教科書

診療放射線技術 下巻改訂第14版

監修 : 小塚隆弘/稲邑清也
編集 : 土井司/隅田伊織
ISBN : 978-4-524-25861-1
発行年月 : 2019年3月
判型 : B5
ページ数 : 422

在庫あり

定価7,480円(本体6,800円 + 税)

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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

診療放射線技師養成教科書の定本として高い評価を得ているテキスト。今改訂ではこの間の情報更新はもちろんのこと、放射線医学・技術小史と放射線物理学の基礎の章を圧縮。さらに採用者の意見を集め、より使い勝手の良いテキストとなった。

第9章 放射線治療概論と基礎
 I.概論
  A.癌の疫学
  B.QOLとQA/QC
  C.放射線治療機器の進歩
  D.放射線治療の適応疾患と代表的な照射法
  E.放射線治療の将来予測
  F.チームワーク医療
  G.放射線治療システム
 II.腫瘍学と放射線生物学
  A.癌とは
  B.癌の治療
  C.生体の放射線感受性
  D.治療可能比
  E.腫瘍・正常組織での反応に関する種々のモデル
  F.腫瘍制御確率および正常組織障害発生確率
  G.治療効果を高めるための手段
  H.癌遺伝子と放射線治療
 III.放射線治療装置
  A.放射線治療装置の沿革
  B.リニアアクセレレータ(直線型加速器)
  C.粒子線治療装置
  D.定位放射線照射装置
  E.強度変調放射線治療専用装置
  F.術中照射専用装置
  G.治療計画に使用される装置
  H.照射野・照合システム
 IV.線量と分布
  A.線量測定
  B.線量分布と線量計算
 V.線量分布計算方法各論
  A.高エネルギーフォトン計算
  B.電子線の線量分布計算法
  C.陽子線,重粒子線治療における線量分布計算
  D.CTの利用
 VI.放射線治療用総合システム
  A.放射線治療部門内システム
  B.病院内の情報システムとの連携
  C.QA/QCの総合システムへの統合
 VII.放射線治療の最適化
  A.癌治療の最適化
  B.放射線治療の治療戦略の最適化
  C.病巣投与線量の最適化
  D.線量分布計画の最適化
  E.最適であったかどうかのデータ収集とデータベースへの反映
 VIII.QA(品質保証)/QC(品質管理)
  A.放射線治療のQA
第10章 放射線治療の実際(癌と放射線治療技術学の実際)
 I.患者とその周辺
  A.インフォームドコンセント
  B.医療訴訟,セカンドオピニオン,緩和ケア
  C.妊娠可能年齢女性または妊婦の放射線治療
 II.放射線治療の計画と実状
  A.照射領域の決定
  B.照射方法の選択
  C.照射野の決定
  D.照射の実際
  E.照射用の補助具
 III.照射法と線量分布
  A.線種,エネルギーの違いと線量分布(X線,電子線,FFF,アルゴリズム,CT)
  B.照射技術の違いと線量分布
 IV.患者セットアップ
  A.シミュレーション
  B.患者位置照合
  C.患者セットアップの不確かさ
  D.放射線治療のタイムスケール
  E.IGRT技術
  F.IGRTのワークフロー
  G.位置補正のプロトコル
  H.線量分布の最適化とその記録
 V.密封小線源治療
  A.密封小線源治療の分類
  B.密封小線源治療の治療計画
  C.密封小線源治療の適応拡大
 VII.粒子線治療
  A.粒子線治療の特徴
  B.粒子線治療装置とビーム成形法
  C.陽子線治療
  D.重イオン線治療
  E.その他の粒子線治療
 VIII.治療の記録
  A.治療記録の目的
  B.放射線治療の過程
  C.放射線治療の報告の際に要求される線量
  D.治療記録
 IX.放射線治療とデータベース
第11章 核医学の基礎
 I.核医学の概要
  A.核医学診断法
  B.核医学に用いる放射性同位元素
  C.放射性医薬品
  D.核医学機器
  E.撮像装置
  F.画像処理
  G.SPECTとPETの臨床応用
  H.核医学治療
  I.in vitro検査
  J.安全管理
 II.核医学の物理と化学および放射性医薬品
  A.放射性医薬品
  B.放射性医薬品の特徴
  C.放射性医薬品の物理(物理的性質)
  D.放射性核種の製造
  E.放射性医薬品の化学
  F.放射性医薬品の使用
 III.計測法と検査装置
  A.放射能の測定
  B.試料測定装置
  C.画像計測装置
  D.その他の測定装置
  E.核医学データ解析
  F.性能評価と保守管理
第12章 核医学診断法
 I.核医学診断法総論
  A.検査法の原理
  B.画像解析
  C.検査手順
  D.in vitro検査
 II.核医学診断法各論
  A.SPECT,シンチグラフィ
  B.PET
  C.in vitro検査
 III.放射性同位元素体内照射技術
  A.核医学治療
  B.組織選択性の利用
  C.内部照射線量
 IV.非密封RI患者取り扱い上の注意
第13章 放射線管理
 I.放射線管理概論
  A.放射線の生物影響
  B.放射線防護の考え方
  C.放射線被ばくの現状
  D.医療被ばくの防護
  E.リスクマネジメント
 II.放射線管理技術
  A.放射線防護関連規制法令
  B.医療施設に係る法令
  C.施設の放射線管理
  D.従事者の放射線管理
  E.患者の放射線管理
  F.放射線室の遮蔽計算
第14章 放射線診療施設の設計および関連する情報システムの構築
 A.基本構想の策定
 B.設計の手順と診療放射線技師の役割
 C.情報システムの構築
 D.まとめ
付表
 1.主な定数および単位
 2.SI単位の組み立てと接頭語
 3.ギリシャ文字の読み方
 4.矩形照射野の等価正方形照射野
 5.正方形照射野の深部量百分率表および組織最大線量比表
 6.元素の周期表
 7.診療用放射線照射器具を永久的に挿入された患者の退出について
和文索引
欧文索引

改訂第14版の序

 2019年春の新学期に改訂第14版の発行を目指して、各執筆者の原稿が揃った。監修者の一人であった稲邑清也教授は、故立入教授を助けて本書の編纂に努力を重ねたが、昨年病を得て他界したのは痛恨の極みである。しかし、各執筆者と、編集者の土井、隅田両氏の努力で予定通り新学期を前に完成を見ることができた。
 最新の技術、情報を盛り込むことが本書の目的であり、利用する学生、技術者への責任でもある。その意味で、初版以来の高い技術水準と最新の情報を本書に盛り込むことができているのは、各執筆者の努力を多としたい。
 医用画像はレントゲン教授のX線発見に源を発し、精細な形態学的情報から機能までの情報を得ることを可能にした。単純なX線撮影に加えて造影検査、CT、MRIの出現は従来の形態情報に新たな革命をもたらし、核医学は分子レベルの情報を得ることに成功した。医療現場では新しく出現した画像診断に加え、今なお単純X線画像を欠かすことができない。患者はもとより現場や学校における健康診断でも、胸部を始め身体各部の単純X線撮影が今なお行われ続けていることは、限界はあるにせよ、単純X線撮影が精細で豊富な情報を持つことを物語る。したがって、医療現場で胸部、骨などのX線撮影が欠かせないことは周知の事柄であり、核医学は生態の機能、代謝情報を提供することはいうまでもない。生体の横断面を明らかにするX線CT、放射線被ばくがないMRIの活用、放射線受像系の感度の向上で、被検者への放射線被ばく量は過去に比べて減少したとはいえ、撮影、検査の機会が多くなればなるほど患者の体や費用の負担は増える。医療者としては個人に対する適応を厳密にして、無用な検査を省くことを心がけなければならない。情報はできるだけ多く、無用な検査はできるだけ少なくするのが医療者の責務である。特に、撮影、撮像に当たる医療技術者は、鮮明な画像の提供だけでなく生殖腺への被ばくを避ける努力も心がけるべきである。
 本書が日々進歩を遂げる画像診断、放射線治療の実施と教育に役立つならばこれに勝る喜びはない。
 最後に改訂第14版の発行に尽力下さった南江堂の諸氏に感謝申し上げる。

2019年早春
小塚骰O

監修 小塚骰O
   稲邑清也
編集 土井司
   隅田伊織