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大腸憩室症(憩室出血・憩室炎)ガイドライン2026改訂第2版

編集 : 日本消化管学会
ISBN : 978-4-524-21821-9
発行年月 : 2026年2月
判型 : B5判
ページ数 : 152

在庫あり

定価3,740円(本体3,400円 + 税)

  • 新刊

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

日本消化管学会編集による大腸憩室症(憩室出血・憩室炎)ガイドラインの改訂版.今版では,臨床上の疑問をCQ(clinical question),BQ(background question),FRQ(future research question)に分けて記載.前版刊行以降の最新情報を盛り込み,大腸憩室症診療に関する最新の内容を詳述.臨床医の日常診療を支援する必携の一冊.

BQ 1 大腸憩室保有者は増加しているか?
BQ 2 本邦の大腸憩室保有率はどの程度か?
BQ 3 結腸の部位によって大腸憩室の頻度に差があるか?
BQ 4-1 便通異常は大腸憩室症と関連するか?
BQ 4-2 無症候性大腸憩室症のリスクとなる生活習慣(飲酒,喫煙,食事,運動)は?
BQ 5 大腸憩室保有者が大腸憩室出血・大腸憩室炎を発症する割合はどの程度か?
BQ 6 無症候性大腸憩室症,大腸憩室出血,大腸憩室炎の頻度に年齢差や性差はあるか?
BQ 7 大腸憩室出血は増加しているか?
BQ 8-1 大腸憩室出血の自然止血率はどの程度か?
BQ 8-2 大腸憩室出血が一旦止血された後の長期再出血率はどの程度か?
BQ 9 大腸憩室出血の頻度,重症度,転帰は,他の急性下部消化管出血と異なるか?
BQ 10 大腸憩室出血の入院中死亡率はどの程度か?
BQ 11-1 肥満は大腸憩室出血のリスクか?
BQ 11-2 喫煙と飲酒は大腸憩室出血のリスクか?
BQ 12 NSAIDsや抗血栓薬は大腸憩室出血のリスクを高めるか?
BQ 13-1 急性下部消化管出血または大腸憩室出血が疑われる患者の初期診療では,何を聴取し,何をすべきか?
BQ 13-2 急性血便を呈する症例の鑑別診断において考慮すべき事項は何か?
BQ 13-3 急性下部消化管出血または大腸憩室出血において,重症化(持続出血や再出血など)の予測因子は何か?
BQ 13-4 抗血栓薬を内服している急性下部消化管出血や大腸憩室出血患者は,発症後に抗血栓薬の休薬や中止を考慮すべきか?
FRQ 14 急性下部消化管出血患者や大腸憩室出血を疑う患者は外来管理ができるか?
CQ 15 急性下部消化管出血,大腸憩室出血における輸血の適応は?
BQ 16-1 急性下部消化管出血,大腸憩室出血を疑った際に,診断を確定するための最適な検査方法は何か?
BQ 16-2 急性下部消化管出血や大腸憩室出血を疑う患者に対して大腸内視鏡検査前の造影CT検査の実施は出血源同定に有効か?
CQ 17 急性下部消化管出血や大腸憩室出血を疑う症例において,受診後24時間以内に大腸内視鏡検査を実施することは臨床転帰を改善するか?
BQ 18 出血源が同定できていない場合の急性下部消化管出血や,大腸憩室出血を疑う患者に対する大腸内視鏡では,経口洗浄剤による前処置は考慮されるべきか?
BQ 19-1 急性下部消化管出血または大腸憩室出血が疑われる症例において,S状結腸鏡検査と比較して全大腸内視鏡検査を実施することで,臨床転帰の改善が期待できるか?
BQ 19-2 大腸憩室出血に対する内視鏡的止血術の適応となる内視鏡所見はどのようなものか?
BQ 19-3 急性下部消化管出血や大腸憩室出血の内視鏡検査の際,出血源同定に有効な内視鏡検査法の工夫はあるか?
BQ 20-1 大腸憩室出血に対する各種内視鏡的止血術の間で,臨床転帰に差は認められるか?
BQ 20-2 内視鏡的止血術後の偶発症はどのようなものがあるか?
BQ 21-1 大腸憩室出血における経カテーテル動脈塞栓術による止血術は,どのような患者が適応か?
BQ 21-2 大腸憩室出血に対する経カテーテル動脈塞栓術は臨床転帰を改善するか?
BQ 21-3 大腸憩室出血に対する経カテーテル動脈塞栓術の注意すべき偶発症は何か?
BQ 22 大腸憩室出血で,緊急大腸切除術による止血の適応はどのような患者か?
BQ 23 バリウム充填療法は大腸憩室出血の治療に有効か?
CQ 24 大腸憩室出血に対する早期の食事再開は推奨されるか?
BQ 25-1 大腸憩室出血の再発予防のためにNSAIDs中止は考慮すべきか?
BQ 25-2 大腸憩室出血のため一旦中止した抗凝固薬は再開を考慮すべきか? その再開時期は?
BQ 25-3 大腸憩室出血で中止した抗血小板薬は再開を考慮すべきか? その再開時期は?
CQ 26 大腸憩室出血の長期再発予防を目的とした内視鏡的止血術は推奨されるか?
BQ 27 大腸憩室炎は増加しているか?
BQ 28 結腸の部位によって大腸憩室炎の頻度・重症度に差があるか?
BQ 29 大腸憩室炎のリスク因子はあるか?
BQ 30 大腸憩室炎の死亡率はどの程度か?
CQ 31 大腸癌除外のために,大腸憩室炎治癒後に大腸内視鏡を施行すべきか?
BQ 32-1 大腸憩室炎の診断には身体所見や血液検査に加えて画像検査が考慮されるべきか?
BQ 32-2 大腸憩室炎の画像診断として,どのモダリティが有効か?
CQ 33 膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎に対して外来治療は推奨できるか?
CQ 34-1 膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎に,抗菌薬を投与しないことは推奨されるか?
BQ 34-2 免疫抑制患者の膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎において,抗菌薬投与が考慮されるべきか?
BQ 34-3 妊婦の膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎において,抗菌薬投与が考慮されるべきか?
BQ 35-1 汎発性腹膜炎を呈する大腸憩室炎において緊急手術は考慮されるべきか?
BQ 35-2 膿瘍合併大腸憩室炎の治療方針は膿瘍のサイズにより異なるか?
BQ 35-3 抗菌薬投与で改善しない膿瘍合併大腸憩室炎に大腸切除術は考慮されるべきか?
BQ 36 瘻孔合併大腸憩室炎の治療には大腸切除術が考慮されるべきか?
BQ 37 狭窄合併大腸憩室炎に対して大腸切除術を考慮するべきか?
CQ 38 合併症を有する憩室炎に対する術式としてHartmann手術以外の術式が推奨されるか?
BQ 39-1 膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎の再発率はどの程度か?
BQ 39-2 膿瘍や穿孔を伴わない大腸憩室炎を繰り返す症例において,待機的大腸切除術は考慮されるべきか?
BQ 40-1 膿瘍を合併した大腸憩室炎に対して外科的切除を行わなかった場合の再発率はどの程度か?
BQ 40-2 過去に膿瘍を伴った大腸憩室炎の再発時における治療は保存的治療が考慮されるべきか?
BQ 41 大腸憩室炎の再発を予防する因子はあるか?
FRQ 42 憩室炎ではない腹部症状を呈する症候性非合併症型憩室症(symptomatic uncomplicated diverticular disease:SUDD)とはどのような疾患か?
索引

大腸憩室症(憩室出血・憩室炎)ガイドライン(初版)は,2017年に貝瀬 満委員長のもとで,日本消化器病学会,日本消化器内視鏡学会,日本インターベンショナルラジオロジー学会の協力によって作成した.日本における大腸憩室症は,欧米とはやや異なる臨床的特徴を有していることもあり,日本独自のガイドライン作成が要望されていた.社会の高齢化によって大腸憩室症に伴う出血や憩室炎は頻度が増加していることもあり,タイムリーな診療ガイドラインとなった.このガイドラインが刊行されて以降,大腸憩室出血や下部消化管出血に関する臨床研究が多数報告され,その疫学,診断,初期対応,大腸内視鏡検査のいろいろな課題,内視鏡的止血術などについて,多くの新たな知見が蓄積されてきた.また,全世界的に種々エビデンスが報告され,欧米では急性下部消化管出血全般を対象とした診療ガイドラインの改訂が行われている.これらの動向を受けて,本ガイドラインも改訂の必要性に至った.
今回は,ガイドライン委員会の片岡洋望委員長のもと,小部会の永田尚義委員長を中心として作成委員会が形成され行われた.ガイドライン作成委員・評価委員の選考に関しては,一般社団法人日本消化管学会「医学研究の利益相反に関する指針」の細則第7条(ガイドライン,治療指針等作成などにかかるCOI管理)に規定している内容に従った.協力学会は,日本消化器病学会,日本消化器内視鏡学会,日本大腸肛門病学会,日本腹部救急医学会である.今回の改訂では,他の最近のガイドラインと同様にBQ,CQ,FRQとエビデンスレベルに応じて3種類に分けて質問を構成した.前回に比較すれば,エビデンスが増えた分,質問も計63件に増加し,内容の濃い診療ガイドラインになったといえる.
最近,PPIやP-CABの普及で上部消化管からの出血が減少しつつある一方,下部消化管出血が目立つようになってきた.日本は超高齢社会を迎え,大腸憩室疾患が増加し,そのマネジメントは一層複雑化すると予想される.本ガイドラインが,関係する医療従事者の実用的なガイドラインとして活用され,明日からの臨床レベルの向上に貢献することを期待する.
2026年1月吉日
一般社団法人 日本消化管学会 第5 代理事長
日本消化管関連学会機構 理事長
樋口 和秀

9784524218219