コンパスシリーズ
コンパス薬理学
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 櫻田司 |
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ISBN | : 978-4-524-40268-7 |
発行年月 | : 2011年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 448 |
在庫
定価5,060円(本体4,600円 + 税)
サポート情報
-
2015年03月12日
改訂薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応表
正誤表
-
2015年10月19日
第1刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
わかりやすくミニマムエッセンスがコンセプトの薬理学のテキスト。薬学生が知っておくべき医薬品について、薬理作用・機序、適応、副作用・禁忌の項目を設け、化学構造式を示しながらやさしく解説。知識の整理にも役立つ。「薬の作用と生体内運命」、「薬の効き方」(抗菌薬等を含む)の2部構成。薬学教育モデル・コアカリキュラム対応。
I 薬の作用と生体内運命
1章 薬の作用
A 薬の作用様式
1 薬の用量と作用
a 用量反応曲線
b 薬の併用効果
2 アゴニストとアンタゴニスト
a アゴニスト
b アンタゴニスト
B 薬物受容体
1 受容体におけるアゴニストとアンタゴニスト
2 競合的アンタゴニストにおける用量反応曲線
3 受容体結合実験とスキャッチャード・プロット
4 薬物受容体の種類と機能
a 細胞膜受容体
b 細胞内受容体
5 細胞内情報伝達機構
a Gタンパク質を介する細胞内情報伝達系
b Gタンパク質を修飾する細菌毒素
c その他の細胞内情報伝達
2章 薬の運命
A 薬物の投与方法
1 経口投与
2 注射
a 皮下注射
b 筋肉内注射
c 静脈内注射
d 動脈内注射
e くも膜下腔内注射
3 吸入
4 直腸内投与
5 粘膜適用
6 外用(経皮吸収)
B 薬の体内動態
1 薬の吸収
2 薬の分布
a 血漿タンパク質結合型と遊離型(非結合型)
b 血液脳関門と血液脳脊髄液関門
c 血液胎盤関門
C 薬の代謝
1 薬物代謝酵素
2 薬物代謝酵素の誘導と阻害
D 薬の排泄
1 腎排泄
a 糸球体濾過
b 尿細管分泌
c 尿細管再吸収
d 胆汁中への排泄と腸肝循環
3章 薬効の変化と副作用
A 薬効に影響を及ぼす生体側因子(個人差)
1 性別
2 年齢
a 新生児・小児
b 高齢者
3 個体差、特異体質
4 病的状態
B 薬物相互作用
1 吸収における相互作用
2 分布における相互作用
a 血漿タンパク質と薬
3 代謝における相互作用
a 薬物代謝酵素の阻害
b 薬物代謝酵素の誘導
4 排泄における相互作用
C 薬物依存症
D 薬の副作用と有害作用
E 薬の有害事象
1 薬物側の要因
a 主作用に起因する有害反応
b 主作用に関連した有害反応
c 主作用に関連しない有害反応
2 生体側の要因
a 特異体質
b 過敏反応
II 薬の効き方
4章 中枢神経系に作用する薬
A 全身麻酔薬
1 麻酔経過
2 全身麻酔薬の作用機序
3 全身麻酔薬の分類
a 吸入麻酔薬
b 静脈麻酔薬
4 麻酔前投薬
B 催眠薬
1 睡眠と覚醒
2 脳波と睡眠
3 ノンレム睡眠とレム睡眠
a ノンレム睡眠
b レム睡眠
4 不眠症の分類
5 催眠薬
a ベンゾジアゼピン系催眠薬
b ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬
c 非ベンゾジアゼピン系(シクロピロロン誘導体)催眠薬
d バルビツール酸系催眠薬
e その他の催眠薬
C 鎮痛薬
1 痛みの受容と痛覚伝導路
2 内因性オピオイドペプチドとオピオイド受容体
3 麻薬性鎮痛薬
a モルヒネ
b モルヒネ以外の関連薬物(麻薬)
4 非麻薬性鎮痛薬(麻薬拮抗性鎮痛薬)
5 麻薬拮抗薬
6 麻薬性鎮痛薬の構造活性相関
7 片頭痛治療薬
a トリプタン系薬
8 エルゴタミン製剤
9 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)
D 抗てんかん薬
1 てんかん発作の分類
2 抗てんかん薬のスクリーニング
3 てんかん発作の発生機序と抗てんかん薬の作用機序
4 抗てんかん薬の種類
a Na+チャネルに作用する抗てんかん薬
b GABA系に作用する抗てんかん薬
c Ca2+チャネルに作用する抗てんかん薬
d その他の抗てんかん薬
E 抗パーキンソン病薬
1 パーキンソン病
a 症状
b 病態生理
c 二次性パーキンソン症候群
2 抗パーキンソン病薬
a ドパミン作動薬
b ドパミン受容体刺激薬
c ドパミン遊離促進薬
d MAOB阻害薬
e COMT阻害薬
f カテコールアミン系薬物
g 中枢性抗コリン薬
F アルツハイマー病治療薬
1 アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)
a 臨床症状
b 病理的変化
2 アルツハイマー病治療薬
G 統合失調症
1 統合失調症の症状
a 陽性症状
b 陰性症状
2 統合失調症の病因
a ドパミン仮説
b セロトニン仮説
3 統合失調症治療薬
a 定型抗精神病薬
b 非定型抗精神病薬
H 抗うつ薬
1 うつ病の分類
2 うつ病の原因
a 脳内アミン仮説
3 抗うつ薬の分類
a 三環系抗うつ薬
b 非三環系抗うつ薬
c トリアゾロピリジン系
d 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
e 選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
I 抗躁薬(気分安定薬)
1 躁症状
2 抗躁薬
J 抗不安薬
1 神経症
a 症状
2 抗不安薬
a ベンゾジアゼピン誘導体
b セロトニン5-HT1A受容体刺激薬
K 中枢性筋弛緩薬
5章 自律神経系に作用する薬
A 自律神経系の機能と形態
B 自律神経系の機能
C 自律神経系の化学伝達物質と薬物受容体
1 化学伝達
2 受容体
D 自律神経系の機能
E アドレナリン作動性シナプスにおける化学伝達
1 カテコールアミンの生合成と貯蔵
2 ノルアドレナリンの遊離とシナプス後(前)膜上の受容体への結合
3 カテコールアミンの不活性化
a カテコールアミン分解酵素とその阻害薬
b 神経内への再取り込み
F カテコールアミン受容体と細胞内情報伝達系
1 アドレナリンα1受容体
2 アドレナリンα2受容体
3 アドレナリンβ受容体
G 交感神経作用薬(アドレナリン作動薬)
1 アドレナリン作用薬の構造活性相関
2 直接型アドレナリン作用薬
a カテコールアミン
b 非カテコールアミン
3 間接型アドレナリン作用薬
4 混合型アドレナリン作用薬
H 交感神経遮断薬(抗アドレナリン作用薬)
1 アドレナリン受容体遮断薬
a アドレナリンα受容体遮断薬
b アドレナリンβ受容体遮断薬
c アドレナリンαおよびβ受容体遮断薬
I アドレナリン作動性神経遮断薬
J 副交感神経作用薬(コリン作動薬)
1 アセチルコリンの神経伝達機構と合成・分解
2 直接型コリン作動薬
a アセチルコリン(ACh)
b 直接型興奮薬
3 コリンエステラーゼ(ChE)阻害薬(間接型興奮薬)
a ChEによるAChの分解とChE阻害薬の作用機構
K 副交感神経遮断薬(抗コリン薬、ムスカリン受容体遮断薬)
1 抗コリン薬
a ベラドンナアルカロイド
b 合成アトロピン代用薬
L 自律神経節に作用する薬物
1 自律神経節刺激薬(NN受容体刺激薬)
2 自律神経節遮断薬(NN受容体遮断薬)
a 競合型節遮断薬
b 脱分極型節遮断薬
6章 知覚神経系・運動神経系に作用する薬
A 局所麻酔薬
1 体性感覚と内臓痛覚の伝導路
2 局所麻酔薬の適用方法
3 局所麻酔薬の作用
a 作用機序
b 副作用と毒性
c 天然アルカロイド
d 合成局所麻酔薬
B 神経筋接合部遮断薬
1 骨格筋収縮機構
2 末梢性筋弛緩薬
a 運動神経に作用する薬物
b 骨格筋細胞膜のニコチン受容体に作用する薬物
c 骨格筋細胞に直接作用する薬物
7章 循環器系に作用する薬
A 循環器系の生理機能
1 心臓の機能と心拍の調節
2 心筋の興奮収縮連関
3 血液循環
4 血圧の調節
B 抗不整脈薬
1 不整脈の種類
2 不整脈の発生機序
a 刺激生成の異常(異所性自動能の亢進)
b 興奮伝導の異常(リエントリー)
3 抗不整脈薬
a I群(Na+チャネル遮断薬)
b II群(アドレナリンβ受容体遮断薬)
c III群(K+チャネル遮断薬)
d IV群(Ca2+チャネル遮断薬;カルシウム拮抗薬)
e その他
C 心不全治療薬
1 心不全の種類
2 心不全の病態
3 心不全治療薬
a 心筋収縮力を増強する薬物(強心薬)
b 心臓に対する負荷を軽減する薬物
D 虚血性心疾患治療薬
1 虚血性心疾患の分類
a 発作の発現機序からの分類
b 発作の経過からの分類
2 狭心症治療薬
a 硝酸薬(有機硝酸エステル)
b アドレナリンβ受容体遮断薬
c Ca2+チャネル遮断薬(カルシウム拮抗薬)
3 その他の狭心症治療薬
4 心筋梗塞治療に用いる薬物
E 高血圧治療薬(降圧薬)
1 高血圧症
2 高血圧治療薬
a 末梢交感神経に作用する薬物
b 中枢性交感神経抑制薬
c Ca2+チャネル遮断薬(カルシウム拮抗薬)
d レニン-アンギオテンシン系抑制薬
e 利尿薬
f 血管拡張薬
8章 呼吸器系に作用する薬
A 呼吸興奮薬
1 中枢性呼吸興奮薬
2 反射性呼吸興奮薬
3 麻薬拮抗薬
4 その他
B 鎮咳・去痰薬
1 鎮咳薬
a 中枢性鎮咳薬
b 末梢性鎮咳薬
2 去痰薬
a 気道粘液分泌促進薬
b 気道潤滑薬
c 気道粘液溶解薬
d タンパク分解酵素薬
e 気道粘液修復薬
C 気管支喘息治療薬
1 アドレナリンβ2受容体刺激薬
2 副交感神経遮断薬(抗コリン薬)
3 キサンチン誘導体
4 吸入用副腎皮質ステロイド
5 抗アレルギー薬
a ケミカルメディエーター遊離阻害薬
b Th2サイトカイン阻害薬
c 抗アレルギー性ヒスタミンH1受容体遮断薬(第二世代抗ヒスタミン薬)
d トロンボキサンA2受容体遮断薬
e トロンボキサンA2合成酵素阻害薬
f ロイコトリエン受容体遮断薬
9章 ホルモンと薬
A ホルモン分泌の調節
1 負のフィードバック機構
2 血液中Ca2+濃度による調節
B ホルモンの作用機序
1 細胞膜受容体
a Gタンパク質共役型受容体
2 細胞質受容体
3 核内受容体
C ホルモンの分類と機能
1 視床下部ホルモン
2 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン;プロチレリン
3 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
4 性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)放出ホルモン
5 成長ホルモン放出ホルモン
6 ソマトスタチン(成長ホルモン放出抑制ホルモン)
7 プロラクチン放出抑制ホルモン;ドパミン
D 下垂体前葉ホルモン
1 甲状腺刺激ホルモン
2 副腎皮質刺激ホルモン;コルチコトロピン
3 性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)
a 卵胞刺激ホルモン
b 黄体形成ホルモン
4 成長ホルモン
5 プロラクチン
E 下垂体後葉ホルモン
1 バソプレシン(抗利尿ホルモン)
2 オキシトシン
F 甲状腺ホルモンおよび抗甲状腺薬
1 甲状腺ホルモン
a 生合成
b 分泌
c 生理作用・機序
2 抗甲状腺薬
a 甲状腺ペルオキシダーゼ阻害薬
b 無機ヨウ素
c アドレナリンβ受容体遮断薬
G 副腎皮質ホルモンと関連薬
1 副腎皮質ホルモンの生合成
2 副腎皮質ホルモンの生理・薬理作用
a 糖質コルチコイド
b 鉱質コルチコイド
H 性ホルモン
1 女性ホルモン
a 卵胞ホルモン(エストロゲン)
b 抗卵胞ホルモン薬
c 黄体ホルモン(ゲスタゲン)
d 経口避妊薬(ピル)
2 男性ホルモン
a 合成男性ホルモン
b タンパク同化ステロイド
c 抗アンドロゲン薬
I カルシウム調節ホルモン:副甲状腺ホルモン、カルシトニン、活性型ビタミンD3
1 副甲状腺ホルモン(パラトルモン)
2 カルシトニン
3 活性型ビタミンD3
10章 消化器系に作用する薬
A 消化性潰瘍治療薬
1 胃の解剖・生理
a 胃の形態と機能
b 胃壁細胞における酸分泌機構
2 消化性潰瘍
3 攻撃因子抑制薬
a ヒスタミンH2受容体遮断薬
b プロトンポンプ阻害薬
c 抗コリン薬
d 抗ガストリン薬
e 制酸薬
4 防御因子増強薬
B その他の消化性疾患治療薬
1 消化・健胃薬
a 消化薬
b 健胃薬
2 胃・腸機能改善薬
a ドパミンD2受容体遮断薬
b セロトニン5-HT4受容体刺激薬
3 鎮痙薬
a 向筋肉性鎮痙薬
b 向神経性鎮痙薬
4 瀉下薬(下剤)
a 塩類下剤
b 膨張性下剤
c 小腸刺激性下剤
d 大腸刺激性下剤
5 止瀉薬
a 腸運動抑制薬
b 収れん薬
c 吸着薬
6 過敏性腸症候群治療薬
7 炎症性腸疾患治療薬
C 催吐薬、制吐薬
1 嘔吐の発生機序と催吐・制吐薬
2 催吐薬
3 制吐薬
a フェノチアジン誘導体
b ヒスタミンH1受容体遮断薬
c 局所麻酔薬
d ドパミンD2受容体遮断薬
e セロトニン5-HT3受容体遮断薬
D 肝臓疾患治療薬
1 肝臓疾患の病態
a 急性肝炎と劇症肝炎
b 慢性肝炎と肝硬変
2 抗ウイルス薬
3 肝庇護薬
4 高アンモニア血症改善薬
5 利胆薬
a 催胆薬
b 排胆薬
E 膵炎治療薬
1 膵炎
2 タンパク分解酵素阻害薬
3 鎮痛薬
11章 腎に作用する薬
A ネフロンの構造と機能
B 利尿薬
1 近位尿細管に作用する利尿薬
a 炭酸脱水酵素阻害薬
2 ヘンレ係蹄(ループ)に作用する利尿薬
a ループ利尿薬
3 遠位尿細管前半部に作用する利尿薬
a チアジド系利尿薬
b チアジド系類似利尿薬
4 遠位尿細管後半部と集合管に作用する利尿薬
a 抗アルドステロン薬
b Na+チャネル遮断薬
5 その他の利尿薬
a 浸透圧利尿薬
12章 血液・造血器系に作用する薬
A 止血機構:血液凝固、血栓形成、血栓溶解
1 血小板血栓(一次血栓)
2 止血血栓(二次血栓)
a 血液凝固
b 血液凝固阻止因子
3 血管の修復(永久止血)
B 止血薬
1 血液凝固促進薬
a ビタミンK製剤
2 タンパク分解酵素薬
3 抗線溶薬(抗プラスミン薬)
4 血管強化薬
C 抗血栓薬
1 血小板凝固阻害薬
a ADP受容体阻害薬
b ホスホジエステラーゼ阻害薬
c プロスタノイド関連薬
d セロトニン5-HT2受容体遮断薬
2 血液凝固阻害薬
a ヘパリン
b 低分子ヘパリンとヘパリン類似物質
c 経口抗凝血薬
D 血栓溶解薬
1 ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(u-PA)
2 組織型プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)
E 造血薬
1 鉄欠乏性貧血治療薬
2 巨赤芽球性貧血治療薬
3 鉄芽球性貧血治療薬
4 腎性貧血治療薬
5 再生不良性貧血治療薬
6 溶血性貧血
7 白血球減少症治療薬
a 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤
b 単球/マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)製剤
13章 代謝系に作用する薬
A 糖尿病治療薬
1 インスリン
a インスリンの生成と分泌
b 生理・薬理作用
2 経口血糖降下薬
a スルホニル尿素(SU)薬
b 速効型インスリン分泌促進薬
c ビグアナイド薬
d チアゾリジン誘導体
e a-グルコシダーゼ阻害薬
3 糖尿病合併症治療薬
a アルドース還元酵素阻害薬
b その他
B 脂質異常症(高脂血症)治療薬
1 血漿リポタンパク質とリポタンパク質の代謝
a 外因性経路
b 内因性経路
2 高脂血症治療薬
a HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)
b フィブラート系薬
c ニコチン酸系薬
d プロブコール
e 陰イオン交換樹脂(コレステロール吸収阻害薬)
f イコサペント酸エチル(EPA)製剤
g 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
h リポタンパク質リパーゼ活性化薬
C 高尿酸血症・痛風治療薬
1 プリン代謝と痛風
2 痛風発作予防薬
3 尿酸合成阻害薬
4 尿酸排泄促進薬
D 骨・カルシウム代謝薬
1 骨代謝
2 骨粗鬆症治療薬
a 卵胞ホルモン(エストロゲン)
b 選択的エストロゲン受容体調整薬(SERM)
c イプリフラボン
d カルシトニン製剤
e 活性型ビタミンD3製剤
f ビスホスホネート製剤
g ビタミンK2製剤
h カルシウム製剤
14章 抗炎症・アレルギーと薬
A 炎症と炎症治療薬
1 炎症反応機構
2 炎症治療薬
a 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)
b ステロイド抗炎症薬(糖質コルチコイド)
c 解熱鎮痛薬
B 抗リウマチ薬
1 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)
a 免疫抑制薬
b 免疫調整薬
c リウマチ性疾患補助薬
C 抗アレルギー薬
1 アレルギー反応(I型アレルギー)
2 抗アレルギー薬の分類
a ヒスタミンH1受容体遮断薬
b ケミカルメディエーター遊離阻害薬
c 抗トロンボキサンA2薬
d ロイコトリエン受容体遮断薬
e Th2サイトカイン阻害薬
15章 抗菌薬
A 抗菌薬の化学構造による分類と作用機序
1 細胞壁合成阻害
2 細胞膜機能阻害
3 核酸合成阻害
4 タンパク質合成阻害
5 葉酸合成阻害
B 抗菌薬による耐性
C 抗生物質
1 β-ラクタム系抗生物質
a ペニシリン系抗生物質
b セフェム系抗生物質
c その他の β-ラクタム系抗生物質
d β-ラクタマーゼ阻害薬との合剤
2 テトラサイクリン系抗生物質
3 マクロライド系抗生物質
4 アミノグリコシド系(アミノ配糖体)系抗生物質
5 その他の抗生物質
a クロラムフェニコール
b リンコマイシン系抗生物質
c ホスホマイシン
d グリコペプチド系抗生物質
D 合成抗菌薬
1 ピリドンカルボン酸(キノロン)系合成抗菌薬
2 ニューキノロン系合成抗菌薬
3 サルファ薬
4 抗結核薬
16章 抗真菌薬
A 真菌症
B 抗真菌薬
1 ポリエン系抗真菌薬
2 アゾール系抗真菌薬
3 キャンディン系抗真菌薬
4 その他
17章 抗ウイルス薬
A 抗ヘルペスウイルス薬
1 抗単純ヘルペスウイルス薬、抗水痘・帯状疱疹ウイルス薬
2 抗サイトメガロウイルス薬
B 抗インフルエンザウイルス薬
C 抗肝炎ウイルス薬
1 インターフェロン製剤
2 合成抗肝炎ウイルス薬
D 抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)薬
1 ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬
2 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬
3 HIVプロテアーゼ阻害薬
4 HIVインテグラーゼ阻害薬
E その他の抗ウイルス薬
18章 抗原虫・寄生虫薬
A 寄生虫
B 抗原虫薬
1 抗マラリア薬
2 抗トリコモナス薬
C 抗蠕虫薬(駆虫薬)
19章 抗悪性腫瘍薬
A 抗悪性腫瘍薬の分類と作用機序
B 細胞周期と抗悪性腫瘍薬
C 化学療法薬に対する腫瘍細胞の耐性獲得
D アルキル化薬
1 マスタード類
2 ニトロソウレア(ニトロソ尿素)類
E 代謝拮抗薬
1 葉酸代謝拮抗薬
2 プリン代謝拮抗薬
3 ピリミジン代謝拮抗薬
a フッ化ピリミジン類
b シトシンアラビノシド系薬
F 抗腫瘍性抗生物質
1 アントラサイクリン系抗腫瘍薬
2 その他の抗腫瘍性抗生物質
G 微小管阻害薬
1 ビンカアルカロイド:微小管重合阻害薬
2 タキサン系:微小管重合促進薬
H ホルモン類似薬
1 卵胞ホルモン類
2 抗エストロゲン薬
3 プロゲステロン誘導体
4 ゴナドトロピン放出ホルモン誘導体
5 抗アンドロゲン薬
I 白金製剤
J トポイソメラーゼ阻害薬
1 トポイソメラーゼI阻害薬
2 トポイソメラーゼII阻害薬
K 生体応答調整物質(BRM)
1 インターフェロン製剤
2 インターロイキン-2製剤
3 非特異的免疫賦活薬
L 分子標的治療薬
1 モノクローナル抗体
2 チロシンキナーゼ阻害薬
索引
6年制薬学教育は、2011(平成23)年4月に6年目を迎え、来年3月には6年制薬学教育に基づく初の薬剤師国家試験が実施される。すでに、4年次の後半に課せられる共用試験(OSCEとCBT)も2回目を終え軌道に乗っているところである。本書は、薬理学のエッセンスを凝縮したコンパクトな教科書を目標に作り出されたものであり、CBTはもちろんのこと新薬剤師国家試験にも十分対応できるものである。また、薬理学の知識を理解する上で必要な基礎知識となる機能形態学、あるいは薬理学を基盤とする医療系科目の薬物治療学にも関連させることのできるよう配慮し企画された。
薬剤師国家試験の出題基準は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム合本(社団法人日本薬学会)」において示されている内容を基本としていて、薬理学分野は、“C13 薬の効くプロセス”の箇所に明記されている。一般目標(GIO)としては「医薬品の作用する過程を理解するために、代表的な薬物の作用、作用機序、および体内での運命に関する基本的知識と態度を修得し、それらを応用する基本的技能を身につける」と記載されており、さらに、(1)薬の作用と生体内運命、(2)薬の効き方I、(3)薬の効き方II、の3分野に細分化され、それぞれに到達日標(SBO)が掲げられている。本書では、各項目ごとに提示されているSBOを常に意識しながら勉強できるよう、各章ごとにSBOを配置してある。
『コンパス薬理学』の“コンパス(compass)”とは、“周囲を取り囲む(encompass)”の意味の他に、“企てる(plot)”、“理解する(understand)”、“達成する(achieve)”などの意味を含んでいる。まさしく本書では“コンパス”という語句に含蓄されているように、薬学教育モデル・コアカリキュラムの薬理学分野の内容を広く網羅し、SBOに示されている重要な内容を理解しやすいよう図・表を多用した。また、専門用語の解説、学習内容の他項目との関連性(ここにつながる、おさえておこう)を示し、各項目ごとに“ポイント”を設け、重要項目を簡潔に要約し、自ら復習しやすい内容・構成になるよう努めた。さらに、要所に“コラム”を設け薬理学に興味・関心を誘うよう配慮した。
本書は、薬剤師国家試験合格を目指す薬学生のみならず、医療関連科目を勉強されている学生、さらに実際に医療機関でご活躍されている薬剤師や医療従事者の方々にもお役に立てていただければ大変嬉しい限りである。今後、本書の内容を一層充実する上で読者の方々からのご意見、ご助言をお寄せいただければ幸いである。
2011年3月
櫻田司