教科書

看護学テキストNiCE

成人看護学 急性期看護II 救急看護・クリティカルケア改訂第3版

編集 : 佐藤まゆみ/林直子
ISBN : 978-4-524-24164-4
発行年月 : 2019年3月
判型 : B5
ページ数 : 352

在庫あり

定価3,080円(本体2,800円 + 税)

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  • 序文

救急外来・ICUでの看護を解説したテキストの改訂第3版。11の事例を通して、救急患者の受け入れ時から退院・帰宅時の看護まで、実際の流れに沿って具体的に学ぶことができる。『急性期看護I』と同様に全事例において、事例患者の情報を整理した情報関連図を掲載。今版では、クリティカルケアの内容を充実させたほか、主要な救急症状の事例(意識障害、ショック)を追加し、一般的看護と事例に即した看護とを同時に学習できるよう内容を整理した。

第I章 救急医療の現状
 1.救急医療の歴史と動向
  A.日本における救急医療対策の始まり
  B.救命率の向上に向けた取り組み
 2.救急医療体制
  A.救急医療施設
  B.救急搬送
  C.救急情報
 3.プレホスピタルケア
  A.プレホスピタルケアとは
  B.救命の連鎖
  C.プレホスピタルケアにおいて市民(バイスタンダー)が担う役割
  D.救急救命士制度とプレホスピタルケア
 4.救急医療と関連法令
  A.救急医療に関する法律の意義
  B.専門職に関する法令
  C.施設とシステムに関する法令
  D.費用に関する法令
  E.緊急時の専門職間の連携
  F.救急医療にあたって注意すべき法と考え方の基本
第II章 集中治療の現状
 1.日本の集中治療の歴史
  A.集中治療の成り立ち
  B.集中治療の質の向上のための取り組み
  C.集中治療における看護の専門性
 2.集中治療の種類と場の特徴
  A.集中治療の種類
  B.集中治療の場の特徴
第III章 救急医療・集中治療における看護
 1.救急医療・集中治療下の患者の特徴
  A.救急医療・集中治療を必要とする患者とは
  B.身体的特徴
  C.心理的特徴
 2.救急医療・集中治療下の患者の家族の特徴
  A.危機モデルによる患者家族の心理過程
  B.患者家族のニーズ
 3.救急医療・集中治療における看護とは
  A.救急医療・集中治療における看護の位置づけ
  B.救急医療・集中治療を必要とする患者の流れ
  C.救急医療における看護の概要
  D.集中治療における看護の概要
  E.救急医療・集中治療に共通する看護
 4.救急医療・集中治療における倫理
第IV章 救急看護の実際
 1.救急患者に対するアセスメント
  A.緊急度と重症度の判断
  B.全身状態のアセスメント
 2.救急患者に対する援助
  A.受け入れ準備および受け入れ時の対応
  B.身体的援助
  C.心理的援助
  D.救急外来受診後に帰宅する患者への教育的支援
  E.急変した入院患者への対応
 3.救急患者の家族に対する看護
  A.家族の看護援助
  B.救急医療におけるエンドオブライフケア−家族・遺族ケアを中心に
第V章 救命救急処置.心肺蘇生と生命維持
 1.心肺蘇生と救命処置
  A.一次救命処置と二次救命処置
  B.心肺蘇生のプロトコール
 2.一次・二次およびその他の救命処置
  A.一次救命処置(BLS)
  B.二次救命処置(ALS)
  C.その他の救急処置
第VI章 集中治療下での看護の実際
 1.集中治療下での看護の実際
  A.呼吸機能の維持
  B.循環機能の維持
  C.苦痛の緩和
  D.合併症予防
  E.栄養管理
  F.清潔の保持
  G.排泄の援助
  H.活動と休息
  I.事故防止・感染対策
  J.心理・精神的支援
  K.人間性の尊重
第VII章 脳死状態に陥った患者と臓器移植
 1.脳死状態に陥った患者と臓器移植
  A.脳死および脳死判定とは
  B.脳死下臓器提供の概要
  C.脳死下臓器提供における家族の思い
  D.脳死下臓器提供における看護師の役割
第VIII章 事例で考える救急看護・ICU看護−主要症候と主要病態
 1.激しい胸痛−急性心筋梗塞
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.胸痛の病態・診断・治療
   B.胸痛を訴える患者への看護
  事例の概要2:診断 急性心筋梗塞
   C.急性心筋梗塞の病態・診断・治療
   D.急性心筋梗塞患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
 2.激しい頭痛−くも膜下出血
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.頭痛の病態・診断・治療
   B.頭痛を訴える患者への看護
  事例の概要2:診断 くも膜下出血
   C.くも膜下出血の病態・診断・治療
   D.くも膜下出血患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
 3.呼吸困難−気管支喘息
  事例の概要1:救急外来受診時の情報
   A.呼吸困難の病態・診断・治療
   B.呼吸困難を訴える患者への看護
  事例の概要2:診断 気管支喘息
   C.気管支喘息の病態・診断・治療
  事例の概要3:入院から急変時までの様子
   D.気管支喘息患者の急性増悪からICU入室までの看護
   E.ICUにおける看護
 4.急性腹症(1)−急性大動脈解離
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.腹痛の病態・診断・治療
   B.腹痛を訴える患者への看護
  事例の概要2:診断 急性大動脈解離
   C.急性大動脈解離の病態・診断・治療
   D.急性大動脈解離患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
 5.急性腹症(2)−尿路結石
  事例の概要1:救急外来受診時の情報
   A.腹痛の病態・診断・治療
   B.腹痛を訴える患者への看護
  事例の概要2:診断 尿路結石
   C.尿路結石の病態・診断・治療
   D.尿路結石患者に対する救急外来での看護
   E.救急外来から帰宅する患者に対する看護
 6.意識障害−低血糖
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.意識障害の病態・診断・治療
   B.意識障害のある患者への看護
  事例の概要2:診断 低血糖
   C.低血糖の病態・診断・治療
   D.低血糖状態にある患者に対する救急外来での看護
   E.救急外来から帰宅する患者に対する看護
 7.ショック−アナフィラキシー
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.ショックの病態・診断・治療
   B.ショック状態にある患者への看護
  事例の概要2:診断 アナフィラキシーショック
   C.アナフィラキシーショックを起こした患者に対する救急外来での看護
   D.入院後に帰宅する患者に対する看護
 8.体温異常−熱中症
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.体温異常の病態・診断・治療
   B.体温異常が疑われる患者への看護
  事例の概要2:診断 熱中症
   C.熱中症の病態・診断・治療
   D.熱中症患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
 9.外傷−胸部外傷
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.外傷の病態・診断・治療
   B.外傷のある患者への看護
  事例の概要2:診断 胸部外傷(肺挫傷,血気胸,フレイルチェスト)
   C.胸部外傷の病態・治療
   D.胸部外傷患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
 10.熱傷−広範囲熱傷
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.熱傷の病態・診断・治療
   B.熱傷のある患者への看護
  事例の概要2:診断 広範囲熱傷
   C.広範囲熱傷患者における救急外来での看護
   D.ICUにおける看護
 11.中毒−睡眠薬中毒
  事例の概要1:救急隊からの情報
   A.中毒の病態・診断・治療
   B.中毒が疑われる患者への看護
  事例の概要2:診断 睡眠薬中毒
   C.睡眠薬中毒の病態・診断・治療
   D.睡眠薬中毒患者に対する救急外来での看護
   E.ICUにおける看護
練習問題 解答と解説
索引

はじめに

 初版刊行から約9年、第2版刊行から4年を経て、このたび『看護学テキストNiCE成人看護学急性期看護II−救急看護・クリティカルケア改訂第3版』を刊行する運びとなりました。この間、日本の高齢化率は上昇の一途をたどり、2025年には30%にもなろうとしています。国は、今後の社会・環境/ケアニーズの変化に対応できるような医療提供体制づくりを進めており、その中で救急医療は重点的な対応が求められる医療分野として位置づけられています。また、平成30(2018)年版の「看護師国家試験出題基準」において、救急看護、クリティカルケアが大項目の中に明記され、本領域の知識の修得がよりいっそう求められるようになりました。
 改訂第3版では、このような社会の変化にもしっかりと対応できるよう、初版以来の編集方針である「看護基礎教育課程にある学生にとって必要な内容を厳選」「ていねいでわかりやすい記述」「臨床の実際の流れの中で救急看護・ICU看護を学べる事例展開」を引き継ぎつつ最新の内容に更新し、とくに以下の2点について充実を図りました。
 まず、平成30年版「看護師国家試験出題基準」に対応させ、書名に「クリティカルケア」を追加し、救急医療および集中治療の現状(第I章・第II章)、救急医療・集中治療における看護の概要(第III章)およびそれらの看護の実際(第IV章・第VI章)が系統的に学べる構成としました。そして、集中治療下における看護の内容を大幅に追加しました(第VI章)。
 また、本書を採用してくださっている教育機関の皆様からの、学生が学ぶうえで事例がとても有用であるといった声を受け、第VIII章に、「意識障害−低血糖」「ショック−アナフィラキシー」の項目を追加しました。このうち「意識障害.低血糖」は、救急患者の多くが治療を受けたのち帰宅するという実情を考慮し、救急外来受診後に帰宅する患者の事例として展開しました。また、第VIII章全体で主要症候・病態および治療・看護の解説を充実させるとともに、看護計画の立案については、看護問題ごとに看護計画立案時のポイントをわかりやすく解説しました。加えて、本書の特長でもある情報関連図は、これまでICU入室事例のみに提示していましたが、帰宅事例も含めたすべての事例で提示しました。その結果第VIII章は11項目、約180ページとなり、本書の半分以上を占める充実した内容となりました。
 初版、第2版と同様、今回の改訂第3版も看護基礎教育課程で学ぶ学生の皆さん、ならびに学生の教育・指導に携わる教員の方々のお役に立てることを願っております。
 最後に、第VIII章に関して、第2版に引き続いて医学監修を行っていただいた自動車事故対策機構千葉療護センター小林繁樹センター長に心から感謝を申し上げます。

2019年2月
佐藤まゆみ
林直子