書籍

今日の治療薬2019

解説と便覧

編集 : 浦部晶夫/島田和幸/川合眞一
ISBN : 978-4-524-24808-7
発行年月 : 2019年1月
判型 : B6
ページ数 : 1472

在庫あり

定価4,968円(本体4,600円 + 税)


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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

臨床で使われる医薬品を薬効群ごとに解説と便覧で構成したベストセラー。2019年版では、巻頭トピックスとして、話題の三つのテーマ(1.高額薬剤、2.バイオシミラー、3.慢性便秘症治療薬)を新設、便覧には新規項目として「RMP」を追加し、薬物動態欄も大幅に充実。主要薬剤の尿中未変化体排泄率などを追加。解説には「今後の薬物療法の展望」を新設し、近く承認が予想される新薬についての解説を追加。ますます使いやすい。ポータルサイトで年3回更新情報も配信。

今日の治療薬2019の改訂ポイント
■便覧
 ・新規項目として「RMP」を追加。医薬品リスク管理計画(RMP)が公表された薬剤については、「重要な潜在的リスク」のなかから重要なものを掲載
 ・薬物動態欄を大幅に充実。主要薬剤の尿中未変化体排泄率などを追加
 ・7章 抗悪性腫瘍薬では、日本癌治療学会(編)「制吐薬適正使用ガイドライン2015」掲載の「催吐性リスク分類」をマークとして掲載
■解説
 ・小項目「今後の薬物療法の展望」を新設し、近く承認が予想される新薬についての解説を追加
■Web読者アンケートの声を反映
 ・巻頭トピックスとして、話題の3つのテーマ(1.高額薬剤 2.バイオシミラー 3.慢性便秘症治療薬)を解説
 ・索引では、通常の後発品とオーソライズドジェネリック(AG)を区別して記載
 ・2018年版で好評の巻末インデックスシール裏付録「配合剤早見表」(降圧薬、糖尿病治療薬)に、気管支喘息治療薬、COPD治療薬と眼科用剤(緑内障治療薬)を加え、巻末付録として記載
 ・巻末インデックスシールの裏面に「小児の平均体重」「図で見る主な便秘症治療薬の薬理作用」を掲載

本書の使い方(1)〜(6)
■巻頭トピックス
 1.高額薬剤
 2.バイオシミラー
 3.慢性便秘症治療薬
病原微生物に対する薬剤
 ■略語表(抗菌薬,抗ウイルス薬,抗真菌薬)
 1.抗菌薬
 2.抗ウイルス薬と抗ウイルス療法薬
 3.抗真菌薬
 4.抗寄生虫薬
 5.予防接種用薬
 6.消毒薬
抗悪性腫瘍薬
 ■略語表
 ■代表的なレジメン名一覧表
 7.抗悪性腫瘍薬
炎症,免疫,アレルギーに作用する薬剤
 8.免疫抑制薬
 9.副腎皮質ステロイド
 10.鎮痛薬(非ステロイド抗炎症薬など)
 11.抗リウマチ薬
 12.抗アレルギー薬
代謝系に作用する薬剤
 13.糖尿病治療薬
 14.脂質異常症(高脂血症)治療薬
 15.痛風・高尿酸血症治療薬
内分泌系薬剤
 16.女性ホルモン製剤,子宮用剤
 17.男性ホルモン製剤
 18.他のホルモン製剤,代謝異常症治療薬
 19.甲状腺疾患治療薬
 20.骨・カルシウム代謝薬
ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
 21.ビタミン製剤
 22.輸液・栄養製剤
血液製剤,血液に作用する薬剤
 23.血液製剤
 24.造血薬
 25.止血薬
 26.抗血栓薬
循環器系に作用する薬剤
 27.降圧薬
 28.狭心症治療薬
 29.抗不整脈薬
 30.心不全治療薬,昇圧薬
 31.血管拡張薬・肺高血圧症治療薬
 32.利尿薬
呼吸器系に作用する薬剤
 33.気管支喘息治療薬,COPD治療薬
 34.呼吸障害改善薬
 35.鎮咳薬,去痰薬
消化器系に作用する薬剤
 36.消化管運動機能改善薬
 37.消化性潰瘍治療薬
 38.腸疾患治療薬
 39.痔疾患治療薬
 40.下剤
 41.肝疾患治療薬
 42.胆道疾患治療薬
 43.膵疾患治療薬
神経系に作用する薬剤
 44.抗精神病薬,抗うつ薬,その他
 45.抗不安薬,睡眠薬
 46.抗てんかん薬
 47.片頭痛・慢性頭痛治療薬
 48.制吐薬,鎮暈薬
 49.パーキンソン病治療薬
 50.脳卒中治療薬
 51.抗認知症薬
 52.神経難病治療薬,その他
 53.筋弛緩薬
 54.麻薬および類似薬
 55.麻酔薬
腎・泌尿器系薬
 56.腎疾患用剤
 57.泌尿器・生殖器用剤
感覚器官用剤
 58.眼科用剤
 59.耳鼻咽喉科用剤
 60.皮膚科用剤
その他
 61.歯科・口腔用剤
 62.中毒治療薬
 63.造影剤
 64.漢方薬
■巻末付録
 1.妊婦・授乳婦へ投与する際の注意点
 2.高齢者へ投与する際の注意点
 3.小児へ投与する際の注意点
 4.肝・腎障害患者へ投与する際の注意点
 5.薬剤の投与期間
 6.重大な副作用(有害反応)の症状
 7.治療薬物モニタリング(TDM)における治療域・中毒域
 8.主な臨床検査基準値一覧
 9.主なドーピング禁止薬剤
 10.2018年1月〜12月に承認・薬価収載された主な新薬
 11.健康被害救済制度
 12.医薬品リスク管理計画(RMP)
 13.配合剤早見表
識別コード
索引(便覧薬剤索引,解説事項索引)
主な製薬企業連絡先一覧

2019年版(改訂第41版)序文

 「今日の治療薬」は1977年の初版発行以来、毎年改訂を加えて今日に至っている。幸いにして、わが国における最も信頼の置ける薬の本として広く用いられている。毎年の改訂に当たっては、読者の期待に応えるべく、改良を重ねているところである。
 今回の2019年版では以下の改訂を行った。
 (1)巻頭トピックスを新設し、薬物療法に関する最近の話題(高額薬剤、バイオシミラー、慢性便秘症治療薬)を解説した。
 (2)解説では小項目「今後の薬物療法の展望」を新設し、近く承認が予想されるインパクトの大きい新薬を解説した。
 (3)便覧の新規項目として「医薬品リスク管理計画(RMP)」を追加し、RMPの「重要な潜在的リスク」の中から、特に重要なものを掲載した。
 (4)便覧の薬物動態欄において、主要薬剤の薬物代謝酵素や腎機能に関連する尿中未変化体排泄率、バイオアベイラビリティなどを追加し充実させた。
 (5)7章「抗悪性腫瘍薬」では、便覧に日本癌治療学会編集『制吐薬適正使用ガイドライン(第2版)』掲載の催吐性リスク分類をマークとして付した。
 (6)付録の配合剤早見表(降圧薬・糖尿病治療薬)には、気管支喘息治療薬と眼科用剤を追加し、それぞれ作用機序別に掲載した。
 (7)索引では、オーソライズドジェネリックを示すマークを追加し、通常の後発品と区別して掲載した。
 (8)インデックスシールの裏面に、「図で見る主な便秘症治療薬の薬理作用」を掲載した。
 昨年は本庶佑博士がノーベル医学生理学賞を受賞された。免疫チェックポイント阻害薬が癌医療に更に役立つことを期待したい。
 薬剤の進歩は速く、常に新薬が登場している。本書が読者諸賢にとって、正確で、身近で、便利で、役に立つ存在であり続けることを願って、編集者・執筆者ならびに南江堂のスタッフ一同常に努力を怠らない所存で励んでおりますので、変らぬ御愛顧をお願い申し上げる次第です。

2019年1月
編集者一同

 平成も終わり、元号は令和となった。昭和から平成の時代になり、医療も大きくかわった。紙カルテが電子カルテとなり、レントゲンフィルムを映すシャーカステンはなくなり液晶ディスプレイとなり、外来や病棟の風景も大きくかわった。電子カルテなどIT技術の発達は医療の効率化に貢献した。医学の進歩によりかつての多くの不治の病が治る病となり、難治疾患は根治できなくても日常生活を楽しみながら共存できる時代となった。個人の多様な意志をより尊重する社会となり、医師が父権的に治療を行う時代は過ぎ去った。大きく変化した平成の時代であるが、昭和の時代からかわらぬものが、日本全国の外来や病棟の片隅にある本書である。
 分子標的薬をはじめ新薬開発の速度は非常に速く、毎年のように新しい新薬が承認されている。なかには治療概念を根本からかえる薬もあり、それを詳細に解説する本書はわれわれ外科医にとってはバイブルのような存在である。いつも感心するのは必要なことが簡潔にかつ網羅的に記載されており、忙しい外来の間に素早く検索できるように項目も整理されていることである。最近の新薬は効果が鋭いが、副作用も激烈であることが少なくない。そのような重要ポイントは赤字・太字で強調されており使いやすい。持ち込みの薬で多いジェネリック薬も漏らさず記載があるのもよい。検索項目だけではなく、各章のはじめには薬物療法に関する最近の話題など、最新の医療情報とエビデンスが解説されており、古くなった知識を整理することもできる。IT時代が始まった平成であるが、われわれ昭和の人間には電子書籍ではない本書がしっくりくる。昭和の医者が少なくなっていく令和の時代には形もかわっていくかもしれないが、医師のとってのバイブルであることにかわりはないであろう。まさに痒いところに手が届く本である。

臨床雑誌外科81巻7号(2019年6月号)より転載
評者●順天堂大学肝胆膵外科教授 齋浦明夫

 今年も『今日の治療薬』がアップデートされ、『今日の治療薬2019−解説と便覧』が発刊された。いわずと知れた、その名のとおりの治療薬の解説書であるが、1977年の初版の発行以来、この業界のロングセラーで、かつベストセラー書籍となっている。
 治療薬の使用は、特定の診療科にとどまらず、ありとあらゆる診療科で行われるものであるので、本書の需要はきわめて広範であり、また診療規模も総合病院やクリニックを問わず愛用されている。ロングセラーであり、自身が医師となったときにはすでに身近なものになっていた。また、流行り廃りとは無縁に需要に応えるものであるため、普段、本書がベストセラーという認識をもつことも特段なく、診療に欠くことのできないパートナーという位置づけである。たまにしか使用しない薬や新規の薬の投与量、小児の体重あたりの投与量など、ちょっと確認したいときに重宝する。診察室の目につくところにおいてあるとありがたい。外勤先でも診察室においてあるとほっとする。
 第1章の抗菌薬に始まり、使用目的ごとに章分けされていることや、投与量、剤形、副作用、最近はジェネリック薬も増えて聞いたこともない商品名の薬(たいていは連想しやすいネーミングではあるが)も物質名で検索できることなど、使い勝手のよさや痒いところに手が届く気配りがベストセラーのゆえんであろう。毎年改訂されて最新の薬などがアップデートされて掲載されていることはもちろん、これらの実用書としての伝統が継承される安心感が、医療人の心をつかむロングセラー書籍の真髄であると思われる。
 改訂されてもかわらない、B6判というサイズとビニールカバーの装丁は離れたところからでもそれとわかる。B6判という小さいサイズにぎっしりと情報が満載され、そのぶん、老眼には厳しい文字サイズであるが、薬品名の字体をその他の記載に比べて少し大きく、しかも太字で、用量や剤形の記載の文字は小さめに、目次も文字はすっきりとみやすく…と、まずは薬品名を拾えるように工夫されていて、ページ数の増大は最小限にとどめている。これも、毎年改訂を続けるなかで、ユーザー目線で少しでも使い勝手がよくなるようにという不断の努力の積み重ねによるものであろう。
 さて、本改訂では昨年の2018年版から、(1) 「巻頭トピックス」を新設し、薬物療法に関する最近の話題(高額薬剤、バイオシミラー、慢性便秘症治療薬)を解説している、(2) 「解説」では小項目「今後の薬物療法の展望」を新設し、近く承認が予想されるインパクトの大きい新薬を解説している、(3) 「便覧」の新規項目として「医薬品リスク管理計画(RMP)」を追加し、RMPの「重要な潜在的リスク」の中から、特に重要なものを掲載している、(4) 便覧の薬物動態欄において、主要薬剤の薬物代謝酵素や腎機能に関連する尿中未変化体排泄率()、バイオアベイラビリティ()などを追加し充実させている、(5)第 7章「抗悪性腫瘍薬」では、便覧に日本癌治療学会編集『制吐薬適正使用ガイドライン(第2版)』掲載の催吐性リスク分類をマークとして付している、(6) 付録の配合剤早見表(降圧薬・糖尿病治療薬)には、気管支喘息治療薬と眼科用剤を追加し、それぞれ作用機序別に掲載している、(7) 索引では、オーソライズドジェネリックを示すマーク()を追加し、通常の後発品と区別して掲載している、(8) インデックスシールの裏側に、「図で見る主な便秘症治療薬の薬理作用」を掲載しているといった、8項目にも及ぶ改訂がなされている。
 常に少しでもよいものにすべく、改良を続ける姿勢はトヨタ自動車の「改善」を連想させる。今後もこの姿勢は継承され、いつの時代も常に最新の情報を、利用者目線で使い勝手を追求したスタイルで発刊され続けるであろう。本書の今後のますますの発展を期待したい。

臨床雑誌整形外科70巻8号(2019年7月号)より転載
評者●熊本大学大学院整形外科教授 宮本健史