診療放射線技術 下巻改訂第15版
| 監修 | : 小塚隆弘/富山憲幸 |
|---|---|
| 編集 | : 土井司/石田隆行/藤埜浩一/隅田伊織 |
| ISBN | : 978-4-524-23242-0 |
| 発行年月 | : 2024年3月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 472 |
在庫
定価7,920円(本体7,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

診療放射線技師養成課程教科書の定本として高い評価を得ているテキスト.上巻・下巻の2冊で養成課程に必要な知識を体系立てて学ぶことができる.今改訂では,項目の見直し,新知見,法律への対応を行った.
第10章 放射線治療概論と基礎
�T.概 論
A.癌の疫学
B.QOLとQA(品質保証)/QC(品質管理)
C.放射線治療機器の進歩
D.放射線治療の適応疾患と代表的な照射法
E.放射線治療の将来予測
F.チームワーク医療
G.放射線治療システム
�U.腫瘍学と放射線生物学
A.癌とは
B.癌の治療
C.生体の放射線感受性
D.治療可能比
E.腫瘍・正常組織での反応に関する種々のモデル
F.腫瘍制御確率(TCP)および正常組織障害発生確率(NTCP)
G.治療効果を高めるための手段
H.癌遺伝子と放射線治療
�V.放射線治療装置
A.放射線治療装置の沿革
B.リニア アクセレレータ(直線加速器)
C.粒子線治療装置
D.定位放射線照射装置
E.強度変調放射線治療専用装置
F.術中照射専用装置
G.治療計画に使用される装置
H.照射野・照合システム
�W.線量と分布
A.線量測定
B.線量分布と線量計算
�X.線量分布計算方法各論
A.高エネルギー フォトン計算
B.電子線の線量分布計算法
C.陽子線,重粒子線治療における線量分布計算
D.CTの利用
�Y.放射線治療用総合システム 隅田伊織
A.放射線治療部門内システム
B.病院内の情報システムとの連携
C.QA/QCの統合システムへの統合
�Z.放射線治療の最適化
A.癌治療の最適化
B.放射線治療の治療戦略の最適化
C.病巣投与線量の最適化
D.線量分布計画の最適化
E.最適であったかどうかのデータ収集とデータベースへの反映
�[.QA(品質保証)/QC(品質管理)
A.放射線治療のQA
第11章 放射線治療の実際(癌と放射線治療技術学の実際)
�T.患者とその周辺
A.インフォームド コンセント
B.医療訴訟,セカンド オピニオン,緩和ケア
C.妊娠可能年齢女性または妊婦の放射線治療
�U.放射線治療の計画と実状 隅田伊織
A.照射領域の決定
B.照射方法の選択
C.照射野の決定
D.照射の実際
E.照射用の補助具
�V.照射法と線量分布
A.線種,エネルギーの違いと線量分布(X線,電子線,FFF,アルゴリズム,CT)
B.照射技術の違いと線量分布
�W.患者セットアップ
A.シミュレーション
B.患者位置照合
C.患者セットアップの不確かさ
D.放射線治療のタイムスケール
E.IGRT技術
F.IGRT施行のタイミング
G.位置補正のプロトコル
H.適応放射線治療(ART)
I.線量分布の最適化とその記録
�X.密封小線源治療 隅田伊織
A.密封小線源治療の分類
B.密封小線源治療の治療計画
C.密封小線源治療の適応拡大
�Y.全身照射
�Z.粒子線治療
A.粒子線治療の特徴
B.粒子線治療装置とビーム成形法
C.陽子線治療
D.重粒子線治療
E.ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)
�[.治療の記録 隅田伊織
A.治療記録の目的
B.放射線治療の過程
C.放射線治療の報告の際に要求される線量評価の三つのレベル
D.治療記録
�\.放射線治療とデータベース 隅田伊織
第12章 核医学概論と基礎
�T.核医学の概要
A.核医学診断法
B.核医学に用いる放射性同位元素
C.SPECTとPETの臨床応用
D.標的アイソトープ治療
E.安全管理
�U.放射性医薬品(核医学の物理と化学)
A.放射性医薬品
B.放射性医薬品の特徴
C.放射性医薬品の物理的性質
D.放射性医薬品の化学的性質
E.院内製剤の品質管理(検定)
F.放射性医薬品の使用
�V.核医学関連機器の原理と構造
A.放射能の測定
B.試料測定器
C.核医学画像診断装置
D.サイクロトロン
E.その他の測定機器
F.画像処理
G.性能評価と保守管理
第13章 核医学診断法
�T.核医学診断法総論
A.検査法の原理
B.画像解析
C.検査手順
D.◆in vitro◆検査
�U.核医学診断法各論 262
A.SPECT,シンチグラフィ
B.PET
C.◆in vitro◆検査
�V.標的アイソトープ治療 加藤弘樹
A.標的アイソトープ治療の概論
B.標的アイソトープ治療
�W.非密封RI患者取り扱い上の注意下
第14章 放射線管理
�T.放射線管理概論
A.放射線の生物影響
B.放射線防護の考え方
C.放射線被ばくの現状
D.医療被ばくの防護
E.リスクマネジメント
�U.放射線管理技術
A.放射線防護関連規制法令
B.医療施設に係る法令
C.施設の放射線管理
D.従事者の放射線管理
E.患者の放射線管理
F.放射線室の遮蔽計算
〈付表〉
第15章 放射線診療施設の設計および関連する情報システムの構築
A.基本構想の策定
B.設計の手順と診療放射線技師の役割
C.情報システムの構築
D.非常時における業務継続計画
E.まとめ
付表
和文索引
欧文索引
この度,この伝統ある『診療放射線技術』の監修に加えていただくことになった.まさに光栄の至りである.この『診療放射線技術』の初版は1971年に刊行されたので,もう半世紀以上,診療放射線技師を志す若い学生の教科書として親しまれてきた.私も小塚�骰O先生が監修をされていた関係上,以前から本書が身近にあり時々参考書代わりに参照していた.今回で改訂第15版となり,一つの大きな区切りとも言える.本書は診療放射線技術学を体系的に網羅しており,その改訂にあたっては最新の技術や情報を盛り込むことが目的である.
2023年はレントゲン博士の没後100周年にあたり,記念行事が開催された.言うまでもなく,医用画像はレントゲン博士によるX線の発見に始まる.そして,X線を応用する診療放射線技術は単純X線撮影から造影検査,CTへと発展を遂げた.またX線を用いず磁力を用いて生体の画像化を可能としたMRI,分子レベルの情報を得ることができる核医学も画像診断において重要な役割を担っている.三次元照射が可能となった放射線治療は,癌の治療法において化学療法,手術療法に並んで根治を目指す治療法となった.放射線医学の進歩は著しい.その速度は年々加速しているのではないかと思われる.画像診断においては,より詳細な形態診断,画像情報を用いた機能診断や予後予測が可能となり,Precision Medicine(精密医療)の実現に向かっている.
2019年3月に医療法施行規則の一部を改正する省令が公布され,2020年4月より医療放射線の線量記録および管理が各医療機関に義務付けられることとなった.この記録や管理における診療放射線技師の役割は大きい.2024年4月から「医師の時間外労働の上限規制と健康確保措置の適用」が法的に実施されるため,医師の働き方改革が喫緊の課題となっている.その対応策の一つがタスク・シフト/シェアを推進し医師の負担を軽減しつつ,医療関係職種がより専門性を生かせるよう各職種の業務範囲の拡大を行うことである.2021年10月には診療放射線技師法の一部改正があり,診療放射線技師の業務が拡大された.このように近年,診療放射線技師を取り巻く環境は大きく変化してきている.改訂第15版ではこれらの内容も新たに加えた.
本書が日々進化する診療放射線技術の教育に少しでもお役に立てば,望外の喜びである.
最後に執筆者の方々には時間を割いて執筆いただいた.多大なご尽力に深く御礼申し上げる.また改訂第15版の発行にご尽力くださった南江堂の皆様に厚く感謝申し上げたい.
2024年 春
監修・編集者を代表して富山 憲幸

