健康・栄養科学シリーズ
社会・環境と健康改訂第6版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
監修 | : 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 |
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編集 | : 辻一郎/吉池信男 |
ISBN | : 978-4-524-24896-4 |
発行年月 | : 2020年3月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 384 |
在庫
定価3,520円(本体3,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
管理栄養士が活動の根拠として必ず理解しておくべき、人間の健康とそれを規定する社会・環境要因、健康の維持・増進や疾病予防の考え方とその取り組みを学ぶテキスト。今改訂では、管理栄養士国家試験出題基準(2019年改定)に準拠し、必須事項を精選。最新の動向、施策を解説し、統計データもアップデートした。
第1章 社会と健康
A 健康の概念
B 公衆衛生の概念
C 公衆衛生活動の進め方
D 社会的公正と健康格差の是正
E 公衆衛生・予防医学の歴史
第2章 環境と健康
A 生態系と人々の生活
B 環境汚染と健康影響
C 環境衛生
第3章 健康,疾病,行動にかかわる統計資料
A 保健統計の概要
B 人口静態統計
C 人口動態統計
D 生命表
E 傷病統計
F その他の保健統計
第4章 健康状態・疾病の測定と評価
A 疫学の概念
B 疫学指標
C 疫学の方法
D バイアスの制御と疫学的因果関係
E スクリーニング
F 根拠(エビデンス)に基づいた医療および保健対策
G リスクのとらえ方と安全性の確保
H 疫学研究と倫理
第5章 生活習慣(ライフスタイル)の現状と対策
A 健康に関する行動と社会
B 身体活動,運動
C 喫煙行動
D 飲酒行動
E 睡眠・休養,ストレス
F 歯科保健行動と歯科疾患
第6章 主要疾患の疫学と予防対策
A がん
B 循環器疾患
C 代謝疾患
D 骨・関節疾患
E 感染症
F 精神疾患
G その他の疾患
H 外因(自殺,不慮の事故,虐待・暴力)
第7章 保健・医療・福祉の制度
A 社会保障の概念
B 保健・医療・福祉における行政の仕組み
C 医療制度
D 福祉制度
第8章 地域保健
A 地域保健活動の概要
B 地域における資源と連携
C 地域における健康危機管理
第9章 母子保健
A 母子保健法
B 母子保健事業
C 母子保健施策
第10章 成人保健
A 生活習慣病の発症予防と重症化予防
B 特定健康診査・特定保健指導
第11章 高齢者保健・介護
A 高齢者保健・介護の概要
B 介護保険法
C 介護予防
D 要介護認定とケアマネジメント
E 地域包括支援センター
F 介護施設,老人保健施設
G 地域包括ケアシステム
第12章 産業保健
A 産業保健の目的と制度
B 産業保健の現状と対策
C 職業と健康障害
第13章 学校保健
A 学校保健の概要
B 学校保健の現状と対策
第14章 国際保健
A 地球規模の健康問題と国際協力
B 国際機関・組織の役割
付録1 保健・医療・福祉の制度(関連法規)
A 栄養関連法規
B 一般衛生法規
付録2 情報化社会におけるコミュニケーション
A 情報収集の方法
B 情報マネジメント
参考図書
練習問題解答
索引
改訂第6版の序
本書は管理栄養士国家試験出題基準に準拠した“健康・栄養科学シリーズ”の1冊として、2004(平成16)年4月に初版が刊行された。本書で学ぶ科目「社会・環境と健康」は、医学・健康科学の領域では一般に「公衆衛生学」と呼ばれる内容を網羅している。
個人の健康増進と疾病予防は、その個人が生活する社会・環境によって大きく左右される。そのため、健康増進や疾病予防においては健康事象やその関連要因をヒト集団における現象としてとらえ、その実践活動は生活の場としての地域、職場あるいは学校などにおいて行われる。生活環境の変化や医療の進歩は疾病構造の変化をもたらし、これに対応して国・自治体の健康施策も変化してきた。
本書は初版刊行より15年間で4回の改訂がなされたが、各改訂時には改定出題基準への準拠あるいは新たな健康施策への対応を行うことで、読者が最新情報を学べるように工夫してきた。今改訂では、管理栄養士として地域集団の状況やニーズの把握・分析(地域診断)に必要な基本的な事項に加えて、社会的公正(格差の是正)や地球レベルでの持続可能な開発目標(SDGs)といった今日的な課題への理解を深めることができるよう、構成を一部変更し、丁寧な記述を行った。管理栄養士が担うさまざまな場での栄養業務は、まさに「誰1人取り残さない」活動であるべきである。
管理栄養士を目指す学生にとって、また、それぞれの職場で管理栄養士として活躍している者にとっても、本書は健康増進と疾病予防を図る実践科学を学習するまたとない機会を提供するものである。本書を教科書としてだけでなく、卒後も座右の書として活用していただけることを祈念する。
2020年2月
編集者一同