食品学II改訂第3版
食品の分類と利用法
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 中山勉/和泉秀彦 |
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ISBN | : 978-4-524-25599-3 |
発行年月 | : 2017年9月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 242 |
在庫
定価2,640円(本体2,400円 + 税)
サポート情報
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2021年05月06日
第3刷リーフレット
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
栄養士・管理栄養士をめざす学生向けの食品学のテキスト。食品の分類と利用法についてわかりやすくまとめている。管理栄養士養成カリキュラム及び国家試験出題基準をふまえたうえで、食品学の基礎的内容をていねいに解説しているのが特徴である。今版では、食事摂取基準2015、食品標準成分表2015追補2016に準拠、改正JAS法その他最新のトピックを盛り込みアップデート。国試対応の練習問題付き。姉妹書の食品学Iとの併用により効果的に学習が進められる。
1章 序論
1 生産様式による分類
2 原料による分類
3 主要栄養素による分類
4 食習慣による分類
2章 食品成分表
1 食品成分表の特徴
2 食品成分表2015年版追補2016年の概要
3 収載食品
4 収載成分
5 アミノ酸成分表編
6 脂肪酸成分表編
7 炭水化物成分表編
3章 植物性食品
A 穀類
1 こめ
2 こむぎ
3 おおむぎ
4 とうもろこし
5 そば
6 その他の穀類
B いも類
1 いも類の種類と性状
2 いも類の化学成分
3 いも類の利用
C 豆類
1 豆類の種類と性状
2 豆類の化学成分
3 豆類の利用
D 種実類
1 アーモンド
2 えごま
3 ぎんなん
4 くり
5 ごま
6 ピスタチオ
7 くるみ
8 ココナッツ
9 カシューナッツ
10 ひまわりの種
E 野菜類
1 野菜類の種類
2 野菜類の性状と化学成分
3 野菜類の利用
4 主な野菜の性状,化学成分および利用
F 果実類
1 果実類の定義
2 果実類の分類
3 果実類の化学成分
4 収穫後の生理変化と貯蔵
5 代表的な果実類の特徴
6 果実類の利用
G きのこ類
1 栽培法と生産量
2 主なきのこの種類
3 きのこの栄養成分
4 きのこの生理活性物質
5 毒きのこ
H 藻類
1 分類
2 食用藻類の栄養成分
3 主な食用藻類
4章 動物性食品
A 食肉類
1 食肉の種類と特徴
2 と畜時期と枝肉の分割
3 食肉の構造
4 食肉の化学成分
5 食肉の熟成と成分変化
6 食肉の機能成分
7 食肉の利用
B 牛乳
1 乳牛の品種
2 牛乳の成分
3 牛乳の栄養成分と健康
4 牛乳・乳製品
C 卵類
1 卵の種類と特徴
2 卵の産卵生理と構造
3 卵の成分
4 卵の調理特性
5 貯蔵による変化
6 卵の利用と機能性
D 魚介類
1 魚介類の分類
2 魚類の筋肉
3 魚介類の主要成分
4 魚介類の死後変化
5 魚介類の利用
5章 油糧食品
1 食用油脂の特徴
2 食用油脂の製造と精製
3 植物性油脂
4 動物性油脂
5 加工油脂
6章 甘味料・調味料・香辛料・嗜好飲料
A 甘味料
1 天然糖
2 糖アルコール
3 オリゴ糖
4 配糖体
5 ペプチド・たんぱく質
B 調味料
1 調味料の種類と分類
2 塩味料
3 酸味料
4 旨味調味料
5 風味調味料
6 ドレッシング類(マヨネーズ)
7 ソース類
C 香辛料
1 辛味性スパイス
2 香味性スパイス
3 芳香性スパイス
4 着色性スパイス
5 混合スパイス
D 嗜好飲料
1 茶
2 コーヒー
3 ココア
4 清涼飲料
7章 微生物利用食品
1 アルコール飲料
2 発酵調味料
3 発酵乳製品
4 その他の微生物利用食品
8章 バイオ食品
1 遺伝子工学を用いたバイオ食品
2 発生工学を用いたバイオ食品
3 バイオ食品の安全性
4 開発段階の遺伝子組換え食品
5 バイオ食品に関する課題
9章 食品の生産・加工・流通
A 食品の生産
1 農産物の生産条件と成分
2 畜産物の生産条件と成分
3 水産物の生産条件と成分
B 食品の加工
1 食生活と加工食品
2 食品加工の意義,目的
3 調理加工食品
C 食品の流通
1 食品の規格,表示
2 食品の包装
参考図書
練習問題の解答
索引
改訂第3版の序
このたび『食品学I−食品の化学・物性と機能性』と『食品学II−食品の分類と利用法』が、それぞれ第3版として改訂された。初版の発行から、ちょうど10年が経過したことになる。
この間、食品をとりまく環境は国際的にも国内的にも大きく変化した。国際的には各種の貿易協定に関わる問題が生じ、ややもすると国内産の農産物や加工食品が外国産のそれに押され気味である。一方、和食のよさが世界的に注目されるようになった。国内では、機能性表示食品の認可が始まり、先行している特定保健用食品との違いを含めて様々な問題点が議論されるようになった。このような国内外の多くの問題や課題を解決するために、安全性、おいしさ、機能性に関わる基礎研究と応用研究、さらにはこれらの研究成果を生かした製品開発が活発に行われている。ここで重要なことは、国民全体の食に対する関心がますます高まっているため、食品や栄養の教育・研究・商品開発・報道にあたる者、さらには市場、企業から政治に至るすべての関係者にとって、食品に関するより高度な客観的・科学的知識が求められているという点である。
本書は初版発行時から管理栄養士・栄養士養成課程の教科書という位置づけを基本としてきた。今回、新たに複数の若手が執筆に加わったが、全体の編集方針は従来通りであり、ここに再掲したい。
1)管理栄養士国家試験のガイドラインにそった内容とし、いままで国家試験で出題された内容と今後出題が予想される重要事項を網羅していること。特に今回、章末問題を各章の内容をきちんと理解すれば必ず解答できるものにしたので、章末問題の解答を意識しながら本文を読めば、各章の重要なポイントの理解が効率的に進むことが確実である。
2)数値データは、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」などをはじめ、現時点でできる限り最新のものに準拠している。
3)幅広い知識に基づいた理解が得られることを考え、多くの英文表記を掲載している。また、化学構造式については今回、かなりの数を追加した。
4)『食品学I』と『食品学II』は、それぞれが独立した書籍であるが、姉妹書として一貫した編集方針と執筆体制で構成されている。『食品学I』は基礎成分ごとによる記述で、化学、生理学、物理学との関連を意識しており「食品科学の基礎」として位置づけられる。『食品学II』は食品素材ごとによる記述であり、内容は食品の加工・貯蔵学までに及んでいる。一部、重複した項目も取り上げているが、もう一方を参照しなくてもよいように完結しつつ、通読することでより深い学習ができる構成としている。
本書が食品・栄養関係の学生諸氏をはじめとして食品に関連した仕事に携わる多くの方の座右の書としてご活用いただければ、編者にとっては大きな喜びである。
2017年8月
中山勉、和泉秀彦