現場で使える輸液・栄養クイックブック
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
著 | : 伊東明彦 |
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ISBN | : 978-4-524-24715-8 |
発行年月 | : 2007年6月 |
判型 | : 新書 |
ページ数 | : 270 |
在庫
定価3,520円(本体3,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
病院薬剤師や研修医など、輸液・栄養療法に携わる医療従事者がベットサイドで輸液・栄養療法をすばやく理解し、実践できるように図表にまとめた。簡潔で的を射た「POINT」により、読み進むうちに輸液・栄養全般の知識が身につくしくみになっている。本書を活用すれば治療の流れに沿って病態の把握から輸液・栄養療法の処方設計まで現場で即対応できる。
1 輸液・栄養剤の基礎知識
A 輸液の目的と種類
B 各電解質の1日維持量
C 体液の組成と分布
D 輸液の分布
E 栄養素
2 経腸栄養剤の種類と適応
A 経腸栄養剤の種類
B 経腸栄養剤の適応
3 輸液療法の基礎知識
A 体液バランス
B 体液量の調節機構
4 脱水症
A 脱水症の種類と鑑別
B 欠乏量と必要量を推定する
C 輸液を開始する
5 電解質異常とその補正
A 電解質バランスの特徴
B Naの異常
C Kの異常
D Caの異常
E Pの異常
F Mgの異常
6 酸塩基平衡異常とその補正
A 酸塩基平衡の基礎知識
B 酸塩基平衡異常の原因と症状
C 酸塩基平衡異常の鑑別
D 代謝性アシドーシス
E 代謝性アルカローシス
F 呼吸性アシドーシスと呼吸性アルカローシス
7 栄養療法の基礎知識
A 栄養療法の流れ
B 栄養療法の把握
C 栄養療法の適応決定
D 栄養投与ルートの選択
E 栄養素の組成と量の決定
8 経腸栄養療法
A 経腸栄養剤の適応と投与方法
B 施行時の合併症と対処法
9 経静脈栄養法
A 静脈栄養と投与エネルギー
B 施行時の合併症と対処法
10 病態別輸液・栄養療法
A 術後
B 糖尿病
C 心不全
D 腎不全
E 肝不全
F 呼吸不全
G 小児
11 注射剤の配合変化
A 注射剤の配合変化
B 配合に注意が必要な主な薬剤
C その他の配合変化
12 輸液・栄養療法におけるセーフティーマネージメント
A 輸液療法のマネージメント
B 血管外漏出
C その他
13 種々の計算式
1 濃度を表す単位
2 浸透圧
3 浸透圧計算例
4 血漿浸透圧の算出式
5 投与速度(点滴数)
14 臨床検査値
1 臨床検査の基準値
2 BUN(尿素窒素)
3 SCr(血清クレアチニン)・尿量(24hr)
付録
輸液剤組成一覧
経腸栄養剤組成一覧
水分・電解質の異常、酸塩基平衡異常などの体液異常や栄養障害は、臨床の現場においてしばしば遭遇する。原疾患や合併症、あるいは医原性などにより生じその是正を目的に輸液・栄養療法が行われる。体液異常は、体液恒常性機構の障害であり、放置すれば生命の維持も危ぶまれる。また、栄養障害も創傷治癒の遅延、免疫能の低下、多臓器不全などにつながるため、栄養療法は、各種疾病の治療の基本となるものである。
輸液・栄養療法は、一般的な治療法として日常的に行われているが、経験的な実施によるところが多く、必ずしも十分な理解の上に行われているとは限らず、不適切な療法を見逃されたり、重篤な副作用を引き起こしたりする場合がみられる。輸液・栄養療法の重要性は、広く認知されつつありNST(Nutrition Support Team)の普及にも現れている。適切な輸液・栄養療法を行うためには病態生理、体液生理。栄養管理などさまざまな知識を必要とする。しかし、輪液・栄養療法に関する教育は十分とはいえず、そのため輪液・栄養療法に関する書籍が多く出版されているが、ベッドサイドで活用できるものは少なく教科書として扱われることが多い。本書は、輸液・栄養療法に必要な知識を治療の流れに沿って図表などで簡潔にまとめ、患者の状態の把握、病態に適した輸液・栄養製剤の選択と輸液・栄養療法の設計、患者のモニター項目、さらに輸液・栄養製剤の特徴など、臨床現場で即座に対応できるような実践書として編集した。NSTなど輪液・栄養療法に関わる方々に役立てていただければ幸いである。
2007年5月
著者