書籍

臨床力がアップする!皮膚免疫アレルギーハンドブック

編集 : 戸倉新樹/藤本学/椛島健治
ISBN : 978-4-524-24276-4
発行年月 : 2018年11月
判型 : B5
ページ数 : 394

在庫あり

定価13,200円(本体12,000円 + 税)


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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

皮膚アレルギーの分野は、免疫学の進歩により急速に病態の解明が進んでいる。生物学的製剤や免疫チェックポイント阻害薬の臨床使用により、新知見も見いだされるなど、近年の発展は目覚ましく、臨床医にとって免疫学的な知識をアップデートする必要性が高まっている。アレルギーのメカニズムや治療薬の作用機序、最新の知見や動向も解説した、濃く、新しく、実地診療に役立つ一冊。

第1章 臨床力アップ!のための基礎知識
 1.免疫臓器としての皮膚
  A.皮膚免疫担当細胞
  B.誘導型皮膚関連リンパ組織(iSALT)
  C.抗体のはたらきと皮膚での免疫制御
 2.T細胞
  A.T細胞サブセット
  B.制御性T細胞
  C.Resident memory T細胞
  D.γδT細胞
 3.B細胞
  A.B細胞サブセット
  B.制御性B細胞
 4.自然リンパ球
 5.角化細胞と自然免疫
 6.樹状細胞
 7.肥満細胞・好塩基球
 8.好中球・好酸球・マクロファージ
 9.補体
 10.皮膚のマイクロバイオーム
第2章 臨床力アップ!!のための皮膚免疫アレルギーのコア知識
 1.接触皮膚炎
  A.接触皮膚炎のメカニズム
  B.接触皮膚炎の原因物質と特徴
  C.Protein contact dermatitis(蛋白質接触皮膚炎)
 2.アトピー性皮膚炎
  A.アトピー性皮膚炎のメカニズム
  B.外因性と内因性アトピー性皮膚炎
  C.アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤
  D.アトピー性皮膚炎の新規治療薬
 3.乾癬
  A.乾癬の免疫学的メカニズム
  B.乾癬に対する生物学的製剤
  C.乾癬の新規治療薬
 4.蕁麻疹
  A.アレルギー性蕁麻疹
  B.コリン性蕁麻疹
  C.蕁麻疹の新規治療
 5.膠原病
  A.膠原病での皮膚病変のメカニズム
  B.自己抗体による強皮症の分類
  C.自己抗体による皮膚筋炎の分類
 6.メラノーマと免疫
  A.メラノーマの腫瘍免疫
  B.メラノーマに対する免疫チェックポイント阻害薬
  C.免疫チェックポイント阻害薬の副作用
 7.免疫からみた腫瘍
  A.皮膚T細胞性リンパ腫の病型とT細胞サブセット
  B.日光角化症とTLR7アゴニスト
  C.Merkel細胞がんと免疫療法
 8.自己免疫性水疱症
  A.天疱瘡
  B.類天疱瘡・その他の水疱症
 9.薬疹
  A.Stevens-Johnson症候群,中毒性表皮壊死症
  B.薬剤誘発性過敏症症候群(DIHS)
 10.自己炎症性疾患
  A.自己炎症性疾患のメカニズム
  B.自己炎症性疾患の治療
 11.円形脱毛症
  A.円形脱毛症のメカニズム
  B.円形脱毛症の新規治療薬
 12.尋常性白斑
  A.尋常性白斑のメカニズム
  B.尋常性白斑の新規治療薬
 13.発汗と皮膚疾患
 14.移植片対宿主病(GVHD)
 15.金属アレルギー
 16.光アレルギー
 17.HIV-1,HTLV-1と伝播様式
 18.IgG4関連皮膚疾患
 19.抗体医薬のまとめ
索引

 皮膚免疫と皮膚アレルギーの分野は、日進月歩であることは言うまでもありません。免疫アレルギーの分野で、皮膚科領域は非常に重要な位置を占めています。例えば、昨今明らかになった経皮感作によるアレルギー疾患の成立は、その代表的な例です。この分野での話題に対して少しの期間でもアンテナを低くすると、現在の考え方、診断、治療に追いついていくのが困難になります。そのために不断に勉強する努力が必要となりますが、リアルタイムでそのような知識を仕入れるのはかなり恵まれた環境でない限り、困難です。
 そんな時、「これ1冊」という本があれば間違いなく役に立ちます。しかも皮膚免疫アレルギーのように進歩が早い領域では、現在認識されている内容が少し前のめりで書かれているくらいの方が役に立ちます。その前のめりの部分にエッセンスがあることが多いのです。正確さだけを前面に押し出すと内容が古くなることは、しばしば成書でみられる現象です。
 本書は、若手皮膚科医のみならず、新しい知識を吸収しようとする熟練皮膚科医にも読んでいただける内容を意図しました。また皮膚科学研究者が、手元に置いてすぐ調べられる内容も盛り込んでいます。もちろん体系立てて各項目を練ってありますので、通読しても皮膚免疫アレルギーの最新の考えがわかるようになっています。
 加えて本書は、基礎的な知見を提供するだけでなく、臨床に役立つことを絶えず念頭に置いて編まれています。そのため患者さんの疾患説明に役立つような項目を積極的に取り入れました。炎症性・アレルギー性疾患のメカニズムのみならず、腫瘍免疫も記載し、現在使われているメラノーマ、乾癬、アトピー性皮膚炎などの免疫学的治療にも踏み込んでいます。
 本書を作成するに当たって、藤本学筑波大学教授、椛島健治京都大学教授にお声掛けしました。私を含めた3名で皮膚免疫アレルギーの分野を網羅する執筆者にお願いができると考えたからです。したがって筑波大学、京都大学、そして浜松医科大学に関連がある方々におもにご執筆いただいております。
 一見してわかるように、濃く、新しく、しかも臨床に役立つ内容が盛り込まれています。これだけの書はそうは無いと自負しております。是非、皆さんのお手元に置く1冊として、お役立ていただければ幸いです。

2018年11月
編集者を代表して 浜松医科大学皮膚科学 戸倉新樹