とことん読み解く「血算」
この数字は何を伝えようとしているのか?
| 編集 | : 神田善伸 |
|---|---|
| ISBN | : 978-4-524-27288-4 |
| 発行年月 | : 2026年4月 |
| 判型 | : A5判 |
| ページ数 | : 204 |
在庫
定価4,400円(本体4,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

血算(血球数算定検査)の数値に潜むサインを拾い上げる――“気づける医師”への第一歩をこの1冊から. どの数値に注意すべきか,異常値の背景にはどのような病態が潜んでいるのか,鑑別の勘所や見落としやすいポイントはどこにあるのかをコンパクトに解説.明日からの診療に応用できるすべての医師にオススメしたい実践ガイド.
T章 血算を読み解くための基本知識
1 赤血球関連検査値を読み解く
2 白血球関連検査値を読み解く
3 血小板関連検査値を読み解く
4 末梢血塗抹標本を読み解く
5 骨髄穿刺・生検を読み解く
6 すぐに専門医に紹介すべき血算異常
U章 血算の異常から始まる鑑別診断
1 貧血の鑑別診断
2 赤血球増多の鑑別診断
3 好中球増多の鑑別診断
4 好酸球増多の鑑別診断
5 リンパ球増多の鑑別診断
6 好中球減少の鑑別診断
7 幼若細胞出現の鑑別診断
8 異型リンパ球出現の鑑別診断
9 血小板増多の鑑別診断
10 血小板減少の鑑別診断
11 複数系統の血球減少の鑑別診断
V章 さまざまな状況における血算の異常
1 妊娠中の血算の異常
2 低栄養,摂食障害における血算の異常
3 腎障害における血算の異常
4 肝障害における血算の異常
5 膠原病における血算の異常
6 内分泌疾患における血算の異常
W章 ケーススタディ
Case 1 胃切除後の正球性貧血
Case 2 鉄欠乏のない小球性貧血
Case 3 形態異常,LD上昇を伴う大球性貧血
Case 4 人工弁留置後の貧血,血小板減少
Case 5 SARS-CoV-2ワクチン接種後の血小板減少
Case 6 胸部異常陰影を伴う血小板増多症
Case 7 発熱,紫斑を伴う好酸球増多
Case 8 播種性血管内凝固を伴う汎血球減少
血算は血液疾患のみならず,さまざまな疾患のスクリーニングに有用な検査である.白血球数,赤血球数,ヘモグロビン濃度,血小板数といった基本項目だけでも多くの情報が得られるが,視点を少し広げると,一般的な自動血球計数装置で出力される平均赤血球容積(MCV),赤血球分布幅(RDW),血小板分布幅(PDW) などの指標も診断に寄与することが少なくない.さらに,血液疾患が疑われる場合には,より詳細な検査項目の評価が重要となる.網赤血球絶対数は骨髄における赤血球産生の状況を反映する指標であり,貧血の鑑別診断には欠かせない.また,あらゆる血液疾患において,白血球分画は少なくとも一度は確認しておくべき検査項目である.
本書は,一般内科医が日常診療で遭遇する血液疾患を念頭に構成されている.
T章では「血算を読み解くための基本知識」として,赤血球・白血球・血小板それぞれに関連する検査値の読み方,骨髄検査を行うべき状況とその結果の解釈,さらに速やかに専門医へ紹介すべき異常所見について解説している.続くU章では,血算異常から想起すべき疾患や鑑別診断の進め方について,一般内科医にも理解しやすい形で整理した.V章では,妊娠中や肝・腎障害など,血液疾患以外のさまざまな状況でみられる血算異常の考え方を取り上げている.最後のW章ではケーススタディを通じて,より具体的な臨床場面における血算異常への対応について,臨場感のある解説が展開されている.
本書は辞書的に参照することもでき,また通読することで血算に関する知識を体系的に整理することも可能である.一般内科診療,あるいは血液専門外の診療において,血算をより深く理解し,日常診療に活かすための一助となれば幸いである.
2026 年2 月
神田善伸

