エッセンシャル・キネシオロジー
機能的運動学の基礎と臨床
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監訳 | : 弓岡光徳/溝田勝彦/村田伸 |
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ISBN | : 978-4-524-26054-6 |
発行年月 | : 2010年10月 |
判型 | : A4 |
ページ数 | : 400 |
在庫
定価5,720円(本体5,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
名著“Kinesiology of the Musculoskeletal System”(日本語訳「筋骨格系のキネシオロジー」)の図を多数用いてキネシオロジーのエッセンスを凝縮した、骨・筋・関節それぞれの解剖とその生体力学とを相互に関連付けながら学べる一冊。障害と運動学との関係を示す臨床例も豊富に掲載。PT・OT・柔整師を目指す学生から臨床家まで、基礎から臨床を横断して理解できる必携の書。
Kinesiology of the Musculoskeletal System
Paul Jackson Mansfield , Donald A.Neumann
第1章 キネシオロジーの基本原理
運動学
用語
骨運動学
関節運動学
運動力学
トルク
生体力学的てこ
牽引線
ベクトル
要約
確認問題
参考文献
第2章 関節の構造と機能
軸性骨格と付属性骨格
骨:解剖と機能
骨の種類
関節の分類
不動関節
半関節
可動関節:滑膜関節
結合組織
結合組織の構成
結合組織の種類
機能的考察
要約
確認問題
参考文献
第3章 骨格筋の構造と機能
筋の基本的な性質
筋活動の種類
筋の用語
筋の解剖
筋節:筋の基本的な収縮単位
筋の形態と機能
横断面積
形態
牽引線
筋の長さ─張力関係
自動的な長さ─張力関係
他動的な長さ─張力関係
多関節筋での長さ─張力関係
筋の力─速度関係:速さについて
重要な問題:患者に対し原則を守る
筋の緊張
筋組織のストレッチ
筋力の強化
自動的スタビライザーとしての筋
要約
確認問題
参考文献
第4章 肩複合体の構造と機能
骨学
胸骨
鎖骨
肩甲骨
近位から中間部の上腕骨
関節学
胸鎖関節
肩甲胸郭関節
肩鎖関節
肩甲上腕関節
肩複合体の相互作用
筋と関節の相互作用
肩複合体の神経支配
肩甲帯の筋
整理して考えよう
肩甲上腕関節の筋
整理して考えよう
要約
確認問題
参考文献
第5章 肘・前腕複合体の構造と機能
骨学
肩甲骨
遠位上腕骨
尺骨
橈骨
肘の関節学
一般的な特徴
肘関節の支持構造
運動学
前腕の関節学
一般的な特徴
近位・遠位橈尺関節の支持構造
運動学
前腕骨間膜による力の伝達
肘・前腕複合体の筋
筋の神経支配
肘関節の屈筋
肘関節の伸筋
前腕回外筋・回内筋
要約
確認問題
参考文献
第6章 手関節の構造と機能
骨学
遠位の橈骨と尺骨
手根骨
関節学
関節構造
手関節の靱帯
運動学
筋と関節の相互作用
手関節筋の神経支配
手関節筋の機能
要約
確認問題
参考文献
第7章 手の構造と機能
骨学
中手骨
指節骨
手のアーチ
関節学
手根中手関節
中手指節関節
指節間関節
筋と関節の相互作用
手の神経支配
手の筋の機能
手指の外在筋と内在筋の相互作用
手の関節変形
一般的な変形
尺側偏位
要約
確認問題
参考文献
第8章 脊柱の構造と機能
正常な弯曲
重心線
骨学
頭蓋骨
標準的な椎骨
椎間板
椎骨と椎間板の表記
さまざまな椎骨
脊柱の支持構造
運動学
頭頸部
胸腰部
機能的考察
腰仙関節と仙腸関節
筋と関節の相互作用
頭頸部と体幹の筋の神経支配
頭頸部の筋
体幹の筋
その他の関連する筋:腸腰筋と腰方形筋
要約
確認問題
参考文献
第9章 股関節の構造と機能
骨学
腸骨
坐骨
恥骨
寛骨臼
大腿骨
関節学
一般的な特徴
股関節内の支持構造
股関節外の支持構造
股関節の伸展の重要性
運動学
筋と関節の相互作用
股関節の筋と神経支配
股関節の筋
要約
確認問題
参考文献
第10章 膝関節の構造と機能
骨学
大腿骨遠位部
脛骨近位部
腓骨近位部
膝蓋骨
関節学
一般的な特徴
正常なアライメント
支持構造
運動学
筋と関節の相互作用
膝関節の筋の神経支配
膝関節の筋
膝関節の内旋筋と外旋筋
要約
確認問題
参考文献
第11章 足関節と足部の構造と機能
用語
歩行周期の概要
骨学
脛骨遠位部と腓骨
足部の骨
足関節と足部の関節学
一般的な特徴
足関節と足部の運動学
足関節と足部の近位の関節
足部の遠位の関節
筋と関節の相互作用
足関節と足部の筋の神経支配
足関節と足部の外在筋
足部の内在筋
要約
確認問題
参考文献
第12章 歩行のキネシオロジー
用語
歩行周期の詳細
立脚相
遊脚相
矢状面における歩行のまとめ
前額面における歩行のまとめ
水平面における歩行のまとめ
異常歩行
要約
確認問題
参考文献
第13章 咀嚼と換気のキネシオロジー
顎関節
骨学および関連構造
下顎骨
側頭骨
上顎骨
頬骨
蝶形骨
舌骨
支持構造
運動学
前突と後退
側方運動
下制と挙上
筋と関節の相互作用
顎関節の筋
要約
換気
肺気量
吸気と呼気
換気における筋の作用
吸気筋
強制呼気に働く筋
要約
確認問題
参考文献
確認問題の解答
用語解説
索引
キネシオロジーkinesiology(身体運動学)は、運動を研究する学問であり、その諸原理は解剖学、生理学、物理学から得ている。リハビリテーションの専門職である理学療法士や作業療法士にとって、運動に関する学問領域はもっとも専門とする分野であり、患者の評価や治療を行う上で必要不可欠な知識であると同時に、初学者にとっては理解しにくい学問の一つである。
本書『エッセンシャル・キネシオロジー─機能的運動学の基礎と臨床』は、Paul Jackson Mansfield と Dr. Donald A. Neumannの共著である。共著者のDr. Neumannは、『Kinesiolojy of the Musculoskeletal System:Foundations for Physical Rehabilitation』(Mosby Elsevier)(邦題『筋骨格系のキネシオロジー』(医歯薬出版)、監訳:嶋田智明・平田総一郎先生)の著者として有名である。
本書で使われている図の多くは、『Kinesiolojy of the Musculoskeletal System:Foundations for Physical Rehabilitation』より引用しており、初学者のためにより丁寧でわかりやすい文章を加えて、理学療法士や作業療法士をめざす学生や新人のセラピストのためのキネシオロジーの格好の入門書となっている。
序文にも書かれているように、本書はDr. Neumannの大著を単に簡略化したテキストではなく、初学者がいかに明確にキネシオロジーを理解し、その知識を理学療法や作業療法の臨床と結び付けられるかに重点を置いている。たとえば、400枚近くの2色刷りでわかりやすい図や、筋の明確な図解、「臨床的な視点」「考えてみよう!」などの囲み記事、主要な概念をまとめた「要約」のほか、章末での自己評価のための「確認問題」や、専門用語の理解のための「キーワード」「用語解説」、さらには「本章の概要」など、初学者の学習を助けるさまざまな工夫が施されている。
監訳にあたり、語句や文章表現をできる限り統一し、直訳ではなく日本語として読みやすい文章にすることを心がけた。その過程において、読者の理解を助けるために若干加筆した部分もある。
このような理由で、理学療法士や作業療法士の方々のみならず、リハビリテーションに携わるすべての関連職種のみなさまに、キネシオロジーの知識と臨床を結びつけるための格好の入門書として、本書を紹介したい。
監訳者 弓岡光徳 溝田勝彦 村田 伸