教科書

エッセンシャル・キネシオロジー原書第2版

機能的運動学の基礎と臨床

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

監訳 : 弓岡光徳/溝田勝彦/村田伸
ISBN : 978-4-524-26176-5
発行年月 : 2015年8月
判型 : A4変型
ページ数 : 402

在庫なし

定価5,720円(本体5,200円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

原書「Essentials of Kinesiology」は、400のわかりやすい図を用いて、骨・筋・関節の解剖と生体力学を関連づけながら学べると世界的に高い評価を得ている。日本語版初版は講義に沿った内容とボリュームで広く採用されている。今版ではオールカラー化され、視覚的にもさらに理解しやすくなった。また本書の特徴である障害と運動学の関係を解説したコラム「臨床的視点」がさらに充実され、基礎と臨床とのつながりが十分に配慮されている。

第1章 キネシオロジーの基本原理
 運動学
  用語
  骨運動学
  関節運動学
 運動力学
  トルク
  生体力学的てこ
  牽引線
  ベクトル
 要約
 確認問題
 参考文献
第2章 関節の構造と機能
 軸性骨格と付属性骨格
  骨:解剖と機能
  骨の種類
 関節の分類
  不動関節
  半関節
  可動関節:滑膜関節
 結合組織
  結合組織の構成
  結合組織の種類
  機能的考察
 要約
 確認問題
 参考文献
第3章 骨格筋の構造と機能
 筋の基本的な性質
  筋活動の種類
  筋の用語
  筋の解剖
 筋節:筋の基本的な収縮単位
 筋の形態と機能
  横断面積
  形態
  牽引線
 筋の長さ−張力関係
  自動的な長さ−張力関係
  他動的な長さ−張力関係
  多関節筋での長さ−張力関係
 筋の力−速度関係:速さについて
 重要な問題:患者に対し原則を守る
  筋の硬さ
  筋組織のストレッチ
  筋力の強化
  自動的スタビライザーとしての筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第4章 肩複合体の構造と機能(井上博子)
 骨学
  胸骨
  鎖骨
  肩甲骨
  近位から中間部の上腕骨
 関節学
  胸鎖関節
  肩甲胸郭関節
  肩鎖関節
  肩甲上腕関節
  肩複合体の相互作用
 筋と関節の相互作用
  肩複合体の神経支配
  肩甲帯の筋
  整理して考えよう
  肩甲上腕関節の筋
  整理して考えよう
 要約
 確認問題
 参考文献
第5章 肘・前腕複合体の構造と機能
 骨学
  肩甲骨
  遠位上腕骨
  尺骨
  橈骨
 肘の関節学
  一般的な特徴
  肘関節の支持構造
  運動学
 前腕の関節学
  一般的な特徴
  上・下橈尺関節の支持構造
  運動学
  前腕骨間膜による力の伝達
 肘・前腕複合体の筋
  筋の神経支配
  肘関節の屈筋
  肘関節の伸筋
  前腕回外筋・回内筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第6章 手関節の構造と機能
 骨学
  遠位の橈骨と尺骨
  手根骨
 関節学
  関節構造
  手関節の靱帯
  運動学
 筋と関節の相互作用
  手関節筋の神経支配
  手関節筋の機能
 要約
 確認問題
 参考文献
第7章 手の構造と機能
 骨学
  中手骨
  指節骨
  手のアーチ
 関節学
  手根中手関節
  中手指節関節
  指節間関節
 筋と関節の相互作用
  手の神経支配
  手の筋の機能
  手指の外在筋と内在筋の相互作用
 手の関節変形
  一般的な変形
  尺側偏位
 要約
 確認問題
 参考文献
第8章 脊柱の構造と機能
 正常な弯曲
 重心線
 骨学
  頭蓋骨
  標準的な椎骨
  椎間板
  椎骨と椎間板の表記
  さまざまな椎骨
  脊柱の支持構造
 運動学
  頭頸部
  胸腰部
  機能的考察
  腰仙関節と仙腸関節
 筋と関節の相互作用
  頭頸部と体幹の筋の神経支配
  頭頸部の筋
  体幹の筋
  その他の関連する筋:腸腰筋と腰方形筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第9章 股関節の構造と機能
 骨学
  腸骨
  坐骨
  恥骨
  寛骨臼
  大腿骨
 関節学
  一般的な特徴
  股関節内の支持構造
  股関節外の支持構造
  股関節の伸展の重要性
  運動学
 筋と関節の相互作用
  股関節の筋と神経支配
  股関節の筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第10章 膝関節の構造と機能
 骨学
  大腿骨遠位部
  脛骨近位部
  腓骨近位部
  膝蓋骨
 関節学
  一般的な特徴
  正常なアライメント
  支持構造
  運動学
 筋と関節の相互作用
  膝関節の筋の神経支配
  膝関節の筋
  膝関節の内旋筋と外旋筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第11章 足関節と足部の構造と機能
 用語
 歩行周期の概要
 骨学
  脛骨遠位部と腓骨
  足部の骨
 足関節と足部の関節学
  一般的な特徴
  足関節と足部の運動学
  足関節と足部の近位の関節
  足部の遠位の関節
 筋と関節の相互作用
  足関節と足部の筋の神経支配
  足関節と足部の外在筋
  足部の内在筋
 要約
 確認問題
 参考文献
第12章 歩行の基礎知識
 用語
 歩行周期の詳細
  立脚相
  遊脚相
  矢状面における歩行のまとめ
  前額面における歩行のまとめ
  水平面における歩行のまとめ
 異常歩行
 要約
 確認問題
 参考文献
第13章 咀嚼と換気のキネシオロジー
 顎関節
  骨学および関連構造
  運動学
 筋と関節の相互作用
  顎関節の筋
 要約
 換気
  肺気量
  吸気と呼気
  換気時における筋の作用
 要約
 確認問題
 参考文献
確認問題の解答
用語解説
索引

監訳者序文

 本書『エッセンシャル・キネシオロジー−機能的運動学の基礎と臨床原書第2版』を第1版に続き、リハビリテーションに関わる読者にお届けできることをたいへんうれしく思います。
 原著の序文にも書かれているように、キネシオロジーは、理学療法や作業療法を実施するうえで中核となるものです(Kinesiology is the heart of physical therapy practice)。理学療法士や作業療法士は、筋骨格系の解剖と機能の知識によって、正常運動と異常運動の違いや代償運動について理解することで、一人ひとりの患者に対して的確な治療アプローチを行うことが可能になります。
 本書で使われているイラストの多くは、『Kinesiology of the Musculoskeletal System:Foundations for Physical Rehabilitation,2nd ed』(発行:Mosby Elsevier、著:Donald A.Neuman)(邦題『カラー版筋骨格系のキネシオロジー原著第2版』(発行:医歯薬出版、監訳:嶋田智明先生・有馬慶美先生))より引用されていますが、本書は、このDr.Neumannの大著を単に簡略化したテキストではなく、初学者がいかに明確にキネシオロジーを理解し、その知識を理学療法や作業療法の臨床と結び付けられるかに重点を置いています。
 第2版の翻訳者チームは、第1版と同じメンバーで、さらに正確でわかりやすい文章になるように心がけて翻訳しました。第2版では、記述の整理などに加え「Clinical insight(臨床的な視点)」の充実が図られ、基礎と臨床のつながりがより配慮された内容となっています。また、第2版で使用されている400点近いイラストは、第1版の二色刷りからフルカラーとなっており、さらに見やすくなっていますので、読者の視覚的理解を大いに助けてくれるでしょう。
 さらにグレードアップした『エッセンシャル・キネシオロジー−機能的運動学の基礎と臨床原書第2版』をぜひリハビリテーションに関わる読者のお手元に置いていただき、患者の評価と治療に役立てていただければ、監訳者として望外の幸せです。

2015年6月
監訳者
弓岡光徳
溝田勝彦
村田伸

9784524261765