書籍

循環器疾患最新の治療2022-2023

  • 新刊

編集 : 伊藤浩/山下武志
ISBN : 978-4-524-22995-6
発行年月 : 2022年1月
判型 : B5
ページ数 : 520

在庫あり

定価11,000円(本体10,000円 + 税)


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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

2年ごとの改訂で,年々進歩する循環器疾患における治療指針と最新の情報を簡潔に提供.巻頭トピックスでは,「心不全治療薬 up to date」,「心不全患者へのACPと緩和医療」,「超高齢者の心房細動をどうするか?」,「大きく変わる2型糖尿病治療」など,話題の12テーマを取り上げる.今版では,第T章を「循環器診療の現在:医療倫理からの展望」として,総合的に緩和医療・医療資源の問題などを俯瞰する内容とした.巻末付録には,日々の臨床に役立つ「循環器疾患の薬剤一覧表」を収載.循環器疾患診療に携わる医師,研修医にとって,最新の治療の知識をアップデートするのに欠かせない一冊.

巻頭トピックス
 1 心不全治療薬up to date
 2 心不全患者へのACP と緩和医療
 3 超高齢者の心房細動をどうするか?
 4  心筋虚血への血行再建を再考する:ISCHEMIA 試験をどう考えるか?
 5 ω3 多価不飽和脂肪酸の多面的作用
 6 三尖弁閉鎖不全症をどうするか?
 7 心筋症の新たな機序解明と治療
 8 国際化とともに変貌を遂げたTakotsubo 症候群
 9 大きく変わる2 型糖尿病治療
 10 心不全患者の遠隔モニタリング
 11 循環器内科医師の働き方改革
 12 循環器疾患におけるiPS 細胞の将来展望

T 循環器診療の現在:医療倫理からの展望

U 心不全
 1 急性心不全
 2 HFrEF
 3 HFmrEF
 4 HFpEF(拡張不全)
 5 新世代植込型補助人工心臓
 6 心不全に対する心臓リハビリテーション
 7 心臓移植および移植後免疫抑制療法

V 不整脈
 1 心臓突然死
 2 徐脈性不整脈
 3 期外収縮(上室性・心室性)
 4 心房細動:心原性脳梗塞予防
 5 心房細動:リズムコントロール
 6 心房細動:レートコントロール
 7 心房粗動
 8 上室頻拍,WPW 症候群
 9 特発性心室頻拍
 10 基礎心疾患に伴う心室頻拍・心室細動
 11 不整脈治療薬の催不整脈作用
 12  J 波症候群(Brugada 症候群,早期再分極症候群)
 13 QT 延長症候群
 14 心臓ペースメーカの選択と植込み患者の管理
 15 植込み型除細動器(ICD)

W 冠動脈疾患
 1 急性冠症候群(ACS)
 2 急性心筋梗塞に伴う機械的合併症
 3 冠攣縮性狭心症
 4 PCI
 5 PCI と抗血栓療法
 6 冠動脈疾患・心筋梗塞後のリハビリテーション
 7 冠動脈疾患の薬物療法 近畿大学循環器内科
 8 冠動脈バイパス術および術前・術後管理
 9 川崎病

X 弁膜疾患
 1 僧帽弁狭窄症
 2 僧帽弁閉鎖不全症:一次性
 3 僧帽弁閉鎖不全症:二次性
 4 大動脈弁狭窄症
 5 大動脈弁閉鎖不全症
 6 感染性心内膜炎
 7 生体弁,機械弁の選択と管理

Y 心筋疾患
 1 急性心筋炎
 2 拡張型心筋症
 3 肥大型心筋症
 4 拘束型心筋症
 5 不整脈原性右室心筋症
 6 心臓サルコイドーシス
 7 周産期心筋症
 8 心Fabry 病

Z 心膜疾患,腫瘍
 1 急性心膜炎
 2 収縮性心膜炎
 3 心膜液貯留,心タンポナーデ
 4 心臓腫瘍

[ 先天性心疾患
 1 心房中隔欠損
 2 房室中隔欠損(心内膜床欠損)
 3 心室中隔欠損
 4 動脈管開存症
 5 Ebstein 病
 6 Valsalva 洞動脈瘤破裂
 7 Fallot 四徴症:術後の管理と問題点
 8 修正大血管転位症:管理と問題点
 9 Fontan 手術後の遠隔期管理と問題点
 10 先天性心疾患と妊娠・出産

\ 肺循環
 1 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
 2 肺動脈性肺高血圧症
 3 膠原病に伴う肺高血圧症

] 大動脈疾患
 1 Marfan 症候群,大動脈弁輪拡張症
 2 高安動脈炎
 3 急性大動脈解離
 4 胸部大動脈瘤
 5 腹部大動脈瘤

]T 末梢血管疾患
 1 閉塞性動脈硬化症:診断と薬物療法
 2 腎動脈狭窄症
 3 静脈血栓塞栓症

]U 高血圧症
 1 本態性高血圧:ガイドラインに沿った治療戦略
 2 白衣高血圧,早朝高血圧
 3 高齢者の高血圧
 4 高血圧管理の生活指導
 5 二次性高血圧

XV脳血管障害
 1 脳梗塞
 2 頭蓋内出血
 3 脳動脈瘤
 4 頸動脈狭窄症

XW その他の病態と循環器診療のテーマ
 1 動脈硬化のスクリーニング
 2 血管機能不全の診断
 3 脂質異常症(高脂血症)
 4 起立性低血圧
 5 失 神
 6 甲状腺疾患と心臓
 7 サルコペニア・フレイルと心臓
 8 心疾患患者における運動負荷試験と運動指導
 9 心疾患患者に対する心身医学的アプローチ
 10 心疾患患者における一般外科手術の術前・術後管理
 11 多職種によるハートチーム

■循環器領域における最近の注目のエビデンス
 1 冠動脈疾患のエビデンス
 2 心不全のエビデンス
 3 不整脈のエビデンス
 4 脂質異常症のエビデンス
 5 抗血栓療法のエビデンス

■心肺蘇生の実際とACLS

■循環器診療における医療安全

■循環器関連ガイドライン一覧

■循環器疾患の薬剤一覧

 序文

 “過去10 年間の医学の現実は、次の10 年間の医学の現実とは何の関係もない。” 
(リチャード・クラウスナー 米国国立がん研究所所長)
 がん領域では病態の解明が進み、新しい治療薬が続々と上市されることで診療の常識がどんどん変わっていることを表現した言葉です。循環器の分野も10年前に比べると予想もつかなかった変化が起き、診療の常識が大きく変わりつつあります。主なものを列挙しますと,
@超高齢心不全患者の増加
ASGLT2 阻害薬、ARNI、イバブラジン、sGC 刺激薬など新たな心不全治療薬の出現
B多職種で構成された心血管疾患診療チームの運用
C末期重症心不全患者に対するadvanced care planning と緩和医療
D心房細動へのカテーテルアブレーションの積極的施行
E心血管疾患の予防・治療を可能とする新たな糖尿病治療戦略
FTAVI、MitraClip などのstructure intervention の進歩
G慢性冠動脈疾患患者に対する過剰な血行再建術への反省
H成人先天性心疾患患者の循環器内科への移行
I患者のリスク層別化と予防医療の浸透
などです。日常診療に忙殺されているとこれらの変化を実感できないかもしれませんが、着実にこの変化の潮流は今後加速していきます。
 なぜこのような変化が起きたのか、この変化を日常診療にどのように取り入れたらよいのか、欧米そして日本の最新のガイドラインではどのような診断と治療が推奨されているのか、そして今後はどの方向に向かって変化していくのか、そのような疑問に対する答えを治療の立場からお届けするのが「循環器疾患 最新の治療2022‒2023」です。
 本書の特徴として毎回執筆者を変えていることがあげられます。定番の心血管疾患であっても、新たな切り口から最先端の情報を盛り込んでいます。知っているつもりの疾患であっても、診断や治療には必ず何らかの変化があります。知識のアップデートにお役立ていただければ幸いです。さらに、巻頭トピックスでは最近話題になっている疾患や病態、治療法に関してわかりやすく解説しています。必ずや現在のトレンドを把握する一助になってくれると確信しています。
 本書を手に取っていただいた先生方に、勉強になった、臨床現場でとても役に立った、と思っていただければ編集者、執筆者一同の本望です。

 2021年12 月
 編集者