書籍

医療情報の基礎知識改訂第3版

演習問題付(第27〜32回医療情報基礎知識検定試験問題)

編集 : 一般社団法人日本医療情報学会医療情報技師育成部会
ISBN : 978-4-524-27336-2
発行年月 : 2026年3月
判型 : B5判
ページ数 : 336

在庫あり

定価3,080円(本体2,800円 + 税)

  • 新刊

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

全医療者が知っておくべき医療情報の基礎的な知識を網羅した,初学者がまず手に取るべき入門書.章ごとの標準学習時間が記載されており,教育機関での授業進行や自己学習計画の参考書にもなる.医療情報基礎知識検定試験の新到達目標および医療情報基礎用語集(第2版)に準拠し,医療情報基礎知識検定試験受検者の学習環境を整えるために最適.演習問題(480問)とその正解を収載し,教科書部分は試験問題の解説書を兼ねている.

T 医療制度と医療関連法規
 1.医療関連法規
  1)医療法
  2)医療保険に関する法律
  3)保険医療機関及び保険医療養担当規則
  4)介護保険法
  5)保健医療福祉専門職の資格法
  6)医薬品医療機器等法
  7)次世代医療基盤法
  8)マイナンバー法
 2.保健医療福祉制度と行政組織
  1)医療制度の変遷
  2)医療保険制度と関連機関
  3)介護保険制度
  4)保健医療福祉施設
 3.保健医療福祉専門職の種類と責務
  1)医師・歯科医師≪医師法・歯科医師法≫
  2)看護師・准看護師≪保健師助産師看護師法≫
  3)保健師・助産師≪保健師助産師看護師法≫
  4)薬剤師≪薬剤師法≫
  5)診療放射線技師≪診療放射線技師法≫
  6)臨床検査技師≪臨床検査技師等に関する法律≫
  7)理学療法士・作業療法士・言語聴覚士≪理学療法士及び作業療法士法,言語聴覚士法≫
  8)視能訓練士≪視能訓練士法≫
  9)管理栄養士・栄養士≪栄養士法≫
  10)臨床工学技士≪臨床工学技士法≫
  11)救急救命士≪救急救命士法≫
  12)介護福祉士≪社会福祉士及び介護福祉士法≫
  13)社会福祉士≪社会福祉士及び介護福祉士法≫・MSW
  14)精神保健福祉士≪精神保健福祉士法≫
  15)ケアマネージャ(介護支援専門員)
  16)公認心理師≪公認心理師法≫
  17)診療情報管理士
  18)医療情報技師
  19)医療事務・医療事務作業補助者
 4.健康指標と予防医学
  1)健康指標
  2)予防医学の活動
 5.救急医療と災害時医療
  1)救急医療
  2)災害時医療
U 病院業務と病院の運営管理
 1.病院における診療体制と業務
  1)診療部門
  2)薬剤部門
  3)看護部門
  4)医事会計部門
  5)中央診療部門
  6)チーム医療
  7)運営管理部門
 2.診療の過程
  1)患者の分類と診療の過程
  2)指示・命令系統
  3)クリニカルパス
  4)レジメン
  5)診療ガイドライン
 3.病院の運営と管理
  1)病院管理の概念
  2)経営指標
  3)病院の財務
  4)タスク・シフト/シェア
  5)医療の評価
 4.安全で適切な医療
  1)医療安全管理
  2)医療事故等の概念
  3)ヒヤリハット事例収集の重要性
  4)事例分析のためのモデル
  5)代表的なヒヤリハット事例とその対策
V 医療情報の特性と医療の情報倫理
 1.診療記録の種類と保存期間
  1)診療録と診療記録
  2)診療記録の記載法
  3)さまざまな診療記録
  4)診療記録の保存期間
 2.医療情報の特性と利用
  1)医療現場で扱うさまざまな情報
  2)医療情報の特性
  3)医療情報の利用
 3.医の倫理
  1)基本的な医の倫理と患者の権利
  2)医学研究の倫理
  3)医師-患者関係とインフォームドコンセント
  4)セカンドオピニオン
  5)リビングウィル
  6)アドバンスケアプランニング(ACP)
  7)ターミナルケア
  8)安楽死と尊厳死
 4.医療の情報倫理
  1)医療における情報倫理
  2)医療におけるプライバシー保護
  3)医療におけるプライバシー保護のための法制度
  4)OECDプライバシーガイドライン
  5)個人情報保護法
  6)個人情報のカテゴリー
  7)診療記録(カルテ)開示
  8)海外の個人情報保護法
W コンピュータの基礎
 1.情報(情報量)の表現
  1)情報(情報量)の単位
  2)文字コード
  3)アナログとデジタル
  4)データ形式
  5)データの圧縮
  6)マークアップ言語
 2.ハードウェアの種類と機能
  1)五大装置
  2)制御装置と演算装置
  3)記憶装置
  4)入力装置
  5)出力装置
  6)解像度
  7)デスクトップPCの内部とインタフェース
  8)携帯端末
  9)サーバ,クライアント,クラウドコンピューティング
  10)NASとRAID
  11)無停電電源装置
 3.ソフトウェアの種類と機能
  1)オペレーティングシステム
  2)ミドルウェア
  3)アプリケーションソフトウェア
  4)アプリケーションソフトウェアの入手方法
  5)人工知能の進化と応用
X 情報システムの基盤技術
 1.ネットワークの利用
  1)コンピュータネットワーク
  2)ネットワークを利用したサービス
  3)ネットワーク機器
  4)クラウドコンピューティング
 2.データベースの利用
  1)データベース
  2)データベース管理システム
  3)構造化問い合わせ言語(SQL)
  4)データベースのファイル
  5)バックアップとリカバリ
 3.情報セキュリティの脅威と対策
  1)情報セキュリティの要素
  2)情報セキュリティの対象
  3)技術的脅威
  4)技術的対策
 4.ユーザ管理
  1)ユーザ管理の対象
  2)ユーザ管理の手法
  3)アクセス管理
  4)ユーザ認証
  5)ユーザ教育
Y 医療情報システムの構成と機能
 1.病院情報システム
  1)概要
  2)全体に関わるシステム
  3)部門システム
 2.地域医療情報システムと保健福祉情報システム
  1)概要
  2)診療所のシステム
  3)介護関連のシステム
  4)保健福祉領域のシステム
  5)地域医療連携に関わるシステム
  6)遠隔医療
  7)生涯健康医療電子記録
  8)個人健康医療記録
 3.医療情報システムの管理
  1)概要
  2)電子保存の3原則
  3)3省2ガイドライン
  4)「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に示されてきた4つの安全対策
Z 医療情報の標準化と活用
 1.医療情報の標準化
  1)標準化に関する一般知識
  2)医療情報に関する標準化
  3)医療情報分野の標準化関連組織
  4)標準化関連組織間の連携
  5)主要な医療情報の規格─用語・コード
  6)主要な医療情報の規格─メッセージ(データ)交換規約
  7)自動認識技術に関する規格
 2.情報の分析と評価
  1)データ(変量,変数)の性質
  2)データの尺度
  3)データの図示(グラフ)による記述
  4)データの基本統計量(特性値)による記述
  5)推測統計学の基礎
  6)巨大なデータに対する分析
日本医療情報学会医療情報基礎知識検定試験問題
 第27回
 第28回
 第29回
 第30回
 第31回
 第32回
 第27回正解
 第28回正解
 第29回正解
 第30回正解
 第31回正解
 第32回正解
索引

近年,国の施策として「医療DX」や「全国医療情報プラットフォーム」の整備が急速に進められています.これらは,医療の質向上と効率化を目指す重要な取り組みであり,診療情報の共有やデータ利活用は,患者中心の医療を実現するための基盤です.今後,電子カルテや地域医療連携システムの標準化が進み,医療情報の活用はさらに広がっていくでしょう.
しかし,その一方で,医療機関や病院情報システムを狙ったサイバー犯罪は増加の一途をたどっています.ランサムウェア攻撃によるシステム停止や情報漏えいは,患者安全や地域医療の継続性に深刻な影響を及ぼし,医療現場に大きな混乱をもたらします.こうした脅威に対抗するためには,強固なサイバーセキュリティ対策が必要です.そして,その中核を担うのは「人材」です.どれほど高度なシステムを導入しても,現場で働く一人ひとりが基本的な知識を持たなければ,リスクは防げません.
厚生労働科学研究・武田班の成果では,医療機関における情報セキュリティ人材を次の3 層に整理しています.
・Group A:「上級医療情報技師」相当の資格・知識
・Group B:「医療情報技師」相当の資格・知識
・Group C:「医療情報基礎知識検定試験」相当の知識
特に,医療・介護・福祉に従事するすべての方に求められるゼネラルスキルとして,「医療情報基礎知識検定試験」相当の知識は必須です.サイバー攻撃は専門部署だけの問題ではなく,現場スタッフ一人ひとりの理解と行動が安全を守ります.パスワード管理,個人情報の取り扱い,システム利用時の注意など,基本的な知識を身につけることが,医療情報を守る第一歩です.
その知識を体系的に学べるバイブルとして,本書『医療情報の基礎知識』は大変有用です.本書は,医療情報の基本概念から情報セキュリティ対策までを網羅し,現場で身につけておくべき知識を提供します.医療DX の推進と地域医療の持続性確保のために,まずはこの一冊から学び始めてください.
本書が,医療情報の安全かつ有効な活用を支える人材育成の一助となり,医療現場の安心と信頼を守る力になることを心より願っています.
2026 年1 月
日本医療情報学会 医療情報技師育成部会
部会長 池田 和之

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