教科書

看護学テキストNiCE

看護学原論改訂第3版

看護の本質的理解と創造性を育むために

  • 新刊

編集 : 高橋照子
ISBN : 978-4-524-24992-3
発行年月 : 2020年3月
判型 : B5
ページ数 : 258

在庫あり

定価2,750円(本体2,500円 + 税)

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  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

看護を初めて学ぶ学生が、看護とは何か”、“看護学とは何か”を理解することを目指したテキストの最新版。今改訂では、各章・各節の冒頭に学びの意図を示す導入分を新たに追加。また、経過別看護における看護実践の展開を学ぶ節を新設。看護師国家試験出題基準平成30年版にも対応し、さらに地域包括ケアシステムにおける看護も充実して学べる看護入門テキストの決定版。

第I章 看護とは
 1.看護の本質
  A.看護の特性
  B.看護の定義
  C.看護実践と看護学
 2.看護の歴史
  A.古代における看護
  B.中世における看護
  C.近代における看護
  D.現代における看護
  E.看護師のイメージの変遷
 3.変化している看護
  A.社会の変化と看護の独自性・専門性
  B.疾病中心からヘルスプロモーションへ
  C.施設内看護から地域基盤の看護へ
 4.地域基盤の看護と看護の継続性
  A.在宅看護の需要の高まりと活動の実際
  B.地域基盤の看護とは
  C.看護の継続性
第II章 人間・家族・集団・地域の理解
 1.全体としての人間
  A.人間存在とは
  B.関係的存在としての人間
  C.成長・発達する人間
  D.人間と環境
 2.生活者としての人間
  A.生活・生活者という概念
  B.生活を取り巻く社会的環境
 3.健康とウェルネス
  A.健康の概念
  B.疾病と病気
  C.ウェルネス:健康へのアプローチ
 4.家族と看護
  A.家族とは
  B.家族の機能
  C.家族の形態と多様性
  D.看護の対象としての家族
 5.集団・地域と健康
  A.集団・地域とは
  B.集団・地域と文化
  C.地域における看護とは
  D.地域生活と看護活動
 6.災害と看護
  A.災害看護
  B.災害医療と看護師の役割
 7.国際社会と健康
  A.健康と国際保健
  B.国際社会における看護
第III章 人間の心理・社会的理解
 1.自己と他者
  A.自己とは
  B.自己と他者
  C.役割と自己
 2.ストレス,コーピング
  A.ストレスとは
  B.コーピングとは
  C.ストレスを軽減させる活動
  A.セクシュアリティとは
  B.セクシュアリティを構成する要素
  C.性の意義
  D.性の健康と権利
 4.スピリチュアリティ
  A.スピリチュアリティとは
  B.医療の場におけるスピリチュアリティ
  C.スピリチュアルケアと癒し
第IV章 看護実践の基盤
 1.看護実践における技術
  A.看護技術とは
  B.看護技術の特性
  C.看護における実践知と看護技術
  D.看護技術を実践するプロセス
 2.医療安全
  A.医療安全の必要性
  B.医療安全と医療の質
  C.医療事故と看護職の責務
  D.医療事故とヒューマンエラー
  E.医療における安全文化
  F.医療安全への対策
  G.医療安全教育
 3.看護実践と倫理
  A.倫理とは,看護倫理とは
  B.看護における倫理上の問い
  C.いまの医療で求められている看護実践の倫理
  D.事例にみる看護倫理の実際
 4.看護と法
  A.看護実践にかかわる法
  B.現代医療と法
 5.看護と経済
  A.医療における経済とは
  B.看護と経済とのかかわり
 6.看護と政策
  A.看護と制度の関係
  B.看護サービスの改善と政策
  C.看護行政と施策の実施
第V章 看護の展開
 1.看護実践とクリティカルシンキング
  A.クリティカルシンキングとは
  B.看護実践においてなぜクリティカルシンキングが必要か
 2.看護過程
  A.看護実践における看護過程の意義
 3.看護実践の展開
  A.健康の維持・増進に向けた看護
  B.急性期における看護
  C.慢性期における看護
  D.リハビリテーション期における看護
  E.終末期における看護
 4.看護情報管理
  A.看護情報とは
  B.診療情報としての看護記録
第VI章 チーム医療と看護
 1.チーム医療とは
  A.チーム医療とは
  B.チーム医療の目的・意義
  C.施設内のチーム医療から地域のチーム医療へ
 2.保健・医療・福祉における看護
  A.保健とは
  B.医療とは
  C.福祉とは
  D.保健・医療・福祉の提供システム
 3.多職種の連携・協働と看護職の役割
  A.連携と協働
  B.保健・医療・福祉における関連職種
  C.地域における関連職種・関係機関の連携・協働
  D.多職種連携に求められる専門能力
  E.多職種連携における看護職の役割
第VII章 看護の専門性の探求
 1.専門性への道程
  A.看護教育の種類
  B.基礎教育の始まり:先駆的な看護師養成教育
  C.基礎教育制度の変遷
  D.教育課程(カリキュラム)の変遷
  E.高等教育化する看護学教育
 2.看護の専門職性
  A.専門職とは
  B.専門職としての看護
  C.日本の専門職としての展開
  D.専門職と責務
 3.専門領域の確立と展望
  A.看護実践諸領域の発展
  B.看護学諸領域の発展
  C.看護実践領域の発展と看護学
第VIII章 看護・看護学の展望
 1.看護における実践・研究・理論
 2.看護実践と研究
  A.科学的根拠に基づく看護(EBN)
  B.看護研究
  C.看護研究の課題と展望
 3.看護実践と理論
  A.実践のための理論
  B.看護理論の変遷と展望
  C.看護理論を学ぶということ
 4.看護・看護学の展望と課題
  A.米国における学問的・実践的展望
  B.日本における看護・看護学の課題
  C.看護・看護学の実践的・学問的課題
付録
 付録1 専門職団体による看護の定義
 付録2 主要理論家による看護の定義
 付録3 看護関連綱領
索引

はじめに

 本書『看護学テキストNiCE看護学原論』は、初版(2009年)、改訂第2版(2016年)に引き続き、ここに改訂第3版を刊行することになりました。この約10年間に、日本は世界に先駆け人々が経験したことのない超高齢社会の課題に直面するとともに、ICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)が劇的な発展を遂げ、その影響は医療にも及んでおり、看護を取り巻く社会状況は大きく変化してきました。
 本書は、初版から「看護学概論」ではなく「看護学原論」と称し、「看護とは何か」を原理的に追究することを根底にすえながら、看護学に初めて触れる学生たちのテキストであることを念頭において編集、執筆をしてきました。今回の改訂に際しては、この基本方針に基づいて、社会の変化に対応し、また、国家試験出題基準の内容をカバーしながら、さらに初学者にとって学びやすくするために工夫を施しました。具体的には、第I章第3節では、「A。社会の変化と看護の独自性・専門性」を新たに設け、今日の地域包括ケアシステムにおける看護について考えています。第II章第6節「災害と看護」では、近年多発している自然災害をはじめとした災害に看護師として対応できる基盤となる知識を示しています。また、第V章では、第3節「看護実践の展開」を新たに設け、健康状態の各段階における看護をイメージしやすくしています。
 さらに今回の改訂において最も工夫したことは、各節の始めに「なぜこれらを学ぶのか」を示したことです。これには本書で学ぶ学生たちに、何のために何を学習するのかをあらかじめイメージしたうえで、主体的に学習に取り組んで欲しいという願いが込められています。なぜなら、これから先も変化し続ける社会の中で学ばなければならない学生たちには、自分の頭で考え、自分の言葉で語り、自分の足でしっかりと歩んでいくことが求められるからです。それは同時に、社会の要請に応える看護が提供できるように、「看護とは何か」の理解を深めていくことにもつながります。
 本書の刊行は、南江堂看護編集部の皆さまの緻密な諸作業があってのことであり、とくに鈴木詠子さんの示唆に富む指摘によってのことだと、ここに深謝いたします。
 読者の皆さまには、これまで同様にお気づきの点をご教示いただきますようお願いいたします。

2020年2月
橋照子