看護学テキストNiCE
病態・治療論[10] 感染症/アレルギー/膠原病改訂第2版
| 編集 | : 竹末芳生/一木薫/佐野統/東直人 |
|---|---|
| ISBN | : 978-4-524-21463-1 |
| 発行年月 | : 2026年3月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 352 |
在庫
定価3,300円(本体3,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

専門基礎分野において疾病の病態・診断・治療を学ぶためのテキストシリーズ(全14冊)の感染症/アレルギー/膠原病編.さまざまな症状を理解できる,診断の進め方・考え方がわかる,臨床看護に結びつく知識が得られる,の3点を重視して構成し,看護学生に必要な知識を網羅.今改訂では感染症サーベイランスの実際として項目を新設.疾病分類に基いて膠原病領域の項目を整理し,各種情報を更新した.
1 感染症
第T章 感染症総論
1 感染症総論
2 消毒・滅菌
3 標準予防策,感染経路別対策
4 デバイス関連感染とその対策
5 耐性菌
1 問題となっている耐性菌
2 日本における多剤耐性菌の動向
6 感染症サーベイランス
1 感染症サーベイランス総論
2 感染症サーベイランスの実際
7 血液・体液曝露対策
第U章 感染症の診断・治療
1 主な感染症の診断のプロセス
2 感染症の検査
1 適切な培養検体の採取法
2 微生物検査(グラム染色,培養検査)
3 血液生化学的検査,血清診断
4 遺伝子検査
3 感染症の画像診断
1 呼吸器感染症の画像
2 腹腔内感染症の画像
3 骨髄炎・化膿性脊椎炎の画像
4 抗菌薬治療の基本
1 抗菌薬治療
2 抗菌薬の分類と作用機序
3 抗菌スペクトル
4 抗菌薬の主な副作用と相互作用
5 治療薬物モニタリング
5 敗血症,敗血症性ショックの診断と治療
第V章 感染症各論
1 細菌感染症
1 呼吸器感染症
2 細菌性腸炎
3 腹腔内感染症
4 尿路感染症
5 菌血症(血流感染)
6 性感染症
7 皮膚細菌感染症
8 皮膚・軟部組織感染症(外傷,熱傷,手術創)
9 骨関節感染症
10 細菌性髄膜炎
11 感染性心内膜炎
12 耳鼻咽喉科領域感染症
13 手術部位感染
2 抗酸菌感染症
1 結核
2 非結核性抗酸菌(NTM)
3 リケッチア感染症,コクシエラ症
1 リケッチア感染症
2 Q熱(コクシエラ症)
4 深在性真菌症
1 カンジダ症
2 クリプトコックス症
3 アスペルギルス症
4 ニューモシスチス肺炎
5 ウイルス感染症
1 呼吸器感染症
2 発疹・発熱疾患
3 脳炎・髄膜炎
4 ウイルス性腸炎
5 血液媒介感染症
6 眼科領域感染症
6 寄生虫感染症
1 原虫症
2 蠕虫症
7 その他の感染症
1 疥癬
2 プリオン病
3 蚊媒介感染症
2 アレルギー
第W章 アレルギー総論
1 アレルギーとは
2 アレルギーの分類
3 アレルゲンの種類
第X章 アレルギーの診断・治療
1 アレルギーの診断
2 アレルギーの治療
第Y章 アレルギー各論
1 アレルギー性鼻炎
2 食物アレルギー
3 薬物アレルギー
4 アナフィラキシー
5 職業性アレルギー
6 血清病
3 膠原病
第Z章 膠原病総論
1 膠原病の病態
2 膠原病の診断・治療の概要
3 膠原病が患者の生活に与える影響
第[章 膠原病の診断・治療
1 膠原病の症候と診断のプロセス
2 膠原病の検査
3 膠原病の治療
第\章 膠原病各論
1 関節リウマチ
2 リウマチ性多発筋痛症,RS3PE症候群
3 脊椎関節炎
4 全身性エリテマトーデス
5 全身性強皮症
6 多発性筋炎・皮膚筋炎
7 混合性結合組織病
8 シェーグレン症候群
9 IgG4関連疾患
10 血管炎症候群
11 成人スチル病
12 ベーチェット病
13 自己炎症性疾患
14 原発性免疫不全症候群
15 リウマチ性疾患患者の看護
索引
本書は看護学生向けテキスト「NiCE シリーズ」の感染症領域で,2019 年に初版の発刊後,この度第2 版として改訂を行いました.コロナ禍を経て新たな感染症への備えや,感染対策が身近な課題として,その重要性がよりいっそう深く認識されました.これらを改訂版で触れる必要性から,新たな項目をいくつか追加し,また従来からあった項目の内容を更新しました.
パンデミックの中,市中での感染対策として3 密やソーシャルディスタンス,黙食,ステイホームなどの言葉が生まれ,また短期間での遺伝子ワクチン開発やその接種の是非がマスコミで議論されました.アフターコロナとなってからは,マイコプラズマ肺炎や百日咳などコロナ禍にしばらく身を潜めていた感染症が,抗菌薬耐性化し猛威を振るっています.
時を同じくして,さまざまなパターンで新たな感染症が迫っています.動植物への抗菌薬使用が抗菌薬耐性化の原因にもなっており,人畜感染症としてもヒトに留まらない対策「ワンヘルス」の概念が広く啓発されてきました.
訪日外国人の増加に伴うインバウンド感染症など,グローバル化によりリス,サルとの接触によって感染するエムポックス(旧称,サル痘)は2022 年に国内1 例目が報告された後も感染例が続き,2026 年には300 例に迫ろうとしています.地球温暖化に伴い,ダニ媒介感染症の発生地域が北へ拡大しており,また今後マラリアやデング熱が国内発生するリスクも危惧されています.
繰り返される地震など災害時における避難所での感染症流行に対する,災害時感染制御支援チーム(Disaster Infection Control Team:DICT)の活躍も脚光を浴びています.その他,教材として従来から必要項目とされてきたデバイス関連感染や感染症サーベイランスなども加筆修正を繰り返し充実させました.このように,新・旧感染症の話題を盛り込み,やっと改訂版の発刊にたどり着きました.
感染症に関して,勉強する内容が増えてきていますが,本書は看護師になり臨床に出てからも通用する内容になっていますので,病院勤務が始まってからも長く活用いただければと願っています.最後に,本書がきっかけで一人でも多くの看護学生が感染症に興味を持ち,将来感染管理のスペシャリストを目指していただければと期待します.
2025 年12 月
竹末 芳生
本書はアレルギー疾患や膠原病の病態・診断・治療について初学者向けにわかりやすく解説した教科書です.各疾患の解説では「どのような症状からその疾患が疑われるのか」「診断をどう進めるのか」「治療経過・予後はどうか」「退院支援・患者教育をどうするのか」などについて詳しく記載されています.難解な専門用語や重要用語は注釈で解説し,看護学生の皆さんの興味をひくような囲み記事「コラム」,「もう少しくわしく」,「臨床に役立つ知識」も豊富に掲載しています.約6 年半ぶりの改訂となる第2 版では,新しい情報や疾患を加えて全面的にアップデートしました.
アレルギー疾患である気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,薬物アレルギー,食物アレルギー,蕁麻疹などは,先進国ではここ数年有病率が高まっており,アレルギー疾患の診断,治療は最近飛躍的に進歩しています.改訂第2 版では学会が発行したガイドラインの内容に沿って,各疾患の最新情報をふまえてわかりやすく解説しています.
膠原病は多臓器に障害をもたらす疾患群であり,その症状の範囲,重症度,経過には個人差があります.初期症状は非特異的であり,診断までに時間を要することも少なくありません.近年,膠原病の早期診断が,各種自己抗体の検出や画像技術の進歩,それらを用いた最新の診断基準により可能になっています.
改訂第2 版では,リウマチ性多発筋痛症,RS3PE 症候群,脊椎関節炎,混合性結合組織病,自己炎症性疾患の項を新設しています.薬物治療では従来のグルココルチコイド(副腎皮質ステロイド)や免疫抑制薬に加え,生物学的製剤や低分子標的薬なども使用され,病態を改善し,寛解から治癒を目指せるようになりました.また,合併症の管理・予防を目的とした支持療法が併用されることで,生命予後が著しく改善しています.治療薬によるダメージの軽減が治療目標になり,治療戦略も大きく変化しています.関節リウマチ治療におけるTreat-to-Target(T2T)戦略や各疾患におけるグルココルチコイド長期使用による副作用リスクを考慮した使用法の見直し(不使用や早期中止を目指した戦略)が行われています.
看護学生の皆さんは薬剤の特徴と副作用を熟知することが求められます.
患者さんが普段とは違う症状を訴えた場合には副作用を考え,主治医に相談する必要があります.そして,服薬や自己注射の指導も大切です.多くの免疫疾患治療薬は長期使用が必要であるため,患者さんが薬物療法の意義を理解し,自己判断での用量変更や中止をしないように指導することが大切です.症状が安定すれば,積極的に患者さんのQOL(生活の質)を高める看護をする必要があります.
本書が看護学生の皆さんの実臨床に役立つことを心より願っております.
2025 年12 月
佐野 統




