教科書

治験薬学改訂第2版

治験のプロセスとスタッフの役割と責任

  • 新刊

編集 : 亀井淳三/鈴木彰人
ISBN : 978-4-524-40366-0
発行年月 : 2020年1月
判型 : B5
ページ数 : 232

在庫あり

定価4,180円(本体3,800円 + 税)

  • お気に入りに登録
  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

薬学的観点から治験を中心に医薬38品開発の過程を体系的に解説。今改訂では大きく章構成を変更し、総論・法律、製薬企業や病棟での治験業務、試験デザイン・統計等をバランスよく解説。初めて学ぶ学生でも理解しやすいようイラストや図を豊富に用いた。将来治験に携わろうとする学生はもちろん、化学物質に情報が付加され医薬品となる過程を学習することで、すべての薬学生・薬剤師にとって医薬品の本質を理解する一助となる一冊。薬学教育モデル・コアカリキュラム対応。

第1章 臨床試験のなかの治験
 1 臨床研究
 2 臨床試験
 3 研究者(医師)主導臨床試験
 4 特定臨床研究
 5 治験
 6 医師主導治験
 7 「治験の空洞化」と「ドラッグ・ラグ」
第2章 医薬品開発と治験
 1 新薬開発における治験の位置づけ
 2 治験のルールと実施手順
 3 治験を担う人々
第3章 治験にかかわる法律・医の倫理
 1 医療と倫理
 2 患者(被験者)の権利
 3 人間を対象とする医学研究の倫理
 4 治験の倫理にかかわる法制度
 5 治験の実施にかかわる法制度
第4章 治験依頼者
 1 治験における治験依頼者の役割
 2 治験依頼者にかかわる職種
第5章 病院における治験業務
 1 治験の体制
 2 病院以外の機関とのかかわり
 3 インフォームド・コンセントとインフォームド・アセント
 4 治験に参加する被験者への配慮
 5 CRCの必要性と役割
 6 CRC・治験事務局・IRB事務局の業務の実際
 7 医師主導治験
第6章 治験業務受託機関(CROとSMO)
 1 開発業務受託機関(CRO)
 2 治験施設支援機関(SMO)
 3 CROとSMOの今後
第7章 臨床試験のデザイン
 1 臨床試験の概要
 2 比較対照試験(同時対照)デザイン
 3 観察研究の分類
 4 パラメータの計算方法
第8章 治験に必要な統計の知識
 1 なぜ治験に統計が必要?
 2 仮説検定とは?
 3 医薬品の開発は学習プロセス
参考文献
索引

改訂第2版の序文

 本書は2012年に初版が刊行されました。その後、数年の間に本書に関係する様々な方面で変革や進歩が図られ、2014年には薬事法が医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)へと変わり、2015年4月からは薬剤師教育において新モデル・コアカリキュラムがスタートしました。治験分野では、文部科学省及び厚生労働省によって「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」が策定され、その結果として、治験を推進するために共同IRBの活用や治験ネットワークの促進、治験に精通する医師やコーディネーター(CRC)の養成など、治験の実施体制の整備が提唱されてきました。日本国内での国際共同治験や医師主導治験の届出件数は以前より増加してきており、近年では大学病院や研究機関などでARO(Academic Research Organization)の整備が進み、臨床研究や医薬品開発が盛んになってきています。
 このような医療を取り巻く情勢の中で、薬学生にとっては、薬学教育モデル・コアカリキュラムにおける治験の意義・仕組み及び法規範との関連を学修し、薬剤師になるために十分な知識・技能を身に付ける基盤作りが必要といえます。また日常医療に目を向けると、毎年100品目を超える新医薬品が承認され、上市されています。数多くの新医薬品を直接手に取る薬剤師にとって、医薬品に情報が付加される治験のステップ及びそれに携わる様々な職種の役割を理解することは、日常業務を行ううえでも重要な意味があります。
 今回の改訂では、初版の刊行以降の新知見を盛り込み、治験業務や臨床研究の実務経験の豊富な方々を新たに執筆者として迎えました。初版の方針を引き継ぎ、薬学的視点から“治験のプロセスとそれに携わるスタッフの役割と責任”について解説をしました。特に治験実施の中心的機関となる病院における治験については、治験業務の体系と意義を十分に理解できるよう、初版に比してより厳密な記載をし、医師主導治験に関する項目を新たに加えて、類のない書籍に仕上げました。
 本書は、今後も薬学生にとっては日常学習の定本として、医療機関や研究機関で治験、臨床研究に携わる方にとっては知識の再確認のための参考書籍として、活用されることを編集者・執筆者一同心から願っております。
 最後に、今回の改訂作業にあたり終始細やかな助言や対応をしていただいた南江堂出版部の諸氏に深謝します。

2019年11月
編集者
亀井淳三
鈴木彰人