柔道整復
リハビリテーション医学改訂第3版
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
監修 | : 公益社団法人全国柔道整復学校協会 |
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編集 | : 三上真弘 |
ISBN | : 978-4-524-25365-4 |
発行年月 | : 2010年10月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 248 |
在庫
定価5,500円(本体5,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
柔道整復師に必要なリハビリテーション医学の概論と各論を平易に解説し、コンパクトにまとめたテキスト。柔道整復師国家試験出題基準に沿って要点をわかりやすく整理した。図表・写真を多用した丁寧な解説で、リハビリテーション医学の入門書に最適。今改訂では、最新の知見に基づき内容を更新したほか、全頁2色刷とすることでポイントが理解しやすくなった。
1 リハビリテーションの概念と歴史
A リハビリテーションの概念
1 リハビリテーションという言葉
2 リハビリテーションの定義
3 リハビリテーションの理念
a.総合的リハビリテーション
b.自立生活
c.完全参加と平等
B リハビリテーションの歴史
2 リハビリテーション医学
A リハビリテーションと医学的リハビリテーション
B 医学的リハビリテーションとリハビリテーション医学
C リハビリテーション医学の対象
1 障害の3つのレベル
a.機能・形態障害
b.能力低下
c.社会的不利
2 障害の3つのレベルの相互関係
3 障害の3つのレベルに対するリハビリテーション医学の対応
a.機能・形態障害に対するアプローチ
b.能力低下に対するアプローチ
c.社会的不利に対するアプローチ
4 障害の受容
5 リハビリテーション医学の流れ
6 リハビリテーション医学の対象疾患
3 リハビリテーション医学の基礎医学
A 運動学と機能解剖
1 関節の運動
a.3つの面と軸
b.基本肢位
2 筋肉とその作用
a.筋収縮の種類
b.筋の作用
3 運動のコントロール
a.錐体路系
b.錐体外路系
c.反射
4 姿勢と歩行
a.姿勢
b.歩行
5 上肢の運動と機能解剖
a.肩甲帯と肩関節
b.肘関節と前腕
c.手関節と手
6 下肢の運動と機能解剖
a.股関節
b.膝関節
c.足関節と足部
7 脊柱の運動と機能解剖
B 障害学
1 関節拘縮
2 関節の変形
3 筋萎縮
a.神経原性筋萎縮
b.筋原性筋萎縮
c.廃用性筋萎縮
4 神経麻痺
a.末梢神経麻痺
b.中枢神経麻痺
C 治療学
1 拘縮治療
a.拘縮の予防
b.拘縮の好発部位
c.関節可動域訓練
d.持続伸張運動
e.注意点と禁忌
2 筋力増強訓練
a.筋力増強の生理機構
b.筋力
c.筋収縮の種類と運動効果
d.訓練法
e.筋力増強運動の注意点
3 バイオフィードバック
a.バイオフィードバック機構
b.筋電図バイオフィードバック
c.麻痺筋の再教育
d.不随意運動の抑制
4 痛みの治療
a.痛みの悪循環
b.慢性痛の特徴
c.痛みに対する保存療法
d.心理療法
e.社会的プログラム
4 リハビリテーション医学の評価と診断
A 患者のとらえ方
1 障害モデルにおける評価
2 ゴール設定
3 評価の目的
4 病歴による障害評価
a.主訴
b.現病歴
c.生活歴
d.環境因子
e.既往歴
B 身体計測
1 四肢長
a.上肢長の計測
b.下肢長の計測
2 四肢周径
a.上肢周径の計測
b.下肢周径の計測
C 関節可動域測定法
D 徒手筋力テスト
E 中枢性運動障害の評価法
F 痙縮の評価法
G 小児運動発達の評価法
1 粗大運動の発達
a.歩行の獲得
b.平衡機能の獲得
2 微細運動
a.物の把持
b.対象物の操作
H 協調性テスト
1 運動失調
a.小脳性運動失調
b.深部感覚障害による運動失調
c.前庭性運動失調
I 失認と失行の評価法
1 失認
a.身体図式の認知障害
b.視覚失認
c.聴覚失認
d.触覚失認
2 失行
a.観念運動失行
b.観念失行
c.構成失行
d.着衣失行
3 高次脳機能の局在
J 心理評価
1 障害の受容とその過程
2 心理テスト
3 認知症の評価
K 日常生活動作の評価
a.食事動作
b.整容動作
c.更衣動作
d.トイレ動作
e.入浴動作
f.移動動作
L 電気生理学的診断法
1 神経伝導検査
a.運動神経伝導検査
b.感覚神経伝導検査
2 針筋電図
3 脳波
M 画像診断
1 CTによる脳卒中病型の診断
2 MRI
3 SPECT/PET
5 リハビリテーションの治療
A 理学療法
1 運動療法
a.運動療法とは
b.運動療法の種類と内容
2 物理療法
a.物理療法とは
b.物理療法の種類、適応、禁忌
3 牽引、マッサージ、マニピュレーション
a.牽引療法
b.マッサージ
c.マニピュレーション
B 作業療法
1 作業療法の歴史と定義
2 作業療法の対象と治療環境
3 作業療法の進め方
4 作業療法の実際
a.身体障害作業療法
b.精神科作業療法
C 補装具
1 装具
a.上肢の装具
b.下肢の装具
c.体幹の装具
2 義肢
a.義手
b.義足
3 移動補助具
a.歩行補助具
b.車いす
4 自助具と介助機器
a.自助具
b.介助機器
D 言語治療
1 構音障害
2 失語症
a.失語症の原因
b.失語症の好発年齢
c.言語領域
d.失語症の分類
e.失語症の検査
f.失語症の治療
g.失語症の予後
6 リハビリテーション医学と関連職種
A リハビリテーション医
B 理学療法士
C 作業療法士
D リハビリテーション看護師
E 言語聴覚士
F 臨床心理士
G ソーシャルワーカー
H 義肢装具士
7 リハビリテーションの実際
A 脳卒中
1 脳卒中の分類と特徴
a.脳梗塞
b.脳出血
c.くも膜下出血
2 脳卒中の障害
a.運動障害
b.感覚障害
c.言語障害
d.失行と失認
e.排泄障害
f.嚥下障害
g.視野障害
h.精神症状と心理症状
3 脳卒中のリハビリテーション
a.急性期
b.回復期
B 脊髄損傷
1 脊髄損傷の概念
2 脊髄損傷の病態と評価法
a.病態
b.評価法
3 損傷部位と機能予後
4 合併症と対策
a.排尿障害
b.褥瘡
c.痙縮
d.関節の拘縮
e.疼痛
f.排便障害
g.自律神経機能障害
h.異所性骨化
5 脊髄損傷のリハビリテーション
a.急性期
b.回復期
C 小児疾患
1 小児疾患におけるリハビリテーションの特徴
2 脳性麻痺
a.病型と特徴
b.診断
c.治療(療育)
3 二分脊椎
a.二分脊椎とは
b.二分脊椎児の経時的なアプローチ
4 デュシェンヌ型筋ジストロフィー
a.自然経過
b.リハビリテーション・プログラムと治療
c.機能訓練の実際
d.学校生活との関連
5 血友病
6 熱傷
7 心疾患
8 注意欠陥/移動性障害
9 学習障害
D 切断
1 わが国における切断者の状況
a.頻度
b.原因
2 切断部位と名称
3 切断
a.切断の適応
b.切断の高位(部位、レベル)決定
c.切断術の原則
d.合併症
4 切断のリハビリテーション
a.心理的アプローチ
b.術後断端管理
c.義肢装着前の基本訓練
d.義肢装着訓練
e.義肢の処方
E 末梢神経損傷
1 末梢神経の組織学
a.神経構造と被膜
b.神経線維の分類
2 神経変性の種類
a.軸索変性
b.脱髄
3 末梢神経損傷のタイプと重症度分類
4 末梢神経損傷の評価とリハビリテーション
a.機能障害の評価と治療
b.能力低下の評価と治療
c.社会的不利の克服
F 関節リウマチ
1 関節リウマチの診断
2 関節リウマチの治療
3 関節リウマチの重症度評価
4 関節リウマチの臨床症状と経過
a.関節症状
b.関節外症状
c.自然経過
5 関節リウマチのリハビリテーション
a.留意点
b.疼痛対策
c.物理療法
d.ROM訓練
e.筋力強化・維持訓練
f.歩行訓練
g.装具療法
h.ADL援助
G 整形外科疾患
1 腰痛
a.腰痛の原因
b.腰痛の発生機転
c.腰痛のリハビリテーション
d.生活指導
2 頸肩腕痛
a.頸肩腕痛の原因
b.頸肩腕痛の発生機転
c.頸肩腕痛のリハビリテーション
d.生活指導
3 五十肩
a.五十肩の病態
b.五十肩のリハビリテーション
4 変形性関節症
a.変形性関節症の病態
b.変形性関節症のリハビリテーション
c.生活指導
5 骨折
a.固定期間中のリハビリテーション
b.固定除去後のリハビリテーション
H 心疾患
1 虚血性心疾患の概念
2 心筋梗塞の修復過程
3 心機能評価
4 METs
5 心疾患のリハビリテーション
a.急性期
b.回復期
c.維持期
I 呼吸器疾患
1 呼吸に関する基本的事項
a.呼吸運動
b.ガス交換
2 呼吸器疾患における障害
a.閉塞性換気障害
b.拘束性換気障害
3 呼吸器のリハビリテーション
a.肺理学療法
b.運動療法(全身調整的訓練)
c.酸素吸入療法
d.患者教育と家族教育
J 老人のリハビリテーション
1 老人とその疾患の特徴
a.老化現象
b.老人疾患の特徴
2 老人のリハビリテーションの特徴と問題点
3 地域リハビリテーション
4 寝たきり老人のリハビリテーション
5 パーキンソン病のリハビリテーション
8 リハビリテーションと福祉
1 社会福祉法
2 身体障害者福祉法
3 児童福祉法
4 老人福祉法
5 介護保険
索引
このテキストの第1版を平成5年に出版してからもう17年になり、平成15年に改訂作業をして第2版を出版してからも7年が経過する。
この間、我が国におけるリハビリテーション医療は医療の中ですっかり根付き、以前は治療が終ると、ではリハビリテーションをやりましょうという時代であったが、できるだけ早い時期からリハビリテーションをやらなければいけないという早期リハビリテーションの重要性がとなえられ普及した。更に、今では治療と同時にリハビリテーションも開始される急性期リハビリテーション、その後の回復期リハビリテーション、慢性期あるいは維持期リハビリテーションと進み、治療の中にリハビリテーション的考えや手法が組み込まれていく傾向にあるといえる。したがってリハビリテーションの専門的知識や技術をもったスタッフが色々な場面で必要となる時代になったと思われる。
また、この間に柔道整復師養成校はさらに増え、一部では4年生大学もつくられた。理学療法士、作業療法士などリハビリテーションのコメディカルの養成校も大幅に増えた。
このようにリハビリテーション医療の変化や、リハビリテーションを学ぶ学生が増えたことなどより、より時代に即した教科書を多くの方々にお届けするため、このたび改訂第3版を出版することとなった。改訂にあたり、全国柔道整復学校協会のご意見や要望はもとよりその他多くの方々のご意見をうかがい、新しいことはできるだけ取り入れるように配慮した。
柔道整復師だけではなく、リハビリテーションのコメディカルを目指す多くの方々にもお役に立てば幸いである。
平成22年6月
編者