糖尿病治療の手びき2026改訂第59版
| 編・著 | : 日本糖尿病学会 |
|---|---|
| ISBN | : 978-4-524-27005-7 |
| 発行年月 | : 2026年5月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 148 |
在庫
定価990円(本体900円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

「糖尿病に関する知識の伝道」を目的に,改訂を重ねながら多くの糖尿病患者・家族に愛読されてきた好評書.今回の改訂では,本文中のイラストや用語・表現を刷新し,より読みやすい紙面としたほか,併存疾患に関する解説やJADEC(日本糖尿病協会)が発⾏する患者向け資料の紹介等の内容を増やし,糖尿病患者とその家族が参考としやすい情報を充実させた.
はじめに
1 糖尿病とはどんな病気か?
1 血糖値とインスリンの働きとの関係は?
2 どのような症状が出るのか?
3 軽い糖尿病でも合併症を引き起こすのか?
2 なぜ私が糖尿病なのか?― 検査と診断
1 尿糖が出ていない、症状もない、でも糖尿病?
2 確定診断はどのようにするのか?
― 血糖値とヘモグロビンA1c(HbA1c)の検査
3 「境界型」は糖尿病予備群なのか?
4 内臓脂肪とメタボリックシンドロームの関係は?
3 糖尿病の原因は?
1 糖尿病の原因はひとつ?
2 1型糖尿病とは?
3 2型糖尿病とは?
4 その他の原因による糖尿病とは?
5 妊娠糖尿病とは?
4 糖尿病が長く続くとどうなるのか?
― 合併症・併存疾患を知る
1 糖尿病の合併症や併存疾患には何があるのか?
2 細い血管の合併症とは?
3 太い血管の合併症(動脈硬化)とは?
4 感染症と糖尿病の関係は?
5 歯周病と糖尿病の関係は?
6 認知症と糖尿病の関係は?
7 足病変とは何か? フットケアはどうおこなうか?
8 がんと糖尿病の関係は?
5 合併症を予防するためにどうするか?
― 経過をみよう
1 糖尿病の経過観察はなぜ重要か?
2 経過観察に必要な検査とその目標とは?
3 合併症を防ぐための数値目標とは?
4 JADEC 連携手帳を活用しよう
6 1型糖尿病はどのように治療するのか?
1 治療の原則は?
2 インスリン療法はどのようにおこなうのか?
3 食事はどのようにするのがよいか?
4 運動はどのようにおこなうのか?
7 2型糖尿病はどのように治療するのか?
1 なぜ食事療法が大切なのか?
2 運動療法はどのようにおこなうのか?
3 経口薬による治療はどのようにおこなうのか?
4 注射薬による治療はどのようにおこなうのか?
8 妊娠中の糖尿病はどのように治療するのか?
1 糖代謝異常のある妊婦さんではなぜ厳格な血糖管理が必要なのか?
2 治療はどのようにおこなうのか?
3 母体に起こる合併症とは?
9 緊急治療を必要とする意識障害が起こったらどうするか?
1 糖尿病性昏睡とは?
2 糖尿病性昏睡はどのように治療するのか?
3 糖尿病性昏睡は予防できるのか?
10 低血糖にどのように対応するのか?
1 どうして低血糖になるのか?
2 低血糖の症状とは?
3 どのようなときに低血糖になりやすいのか?
4 無自覚性低血糖とは?
5 低血糖にどのように対応するのか?
6 糖尿病治療中の留意点について
11 ほかの病気にかかって体調不良の場合(シックデイ)や手術を受けるときはどうするのか?
1 シックデイとは?
2 経口薬や注射薬をどうするか?
3 担当医を受診すべきケースは?
4 手術を受ける際の血糖管理はどうするか?
12 治療中のこころの問題にどう対応するべきか?
1 糖尿病と診断されたあなたへ―こころの揺れとその向き合い方
2 気持ちが落ち込んだときの6つの対処法
13 子どもの糖尿病はどのように治療するのか?
1 子どもの糖尿病の特徴は?
2 治療の原則は?
3 学校生活はどうするのか?
4 サマーキャンプに参加しよう
14 高齢者の糖尿病はどのように治療するのか?
1 高齢者の糖尿病の特徴は?
2 高齢者の糖尿病の注意点は?
15 日常生活で糖尿病と上手に付き合うには?
1 糖尿病をもちながらの家庭生活はどうなる?
2 職業と職場での対応に困ったときは?
3 運転免許と保険が心配だけど……
4 余暇を楽しむには?
5 酒、タバコ、嗜好品は禁止?
おわりに
患者さんとその家族のための糖尿病治療Q&A
Q1 病院に来るときは、朝ご飯を食べないほうがいいんですか?
Q2 親が2 型糖尿病の場合、必ず糖尿病になってしまうのでしょうか?
Q3 食事中の炭水化物、糖質の量を簡単に計算する方法はありますか?
Q4 糖尿病の飲み薬を飲み忘れてしまったときは、どうしたらよいでしょうか?
Q5 妊娠中の低血糖はよくないのですか?
Q6 血糖値が50mg/dL 以下になっても低血糖症状が出ませんが、問題ないでしょうか?
Q7 シックデイではどのようなものを食べたらよいですか?
Q8 学校生活のなかで食事や運動はどのようにすればよいですか?
Q9 海外旅行の際のインスリン注射について注意点を教えてください。
Q10 お酒を飲むとなぜ低血糖になったり、高血糖になったりするのですか?
Q11 会合などでどうしてもお酒を飲んだりコース料理を食べないといけないときの対処法を教えてください。
Q12 睡眠は血糖管理に影響しますか?
糖尿病治療の目標は、糖尿病のない人と変わらない寿命と日常生活の質の実現を目指すことであります。最近では、糖尿病のある人と糖尿病のない人の寿命の差はなくなりつつあるという報告もされております。一方で、糖尿病のない人と変わらない日常生活の質を実現するには、たとえば糖尿病があることで腎臓に負担がかかり、その働きが低下するような、いわゆる合併症を起こさせないことや進行させないことが重要であります。また、近年では高齢者糖尿病の割合が増加してきており、認知症やがん、心不全などを併存する方も多くおり、糖尿病との関連が注目されております。
本書「糖尿病治療の手びき」は1961 年に初版が発行され、2020 年には第58 版、2023 年には第58 版増補が刊行されております。初版が発行された当時、日本は高度経済成長期であり、糖尿病のある方は右肩上がりで増加していた時代ですが、治療法は限られており、非常に重篤な疾患と考えられておりました。そのような背景から、糖尿病があると非常に悲惨であるというイメージが浸透し、いわれのない不利益や差別を受けることにつながった可能性があります。また、成人病と呼ばれていた糖尿病が1996 年の提言を機に生活習慣病と改称されたことも、糖尿病の原因が意志や努力の欠除にあるといった極端な見方を助長した可能性があります。しかしながら、医学・医療の進歩とともに、糖尿病の治療は大きく前進し、当時と比較した場合、糖尿病があっても、糖尿病のない人と変わらない日常生活を送ることが実現できつつあり、糖尿病の発症に関わる遺伝因子や環境因子の重要性が明らかにされ、いわゆる糖尿病に対するスティグマ(烙印)は払拭すべきという時代になっております。
本書は、そのような時代の変化や治療の進歩に対応して改訂を進めてきましたが、2026 年に第59 版を発行するに至りました。今まで同様に、糖尿病のある人やそのご家族の方々など向けに、「糖尿病とはいったい何なのか?」、「なぜ治療をするのか?」、「どのような治療をおこなうのか?」などといったことから、「日常生活を送るうえでどういった点に留意するのか?」、「最新の治療の動向は?」といったことまで、読みやすさを意識してエッセンスをまとめました。この一冊をいわば「バイブル」のように活用していただき、皆様の心豊かな人生の一助にしていただければと願っております。
2026年4 月
一般社団法人 日本糖尿病学会
「糖尿病治療の手びき」編集委員会

