解説している。
高齢化社会を迎えたわが国において、本書の意義はますます増していると思われる。本書が皆様方の臨床の一助となることを祈念する。
2014年1月
編者