間質性肺疾患診療マニュアル改訂第2版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 久保惠嗣/藤田次郎 |
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ISBN | : 978-4-524-26542-8 |
発行年月 | : 2014年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 420 |
在庫
定価10,450円(本体9,500円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
間質性肺疾患の基礎から診断・検査、治療の実際までを網羅した好評書の改訂版。豊富な経験をもつ第一人者による的確な解説、類書にない豊富な病理像・画像所見は一読の価値あり。今改訂では、画像所見がさらに充実し、IIPs国際集学的分類改訂や治療面での最新情報をアップデート。呼吸器科医だけでなく、診療に携わる全医師にお勧めの実践的なマニュアル。
I 間質性肺疾患の基礎知識
A.間質性肺疾患とは−定義と疾患概念
B.間質性肺疾患の原因と分類
C.間質性肺疾患関連ガイドラインの概要
1.わが国のガイドライン紹介
2.欧米のガイドライン紹介
3.薬剤性肺障害の診断・治療の手引き
II 間質性肺疾患の診断・検査−画像と病理がわかる−
A.診断のポイント(診断総論)
1.症状と問診、身体所見のとり方
2.検査手順と診断フローチャート
B.画像診断の判読法
1.胸部X 線写真の判読法
2.CTの判読法上
C.肺病理組織の見方
1.病理組織総論
2.特発性間質性肺炎の鑑別診断のポイント
3.膠原病肺の鑑別診断のポイント
D.画像と病理の対比アトラス
E.疾患マーカー・特殊検査の手順と解釈
1a.疾患マーカー:KL-6143
1b.疾患マーカー:サーファクタント蛋白質(SP-A、SP-D)
2.呼吸機能検査と血液ガス分析
3.気管支肺胞洗浄(BAL)
4.経気管支肺生検(TBLB)
5.外科的肺生検(SLB)
III 間質性肺疾患の治療法
A.総論:治療法の選択
B.薬物療法
1.Pirfenidoneの使い方と副作用対策
2.ステロイドの使い方と副作用対策
3.免疫抑制薬の使い方と副作用対策
4.Acetylcysteine 吸入療法
5.今後期待される薬物療法
C.PMX-DHP 療法
D.酸素療法・人工換気療法
E.間質性肺疾患の呼吸リハビリテーション
F.肺移植
G.合併症(肺癌、肺高血圧など)の管理
IV 間質性肺疾患の病態と治療マニュアル
A.特発性間質性肺炎
1.特発性肺線維症(IPF)
2.特発性肺線維症(IPF)の急性増悪
3.非特異性間質性肺炎(NSIP)
4.非特異性間質性肺炎(NSIP)の急性増悪
5.特発性器質化肺炎(COP)
6.急性間質性肺炎(AIP)
7.剥離性間質性肺炎(DIP)
8.呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患(RB-ILD)
9.リンパ球性間質性肺炎(LIP)
10.気腫合併肺線維症(CPFE)
B.膠原病肺
1.関節リウマチ(RA)
2.全身性エリテマトーデス(SLE)
3.多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)
4.全身性硬化症(強皮症)
5.Sjogren症候群
6.混合性結合組織病(MCTD)
7.ANCA 関連血管炎
8.多発血管炎性肉芽腫症(Wegener肉芽腫症)
9.Goodpasture症候群
10.IgG4関連肺疾患
C.薬剤性間質性肺疾患
1.リウマチ・膠原病の治療薬
2.生物学的製剤
3.抗悪性腫瘍薬
4.分子標的治療薬
5.循環器治療薬
6.漢方薬
7.サプリメント・健康食品
D.感染症に関連する間質性肺疾患
1.ニューモシスチス肺炎
2.サイトメガロウイルス肺炎
E.肉芽腫形成性疾患・その他の間質性肺疾患
1.サルコイドーシス
2.過敏性肺炎(HP)
3.急性好酸球性肺炎(AEP)
4.慢性好酸球性肺炎(CEP)
5.肺の組織球症
6.肺胞蛋白症(PAP)
7.リンパ脈管筋腫症(LAM)
F.職業性肺疾患
1.アスベストーシス(石綿肺、アスベスト肺)
索引
初版は、間質性肺疾患診療の基礎から診断・検査、治療法までを解説した実践的マニュアルとして2010年10月に発行され、これまでに多くの方にご活用いただき、好評を得てきました。本書が多くの読者の方々から評価されたのは、素晴らしい先生方に充実した原稿をご執筆いただけたからと感謝しています。また、膠原病領域における生物学的製剤による治療法が著しく進歩し、膠原病に合併する肺病変としての間質性肺炎、間質を病変の主座とする感染症、または薬剤性間質性肺炎の鑑別診断が求められる機会が増したことも本書のニーズとなったと理解しています。
改訂に際しては“初版のコンセプトを踏襲しながら、近年のこの領域の進歩を盛り込むこと”を基本方針としました。具体的には、(1)『薬剤性肺障害の診断・治療の手引き』(日本呼吸器学会編、2012)の内容を反映すること、(2)2013年IIPs 国際集学的分類改訂の内容を反映すること、(3)治療法の章に「肺移植」の項を新たに追加すること、(4)疾患各論の「薬剤性間質性肺疾患」の項では、最近の新薬の動向を反映し、特に分子標的治療薬と生物学的製剤について拡充を行うこととしました。
また、初版で圧巻であった「画像と病理の対比アトラス」の項については、執筆者の福井大学名誉教授伊藤春海先生に新たに貴重な画像と解説を追加していただき、さらに充実した内容に改訂していただきました。
上記以外にも、全体にわたって最新の情報を盛り込み、今後の間質性肺疾患治療により一層役立つものにすることができたのではないかと自負しております。
改訂のスタートは2013年4月であり、執筆者の選定もきわめてスムーズに進行しました。当初から2014年4月25〜27日の第54回日本呼吸器学会学術講演会(大阪)に間に合うように、2014年春を刊行目標としました。執筆者の方々のご尽力のおかげで改訂作業は順調に進み、多くの新知見やコラムを追加していただいたことにより、頁数が初版から2割ほど増えました。このように、より充実した内容にしていただいた執筆者の先生方に、心から敬意を表します。
2014年4月
久保惠嗣
藤田次郎