本書は、最も複雑なサブスペシャリティの一つである肝臓病理学において、病理医が正しい診断にたどり着き、治療の指針となり得る臨床的に有用な報告書を作成することができるようになるための知識の基礎を提供する。

最初の3章では、基本的な原理と用語に焦点を当てる。基本的な特徴を認識することは、堅牢な診断スキルを身につけるために重要であり、個々の疾患について学ぶ前に、最初の3章を読むことが強く勧められている。顕微鏡的な説明は、初学者に有用であり（第2章）、すべての構造を確実に評価するためにも有用である。また1つの肝生検で複数の疾患が浮かび上がる可能性があることを踏まえて解説される。

第4章、第5章、第6章では、最も一般的な肝臓疾患をカバーし、実用的なヒント、落とし穴、困難なジレンマを乗り切る方法を収載する。また読者が新たに得た知識を確固たるものとするために、章間に組織学的特徴について繰り返し記載がある。

肝臓病理学に携わる病理医や研修医にとって、最適な診断を実践していくために効果的な一冊。

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