書籍

病態栄養専門管理栄養士のための病態栄養ガイドブック改訂第6版

編集 : 日本病態栄養学会
ISBN : 978-4-524-24892-6
発行年月 : 2019年6月
判型 : B5
ページ数 : 414

在庫あり

定価4,290円(本体3,900円 + 税)

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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文
  • 書評

日本病態栄養学会による「病態栄養専門管理栄養士」認定のための教育セミナー指定テキスト。資格取得・更新および継続的な知識の維持・向上に必須のテキストであり、今改訂では主に2016年以降の新しい病態概念や治療の考え方を提示し、診断基準やガイドラインの記述を更新するとともに、臨床研究・倫理指針に関する項目が新設された。

第1章 日本病態栄養学会の高度専門職業人認定とチーム医療
 1.病態栄養学の必要性
 2.栄養管理の高度専門職業人の役割と責任
 3.栄養サポートチーム(NST)の意義・課題と展望
第2章 病態栄養の基礎知識
 1.栄養素の代謝と生理機能
 2.腸管機能と栄養
 3.生体のコントロールシステム−神経・内分泌・免疫−
 4.健康食品の効用と問題点−薬物との相互作用を含めて−
第3章 栄養アセスメントと栄養ケアプラン
 1.栄養スクリーニング,栄養不良の種類と評価
 2.栄養必要量の算出
 3.栄養食事調査
 4.身体計測(体組成)の評価
 5.身体所見と臨床検査値の見方と栄養管理への活用
 6.診療録の読み方・書き方と症例のまとめ方
 7.栄養・食事教育の計画・実施と評価−個人と集団−
 8.栄養カウンセリング
第4章 栄養補給法
 1.治療食と調整食
 2.栄養補給法とその選択
  (1)静脈栄養
  (2)経腸栄養
 3.ライフステージ別の栄養補給の特徴と問題点
  (1)新生児・低出生体重児
  (2)小児
  (3)高齢者
第5章 病態栄養と栄養療法
 1.消化器疾患
  (1)食道・胃・腸疾患
  (2)肝疾患
  (3)胆・膵疾患
 2.代謝疾患
  (1)糖尿病
  (2)脂質異常症
  (3)肥満症
  (4)高尿酸血症と痛風
  (5)骨粗鬆症
  (6)先天性代謝異常
 3.呼吸器疾患
  (1)慢性閉塞性肺疾患
  (2)誤嚥性肺炎
 4.循環器疾患
  (1)高血圧
  (2)動脈硬化
  (3)虚血性心疾患
  (4)うっ血性心不全
 5.腎疾患
  (1)慢性腎臓病(CKD)
  (2)糸球体腎炎とネフローゼ症候群
  (3)急性腎不全
  (4)慢性腎不全
  (5)糖尿病腎症
 6.メタボリックシンドローム
 7.血液疾患
 8.その他の疾患
  (1)内分泌疾患
  (2)摂食障害(神経性食欲不振症,神経性過食症)
  (3)嚥下障害
  (4)食物アレルギー
  (5)褥瘡
  (6)がん
 9.周産期医療
  (1)妊産婦−妊娠高血圧症候群
  (2)妊産婦−糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病
 10.救急・救命医療における栄養管理
 11.リハビリテーションと栄養
 12.地域包括ケアシステムと管理栄養士の役割
 13.外科疾患と栄養−周術期の栄養管理−
 14.終末期緩和医療と栄養
 15.臨床研究・倫理指針
資料
 輸液剤と経腸栄養剤
索引

改訂第6版 序文

 日本病態栄養学会では、2002年1月に「病態栄養専門師のための病態栄養ガイドブック(初版)」を発刊し、2003年1月に第1回病態栄養専門師の認定試験が実施されました。それ以降、当ガイドブックを教本とした教育セミナーが全国各地で毎年開催され、筆記試験が実施されてきました。初版は2005年3月に改訂され、その後は2008年に改訂第2版が、2011年に改訂第3版が、2013年5月に改訂第4版が、2016年5月には改訂第5版が発刊され、いずれも多くのセミナー受講生に活用されてきました。
 その後の医学・医療の急速な進歩に伴い、糖尿病、高血圧、心不全、慢性腎臓病、動脈硬化性疾患、慢性閉塞性肺疾患、肥満症、食物アレルギーなどに関する各学会での予防・診療・治療ガイドラインの見直しや改訂が行われ、栄養治療を含むガイドラインも増えてきています。また、超高齢社会を迎え地域包括ケアシステムの構築やリハビリテーション栄養、サルコペニア・フレイル予防を目的とした栄養など、高齢者に対する栄養管理が見直され、新しい基準が設けられています。このように急変する医療環境に対応するため、「病態栄養ガイドブック改訂第5版」の改訂が必要ではないかと考え、今回、改訂第6版を発刊することになりました。また、2017年度より「病態栄養認定管理栄養士」は「病態栄養専門管理栄養士」へ移行することになり、2017年度の教育セミナーからは臨床研究・倫理指針に関する講義が開始されました。それに伴い、当ガイドブックの名称も「病態栄養専門管理栄養士のための病態栄養ガイドブック(改訂第6版)」へ変更させていただきました。
 この改訂では、2016年前後以降の新しい概念や考え方の提示、新治療薬の開発などを含めた予防・診療・治療ガイドラインや診断基準の見直しなどを中心に、本書の各章の記載内容(図と表を含む)を最新のものに書き換えるとともに、臨床研究・倫理指針についての項目も追加しました。会員の皆様からご連絡いただいた文章の見直し・修正、さらに学会ホームページでパブリックコメントを公募しその意見なども取り入れ、この改訂からは試験委員会委員による査読を取り入れました。
 改訂にあたりご尽力・ご協力いただいた執筆者の皆様、ご意見をいただいた学会理事や試験委員会委員、教育セミナー担当講師の皆様、パブリックコメントにご意見をお寄せいただいた会員の方々に厚くお礼を申し上げます。

2019年5月吉日
日本病態栄養学会 病態栄養専門管理栄養士試験委員会 委員長・担当理事
川ア英二

 日本病態栄養学会から『病態栄養専門管理栄養士のための病態栄養ガイドブック(改訂第6版)』が刊行された。2002年に「病態栄養専門(認定)管理栄養士」制度を立ち上げた日本病態栄養学会では、認定試験のためのセミナーの教本として2005年に本書初版を発行し、その後、改訂を重ね、現在も栄養を学ぶ管理栄養士の「栄養療法のバイブル」として活用され続けている。
 本書は以下の5つの章から構成されている。・第1章「日本病態栄養学会の高度専門職業人認定とチーム医療」・第2章「病態栄養の基礎知識」・第3章「栄養アセスメントと栄養ケアプラン」・第4章「栄養補給法」・第5章「病態栄養と栄養療法」 第5章には、「消化器疾患」「代謝疾患」「呼吸器疾患」「腎疾患」「循環器疾患」「メタボリックシンドローム」「血液疾患」「がん」「嚥下障害」「周産期医療」「救急・救命医療」「終末期緩和医「リハビリテーション」療」など多岐にわたる疾患の栄養管理について、それぞれの専門の立場からわかりやすく詳細に記載されている。
 医学の進歩に伴って、各学会においてはそれぞれの診療ガイドラインの見直しが行われている。現在では、栄養治療(食事療法)の重要性も見直されるようになり、ガイドラインの記載内容にも含まれることが増えている。第5章には各学会のガイドラインについても示されている。
 超高齢化社会を迎え、地域包括ケアシステム、リハビリテーション栄養、サルコペニア・フレイルの予防の観点から、高齢者に対する栄養管理の見直しや新しい基準が次々と報告されているなか、今版においてもこれらの項目に関しては充実した内容となっている。一方、わが国では急速に進む高齢者の栄養療法への対策が遅れており、早急に取り組んでいかなければならない。
 また、今版では新たに「臨床研究・倫理指針」の項目が追加された。日本病態栄養学会では、これまでもセミナーにおいては重要な項目として指導に取り組んできたが、さらにガイドブックに追加することにより多くの理解が得られることが期待される。栄養療法の進歩に向け、倫理指針を正しく理解し、臨床研究に取り組み、「がん」「高齢者の栄養療法」「生活習慣病」などの栄養療法の研究を進め、科学的根拠に基づいたよりよい栄養療法の確立がなされることを期待する次第である。
 高度な技術をもつ栄養の専門家、管理栄養士の育成に本書がますます活用されることを願っている。

臨床雑誌内科125巻4号(2020年4月増大号)より転載
評者●関西電力病院疾患栄養治療センター 部長 北谷直美