OTC医薬品学改訂第2版
薬剤師にできるプライマリ・ケア
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 渡辺謹三/葦沢龍人/佐藤誠一 |
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ISBN | : 978-4-524-40376-9 |
発行年月 | : 2021年8月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 360 |
在庫
定価4,290円(本体3,900円 + 税)
サポート情報
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2021年08月20日
薬剤師国家試験の過去問題(p.325〜334)の解答と解説 -
2021年12月20日
第3部の成分表収載成分の使用上の注意一覧表
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応した,OTC医薬品を学ぶための教科書.OTC医薬品に関する法律・制度から,対象疾患,基本的な成分の薬効まで体系的に解説.また,薬局で遭遇する様々な症候に対して,的確な情報提供を行うためのフローチャートを収載.今改訂では,OTC医薬品成分の追加・更新,関連する法令改正等に対応したほか,「世界のOTC医薬品」「薬局製剤」などの項目を新設.さらに薬剤師国家試験の過去問題と解答を収載(解説は南江堂HPに掲載)した.
【内容目次】
第1部 薬剤師とOTC医薬品
1.社会におけるOTC医薬品と薬剤師
2. チーム医療における薬剤師のセルフメディケーション支援
3.OTC医薬品の特徴
4.世界のOTC医薬品事情
5.OTC医薬品を取り巻く法律と制度
6.OTC医薬品の剤形
7.OTC医薬品の容器・包装と表示
8.添付文書から得られる情報
9.OTC医薬品の広告
10 .相談対応の手順
11 . OTC医薬品の相談対応に必要なコミュニケーション
12 . OTC医薬品で発症する可能性がある重篤副作用
第2部 症候からみたOTC医薬品
1.発熱
2.頭痛
3.歯痛
4.腰痛
5.リンパ節腫脹
6.不眠
7.咳嗽
8.腹痛
9.下痢
10 .便秘
11 .瘙痒症
12 .結膜充血
13 .排尿障害(下部尿路症状)
14 .関節痛・関節腫脹
15 .月経異常
第3部 薬効からみたOTC医薬品
1 解熱鎮痛薬
2 外用鎮痛消炎薬
3 睡眠改善薬,鎮静薬
4 鼻炎用薬
5 鎮咳去痰薬
6 かぜ薬
7 鎮暈薬
本書の初版を2016 年秋に世に出して以来約5 年が経過した.薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応すること,薬剤師が行うOTC 医薬品の相談業務での使用を前提とした内容とすること,総論と各論をバランスよく配すること,講義,実務実習,薬局実務のいずれの場面においても使用できる内容とすること,という初版での編集方針をそのまま受け継いだ上で内容を一新して改訂第2 版を上梓することとなった.
初版の内容を,最近のOTC 医薬品をめぐる様々な社会情勢の変化,法律および販売制度など各種制度の改正,配合成分や製品の変化にあわせて全面的に見直して充実させた.こうした作業により初版の286 ページが改訂第2 版では360 ページに増加した.
各部における改訂の概要は下記の通りである.
第1 部「薬剤師とOTC 医薬品」では,世界のOTC 医薬品事情,薬局製造販売医薬品,ドーピング禁止物質,薬局での外国人対応の英会話,剤形における浸剤・煎剤に関する解説を追加した.
第2 部「症候からみたOTC 医薬品」では,薬局で来局者からの相談が多いと考えられる症状の腹痛,関節痛・関節腫脹,月経異常に関する新たな3 章を設けて解説した.
第3 部「薬効からみたOTC 医薬品」では,最近承認されたスイッチOTC 成分,2021 年3 月に発出された外用鎮痛消炎薬の製造販売承認基準に対応するとともに,初版以後の配合成分や製品の変化などに対応した上で内容を充実させた.さらに.各章末の配合成分についての表に記されていた「使用上の注意」を内容と成分ごとの一覧表としてまとめ,第3 部の末尾に載せた.これにより繁雑だった各章末の配合成分の表を簡潔なものとした.しかし,この一覧表の採用は今回の改訂第2 版が最初の試みであることから,内容の配列,表の体裁,記載法などに多くの改良を要する点があると考えている.お気付きの点をご指摘いただければ幸甚である.
さらに,改訂第2 版では巻末に本書の内容に関係する「薬剤師国家試験の過去問題と解答」を載せた.学習内容の確認やOTC 医薬品に関する国家試験対策などに利用していただければ幸いである.
現在,薬学部におけるOTC 医薬品に関係する研究室およびOTC 医薬品に精通して関係する講義,実習を担当する研究者,教員は極めて少数である.そのため,佐藤製薬株式会社のご協力を得て,同社の識者に第1 部および第3 部の一部の執筆を依頼した.その際,執筆内容が同社の業務に偏ったものにならないように中立,公平なものとすることとし,執筆内容は編集者が確認した.なお,同社の識者が執筆したことにより本書の内容がOTC 医薬品の実情と実態をより的確に反映した内容となったことも事実である.
初版に比較して内容,完成度のいずれも向上させることを目標に作成したが,まだまだ道半ばであることは認めざるを得ない.内容の不備,誤りなどについてはお手数をおかけすることになるがご指摘,ご教示をいただければ幸いである.
最後に,多くの制約の中で改訂第2 版への改訂作業,執筆などを担当して下さった先生方,初版の不備をご指摘下さった方々,種々の情報を提供して下さった方々,コロナ禍の最中に改訂第2 版に向けた企画から出版に至るまでの各著者との連絡,打ち合わせや校正など多大な労を取られた,株式会社南江堂の諸氏に深甚なる謝意を表する次第である.
2021 年盛夏
編集者ら