書籍

関節リウマチ治療実践バイブル改訂第2版

  • 新刊

編集 : 竹内勤
ISBN : 978-4-524-23125-6
発行年月 : 2022年5月
判型 : B5
ページ数 : 362

在庫あり

定価8,250円(本体7,500円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

関節リウマチの診断と治療,特に薬物療法の実際を解説した実践バイブルの待望の改訂版.欧米の学会より出ている最新のリコメンデーションや『関節リウマチ診療ガイドライン2020』の内容を反映しつつ,JAK阻害薬など新薬を含めた薬物療法のアップデート,近年関心を集めている高齢関節リウマチ患者,がん患者といったスペシャルポピュレーションへの対応などにも触れ,一層充実した内容となっている.各治療薬の特徴や使用時の注意点,効果的な使い方からケーススタディまで学べるリウマチ診療に携わる医師必携の一冊.

T.押さえておくべき基本知識
01. 診療のパラダイムシフト―関節リウマチの今と昔―
02. 関節リウマチの全体像(疫学,自然経過,予後)
03. 関節リウマチの病態生理
04. 関節リウマチと遺伝的要因
05. 関節リウマチと環境的要因
06. 関節の構造と機能
07. 関節リウマチと骨粗鬆症

U.治療につながる診断力
01. 診断の流れ(診断総論)
02. 分類基準の使い方
03. 臨床症状
04. 身体所見のとり方(問診,視診,触診,聴診)
05. 鑑別診断
06. 検査法と評価法
  a. 一般血液検査
  b. 尿・便検査
  c. 生化学検査
  d. 炎症マーカー
  e. 免疫・血清学的検査
  f. 凝固・線溶検査
  g. 関節液検査
  h. 病理学的検査
07. 関節リウマチの画像診断と評価法
 A. 各画像診断法の位置付け(画像診断総論)
 B. X 線・CT 平田信太郎
 C. 関節エコー
 D. MRI
 E. PET・シンチグラフィ
 F. 関節鏡検査
08. 疾患活動性の評価法
09. 身体機能の評価法
10. 患者報告アウトカム

V.治療薬について知る
01. 治療薬総論(種類とその位置付け)
02. MTX を含むcsDMARD
 A. 免疫調節薬
  a. bucillamine(BUC)
  b. salazosulfapyridine(SASP)
  c. iguratimod(IGU)
 B. 免疫抑制薬(tsDMARD を除く)
  a. methotrexate(MTX)
  b. tacrolimus(TAC)
  c. leflunomide(LEF)
03. 補助的治療薬
  a. 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)
  b. ステロイド
  c. 骨粗鬆症治療薬
04. bDMARD
  a. infliximab(IFX)
  b. etanercept(ETN)
  c. adalimumab(ADA)
  d. golimumab(GOL)
  e. certolizumab pegol(CZP)
  f. tocilizumab(TCZ)
  g. sarilumab(SAR)
  h. abatacept(ABT)
  i. denosumab
05. tsDMARD(JAK 阻害薬)
  a. tsDMARD の概要
  b. tofacitinib
  c. baricitinib
  d. peficitinib
  e. upadacitinib
  f. filgotinib
06. 海外で使用される治療薬
  a. hydroxychloroquine(HCQ)
  b. anakinra
  c. rituximab

W.薬物療法の最新指針
01. 薬物治療アルゴリズム(薬物治療総論)
02. 関節リウマチにおけるTreat to Target
03. 寛解基準の使い方
04. MTX の効果的な使い方
05. bDMARD の導入時期と使い分け
06. csDMARD:免疫抑制薬(MTX 以外)の効果的な使い方
07. csDMARD:免疫調節薬の効果的な使い方
08. tsDMARD(JAK 阻害薬)の効果的な使い方
09. NSAID の効果的な使い方
10. ステロイドの効果的な使い方
11. 骨粗鬆症治療薬の効果的な使い方
12. 薬物療法の減量・中止は可能か

X.特殊なケースの薬物療法
01. 肺障害がある場合
02. 肝障害がある場合
03. 腎障害がある場合
04. 感染症がある場合
05. がん患者の場合
06. 骨粗鬆症がある場合
07. 高齢者の場合
08. 妊娠希望者・妊産婦・授乳中の場合
09. 成人移行期の関節リウマチ診療

Y.薬物療法の副作用対策
01. bDMARD
02. csDMARD:免疫抑制薬
03. csDMARD:免疫調節薬
04. tsDMARD(JAK 阻害薬)
05. ステロイド・他の薬剤

改訂第2版の序

 関節リウマチの診療は,劇的な変貌を遂げた.非ステロイド系抗炎症薬やステロイドが中心であった時代を知るリウマチ医は,とくにその変化の様に驚嘆するかもしれない.その変化は,とくに,直近10 年で著しい.そのような関節リウマチ診療の革新的進歩を受けて『関節リウマチ治療実践バイブル』が刊行されたのは,今から9 年前の2013 年である.当時,診断,活動性評価,薬剤などの新しい情報が次々と発表され,リウマチ医が臨床現場でそれらを実践することは難しかった.新しい情報をわかりやすく現場に届けることを目的に,総論に加えてケーススタディを示しつつ,各領域のエキスパートが具体的な治療の実践を解説した本書が刊行された.簡潔でありながらも,薬物療法を中心に新しい情報を可能な限り多く取り入れた,日常診療に直接役立つ内容であったと自負している.
 しかし,初版が刊行されてから,さらに新たなエビデンスは日に日に集積されてきた.この間の進歩として,新規治療薬であるJAK 阻害薬は,世界で最も多く,5剤が日本で承認されている.また,世界的にもACR ガイドライン,EULAR リコメンデーションの改訂が進み,2021 年には日本でも『関節リウマチ診療ガイドライン2020』が約6年ぶりに刊行され今日に至っている.このような流れの中で,本書の改訂への期待が高まっていった.今回の改訂にあたって,各種ガイドラインやリコメンデーションとの整合性を取りつつ,新たに臨床導入された治療薬の概説から上手に使いこなすためのケーススタディまで,薬物療法を中心に大幅にアップデートをはかった.さらに,スペシャルポピュレーションへの対応も重要であることから,がん患者や高齢者への対応も追加した.
 新型コロナウイルス感染症が猛威をふるい続けている中にもかかわらず,日本全国の関節リウマチ診療・研究にかかわる専門家の先生方の多大なるご理解とご協力によって,ここに改訂第2版の出版に漕ぎ着けることができた.あらためて,ご執筆いただいた先生方に,心より感謝を申し上げたい.また,この企画を提案いただき,迅速に作業を進めて下さった南江堂編集部の平野 萌氏,鳥海知子氏に,この場をお借りして深謝したい.
 最後に,新型コロナウイルス感染症が収束に向かってその出口が見えることを祈念しつつ,関節リウマチ診療にかかわるすべての方々のために,本書がお役に立てることを願ってやまない.

2022 年3 月
竹内 勤