PNFマニュアル改訂第3版
DVD付
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 柳澤健/乾公美 |
---|---|
ISBN | : 978-4-524-26345-5 |
発行年月 | : 2011年5月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 270 |
在庫
定価4,400円(本体4,000円 + 税)
サポート情報
-
2012年11月09日
『PNFマニュアル(改訂第3版)』の読者の皆様へ
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
PNFの理論と基本手技、特殊テクニック、疾患への応用を、我が国のPNF指導の第一人者によるきめ細かい記載と写真でわかりやすく解説。今改訂では基本手技のほぼ全てを網羅した音声付の動画DVDを添付したことで、より視覚的・具体的に理解しやすい内容となった。日本PNF研究会主催の講習会テキストをはじめ、PNF習得の教科書として幅広く採用されている。
I.PNFの概要・定義・治療原理
1.PNFの概要
2.PNFの定義
3.PNFの治療原理
II.促通要素
1.PNF運動パターン
2.PNF運動開始肢位の効果
3.PNF運動の効果
4.筋の伸張
●von Uexkull-Magnusの法則
5.関節の牽引
6.関節の圧縮
7.抵抗
●筋力増強と抵抗
8.発散と強化
●筋活動の組み合わせパターン
9.正常なタイミング
10.他動運動・自動介助運動
11.用手接触
12.口頭指示(聴覚刺激)
13.視覚刺激
III.PNFで用いられる基本手技
A.PNF施行時の留意点
1.セラピストの姿勢(構え)
2.用手接触
3.筋伸張
4.口頭指示(聴覚刺激)
5.視覚刺激
6.抵抗
7.正常なタイミング
8.関節の牽引・圧縮
B.上肢のパターン
1.肘を伸直したままの屈曲−内転−外旋パターン
2.肘の屈曲を伴う屈曲−内転−外旋パターン
3.肘の伸展を伴う屈曲−内転−外旋パターン
4.肘を伸直したままの伸展−外転−内旋パターン
5.肘の屈曲を伴う伸展−外転−内旋パターン
6.肘の伸展を伴う伸展−外転−内旋パターン
7.肘を伸直したままの屈曲−外転−外旋パターン
8.肘の屈曲を伴う屈曲−外転−外旋パターン
9.肘の伸展を伴う屈曲−外転−外旋パターン
10.肘を伸直したままの伸展−内転−内旋パターン
11.肘の屈曲を伴う伸展−内転−内旋パターン
12.肘の伸展を伴う伸展−内転−内旋パターン
C.下肢のパターン
1.膝を伸直したままの屈曲−内転−外旋パターン
2.膝の屈曲を伴う屈曲−内転−外旋パターン
3.膝の伸展を伴う屈曲−内転−外旋パターン
4.膝を伸直したままの伸展−外転−内旋パターン
5.膝の屈曲を伴う伸展−外転−内旋パターン
6.膝の伸展を伴う伸展−外転−内旋パターン
7.膝を伸直したままの屈曲−外転−内旋パターン
8.膝の屈曲を伴う屈曲−外転−内旋パターン
9.膝の伸展を伴う屈曲−外転−内旋パターン
10.膝を伸直したままの伸展−内転−外旋パターン
11.膝の屈曲を伴う伸展−内転−外旋パターン
12.膝の伸展を伴う伸展−内転−外旋パターン
D.頸部のパターン
1.屈曲パターン
2.伸展パターン
E.肩甲骨のパターン
1.肩甲骨パターンと上肢パターンの組合せ
2.肩甲骨パターンの手技
3.肩甲骨パターン
F.骨盤のパターン
1.骨盤パターンと下肢パターンの組合せ
2.骨盤パターンの手技
3.骨盤パターン
G.上肢の両側対称性パターン
1.両側対称性屈曲−外転−外旋パターン
2.両側対称性伸展−内転−内旋パターン
3.両側対称性屈曲−内転−外旋パターン
4.両側対称性伸展−外転−内旋パターン
H.上部体幹パターン
1.チョッピングパターン
2.リフティングパターン
I.下部体幹パターン
1.下部体幹屈曲パターン(下部腹筋)
2.下部体幹伸展パターン(下部背筋)
J.上・下肢の組合せパターン
1.一側上肢の屈曲−外転−外旋パターンと反対側下肢の伸展−外転−内旋パターン
2.一側上肢の伸展−内転−内旋パターンと反対側下肢の屈曲−内転−外旋パターン
K.基本的ADL
1.運動発達に沿った背臥位からの起き上がり
2.腹臥位からの起き上がり
3.ベッド上での起き上がり
L.舌・呼吸複合のパターン
1.顔面へのPNFアプローチ
2.下顎へのPNFアプローチ
3.口腔・舌へのPNFアプローチ
4.呼吸へのPNFアプローチ
M.歩行に対するPNF
1.歩行アプローチの原理
2.歩行アプローチの順序
3.歩行アプローチの実際
IV.特殊テクニック
1.リズミックイニシエーション
2.リプリケーション
3.反復ストレッチ(反復収縮)
4.強調のタイミング(ピボット:軸運動)
5.筋収縮様態による組合せ運動
6.動筋・拮抗筋による往復運動
7.リラクセーションテクニック
V.評価と治療プログラムの立案
1.評価
2.ゴール設定
3.治療プログラムの立案
4.再評価
VI.PNFの臨床応用
1.運動の効果
2.運動における個々の筋の働きと重心移動の変化
3.PNFの治療原則
4.PNFの臨床応用の基礎
5.促通パターンの選択
VII.疾患別PNF
A.中枢神経疾患
1.脳卒中片麻痺─ベッドから立位まで
2.脳卒中片麻痺─歩行
3.運動失調症
4.パーキンソン病
B.神経・筋疾患
1.脊髄損傷
2.顔面・嚥下
C.骨・関節疾患
1.股関節
2.膝関節
D.スポーツ障害
1.野球
2.陸上競技
3.水泳
索引
2001年に『PNFマニュアル』の初版が、2005年に第2版が刊行され、本改訂第3版の上梓で10年が経過した。初版はKaiser財団病院リハビリテーションセンターでPNF講習(3ヵ月・6ヵ月コース)を受講した6人を含む9人の理学療法士で執筆したが、本第3版では第2版と同様に同センターでの受講者8人を含む14人のPNFエキスパートに加わっていただいた。いずれの執筆者もPNFの臨床・教育・研究に従事しているベテラン勢である。編者自身もPNFを学んで約40年が経過し、現在もなおPNFの研究に時間を費やしているが、いまだ足るを知らない。
本第3版では、(1)「III。基本手技」でDVD動画を使用し、写真では表現できにくい運動を鮮明に描ききることを可能にしたこと、(2)その動画と同様の写真を本文中でも使用したこと、(3)上下肢基本パターンの動画挿入に加え、肘関節・膝関節の屈曲または伸展を伴うパターンを追加したことが大きな改訂ポイントである。DVD動画撮影はプロカメラマンにお願いし、編者が撮影現場に立ち会いながら、正確なPNF技法を読者に伝達できるよう配慮した。
1994年に日本PNF研究会が発足し、第1回日本PNF研究会学術集会(2000年)が高松市で開催されて以来、今年で11回目の学術集会(東京)を迎える。毎年、特別講演・シンポジウムのほかに一般演題の発表があり、年々ハイレベルな学術集会に成長しつつある。同学会主催のPNF講習会(初級・中級・上級コース)では本書がテキストとして採用され、学術的かつ臨床的な講習会が全国で開催されている。
21世紀の理学療法は、EBPT(Evidence-Based Physical Therapy;根拠に基づく理学療法)が求められている。PNFはまさにEBPTに応えられる治療手技であると同時に科学でもあるといえよう。近年、PNFは理学療法士養成校や大学での講義・実習による授業だけでなく、大学院博士前期・後期課程でPNFをテーマとした研究が認められている。日常の臨床活動に加え、これらの教育や研究にも本書が寄与できることを願って止まない。
2011年4月
柳澤健・乾公美