新・中毒百科
| 監修 | : 内藤裕史 |
|---|---|
| 責任編集 | : 水谷太郎 |
| 編集 | : 福本真理子/井上貴昭/黒木由美子 |
| ISBN | : 978-4-524-22822-5 |
| 発行年月 | : 2026年9月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 632 |
在庫
定価14,300円(本体13,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

中毒診療に役立つ百科事典として絶大な支持を得てきた名著が,現代の臨床実情と最新トピックを携え『新・中毒百科』へと進化.日常遭遇する軽度の中毒症状から生死にかかわる重篤な急性中毒まで, 約150項目にわたって解説.豊富な事例に基づく確かな治療方針が記載されているほか,リファレンスも充実.臨床現場や研究のパートナーとして,さらには知見を深める生涯学習の書として最適な一冊.
目次
�T 中毒診療の特徴
1 診断と分析
A トキシドローム
B 体温異常
C 画像診断
D 分 析
2 現場での処置(家庭,その他)
A 眼への有害化学物質曝露
B 皮膚への腐食性物質曝露(化学熱傷)
C 経口中毒
D クラゲなどの刺胞動物およびその他の有毒海生動物による刺傷
E 毒ヘビ咬傷
F ヒトを含む動物咬傷
G ハチ刺傷
H 有毒アルコール
I ボタン・コイン型電池
J 紙巻きタバコ
K 処置不要物質
3 初期治療
A 経口中毒
B 体表の除染
1.乾的除染
2.拭い取り除染
3.水除染
C 未吸収物質の回収
1.催 吐
2.胃洗浄
3.吸着剤
4.下 剤
5.腸洗浄
D 血中に吸収された薬毒物の排泄促進
1.強制利尿
2.血液浄化法
4 全身管理
A 気道の評価と適切な気道の確保
B 呼吸障害をきたす毒物と人工呼吸管理
C 循環器症状を呈する毒物と循環管理
1.静脈路確保
2.脈拍管理
3.致死性不整脈に対する治療
4.体外循環
5.脂肪乳剤
D 意識の変調やけいれんを誘発する毒物と,けいれんの管理
E 体温の変調をきたす毒物と体温の管理
5 解毒・拮抗薬
A 解毒・拮抗薬の評価
B 日本で使用される解毒・拮抗薬
1.アセトアミノフェン中毒に対するアセチルシステイン
2.有機リン中毒に対するアトロピン,PAM
3.シアン中毒に対するヒドロキソコバラミン,亜硝酸塩・チオ硫酸ナトリウム
4.フッ化水素中毒に対するカルシウム製剤
5.メタノール・エチレングリコール中毒に対するホメピゾール,エチルアルコール
6.メトヘモグロビン血症に対するメチレンブルー
7.ヘビ抗毒素
8.ビタミンB6製剤
9.静注用脂肪乳剤
C 病院での備蓄
D 未承認薬の国内承認・適応拡大
E 解毒・拮抗薬の基礎研究
6 法的事項
A 薬物乱用に関する法律
1.概 要
2.麻向法における「中毒者」の届け出義務
B 薬物乱用検挙者数の推移
C 「急性覚醒剤中毒患者」を診たら警察に通報するか?
1.守秘義務と告発権の相克
2.臨床における検査の問題
3.消防機関の対応
4.救命救急センターにおける対応に関するアンケート調査結果
5.精神科医の立場から
6.法律家の立場から
7.まとめ
7 日本中毒情報センターが提供する中毒情報と収集情報の活用
A 日本中毒情報センターが行っている情報提供
1.電話による情報提供
2.webサイトによる情報提供
B 「中毒110番」受信状況からみた急性中毒事故発生状況
C トキシコヴィジランス(毒物不寝番)活動
�U 工業用品
1 石油製品
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
2 シンナー,トルエン,キシレン
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
3 シアン,塩化シアン,ニトリル
A シアン化ナトリウム,シアン化カリウム
B シアン化水素(青酸ガス)
C 生体内でシアンを遊離するシアン化合物およびニトリル類
D 燃焼生成ガス
E シアン中毒の病態生理
F 治療方針
1.概 要
2.解毒・拮抗薬
3.ニトリル中毒などの場合
4.高圧酸素療法(HBO),臓器移植
4 アジド
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
5 イソシアネート
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
6 次亜塩素酸塩,亜塩素酸塩
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
7 臭素酸塩(コールドパーマ液)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
8 有機過酸化物,過酸化水素
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
9 ケトン類
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
10 アルコール
A 毒性と代謝
B 急性エタノール中毒
1.概 要
2.治療方針
C アルコール離脱症候群
1.概 要
2.治療方針
D イソプロパノール中毒(イソプロピルアルコール)
1.概 要
2.治療方針
11 メタノール,エチレングリコール,ジエチレングリコール
A メタノール
B エチレングリコール
C ジエチレングリコール
D 治療方針
12 メタクリル酸メチル
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
13 アクリルアミド
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
14 ヒドラジンおよび誘導体
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
15 フッ素,無機フッ化物
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
16 カドミウム
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
17 亜 鉛
A 毒性と中毒事例
1.金属亜鉛および亜鉛化合物
2.亜鉛化合物から発生するヒューム
B 治療方針
18 鉛
A 毒性と中毒事例
B 診断・検査
C 治療方針
19 水 銀
A 毒性と薬理作用
B 吸収〜分布〜排泄
1.金属水銀
2.無機水銀化合物
3.有機水銀化合物
C 臨床症状
1.金属水銀
2.無機水銀化合物
3.有機水銀化合物
D 治療方針
1.金属水銀
2.無機水銀化合物
3.有機水銀化合物
E キレート療法
1.ジメルカプロール(BAL)
2.D-ペニシラミン
3.DMPS 2-3-dimercaptopropane 1-sulfonate
4.サクシマー(DMSA)
5.N-アセチル-DL-ペニシラミン(NAP)
20 ヒ 素
A 用途と疫学
B 毒性と中毒事例
1.急性ヒ素中毒
2.亜急性ヒ素中毒
3.慢性ヒ素中毒
C 治療方針
21 タリウム
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
22 アルミニウム
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
23 腐食性物質(フェノール,クレゾール,ホルムアルデヒドなど)
A フェノール類
1.特 徴
2.毒 性
B アルデヒド類
1.特 徴
2.毒 性
C 症 例
1.症例1
2.症例2
3.症例3
D 治療方針
1.眼に入ったとき
2.皮膚粘膜に付着したとき
3.吸入したとき
4.経口摂取したとき
24 酸・アルカリ
A 中毒のメカニズム(病態生理)
B 症状と徴候
1.皮膚,粘膜への接触による化学熱傷
2.経口摂取,誤飲による酸・アルカリの中毒
3.ボタン・コイン型電池の誤飲
4.酸とアルカリの混合によるガス発生
C 診 断
1.病歴聴取
2.血液検査
3.内視鏡検査
4.CT検査
5.超音波内視鏡検査
6.胸腹部X線検査
D 治療方針
1.応急対応
2.病院での対応前の除染,曝露予防(安全確保)
3.生理学的徴候による評価(primary survey)
4.気道管理
5.呼吸管理
6.循環管理
7.初 療
8.アルゴリズムに則った対応
9.内視鏡検査を踏まえた対応
10.その他の支持療法
11.栄養管理
12.穿孔例
13.転 送
14.慢性期合併症
15.経過観察と長期的な予後
16.ボタン・コイン型電池の誤飲
25 界面活性剤
A 毒性と中毒事例
1.陽イオン界面活性剤
2.陰イオン界面活性剤,非イオン界面活性剤
B 治療方針
26 メトヘモグロビン生成物質
A 原因物質と中毒事例
1.工業用品
2.農薬など
3.家庭用品など
4.医薬品など
5.ガ ス
6.水,野菜,その他の食品など
B 中毒作用
C 治療方針
�V ガ ス
1 塩素,二酸化塩素,臭素
A 塩 素
1.毒性と中毒事例
2.化学反応による次亜塩素酸などからの発生
3.漏洩事故
4.化学兵器・化学テロによる使用
B 二酸化塩素
C 臭 素
D 治療方針
2 ホスゲン
A 毒性と中毒事例
1.漏洩事故,火災事故
2.化学兵器,化学テロでの使用
B 治療方針
3 塩化水素,臭化水素
A 毒性と中毒事例
1.燃焼ガスとして発生
2.塩化物からの発生
3.漏洩事故
4.臭化水素
B 治療方針
4 フッ化水素,フッ化水素酸
A 毒性と中毒事例
1.工場での漏洩事故や使用中の事故
2.フッ化物からの発生
B 治療方針
1.カルシウム塩の投与方法
5 硫化水素,メルカプタン類
A 硫化水素中毒が発生しやすい状況
1.工場や実験室など
2.廃棄物処理場
3.温泉や火山
4.地下工事
B 病態生理
C メルカプタン類
D 治療方針
6 二酸化硫黄(亜硫酸ガス)
A 毒性と中毒事例
1.工場などにおける漏出・発生
2.火山で自然発生したもの
B 治療方針
7 アンモニア
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
8 窒素酸化物
A 二酸化窒素など
B 一酸化窒素
C 治療方針
9 酸化エチレン
A 事例,毒性,発がん性
B 治療方針
10 プロパン,ブタン,イソブタン
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
11 フロン,ハロン
A 作用と毒性
B 健康被害と中毒事例
1.酸欠か中毒か?
2.致死性不整脈−噴射剤
3.冷凍装置からの漏れ
4.洗浄剤−肝障害
12 一酸化炭素
A 毒性と中毒事例
1.毒 性
2.診 断
3.画像所見
4.重症度評価
5.他のガスの影響
6.間欠型一酸化炭素中毒(遅発性脳症)
7.妊婦と胎児
8.中毒事例
B 治療方針
1.酸素療法
2.その他の治療法
13 炭酸ガス
A 用 途
1.アーク溶接
2.麻酔薬としての利用
3.動物の安楽死
4.殺虫用燻蒸剤
5.促成栽培
6.野菜・果実のCA貯蔵
7.炭酸ガス消火装置
B 毒性と中毒事例
C 死にいたる速さ
1.呼吸刺激作用
2.脳血流量増加作用
3.濃度効果
4.拡散・浸透性
5.炭酸脱水酵素
6.発生するH+の量とpH
D H+による死亡の機序─H+毒性
E 治療方針
14 催涙ガス
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
15 ヘリウム
A 症 例
1.症例1
2.症例2
B 背景および病態生理など
C 治療方針
16 特殊材料ガス
A アルシン,セレン化水素,ゲルマン,テルル化水素,スチビン,水素化スズ
1.毒性と中毒事例
2.治療方針
B ホスフィン(リン化水素)
1.毒性と中毒事例
2.治療方針
C ジボラン,水素化ホウ素
1.毒性と中毒事例
2.治療方針
D ハロゲン化ホウ素
1.毒 性
2.治療方針
E ハロゲン化ケイ素
1.毒性と中毒事例
2.治療方針
F 金属のハロゲン化物
G ハロゲン化ヒ素
H 四フッ化硫黄
I ハロゲン化リン
17 燃焼・高温に伴い発生するガス
A 曝露経路
1.煙と有毒ガス
2.ポリウレタンフォーム
3.フッ素樹脂
4.電気ケーブル
5.フィルム
6.難燃剤
B 毒性の指標─成分別有効濃度とN-ガスモデル
C ガスの相互作用
1.酸 素
2.一酸化炭素とシアン化水素
3.二酸化炭素とその他のガス
4.二酸化窒素とその他のガス
5.塩化水素とその他のガス
18 呼吸用保護具と脱出限界濃度
A 呼吸用保護具
B 脱出限界濃度(IDLH)
C 個人用保護具(PPE)の見直し
19 低酸素血症,低酸素症,酸素欠乏
A 酸欠空気,酸欠濃度,酸素の最大致死濃度
B 窒息性ガスによる空気の置換
�W 農 薬
1 有機リン系殺虫剤
A 殺虫剤と有機リン剤
B 毒性と中毒事例
C 神経系とコリンエステラーゼ阻害
D コリンエステラーゼの自然回復と老化
E 臨床症状
F 遅発神経障害
G 精神行動毒性
H 治療方針
I 特異的治療法
1.PAMなどのオキシム剤による再活性化
2.アトロピンの投与
3.呼吸補助とけいれん対策
4.血液浄化療法
5.その他
2 カーバメート系殺虫剤
A 毒性と中毒事例
1.症状の現れ方が早い
2.回復が早い
3.一般的にPAMが無効である
4.経皮毒性が低い
5.中毒量と致死量との幅が大きい
6.症状は同じであるが,中枢作用は少ない
B 治療方針
3 ピレスロイド系殺虫剤
A 毒性と中毒事例
B 病態生理
C 治療方針
4 ネライストキシン系殺虫剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
5 ロテノン
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
6 ニコチンおよびタバコ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
7 ネオニコチノイド(イミダクロプリド)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
8 有機塩素系殺虫剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
9 有機塩素系殺菌剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
10
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
11 キノリン剤,キノン系殺菌剤
A キノリン剤
B キノン系殺菌剤
12 銅および銅殺菌剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
13 有機スズ剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
14 石灰硫黄合剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
15 石灰窒素
A 毒 性
B 治療方針
16 ダイアジン系・トリアジン系除草剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
17 パラコート,ジクワット
A 製剤と毒性
B 病態生理と中毒事例
C 予後予測
D 治療方針
18 クロロフェノキシ系農薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
19 フェノール系除草剤および関連物質
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
20 酸アミド系除草剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
21 カーバメート系除草剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
22 アミノ酸系除草剤
■グルホシネート(バスタ_,ハヤブサ_),グルホシネートPナトリウム塩(ザクサ_)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ビアラホス(ハービエース_,ハービー_)
A 毒性と中毒症状
B 治療方針
■グリホサート
A 毒性と中毒症状
B 治療方針
23 臭化メチル
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
24 クロロピクリン(農薬「クロルピクリン」)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
25 殺鼠剤:抗凝血性,フルオロ酢酸,テトラミン
■抗凝固性殺鼠剤
A 作用機序
B 中毒事例,曝露経路と症状
C 治療方針
1.ワルファリン
2.スーパーワルファリン
■フルオロ酢酸
A 作用機序
B 曝露経路と中毒事例
C 治療方針
■テトラミン殺鼠剤─かご形けいれん物質
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
�X 医薬品
1 オピオイド
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
2 ベンゾジアゼピン
A 薬理作用と毒性
B 中毒事例
C 治療方針
3 プロポフォール,デクスメデトミジン
■プロポフォール
A 症 例
1.症例1
2.症例2
B PRISとは
C PRISの治療方針
■デクスメデトミジン
4 バルビツール酸
A 中毒事例
1.イレウス管を用いた積極的な腸洗浄が奏効した活性炭イレウスの1例
B 治療方針
5 ブロモバレリル尿素,臭化物
A 中毒事例
1.アニオンギャップ偽正常化を伴うケトアシドーシスを認めたブロム中毒
2.内視鏡的除去を行ったブロモバレリル尿素中毒
B 治療方針
6 フェニトイン,ホスフェニトイン
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
7 カルバマゼピン
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
8 バルプロ酸,その他の抗けいれん薬
■バルプロ酸
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
■ラモトリギン
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
■レベチラセタム
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
■ガバペンチン,プレガバリン
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
9 抗うつ薬
■環系抗うつ薬
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
■SSRI,その他の抗うつ薬
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
■セロトニン症候群
A 概 要
B 治療方針
10 リチウム
A 薬理作用と毒性
B 治療方針
11 抗精神病薬
A 薬理作用と毒性・副作用
1.通常治療における副作用
2.急性の過剰摂取に伴う症状
3.悪性症候群(NMS)
B 治療方針
1.急性の中毒に伴わない錐体外路症状
2.QT延長などの循環器症状
3.急性の中毒症状
4.NMS
12 メトクロプラミド,ドーパミンD2受容体拮抗薬
A 薬理と中毒作用
B 治療方針
13 抗認知症薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
1.AChE阻害薬,AChE・BuChE阻害薬
2.NMDA受容体拮抗薬
14 アスピリン(アセチルサリチル酸)
A 薬理作用と毒性
B 中毒事例
C 治療方針
15 アセトアミノフェン,アニリド系抗炎症薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
16 その他の鎮痛・解熱薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
17 ニトログリセリン
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
1.虚血性心疾患
2.低血圧
3.耐性の問題
4.メトヘモグロビン血症
18 抗不整脈薬(�TA群,�TB群, �V群)
■�TA群:ジソピラミド,キニジン
A 薬理作用
1.ジソピラミド
2.キニジン
3.プロカインアミド
B 治療方針
1.ジソピラミド
2.キニジン
3.プロカインアミド
■�TB群:リドカイン,メキシレチン
A 薬理作用と中毒症状
1.リドカイン
2.メキシレチン
B 治療方針
■�V群:アミオダロン
A 薬理作用・代謝
B 中毒症状
C 治療方針
19 プロプラノロール,β遮断薬
A 薬理作用と血行動態
B 細胞毒性
1.膜安定化活性(MSA)
2.脂溶性
3.内因性交感神経刺激作用(ISA)
C ソタロール,カルベジロールの毒性
D 臨床的特徴と診断・治療
1.問 診
2.身体所見
3.検査所見
4.診 断
5.鑑別診断
E 治療方針
20 カルシウムチャネル遮断薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
21 ジフェンヒドラミン,抗ヒスタミン薬
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
22 カフェイン(キサンチン誘導体)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針と抑止策
23 鉄
A 毒性と中毒事例
1.第1期
2.第2期
3.第3期
4.第4期
B 治療方針
24 ビタミン類(ビタミンAを中心に)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
25 食欲抑制薬(やせ薬)
A 毒性と中毒事例
1.マジンドール
2.GLP-1受容体作動薬とGIP/GLP-1受容体作動薬
3.リパーゼ阻害薬
B
26 血糖降下薬
A 毒性と中毒事例
1.インスリン製剤
2.経口血糖降下薬
3.インスリン分泌を促進せずに血糖値を改善する薬物
B 治療方針
�Y 乱用薬物
1 カンナビノイド
A 薬理作用と法的規制など
B 毒性と中毒事例
C 治療方針
2 カチノン
A 化学構造と作用など
B 毒性と中毒事例
C 治療方針
�Z 化学兵器
1 神経剤
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
2 びらん剤
■硫黄マスタード類
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■窒素マスタード類
A 毒 性
B 治療方針
■ルイサイト類
A 毒 性
B 治療方針
3 血液剤,窒息剤,無力化剤
■血液剤
A 毒性と中毒事例
1.シアン化水素
2.塩化シアン
B 治療方針
■窒息剤
A 毒性と中毒事例
1.塩 素
2.クロロピクリン
3.ホスゲン
B 治療方針
■無力化剤
A 毒性と中毒事例
1.BZ
2.フェンタニル
B 治療方針
4 枯葉剤および後遺症(ダイオキシン類)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
�[ 動植物,昆虫など
1 フグ,テトロドトキシンを有する動物
A 毒性と中毒事例
1.毒 性
2.中毒症状と経過
3.中毒事例
B 治療方針
2 麻痺性貝毒,記憶喪失性貝毒ほか
A 毒性と中毒事例
1.麻痺性貝毒
2.記憶喪失性貝毒
3.神経毒性貝毒
4.アザスピロ酸貝毒
B 治療方針
3 下痢性貝毒
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
4 ツブ貝
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
5 クラゲ,エイ,オコゼ,ミノカサゴ
A 毒性と中毒事例
1.クラゲ
2.エ イ
3.オコゼ
4.ミノカサゴ
B 治療方針
6 シガテラ(シガトキシン)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
7 アオブダイ(パリトキシン様毒)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
8 コイの胆_,その他の魚類毒
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
9 ボツリヌス
A 毒性と中毒事例
1.食餌性ボツリヌス症(ボツリヌス食中毒)
2.乳児ボツリヌス症
3.成人腸管定着ボツリヌス症
4.創傷ボツリヌス症
5.その他のボツリヌス症
B 治療方針
10 リシン(トウゴマ)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
11 ヘビ(マムシ,ヤマカガシ)
A 毒性と中毒事例
1.ヤマカガシ咬症
B 治療方針
1.症状・診断
2.治 療
3.抗毒素治療(血清療法)とは
12 サソリ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
13 ハ チ
A 毒性と中毒事例
B 臨床症状
C 治療方針
1.毒針除去
2.アナフィラキシー
3.ハチ毒素大量注入(多数刺傷)
4.抗毒素
D 予 防
14 ハチミツ(マッドハニー,ハチ花粉)
■マッドハニー
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ハチ花粉
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
15 ク モ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
16 ヒアリ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
17 キノコ
■クサウラベニタケ(Entoloma rhodopolium)など
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ツキヨタケ(Omphalotus guepiniformis)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ドクササコ(Clitocybe acromelalga)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■タマゴテングタケ(Amanita phalloides)など
A 毒性と中毒事例
1.第1期(消化器症状期)
2.第2期(偽回復期)
3.第3期(肝不全期)
B 治療方針
■ニガクリタケ(Hypholoma fasciculare)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ヒカゲシビレタケ(Psilocybe argentipes)など
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■テングタケ(Amanita pantherina)など
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ヒトヨタケ(Coprinopsis atramentaria)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■ニセクロハツ(Russula subnigricans)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■カエンタケ(Podostroma cormu-damae)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
■スギヒラタケ(Pleurocybella porrigens)
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
18 シュウ酸塩含有植物
A 毒性と中毒事例
1.不溶性シュウ酸塩(シュウ酸カルシウム)含有植物
2.可溶性シュウ酸塩含有植物
B 治療方針
19 チョウセンアサガオ,ハシリドコロ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
20 ギンナン
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
21 スイセン,ヒガンバナ科植物
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
22 シキミ,ドクウツギ,ドクゼリ
A 毒性と中毒事例
1.シキミ
2.ドクウツギ
3.ドクゼリ
B 治療方針
23 キツネノボタン,キンポウゲ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
24 ナツメグ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
25 バイケイソウ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
26 ジャガイモ,ヒヨドリジョウゴ,イヌホオズキ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
27 シャクナゲ,アセビ,ハナヒリノキ,レンゲツツジ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
28 トリカブト
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
29 ジギタリス,キョウチクトウ,強心配糖体
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
30 青酸配糖体
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
31 ヨウシュヤマゴボウ,ヤマゴボウ
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
32 コルヒチン含有植物
A 毒性と中毒事例
B 治療方針
33 有毒植物と食用植物(ユウガオ・ヒョウタン,ソテツ,グラスピー)
A ユウガオ・ヒョウタン,ソテツ,グラスピーの概要
1.ユウガオ・ヒョウタン
2.ソテツ
3.グラスピー
B 毒性と中毒事例
1.ユウガオ・ヒョウタン
2.ソテツ
3.グラスピー
C 治療方針
�\ 新たな中毒,中毒に関連する諸問題
1 nanotoxicology
A 粒子状物質(粉体)(PM)
B 粒子の「表面の活性」と毒性
C マクロファージによる粒子の修飾
D 粒子によるマクロファージの変化
E 粒子の形,大きさと呼吸器内の分布の関係
F 細胞外の間質に吐き出され,あるいは,沈着した粒子の作用
G リンパ流,血流にのって全身を巡る粒子
H ナノ粒子の経口摂取
I 嗅神経を介した脳への経路
J 現状の総括と今後の展望
2 ドーピング
A ドーピングとは
B ドーピングの歴史
1.世界アンチ・ドーピング機構設立前のドーピング
2.WADA管理下におけるドーピング
3.コンタミネーションや濫用
C アンチ・ドーピングの方向性
3 急性中毒後の後遺症
A 急性一酸化炭素中毒における遅発性脳症
1.概 要
2.発症機序
3.症 状
4.検 査
5.治 療
6.予 後
B メタノール誘発性視神経障害
1.概 要
2.発症機序
3.症 状
4.眼科検査
5.治 療
6.予 後
C 有機リン化合物誘導性遅発神経障害
1.概 要
2.発症機序
3.症 状
4.検 査
5.治療方針
6.予 後
7.神経剤としての使用
D その他
1.急性ヒ素中毒後の神経症状など
4 動物・伴侶動物と中毒
A 電話相談の概要
B イヌの中毒発生状況
1.家庭用品
2.医薬品
3.農 薬
4.自然毒
5.工業用品
6.食品,その他
C ネコの中毒発生状況
1.家庭用品
2.医薬品
3.農 薬
4.自然毒
5.工業用品
6.食品,その他
D 毒性と中毒事例
1.アセトアミノフェン
2.ユ リ
3.ブドウ
4.キシリトール
5.α-リポ酸
E 治療方針
5 中毒と災害
A 気体による中毒災害
B 戦闘・テロリズム行為に起因する中毒災害
C 食品などに起因する中毒災害
D 医薬品に関連する中毒災害
E
F 職業・産業に関連する中毒災害
G 自然災害時などに随伴して発生する中毒
索 引
「中毒学のバイブル」とも称された『中毒百科(改訂第2版)』が出版されてから四半世紀の歳月が流れました.急性中毒は,多くの場合症例数が限られ,病態や重症度もさまざまでありRCT(ランダム化比較試験)の実施は容易でなく,ハイレベルのエビデンスがなかなか集積されません.そのような事情からか,臨床中毒学は進歩が比較的緩やかという印象があります.それでも,この間,社会情勢にも大きな変化があり,その数は原因物質により異なりますが,中毒に関する多数の論文が発表されてきました.それらの状況を踏まえ,新版である『新・中毒百科』では過去約20年間に集積された症例や科学的研究の成果を反映させることを目ざしました.同時に,本書の重要な魅力の一つである「読み物としての面白さ」も楽しんでいただけるように努めました.
『中毒百科(改訂第2 版)』までは,内藤裕史筑波大学名誉教授が単独ですべての項目の原稿を執筆されましたが,本書『新・中毒百科』では,項目ごとに当該領域の専門家による分担執筆体制をとることにしました.もちろん,内藤先生にも執筆に加わっていただきました.基本的な項目立ては『中毒百科(改訂第2版)』を踏襲しましたが,総論的内容や社会状況の変化などのため追加が必要と考えられた新規項目を設けました.前者として中毒診療の特徴(「診断と分析」「現場での処置」「全身管理」「解毒・拮抗薬」「法的事項」「日本中毒情報センターが提供する中毒情報と収集情報の活用」),後者として「ヘリウム」「ネオニコチノイド」「殺鼠剤」「オピオイド」「抗認知症薬」「ビタミン類」「食欲抑制薬」「血糖降下薬」「カンナビノイド」「カチノン」「化学兵器」「リシン」「サソリ」「ハチミツ」「ヒアリ」「コルヒチン含有植物」「有毒植物と食用植物」「nanotoxicology」「ドーピング」「急性中毒後の後遺症」「動物・伴侶動物と中毒」「中毒と災害」を取り上げました.
本書では,記載内容の根拠となる参考文献を極力お示しする方針としました.書籍の性格により文献リストの記載を制限する場合がありますが,本書ではなるべく多くの参考文献を記載し読者が必要に応じて参照できるよう配慮しました.記載法はPubMed に倣いましたが,頁数の節約のため著者名は筆頭の1名に留め,本文初出順に番号を付し,そのリストを各項目の末尾に列挙しました.
用語に関しては以下の方針としました.医学用語は,原則として日本医学会の『医学用語辞典』に準拠しました.同辞典に記載のない用語に関しては今日最も一般的に用いられている表記を選び,「カテーテル」など原語の発音とは異なっても定着しているカタカナ表記はそのまま用いました.医学以外の用語は客観性を重視し,国名は「英国」「米国」「中国」「日本」は漢字表記,それ以外は定着しているカタカナ表記としました.そのような理由から,執筆者・読者の立場によっては意味をなさない「本邦」「わが国」の表記は用いませんでした.また,前述のとおり分担執筆ではありますが,項目による文体の相違が大きくならぬように編集段階で調整しました.中毒の原因物質には相互に関連のあることがまれではありません.そこで『中毒百科』の初版および改訂第2版では,「(p ○○)」との表記で参照先が示されていましたが,本書では参照先の項目名を記載したので適宜参照すると理解が深まると思います.なお,同一の項目に記載がある場合は,「前述のとおり」や「(後述)」などと表記しています.
中毒の治療に関しては,『中毒百科(改訂第2版)』までと同様,大半の項目に「治療方針」を記しました.基本的に本書は医療者に対して詳細なマニュアル的情報を提供することを目的としていないので,主として解毒・拮抗薬の有無,血液浄化療法の有効性など原理・原則的事項が記載されていますが,中毒物質の特性によっては少し詳しく治療法が記されている項目もあります.
本書の表紙には,『中毒百科(改訂第2版)』と同様に,ヨーロッパ中世彩飾写本の一つを使いました.これらは,内藤先生が長年に亘って収集されてきた貴重な美術品であり,現在は国立西洋美術館に寄贈され,収蔵されています.その一つを内藤先生のご好意によりご提供いただきました.定期的に企画展として展示されるので,機会があれば鑑賞されると興味が増すと思います.基調とした色彩は,『中毒百科』の初版は緑色,改訂第2 版は朱色,『新・中毒百科』は青色であり,各々,古典的な毒物の色を想起させるものです.なお,本書の表紙に用いた写本は,『文字と絵の小宇宙 国立西洋美術館所蔵 内藤コレクション写本リーフ作品選』(国立西洋美術館発行)に,「1320 年頃にフランスでつくられた典礼用詩篇集零葉であり,イニシアルS の文字内部に描かれているのは水中から神に祈るダヴィデ王」と記されています.
本書の出版には,内藤先生をはじめ,多くの分担執筆者の方々にご尽力いただきました.心から感謝の意を表します.なお,諸般の事情により,企画・原稿依頼段階から出版までに予想外の歳月を要してしまったことをお詫びします.内藤先生は2026年1月末に逝去されました.本書の刊行を見とどけていただけなかったことが残念でなりません.最後になりますが,丁寧かつ辛抱強く編集作業を担当してくださった南江堂の八幡晃司様,杉山孝男様,��橋幸子様に深謝します.
2026年7月
編集者を代表して 水谷太郎

