Atlases of Tumor & Non-Tumor Pathology, 5th Series,

卵巣および卵管における腫瘍は数十種存在し、病理学的な複雑さには目を見張るものがある。現在、卵巣および卵管悪性腫瘍における遺伝性がん症候群の重要性が認識されつつあり、2つの一般的な常染色体優性遺伝のがん素因症候群には卵巣または卵管の癌腫が含まれている。本書は、世界保健機関（WHO）から刊行された『WHO Classification of Tumours, 5th ed., Vol.4 Female Genital Tumours』の構成と用語に倣って制作されており、2020年に出版された同書以降に記載された新しい疾患も含め、鑑別診断、関連する補助検査、診断のための戦略について詳細に論じている。さらに、これらの腫瘍の診断に関連する基礎的な生物学的考察も紹介する。本書は、1998年に出版された前版以来、卵巣腫瘍に対する我々の理解の進歩を改めて振り返る機会を提供すると同時に、未だに残されている数多くの課題を示している。

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