看護学テキストNiCE
成人看護学 急性期看護II 救急看護改訂第2版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 佐藤まゆみ/林直子 |
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ISBN | : 978-4-524-26137-6 |
発行年月 | : 2015年3月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 296 |
在庫
定価2,860円(本体2,600円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
救急看護のテキストの改訂第2版。9の事例を通して、救急患者の受け入れ時の看護からICU入室後の看護まで、実際の流れに沿って具体的に学ぶことができる。『急性期看護・』と同様に視覚的にも理解しやすく編集。第2版では、二次救急患者の事例、救急外来におけるエンドオブライフケア、脳死・臓器移植を解説する項目を追加。情報更新を図り、より教育現場で使いやすいよう全体の記述を見直した。
推薦のことば
はじめに
第I章 わが国における救急医療の現状
1.救急医療の歴史と動向
A.わが国における救急医療対策の始まり
B.救命率の向上に向けた取り組み
2.救急医療体制
A.救急医療施設
B.救急搬送
C.救急情報
3.プレホスピタルケア
A.プレホスピタルケアとは
B.救命の連鎖
C.バイスタンダーによる一次救命処置
D.救急救命士制度とプレホスピタルケア
4.救急医療と関連法令
A.救急医療に関する法律の意義
B.専門職に関する法令
C.施設とシステムに関する法令
D.費用に関する法令
E.緊急時の専門職間の連携
F.救急医療にあたって注意すべき法と考え方の基本
5.救急医療における倫理
第II章 救急医療における看護
1.救急看護とは
A.救急看護とは
B.救急看護と急性期看護
C.救急看護実践が求められる場
D.救急看護の担い手
E.救急看護の役割
2.救急患者の特徴
A.身体的特徴
B.心理的特徴
第III章 救急患者に対するアセスメント
A.緊急度と重症度の判断
B.全身状態のアセスメント
第IV章 救命救急処置−心肺脳蘇生と生命維持
A.一次救命処置と二次救命処置
B.心肺蘇生のプロトコール
C.一次救命処置(BLS)
D.二次救命処置(ALS)
E.その他の救急処置
第V章 救急外来における看護
1.救急外来とは
A.救急医療施設到着からの患者の流れ
B.救急外来における看護
2.救急患者への心理的援助
A.心理的危機に陥りやすい状態
B.安心を提供する援助
C.自己決定を尊重する援助
D.救急搬送患者への心理的援助
3.救急外来におけるエンドオブライフケア−家族・遺族ケアを中心に
A.エンドオブライフケアとは
B.家族の心理状況
C.待機中の家族の援助
D.臨終前の面会場面での援助
E.臨終時の家族の援助
第VI章 集中治療下での看護
A.集中治療が行われる場の特徴
B.集中治療を受ける患者の看護
第VII章 入院患者の急変
A.急変した入院患者への対応
第VIII章 救急患者の家族に対する看護
A.救急患者の家族の特徴
B.患者家族のニーズと看護援助
第IX章 救急患者と脳死・臓器移植
A.脳死および脳死判定とは
B.脳死下臓器提供の概要
C.脳死下臓器提供における家族の思い
D.脳死下臓器提供における看護師の役割
第X章 事例で考える救急看護
1.激しい胸痛
搬送から到着時の様子
A.胸痛の病態
診断:急性心筋梗塞
B.急性心筋梗塞
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
2.激しい頭痛
搬送から到着時の様子
A.頭痛の病態
診断:くも膜下出血
B.くも膜下出血
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
3.急性呼吸不全
入院から急変時の様子
A.気管支喘息の病態
B.急性増悪からICU入室までの看護
C.ICUにおける看護
4.急性腹症(1)
搬送から到着時の様子
A.腹痛の病態
診断:急性大動脈解離
B.大動脈解離
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
5.急性腹症(2)
疝痛発作による来院までの様子
A.腹痛の病態
診断:尿路結石
B.尿路結石
C.救急外来における看護
D.救急外来から帰宅する患者に対する看護
6.胸部外傷
搬送から到着時の様子
A.外傷の病態
診断:肺挫傷,血気胸,フレイルチェスト
B.胸部外傷
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
7.熱傷
搬送から到着時の様子
A.熱傷の病態
診断:広範囲熱傷
B.広範囲熱傷
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
8.中毒
搬送から到着時の様子
A.中毒の病態
診断:睡眠薬中毒
B.睡眠薬中毒
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
9.体温異常
搬送から到着時の様子
A.体温異常の病態
診断:熱中症
B.熱中症
C.救急外来における看護
D.ICUにおける看護
練習問題 解答と解説
索引
はじめに
2010年8月、本書『NiCE成人看護学急性期看護II−救急看護』の初版が発行されました。初版では、看護基礎教育課程の学生が、救急看護を実践するための基礎的な知識と技術を確実に身につけられるよう、必要な内容を精選し、“わかりやすく”をモットーに編集いたしました。また、「事例で考える救急看護」の章(事例編)では、診断がついていない状態から、処置や検査が行われるなかで診断がつき、治療が開始されICU入室となる−このような現実の流れのなかで、救急看護の原則がどのように展開されるのかを示せるよう編集いたしました。
このたび、初版発行から5年近くを経て、改訂第2版を刊行することになりました。この間、救急医療技術は確実に進歩し、人々に大きな恩恵をもたらしています。一方、今やわが国の高齢化率は世界に類をみない水準となっており、その影響を受けて、救急需要はますます増大しています。本改訂第2版では、このような社会の変化にもしっかりと対応できるよう、初版の編集方針を引き継ぎながら、各章の内容を最新の内容に修正し、コラムやトピックスの追加を行いました。また、救急医療は「生」と「死」が背中合わせになっている医療であるにもかかわらず、初版では盛り込むことができなかった内容、「救急外来におけるエンドオブライフケア(第V章3)」「救急患者と脳死・臓器移植(第IX章)」を追加しました。さらに、事例編のなかに「救急外来から帰宅する患者への救急看護」の内容を「急性腹症(2)(第X章5)」として追加し、一次・二次救急医療施設での救急看護について学習することができるようにしました。
教員の皆様からのご意見をもとに改訂しました本書が、初版に引き続き、看護基礎教育課程で学ぶ学生の皆さんの役に立つことを願っております。
最後に、第X章に関して、医学的側面から大変細やかなアドバイスをしていただいた、千葉県救急医療センター小林繁樹病院長に心から感謝を申し上げます。
2015年2月
佐藤まゆみ
林直子