薬学生のための病態検査学改訂第2版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 三浦雅一 |
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ISBN | : 978-4-524-40311-0 |
発行年月 | : 2014年2月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 280 |
在庫
定価4,400円(本体4,000円 + 税)
サポート情報
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2015年03月12日
改訂薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応表
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
実践的な病態検査学(臨床検査学)の教科書。薬剤師に最低限必要とされる、臨床検査の数値からその背景にある病態を読み取る力を養う。各種検査の基礎、各検査項目、主要疾患の概要の3章立ての構成で、検査・疾患の両方向からの視点で検査値を俯瞰できる。今改訂では、薬学教育モデル・コアカリキュラムをふまえ、紹介する検査項目や疾患を増やしてより充実した内容とした。
第1章 病態検査を理解する上での基礎と検査データの見方
A 病態検査を行うための分析原理と方法
B 検査データの見方
C 検査に用いる検体の種類
第2章 病態検査を行うにあたり必要な検査項目
A 血球検査
A−1 血球
A−2 凝固・線溶系
B 臨床化学検査
B−1 電解質
B−2 糖質・糖質代謝物
B−3 脂質・脂質代謝物
B−4 蛋白・蛋白代謝物
B−5 核酸代謝産物・ビリルビン
B−6 酵素
B−7 骨代謝マーカー
B−8 内分泌検査
C 免疫検査
C−1 免疫血清検査
C−2 自己免疫疾患検査
C−3 感染症POCT
C−4 腫瘍マーカー
D 微生物感染症検査
D−1 ヘリコバクター・ピロリ
D−2 耐性菌
D−3 結核菌
D−4 遺伝子検査
E 生理機能検査
E−1 心機能検査
E−2 肺機能検査
F 一般検査
F−1 尿検査
F−2 便検査
第3章 主要疾患での病態検査の役割
A 心臓・血管系疾患
A−1 不整脈
A−2 心不全
A−3 高血圧
A−4 虚血性心疾患
B 血液疾患
B−1 貧血
B−2 白血病と悪性リンパ腫
B−3 播種性血管内凝固症候群(DIC)
C 消化器疾患
C−1 胃・十二指腸潰瘍
C−2 消化管の悪性腫瘍(胃がん、大腸がん)
C−3 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
D 肝臓・胆道・膵臓疾患
D−1 肝炎
D−2 肝硬変
D−3 肝がん
D−4 胆石症
D−5 膵炎
D−6 膵がん
E 腎・泌尿器疾患
E−1 腎不全
E−2 慢性腎臓病(CKD)
E−3 ネフローゼ症候群
E−4 前立腺疾患
F 呼吸器系疾患
F−1 気管支喘息
F−2 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
F−3 肺炎
F−4 肺結核
F−5 肺がん
G 内分泌・栄養・代謝疾患
G−1 甲状腺機能異常症
G−2 その他の内分泌系疾患(クッシング症候群、尿崩症)
G−3 糖尿病
G−4 脂質異常症
G−5 高尿酸血症・痛風
G−6 骨粗鬆症
H 脳・中枢神経系疾患
H−1 脳血管障害
H−2 パーキンソン病
H−3 アルツハイマー病
H−4 髄膜炎・脳炎
I 免疫疾患
I−1 関節リウマチ
I−2 アレルギー性疾患
I−3 膠原病および関連疾患
I−4 後天性免疫不全症候群(AIDS)
略語一覧
検査値一覧
参考文献
索引
初版が2009年であるので、本書は4年目を迎えることになる。薬学生向けの病態検査学のさきがけとして刊行されて以来、本科目の先頭を走っているという自負もある。そのためには、常に進歩・発展し続けている検査(診断)技術、検査項目の保険収載、診療ガイドライン等を的確に捉えて時代の流れを把握してきたつもりである。これもひとえに本書の使用していただいている薬学部学生や教員などの皆さまのご意見を本書に生かしているとためだと思う。改めて本書を愛読していただいた読者に感謝する次第である。
今回の改訂点は、2015年度より新たに導入される薬学教育モデル・コアカリキュラムを意識しつつ、下記の通りである。
1)新規保険収載項目の追加:本書が企画された2008年以降に新規に保険収載された項目で薬学教育において必要と思われる項目は追加記載した。
2)検査項目の基準値については、臨床で広く活用されている測定法とその基準値に更新した。
3)記載されている診療ガイドラインについては可能な限り最新のものに更新した。
4)病態検査を行うにあたり必要な検査項目については、初版で不足していた項目(微生物感染症検査、生理機能検査、動脈血ガス分析など)を新規に加筆した。
5)主要疾患での病態検査の役割については、初版で不足していた疾患を新規に加筆し充実を図った。
6)検査値一覧を設けて基準値の理解を深めてもらうことにした。
本書は大げさにいえば薬学教育では衝撃を与えるような企画を盛り込んで発刊されたが、臨床に即した内容などが薬学部学生に受け入れられていると思う。
2012年からは病棟薬剤業務実施加算が認められ病棟でチーム医療に貢献する薬剤師がますます増え、臨床検査データに触れる機会も多くなるであろう。学生諸氏には、執筆者が精魂傾けて著した本書を大いに利用し活用してもらいたいと切に願っている。
2013年11月
三浦雅一