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かかりつけ医もここまで診よう!肛門部外来診療マニュアル

  • 新刊

: 栗原浩幸
ISBN : 978-4-524-24697-7
発行年月 : 2019年5月
判型 : B5
ページ数 : 118

在庫あり

定価4,536円(本体4,200円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

「実はおしりも診てほしいんです」と言われたこと、ないですか?他疾患の外来患者が実は肛門の痛みや排便異常に悩んでいることは少なくない。日常診療で遭遇頻度の高い肛門疾患の病態を豊富な写真で示し、基本的な肛門部の診察方法と鑑別の流れ、外来で行える処置までをエキスパートが一般臨床医のためにやさしく解説。つい敬遠しそうな肛門をまず「自分で診る」ためのアドバイスが満載の一冊。

I 総論
 A.肛門の解剖
 B.肛門の診察
  1.心構え
  2.問診
  3.視診
  4.指診
  5.肛門鏡検査
 C.診断へのアプローチ
  1.脱出が主訴の場合
  2.出血が主訴の場合
  3.肛門痛が主訴の場合
  4.硬結(しこり)が主訴の場合
  5.その他の主訴の場合
 D.肛門疾患に対する治療
  1.治療に対する考え方
  2.保存的に診てよい疾患と専門施設に紹介すべき疾患
  3.肛門疾患に対する保存的治療
  4.痔核に対する外科的治療
  5.裂肛に対する外科治療
  6.痔瘻に対する外科治療
  7.肛門周囲膿瘍やその他の化膿性疾患に対する外科治療
  8.その他の治療
II 知っておきたい肛門疾患
 A.痔核
  1.内痔核
  2.外痔核
  3.嵌頓痔核
 B.痔核と紛らわしい肛門周囲疾患
  1.皮垂
  2.直腸粘膜脱症候群
  3.大腸腫瘍の脱出
 C.裂肛
  1.急性裂肛
  2.慢性裂肛
  3.随伴裂肛(脱出性裂肛)
 D.肛門周囲膿瘍と痔瘻
  1.痔瘻
  2.肛門周囲膿瘍
 E.クローン病の肛門病変
  1.裂肛,肛門潰瘍
  2.皮垂
  3.痔瘻,肛門周囲膿瘍
 F.化膿性の肛門周囲疾患
  1.膿皮症
  2.毛巣洞
  3.肛門部粉瘤
  4.フルニエ壊疽
 G.骨盤底筋群脆弱による疾患
  1.直腸脱
  2.直腸瘤
III 肛門部の皮膚疾患
 A.肛門.痒症
 B.真菌感染症
  1.白癬
  2.カンジダ症
 C.ウイルス感染症
  1.尖圭コンジローマ
  2.肛門部Bowen病,肛門部Bowen様丘疹
  3.単純疱疹
  4.帯状疱疹
 D.梅毒
  1.硬性下疳
  2.扁平コンジローマ
 E.肛門部Paget病
  1.肛門部の乳房外Paget病
  2.肛門部のPaget現象
 F.悪性黒色腫
 G.基底細胞癌
IV 肛門部の腫瘍性疾患
 A.直腸絨毛腫瘍
 B.肛門管癌
 C.痔瘻癌
V 肛門鏡で見る大腸疾患
 A.潰瘍性大腸炎
 B.大腸憩室出血
 C.虚血性大腸炎
 D.放射線性直腸炎
 E.大腸癌
参考情報
索引

序文

 「日本人の半分は痔主である」というように、肛門疾患に罹患している患者さんは大変多いものです。また大腸疾患の増加に伴い、肛門を見る機会も増えています。医師にとって肛門はとても身近な器官です。しかし多くの臨床医は肛門診察を行いません。もちろん肛門を診察することによって、大腸癌やクローン病などを発見できることがあることを頭では理解しつつも、つい肛門診察を避けてしまうのです。
 肛門疾患の種類は決して多くはなく、診断も難しいものではありません。しかし肛門疾患を学ぶ機会は専門施設にでも属さなければほとんどなく、指導できる医師も少ないのが現状です。また自ら学ぼうとしてもこれという教科書がありませんでした。
 教育を受けたり、勉強したりする手立てがないため肛門診察に自信を持てず、肛門を「見る」状況にあっても、「診る」ことなく終えてしまうのが現実だと思います。著者は元々外科医ですが、肛門専門施設に勤務する前には、肛門に関する患者さんからの質問や他科からのコンサルトに対して、明確な回答を出せなかったことが幾度もありました。これは疾患に対する知識不足というよりも、診断をしっかりできなかったことによると考えます。
 著者は数少ない肛門専門病院の一つである所沢肛門病院に勤続して25年になります。その間、名誉院長である金井忠男先生に肛門疾患の診療を一から指導していただき、また豊富な症例を経験しさまざまな疾患に巡り合うことができました。幸運にも多くの経験を優れた指導者の下で積むことができたのです。
 臨床の現場ではひとりで診断しなければならないことも多々あります。このようなときには内容の充実した医学書が役立つことは多くの臨床医の知るところです。本書はその役割を担えると自負しています。
 本書は自信を持って肛門を診られるようになることを目指しています。痔核、痔瘻、裂肛を三大肛門疾患といいますが、肛門部にはそれ以外にも皮膚疾患、炎症性腸疾患、骨盤底筋群脆弱による疾患などいろいろな疾患があります。本書では日常診療で比較的多く見かける疾患や見落としてはならない疾患について、カラー写真を活用して視覚的にわかりやすく解説しました。また「外来担当医へのワンポイントアドバイス」を設け、臨床実地に役立つ「本音」を書き下ろしました。所沢肛門病院の知識をフルに盛り込んだつもりです。
 肛門を診たからといって、治療まで責任を持つ必要はありません。保存的に診てよいもの、専門家に任せるものの判断がつけば、まずはそれで十分です。本書を手元において、時間のあるときに開いていただきたいと思います。そうすれば日常診療で自信を持って肛門を診察できるようになると確信しています。

2019年3月
所沢肛門病院院長
栗原浩幸