健康・栄養科学シリーズ
社会・環境と健康改訂第4版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
監修 | : 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 |
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編集 | : 田中平三/徳留信寛/辻一郎/吉池信男 |
ISBN | : 978-4-524-26893-1 |
発行年月 | : 2014年3月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 346 |
在庫
定価3,520円(本体3,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
管理栄養士が活動の根拠として必ず理解しておくべき、人間の健康、それを規定する社会・環境要因、健康をめぐる現代社会の現状・課題と、健康の維持・増進や疾病予防の考え方、その取り組みを学ぶテキスト。第4版では、改定管理栄養士国家試験出題基準に準拠し、必須事項を精選。「健康日本21(第二次)」をはじめ最新の動向、施策を解説。統計データもアップデート!
第1章 社会と健康
A.健康の概念とその歴史的変遷
1 健康の定義
2 健康の概念
3 乳児死亡・結核の時代から生活習慣病・高齢者終末医療の時代へ
B.公衆衛生の概念
1 公衆衛生の定義と目標
2 公衆衛生と予防医学
3 プライマリ・ヘルス・ケア
4 ヘルスプロモーション
C.公衆衛生活動の過程・方法
1 公衆衛生活動とは
2 公衆衛生活動の過程・方法
3 プリシード.プロシードモデル
D.公衆衛生・予防医学の歴史
1 外国での歴史
2 日本での歴史
第2章 環境と健康
A.生態系と人々の生活
1 人間と環境の相互作用
2 環境保全
3 地球規模の環境
B.環境汚染と健康影響
1 環境汚染
2 公害
3 内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)
C.環境衛生
1 気候、季節
2 空気
3 温熱、低温
4 上水道と下水道
5 住居の衛生
6 衣服の衛生
7 廃棄物処理
8 騒音、振動
9 電離放射線と非電離放射線
10 そ族、衛生害虫
第3章 健康、疾病、行動にかかわる統計資料
A.保健統計の概要
B.人口静態統計
1 人口静態統計の概要と国勢調査
2 人口の推移
3 人口ピラミッド、人口指標、人口の構造の変化
4 世界の人口
C.人口動態統計
1 概要と各指標の届出制度
2 出生
3 死亡
4 婚姻と離婚
D.生命表
1 生命表の作成
2 平均寿命(平均余命)の推移
3 健康寿命
E.傷病統計
1 患者調査
2 国民生活基礎調査
3 食中毒統計
F.その他の保健統計
1 国民健康・栄養調査
2 都道府県民健康・栄養調査
3 家計調査
第4章 健康状態・疾病の測定と評価
A.疫学の概念
1 疫学の定義
2 疫学の対象と領域
B.疫学指標とバイアスの制御
1 疾病頻度
2 曝露効果の測定
C.疫学の方法
1 疫学的方法の全体像
2 記述疫学
3 分析疫学的方法
4 疫学研究の総合評価と因果関係のとらえ方
5 介入研究
D.スクリーニング
1 スクリーニングの意義と有効性
2 スクリーニングの精度
3 集団への適用条件
E.根拠(エビデンス)に基づいた保健対策
1 根拠(エビデンス)のレベル
2 系統的レビューとメタアナリシス
3 ハイリスク戦略とポピュレーション戦略
4 効能、効果、効率の評価
5 主な疾患管理ガイドライン
F.リスクのとらえ方と安全性の確保
1 リスクアナリシス(リスク分析)の背景
2 危害分析重要管理点
3 FAO/WHO合同食品規格(コーデックス)委員会
4 リスクアナリシス(リスク分析)
G.疫学研究と倫理
1 厚生労働省・文部科学省による疫学研究に関する倫理指針:策定の背景
2 適用範囲
3 研究者等が遵守すべき基本原則
4 倫理審査委員会の責務・構成
5 対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続等
第5章 生活習慣(ライフスタイル)の現状と対策
A.健康に関する行動と社会
1 健康の生物心理社会モデル
2 生活習慣病の概念
3 健康日本21(第2次)
B.食生活、食行動、食環境
1 食生活の現状と対策
2 食行動の現状と対策
3 食環境の現状と対策
C.身体活動、運動
1 身体活動・運動の現状
2 身体活動・運動の健康影響
3 健康づくりのための運動の概念と身体活動・運動指針
D.喫煙行動
1 喫煙の現状
2 喫煙の健康影響および社会的問題
3 禁煙サポートと喫煙防止
4 たばこ対策
E.飲酒行動
1 飲酒の現状
2 飲酒の健康影響および社会的問題
3 アルコール対策と飲酒習慣の改善
F.睡眠・休養、ストレス
1 睡眠習慣と生活リズム
2 睡眠不足、不眠の現状
3 休養の概念と休養指針
4 ストレスの概念
5 ストレスマネジメント
G.歯科保健行動
1 歯の健康と食生活
2 歯科保健行動(口腔清掃行動、受診・受療行動)
3 歯科保健対策
第6章 主要疾患の疫学と予防対策
A.がん
1 がん罹患と死亡の現状と動向
2 主要部位のがんの原因と一次予防
3 がんの二次予防(がん検診)
B.循環器疾患
1 高血圧
2 脳卒中と危険因子
3 虚血性心疾患と危険因子
C.代謝疾患
1 肥満
2 メタボリックシンドローム
3 糖尿病
4 脂質異常症
D.骨・関節疾患
1 骨粗鬆症・骨折
2 関節症
3 ロコモティブシンドローム
E.歯科疾患
1 特性
2 歯の喪失
3 う蝕
4 歯周病(歯周疾患)
F.感染症
1 感染症法
2 新興感染症と再興感染症
3 主要感染症
4 予防接種(ワクチン)
G.精神疾患
1 精神疾患の種類と疫学
2 予防対策
H.その他の疾患
1 消化器疾患
2 腎臓疾患
3 肝臓疾患
4 呼吸器疾患
I.外因(自殺、不慮の事故、虐待・暴力)
1 自殺
2 不慮の事故
3 虐待・暴力
第7章 保健・医療・福祉の制度
A.社会保障の概念
1 社会保障の定義と歴史
2 公衆衛生と社会保障
B.保健・医療・福祉における行政のしくみ
1 国の役割と法律
2 衛生法規の定義とその内容
3 地方自治のしくみ
4 都道府県の役割
5 市町村の役割
C.医療制度
1 医療保険制度
2 医療法と医療施設
3 医療従事者
4 医療費
D.福祉制度
1 社会福祉
2 社会福祉施設
3 障害者福祉
4 障害者福祉施設
第8章 地域保健
A.地域保健活動の概要
1 地域保健の意味と方法
2 戦後の地域保健活動の変遷
3 地域保健活動の組織
4 地域保健従事者
B.地域における資源と連携
C.地域における健康危機管理
第9章 母子保健
A.母子保健法
B.母子保健事業
1 母子健康手帳
2 乳幼児健康診査
3 育児指導
4 新生児マススクリーニング
C.母子保健施策
1 健やか親子21
2 少子化対策、子ども・子育てビジョン
第10章 成人保健
A.生活習慣病の予防と管理
B.特定健康診査・特定保健指導
1 特定健診・特定保健指導事業が導入された背景
2 特定健診・特定保健指導事業の概要
3 特定健診・特定保健指導事業の評価
C.高齢者の医療の確保に関する法律
第11章 高齢者保健・介護
A.高齢者保健・介護の概要
B.介護予防
1 介護予防サービス
2 地域支援事業
C.地域包括支援センター
D.介護保険法
1 介護保険法の概要
2 要介護認定とケアマネジメント
3 給付サービスの種類
E.介護施設、老人保健施設
1 介護施設
F.安心と希望の介護ビジョン
第12章 産業保健
A.産業保健の目的と制度
1 目的
2 労働(作業条件・作業環境)と健康
3 法的枠組み
4 行政組織と関連組織
B.産業保健の現状と対策
1 労働災害の発生件数
2 業務上疾病の認定件数
3 産業保健従事者の職種
4 労働安全衛生対策システム
C.職業と健康障害
1 産業疲労
2 職業病と作業関連疾患
3 代表的な作業関連疾患
4 代表的な職業病
第13章 学校保健
A.学校保健の概要
1 目的
2 制度
B.学校保健の現状と対策
1 概要
2 学校保健従事者
3 学校保健統計
4 児童・生徒の健康
5 学校保健対策
第14章 国際保健
A.地球規模の健康問題と国際協力
1 開発途上国の概況
2 開発途上国の健康問題
3 国際保健の目的
4 国際協力
B.関連機関・組織の役割
1 国際協力の仕組み
2 世界保健機関(WHO)
3 国連食糧農業機関(FAO)
4 国連児童基金(UNICEF)
5 日本国際協力機構(JICA)
付録1 保健・医療・福祉介護関連法規
A.栄養関連法規
1 憲法
2 栄養士法
3 健康増進法
4 地域保健法
5 食品安全基本法
6 食育基本法
7 調理師法
8 学校給食法
9 食品衛生法
0 母子保健法
B.一般衛生法規
1 公衆衛生法規
2 医務衛生法規
3 薬務衛生法規
4 介護、福祉関係法規
付録2 情報化社会におけるコミュニケーション
A.情報収集の方法
1 データベース
2 データベース・ソフト
3 データベースの種類
4 データベースの利用
5 情報の批判的吟味
B.情報マネジメント
1 健康情報管理
2 個人情報保護
参考図書
練習問題解答
和文索引
欧文索引
本書「社会・環境と健康」は、2004年初版刊行以来、第3版まで、管理栄養士・栄養士養成課程の教科書として高く評価され、多くの養成校で採用されてまいりました。この度、改定管理栄養士国家試験出題基準に準じ、さらに教科書としての利便性を考慮し、章立てを改め内容を見直し、最新情報を収載した第4版を出版いたします。
医学の中で、「社会・環境と健康」という分野は、人の集団、たとえば地域、職場、学校などにおいて、健康の増進、疾病の予防に重点を置いて、実践活動を行っています。個人あるいは患者さんを対象とする臨床医学などとは異なった分野であることを理解してくだされば、本書の目的は達成できたと言えるのです。人間集団を対象とするということが「社会・環境と健康」という学問の面白さでもあります。
管理栄養士養成課程の学生さん向け教科書であることを考慮し、簡明でわかりやすい表現を心がけて執筆いたしました。学生さんが初めて学ぶと思われる重要な用語、基本概念等については、適宜、定義・解説をしました。また、学生さんの理解を助けるためにできるだけ図表を活用し、書籍の見開きページが文字だけの解説にならないよう、視覚に訴える紙面構成としました。
一方、重要専門用語は青の太字(ゴシック体)で印刷し、その中で学生さんが必ず知っておくべき重要英語を厳選して併記しました。本文に加えて、アドバンス・補足、トピックス、コーヒーブレイク(閑話休題)的な内容のコラムを掲載しています。
各章末に、練習問題を掲載しました。設問は正誤判定文形式(〇×式)となっています。知識の整理・学習のまとめになることと思います。解答につきましては、簡単な解説(誤りの理由+正答)を記してあります。
このように、肌理の細かい配慮をしたのが、本書の特色です。この本で「社会・環境と健康」を勉強すれば、管理栄養士国家試験に合格するのは確実です。
2014年2月
編者を代表して
田中平三