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日本消化器病学会ガイドライン

大腸ポリープ診療ガイドライン2014

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

編集 : 日本消化器病学会
ISBN : 978-4-524-26559-6
発行年月 : 2014年4月
判型 : B5
ページ数 : 190

在庫なし

定価3,520円(本体3,200円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

日本消化器病学会編集によるオフィシャルなガイドライン。大腸ポリープの診療上で問題となるクリニカルクエスチョン(CQ)に対して、膨大な文献を吟味しGRADEシステムの考え方を取り入れたエビデンスレベルと推奨度を提示。疫学、スクリーニング、病態・定義・分類、診断、治療・取り扱い、偶発症と治療後のサーベイランス等についての現時点における標準的内容がわかる。

第1章 疫学
 CQ1-1 大腸癌の危険因子と抑制因子は何か?
 CQ1-2 大腸腫瘍(癌・腺腫)の罹患率(発生率)、有病率は?
 CQ1-3 大腸腫瘍(癌・腺腫)の好発部位はどこか?
 CQ1-4 平坦陥凹型腫瘍の頻度は?
第2章 スクリーニング
 CQ2-1 大腸がん検診は有用か?
 CQ2-2 便潜血検査(FOBT)の適切な採便方法は?
 CQ2-3 大腸腫瘍に対する便潜血検査(FOBT)の感度・特異度は?
 CQ2-4 大腸腫瘍に対する大腸内視鏡検査の感度・特異度は?
 CQ2-5 大腸内視鏡検査に伴う偶発症の発生頻度は?
 CQ2-6 大腸腫瘍に対する注腸造影検査の感度・特異度は?
 CQ2-7 大腸腫瘍に対するCT colonographyの感度・特異度は?
 CQ2-8 大腸腫瘍に対するPET、PET/CTによる感度・特異度は?
 CQ2-9 便中遺伝子、その他のバイオマーカーを用いた有用なスクリーニング法は?
 CQ2-10 画像強調観察は大腸腫瘍のスクリーニングに有用か?
 CQ2-11 大腸癌の適切なスクリーニング法とその間隔は?
第3章 病態・定義・分類
 CQ3-1 大腸ポリープには組織学的にみてどのようなものがあるか?
 CQ3-2 腺腫の担癌率は?
 CQ3-3 大腸腺腫の癌化に関与する遺伝子は?
 CQ3-4 CIMP(CpG island methylator phenotype)、MSI(microsatellite instability)phenotypeとは?
 CQ3-5 分子生物学的特徴からみた大腸癌の発癌経路は?
 CQ3-6 adenoma-carcinoma sequence 説とは?
 CQ3-7 de novo癌とは?
 CQ3-8 PG(polypoid growth)、NPG(non-polypoid growth)とは?
 CQ3-9 sessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)とは?
 CQ3-10 serrated polyposis syndrome(SPS)とは?
 CQ3-11 大腸癌の肉眼型分類は?
 CQ3-12 大腸pit pattern 分類とは?
 CQ3-13 LST(laterally spreading tumor)とは?
 CQ3-14 advanced neoplasiaとは何か?
第4章 診断
(1)腫瘍の質的診断(組織型・深達度)
 CQ4-1 通常内視鏡検査による大腸上皮性腫瘍の質的診断は可能か?
 CQ4-2 大腸鋸歯状病変に対する内視鏡診断のポイントは?
 CQ4-3 拡大内視鏡検査は大腸病変の質的診断に有用か?
 CQ4-4 色素撒布を含む通常内視鏡検査は早期大腸癌の深達度診断に有用か?
 CQ4-5 大腸SM高度浸潤癌に特徴的な内視鏡所見は何か?
 CQ4-6 拡大内視鏡検査は早期大腸癌の深達度診断に有用か?
 CQ4-7 画像強調観察を併用した拡大内視鏡検査は、大腸腫瘍の組織診断および深達度診断に有用か?
 CQ4-8 超音波内視鏡検査(EUS)は早期大腸癌の深達度診断に有用か?
 CQ4-9 注腸造影検査は早期大腸癌の深達度診断に有用か?
 CQ4-10 早期大腸癌の内視鏡的深達度診断法のストラテジーは?
(2)病理診断
 CQ4-11 大腸ポリープの病理診断について注意すべきことは?
 CQ4-12 大腸癌の組織分類とは?
 CQ4-13 2010年のWHO分類で提唱されている内分泌腫瘍の組織分類は?
第5章 治療・取り扱い
 CQ5-1 内視鏡的摘除の適応となる大腸腺腫の大きさは?
 CQ5-2 5mm以下の微小腺腫の取り扱いは?
 CQ5-3 過形成性ポリープの取り扱いは?
 CQ5-4 大腸鋸歯状病変に対する治療適応は?
 CQ5-5 LST(laterally spreading tumor)の治療方針は?
 CQ5-6 早期大腸癌に対する内視鏡的治療の適応は?
 CQ5-7 早期大腸癌内視鏡的摘除後に外科的切除を考慮しなければならない病理所見は?
 CQ5-8 分割内視鏡的粘膜切除術(EMR)が容認される大腸腫瘍とは?
 CQ5-9 内視鏡的粘膜下層.離術(ESD)の適応は?
 CQ5-10 大腸腫瘍の治療方針決定に生検は必須か?
 CQ5-11 ポリペクトミーの禁忌は?
 CQ5-12 ポリペクトミー後出血に対する緊急内視鏡検査の適応と注意点は?
第6章 治療の実際
 CQ6-1 大腸癌に対するchemopreventionは可能か?
 CQ6-2 ポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層.離術(ESD)の使い分けは?
 CQ6-3 内視鏡的粘膜切除術(EMR)における粘膜下局注液の選択は?
 CQ6-4 内視鏡的治療後クリッピングは穿孔や後出血の予防に有効か?
 CQ6-5 抗血栓薬服用者における内視鏡検査・治療時の対応は?
 CQ6-6 心臓ペースメーカー植込み患者に対する内視鏡的治療時の注意点は?
 CQ6-7 基礎疾患(呼吸器、循環器系)を有する患者に対する内視鏡的治療時の注意点は?
 CQ6-8 大腸のなかで腹腔鏡下手術を行いやすい部位と行いにくい部位はどこか?
 CQ6-9 直腸ポリープの局所切除術にはどのような術式があるか?
第7章 偶発症と治療後のサーベイランス
 CQ7-1 内視鏡的治療に伴う偶発症発生率は?
 CQ7-2 内視鏡的治療に伴う偶発症発生時の対応策は?
 CQ7-3 大腸腺腫に対する内視鏡的摘除により大腸癌罹患率は低下するか?
 CQ7-4 大腸腺腫の内視鏡的摘除後のサーベイランスはどうすべきか?
 CQ7-5 大腸SM癌の内視鏡的摘除後のサーベイランスはどうすべきか?
 CQ7-6 大腸SM癌治療後の長期成績は?(内視鏡的摘除例、外科的切除例)
 CQ7-7 大腸SM癌に対する外科手術後のサーベイランスは必要か?
第8章 その他
(1)粘膜下腫瘍・非腫瘍性ポリープ
 CQ8-1 大腸粘膜下腫瘍(submucosal tumor:SMT)の診断と取り扱いは?
 CQ8-2 カルチノイド腫瘍の診断と取り扱いは?
 CQ8-3 非腫瘍性大腸ポリープの診断と取り扱いは?
(2)ポリポーシス・遺伝性腫瘍
 CQ8-4 大腸ポリポーシスにはどのようなものがあるか?
 CQ8-5 大腸ポリポーシスにおける遺伝子診断の臨床的意義は何か?
 CQ8-6 遺伝性腫瘍の遺伝子診断を行う場合の手続きとは?
 CQ8-7 家族性大腸腺腫症(FAP)の臨床像と治療方針は原因遺伝子により異なるか?
 CQ8-8 家族性大腸腺腫症(FAP)とattenuated FAP(AFAP)で治療方針は異なるか?
 CQ8-9 家族性大腸腺腫症(FAP)に対する術式は何か?
 CQ8-10 家族性大腸腺腫症(FAP)の家族(血縁者)に対する適切なサーベイランス法は何か?
 CQ8-11 Peutz-Jeghers症候群(PJS)における消化管サーベイランスの意義は?
 CQ8-12 若年性ポリポーシスに伴う消化管悪性腫瘍に対するサーベイランス法は何か?
 CQ8-13 Cowden病に伴う悪性腫瘍とそのサーベイランス法は?
 CQ8-14 Cronkhite-Canada症候群の治療方針は?
 CQ8-15 Lynch症候群の概念と診断基準は?
 CQ8-16 Lynch症候群に対する術式は何か?
(3)潰瘍性大腸炎関連腫瘍/癌
 CQ8-17 潰瘍性大腸炎におけるdysplasiaの考え方と診断基準とは?
 CQ8-18 潰瘍性大腸炎に合併するdysplasia/早期癌の形態的特徴は?
 CQ8-19 潰瘍性大腸炎に対する癌化サーベイランスの対象と方法は?
 CQ8-20 潰瘍性大腸炎にdysplasia/癌が検出されたらすべて手術適応か?(low-grade dysplasia:LGDでも手術適応か?)
 CQ8-21 潰瘍性大腸炎における隆起型dysplasiaと通常腺腫の鑑別診断は?
索引

食生活の欧米化と社会の高齢化に伴い、大腸腫瘍の罹患率・大腸癌の死亡率は増加傾向にあり、21世紀は大腸の時代ともいわれている。このような背景のなか、日本消化器病学会において「大腸ポリープ診療ガイドライン」を作成した。このガイドラインのタイトルは「大腸ポリープ」と記載されてはいるが、いわゆる大腸ポリープのみならず、表面型を含めた腫瘍性病変・早期癌・ポリポーシスなどの「大腸局在性病変」すべてを対象とした。
 本ガイドライン作成にあたってまず作成委員会と評価委員会を立ち上げたが、その構成員に関しては、日本消化管学会、日本消化器がん検診学会、日本消化器内視鏡学会、日本大腸肛門病学会、大腸癌研究会を協力学会として各学会から委員を推薦頂き、その先生方を作成委員会と評価委員会に振り分けた。実際のガイドライン作成にあたっては、まずface to faceの作成委員会を開催し、また、メール審議も併用して、クリニカルクエスチョン(CQ)案を作成した。そして、そのCQ 案について評価委員会の評価を仰ぎCQが確定した。そのCQごとに文献検索式を作成し、1983年〜2011年9月を検索期間としてPubMedと医学中央雑誌などで文献検索を行い、不足する文献についてはハンドサーチを併用した。そして、構造化抄録を作成し、ステートメントと解説を完成した。推奨の強さとエビデンスレベルは作成委員会でのDelphi 法による審議で決定した。完成したガイドライン案は評価委員会の評価を受けたうえで修正を加えたのち学会会員に公開し、パブリックコメントを求め、その結果に関する議論を経て本ガイドラインが完成した。本ガイドラインの内容は、(1)疫学、(2)スクリーニング、(3)病態・定義・分類、(4)診断、(5)治療・取り扱い、(6)治療の実際、(7)偶発症と治療後のサーベイランス、(8)その他(粘膜下腫瘍・非腫瘍性ポリープ、ポリポーシス・遺伝性腫瘍、潰瘍性大腸炎関連腫瘍/癌)で構成されており、定義・分類や分子生物学的内容にまで踏み込んだかゆいところにまで手が届く網羅的で素晴らしい内容になっている。
 なお、本ガイドラインの利用者は大腸病変に対して診療を行う一般臨床医であるが、ガイドラインはあくまで標準的な指針であり、個々の患者の意志、年齢、合併症、社会的状況などにより慎重に対応する必要があることに留意していただきたい。
 最後に、今回のガイドライン作成は「GRADEシステム」の考え方を取り入れて行ったものであるが、文献の絞り込みの過程からステートメントと解説の作成まで多大な時間と労力を必要としたものであり、作成委員会各委員および委員長補佐の岡 志郎先生と評価委員会各委員にこの場を借りて心から感謝申し上げたい。また、協力頂いた日本消化器病学会事務局に深謝いたします。

2014年4月
日本消化器病学会大腸ポリープ診療ガイドライン作成委員長
田中信治

9784524265596