教科書

シンプルシリーズ

シンプル衛生公衆衛生学2019

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

監修 : 鈴木庄亮
編集 : 辻一郎/小山洋
ISBN : 978-4-524-24819-3
発行年月 : 2019年3月
判型 : B5
ページ数 : 418

在庫なし

定価2,640円(本体2,400円 + 税)

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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

保健医療福祉分野の専門職を目指す学生に求められる知識を最新の統計数値とともにわかりやすく解説。2019年度版では、働き方改革関連法や循環器病対策基本法といった新たな法律についても加筆するなど、最新の社会・環境動向を反映した。衛生学・公衆衛生学の“知識”と“今”をシンプルにわかりやすく伝え、“これから”を考える力を養うために必読の一冊。

第1章 衛生学・公衆衛生学序論
 1−1 衛生学・公衆衛生学
 1−2 健康をめぐって
  1.健康の定義
  2.機能障害と生活機能
 1−3 生活と健康
  1.健康を維持するうえでの生活の役割
  2.慢性疾患と生活改善
 1−4 健康問題の変遷,公衆衛生と医療の歴史
  1.健康問題の変遷
  2.公衆衛生と医療の歴史
  3.日本の衛生学・公衆衛生学
 1−5 公衆衛生活動
  1.公衆衛生活動の基本
  2.公衆衛生活動の分類
 1−6 生命倫理−保健医療福祉の倫理
第2章 保健統計
 2−1 健康の測定と健康指標
  1.健康水準
  2.健康指標
 2−2 人口統計
  1.世界と日本の人口の歴史
  2.出生率
 2−3 その他の統計
第3章 疫学
 3−1 疫学とは
  1.疫学の定義
  2.疫学の特徴
 3−2 疫学調査の手順と留意事項
 3−3 疾病の分類
  1.疾病分類とは何か
  2.国際疾病分類
 3−4 疾病量の把握
  1.危険曝露人口の把握
  2.全数調査と標本調査
  3.異常者数の把握
  4.比率のいろいろ
  5.人年法
  6.比率の調整(標準化)
 3−5 疫学の方法
  1.疫学研究の分類
  2.記述疫学研究と生態学的研究
  3.コホート研究
  4.症例対照研究
  5.観察研究のまとめ
  6.因果関係の評価
  7.介入研究
  8.EBMとエビデンス・レベル
第4章 疾病予防と健康管理49
 4−1 疾病リスクと予防医学
  1.疾病の自然史と予防
  2.疾病とリスク要因
  3.疾病予防の段階
  4.ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチ
 4−2 健康管理
  1.健康管理とその発展
  2.健康管理のスペクトラムと活動の構成
  3.集団検診
  4.健康管理の技法
  5.健康管理の今後
 4−3 健康増進
  1.ライフスタイルとその改善
  2.栄養と食事
  3.食生活
  4.公衆栄養と行政の取り組み
  5.運動・活動
  6.休養・余暇・趣味
  7.適正飲酒
  8.喫煙と健康
  9.健康の社会的決定要因
  10.生活習慣病
 4−4 健康日本21
  1.第一次計画の概要と成果
  2.第二次計画の展開
第5章 主な疾病の予防
 5−1 感染症の予防
  1.感染症の成り立ち
  2.感染症の予防対策
  3.国内における最近の感染症の動向
  4.予防接種
  5.インターネットによる情報の収集
 5−2 循環器系の疾患の予防
  1.循環器系の疾患の分類と疫学
  2.高血圧性疾患
  3.心疾患
  4.脳血管疾患
 5−3 糖尿病・脂質異常症・痛風・メタボリックシンドロームの予防
  1.糖尿病
  2.脂質異常症
  3.痛風
  4.メタボリックシンドローム
 5−4 がんの予防
  1.がんの定義と自然史
  2.がんの死亡と罹患状況
  3.がんの一次予防
  4.がんの二次予防
  5.日本のがん対策
 5−5 腎疾患の予防
  1.腎疾患の死亡・罹患の状況
  2.腎疾患の対策
 5−6 アレルギー疾患の予防
  1.アレルギー疾患とは
  2.主なアレルギー疾患の原因と症状
  3.アレルギー疾患の治療と予防
 5−7 不慮の事故と自殺の防止
  1.不慮の事故の現状とその防止
  2.自殺の現状とその防止
第6章 環境保健
 6−1 人間の環境
  1.生活から地球まで
  2.地球生態系
  3.生態系の成り立ち
  4.環境汚染から地球環境問題へ
  5.生活環境の管理
 6−2 環境の把握とその評価
  1.環境の認知
  2.環境の状態の把握
  3.環境の評価
  4.環境リスク対策
 6−3 物理的環境要因
  1.気温,湿度,気流,輻射熱
  2.騒音
  3.放射線
  4.気圧
 6−4 化学的環境要因
  1.化学物質に対する考え方
  2.化学的環境要因
 6−5 生物的環境要因−微生物を中心に
  1.生物的環境のとらえ方
  2.主な病原微生物
  3.感染症の病態・疫学の基本
  4.感染症疫学の基本概念
  5.感染経路
  6.微生物と環境要因
  7.環境要因と感染症の発生
 6−6 空気の衛生と大気汚染
  1.空気と人間
  2.体温調節に及ぼす空気の影響
  3.気候
  4.空気の成分
 6−7 水の衛生と水質汚濁
  1.水と健康
  2.上水
  3.下水
  4.水質汚濁
 6−8 廃棄物
  1.一般廃棄物
  2.産業廃棄物の現状と処理
  3.不法投棄の現状と対策
  4.有害廃棄物の越境移動の管理
 6−9 衣食住の衛生
  1.衣料と健康
  2.食品と健康
  3.住居と健康
 6−10 公害と環境問題
  1.公害の概念と歴史
  2.日本における公害問題
  3.地球規模の環境問題
  4.最近の環境問題
 6−11 環境の管理
  1.環境管理:その必要性と変貌
  2.環境管理の方法
  3.国際的取り組み
  4.国内での取り組み
第7章 地域保健と保健行政
 7−1 地域社会と地域保健
  1.地域・コミュニティについて
  2.地域アセスメント
  3.地域保健の特徴と展開
 7−2 地域保健活動と行政
  1.地域保健活動とは
  2.地域保健活動の分類
  3.地域保健活動と行政のあり方の理論的背景
  4.地域保健活動の具体例
  5.地域保健活動の進め方
  6.今後の課題
 7−3 消費者保健
  1.生産者と消費者
  2.消費者運動
  3.消費者の健康被害−薬害を中心に
  4.消費者保護の対策
第8章 母子保健
 8−1 母子保健の水準
  1.出生
  2.乳児死亡
  3.周産期死亡
  4.幼児死亡
  5.妊産婦死亡
  6.平均初婚年齢・平均出産時年齢
  7.生殖補助医療による出生時数(日本産科婦人科学会による)
  8.小児の発育と発達
 8−2 母子保健の課題
  1.母子保健課題の変化
  2.少子化
  3.児童虐待
  4.発達障害
  5.低出生体重児
  6.メンタルヘルス
  7.子どもの貧困
  8.健康格差
 8−3 母子保健活動と行政
  1.母子保健行政
  2.母子保健対策
  3.子ども・子育て支援新制度と子ども・子育て関連法
  4.子どもの貧困への対応と政策
  5.社会における子育て支援
  6.女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)
  7.育児・介護休業法
  8.人的資源としての子ども
第9章 学校保健
 9−1 子どもの健康状況
  1.体格,疾病,異常被患,体力の現状
  2.ライフスタイルの現状
  3.メンタルヘルスの現状
 9−2 学校保健とは
  1.学校保健の意味
  2.学校保健の領域と構成
  3.保健教育と保健管理の特質
 9−3 学校保健の組織と運営
  1.学校保健行政
  2.学校保健関係職員
  3.学校保健安全計画と学校保健組織活動
 9−4 学校保健管理
  1.健康診断
  2.健康観察
  3.健康相談
 9−5 歯科保健−小児を中心として
  1.歯科疾患の問題の大きさ
  2.学校歯科保健活動の意義
  3.う蝕の予防
  4.歯周疾患の予防
 9−6 学校環境管理
  1.学校環境管理とは
  2.学校環境衛生基準
  3.学校環境管理のための検査項目
 9−7 学校保健教育
  1.学校保健教育の機会
  2.保健学習
  3.道徳
  4.総合的な学習の時間
  5.保健指導
  6.学校における健康づくり
  7.地域社会と学校保健活動
第10章 産業保健
 10−1 働く人々の健康
  1.働くとはどういうことか−職業と産業
  2.働く人々の健康問題史と産業保健
  3.最近の労働情勢と勤労者保健
 10−2 労働災害・事故
  1.労働災害の動向
  2.労働災害の要因
  3.安全対策
 10−3 職業病
  1.職業病とは
  2.安全衛生対策
 10−4 職場における健康診断と健康増進
  1.一般健康診断
  2.特殊健康診断
  3.臨時の健康診断
 10−5 勤労者の労働時間と余暇
  1.休養時間の確保
  2.余暇
  3.ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)
 10−6 職場復帰
第11章 高齢者の保健・医療・介護
 11−1 老化とは
  1.加齢と老化
  2.老化の特徴
  3.加齢に伴う問題−老年症候群,フレイル,廃用症候群
 11−2 高齢者の生活と健康
  1.高齢者の生活
  2.高齢者の健康
  3.高齢者歯科保健
 11−3 高齢者の健康状態
  1.健康寿命
  2.高齢者の受療状況
 11−4 高齢者の保健と医療
  1.高齢者保健の基本的方向とあゆみ
  2.高齢者医療制度と特定健診・保健指導
 11−5 認知症と対策
  1.認知症の原因
  2.認知症対策
 11−6 介護保険
  1.高齢者福祉の基本的方向とあゆみ
  2.介護保険制度の趣旨と経緯
  3.介護予防の取り組み
 11−7 地域包括ケアシステム
  1.地域包括ケアシステムの構成要素
第12章 精神保健
 12−1 精神保健と心の働きの理解
  1.ひろがる精神保健の課題
  2.心の働きの理解
  3.心の健康の心理学的メカニズム
 12−2 ストレスと精神健康の破綻
  1.うつ病
  2.統合失調症
  3.心的外傷後ストレス障害
  4.発達障害
 12−3 精神の健康とは
  1.精神障害
  2.良好な状態としての精神健康
  3.生活の質としての精神健康
 12−4 精神障害の現状と分類
  1.精神障害の診断と分類
  2.精神障害の患者数
  3.地域住民における精神障害の頻度
  4.労働者の心の健康問題
  5.依存症とその対策
 12−5 精神保健福祉活動
  1.精神障害者の治療と社会復帰
  2.発達障害の支援
  3.職場のメンタルヘルス
第13章 国際保健医療
 13−1 国際保健とは
 13−2 人種と民族と国
  1.人種
  2.民族
  3.地理的区分と食の生態
  4.宗教
  5.国と地域
 13−3 相手国の情報入手と調査法
  1.事前の準備
  2.現地にて
 13−4 開発途上国の健康問題とその対策
  1.健康転換
  2.健康問題の悪循環
  3.家族計画の重要性
  4.開発に伴う新たな健康問題
 13−5 日本の保健医療の国際協力
  1.国際交流と国際協力
  2.JICA
 13−6 国際機関を通じた協力−国連,WHOなど
  1.国連
  2.WHO
  3.UNICEF
  4.FAO
 13−7 国際保健医療の展望
第14章 保健医療福祉の制度と法規
 14−1 保健医療行政の概要と基礎知識
  1.保健医療行政の意味合い
  2.保健医療の制度と法規の歴史
 14−2 保健制度の仕組み−行政組織
  1.一般衛生行政・保健医療行政
  2.学校保健行政
  3.労働衛生行政
 14−3 医療制度の仕組み
  1.医療制度の概要
  2.医事・薬事に関する法律
  3.医療提供施設
  4.医療従事者の資格と資格法
  5.地域医療・介護の総合的な推進のための制度改正
 14−4 保健医療行政に関するその他の事項
  1.病院機能評価
  2.医療安全対策,医療事故防止対策
  3.院内感染防止対策
  4.健康危機管理体制の整備
  5.医薬品副作用被害の救済制度
  6.健康食品の規制
  7.保健医療の情報化
  8.医療資源
  9.医療廃棄物
  10.難病対策
  11.外国人保健医療
  12.矯正医療
 14−5 医療保障・年金の仕組み
  1.社会保障の中の医療保障・年金
  2.医療保険の仕組み
  3.公費医療制度
  4.国民医療費
  5.年金制度
 14−6 社会福祉の仕組みと障害者福祉
  1.社会福祉の仕組み
  2.障害者福祉
付録
 1.主な比率の解説
 2.巻末付表
  付表1.平均寿命の推移
  付表2.日本人の死因順位の年次変動
  付表3.性・年齢別の日本人の死因順位
参考図書
和文索引
欧文索引

2019年度版 はしがき

 皆様が本書を手にされる頃、平成は終わりを迎えようとしています。平成の時代を振り返ってみますと、大震災が2回も起こり、経済危機にも見舞われ、激動の30年間であったと思います。
 衛生公衆衛生の分野では、喫煙率が目に見えて減少し、肥満者の増加が頭打ちとなるなど、さまざまな改善がありました。また、健康づくりを個々人の視点から捉えるだけでなく、それを支える社会環境の整備という視点が打ち出されるようになり、ヘルスプロモーションが社会全体に根付きつつあると思います。しかし一方で、経済格差と健康格差との連動がさらに顕在化したり、メンタルヘルスで悩む人々が急激に増加するなど、30年前には想像もできなかった事態が進行していることも事実です。
 新しい時代を迎えるにあたって、数十年規模の視点で健康問題を捉え直し、すべての人々が健康に暮らせる社会を創造する戦略を構築し、その実現に向けて行動を開始する「元年」にしたいと考えます。
 さて本書は、年度版として毎年改訂を行っています。その特徴を活かせるように、最新の統計数値や新たな法律(働き方改革関連法や循環器病対策基本法など)を取り入れています。また、第4章「疾病予防と健康管理」では食事バランスガイドについて、第8章「母子保健」では現状の子育て支援や今後の課題について、第9章「学校保健」でスマートフォン使用による視力低下の問題を受けて目のヘルスリテラシーについて、それぞれ加筆いたしました。執筆者の交代はありませんでしたが、第4章の「2.健康管理」では小山が、同じく「3.健康増進」では辻が、そして第10章の「1.働く人々の健康」から「3.職業病」までは名古屋市立大学の上島通浩教授が、鈴木庄亮先生との共著に加わりました。
 本書は総勢23名の執筆によるものであり、執筆者との連絡調整などの膨大な作業をこなして下さっている南江堂の飯島純子、山本忠平、鈴木佑果の各氏に深謝いたします。
 本書の初版は、1986(昭和61)年に上梓されました。いま、平成をまたいで、新たな元号を迎えようとしています。これからも、最新かつ正確な情報に加えて、数十年にわたって通用するビジョンを提供し続けたいと考えています。そうした思いを胸に、皆様に2019年度版「シンプル衛生公衆衛生学」をお届けします。

2019(平成31)年1月
編集者
辻一郎
小山洋