シンプル作業療法学シリーズ
身体障害作業療法学テキスト[電子版付]
| 監修 | : 東登志夫 |
|---|---|
| 編集 | : 濱口豊太/森内剛史/小泉浩平 |
| ISBN | : 978-4-524-21046-6 |
| 発行年月 | : 2026年7月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 400 |
在庫
定価5,940円(本体5,400円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

作業療法士養成課程の学生向けに,身体障害領域の作業療法の全体像を平易に解説した教科書.「第T部 身体障害作業療法の基礎知識」では身体障害作業療法を理解するための基礎知識および関連理論と介入プロセスを整理し,「第U部 疾患別の作業療法」では主要疾患・対象者の特性をふまえた作業療法評価・支援方法を具体的に解説している.さらに「第V部 身体障害作業療法の臨床と展望」では身体障害作業療法の臨床と展望を扱い,知識と実践を結び付けて学べる構成としている.
第I部 身体障害作業療法の基礎知識
1 身体障害領域の対象疾患・障害と作業療法士の役割
1 身体障害領域の作業療法士の役割
A 法制度からみた作業療法士の役割
B リハビリテーション医療における作業療法
2 身体障害領域の作業療法の対象疾患,病期
A 身体障害
B 診療報酬制度における対象疾患
C 病 期
3 テクニカルノート
A 身体活動と健康増進・維持の関係
B ボディメカニクス
C 運動・作業時のエネルギー
D 身体活動と認知機能維持
2 理論と技術
1 理論と実践
A 身体・心理・社会システム
B 作業活動の設定
C 面 接
D 作業に関する理論
2 身体機能と構造の介入手段
A 神経科学に基づく理論
B 生体力学的理論
C 心理・社会的理論
3 活動・参加の支援
3 治療・支援のプロセス
1 評価と計画
A 情報収集,問診
B 評価計画と評価実施
C 目標,作業療法計画
D 対象者の課題抽出と対応する項目の優先順位
E 作業療法計画の立案
2 治療・支援
A 作業の段階付け
B セルフマネジメント
C 意味のある作業
3 終了とフォロー
A 終了の判断基準
B 治療・支援継続(フォロー)
C 地域連携
4 作業のための関節運動
1 作業のための関節可動域訓練
A 関節可動域制限の発生機序
B 評 価
C 訓練方法
2 作業のための筋力増強訓練
A 筋力低下の神経生理
B 評 価
C 訓練方法
5 作業のための運動調節
1 筋緊張異常の回復
A 筋緊張異常の種類と発生機序
B 評 価
C 訓練方法
2 麻痺機能回復
A 麻痺の回復理論
B 評 価
C 訓練方法
3 協調運動の回復と不随意運動の抑制
A 失調症の分類と原因
B 失調症の検査
C 失調症の治療
D その他の不随意運動と作業療法との関連
6 作業のための感覚運動
1 体性感覚の回復
A 手の機能と体性感覚
B 知覚の評価
C 知覚再教育
2 バイオフィードバック
A バイオフィードバックの仕組み
B 適応と機器
C 訓練方法
7 作業のための物理療法
1 物理療法の適用疾患・障害
A 物理療法の原理と適用
B 作業療法のためのコンディショニング
2 中枢神経と末梢神経の刺激法
A 神経刺激の原理と適用
B 作業療法のためのコンディショニング
3 ロボティクス・リハビリテーション
A ロボット療法の原理と適用
B 作業療法のためのロボット
第II部 疾患別の作業療法
8 脳血管疾患等
8-1|片麻痺
1 病態と障害
A 病態・疫学
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
8-2|頭部外傷
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
9 神経筋疾患
9-1|パーキンソン病
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
D エビデンス
9-2|多発性硬化症
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
9-3|脊髄小脳変性症
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
9-4|筋萎縮性側索硬化症
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
D エビデンス
9-5|ギラン・バレー症候群
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
10 運動器疾患
10-1|脊髄損傷(四肢麻痺)
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
10-2|脊髄損傷(対麻痺)
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
10-3|骨 折
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
10-4|末梢神経損傷
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
D エビデンス
10-5|腱損傷
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
10-6|切 断
1 病態と義手
A 病 態
B 医学的治療
C 義 手
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 義手に関するエビデンス
D 作業療法事例
10-7|関節リウマチ
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 訓練の進め方
B 機能障害の治療
C 活動と参加の支援
D エビデンス
11 熱 傷
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
D エビデンス
12 心大血管疾患
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 心身機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 心疾患に対する作業療法の負荷量設定
B 心身機能障害の治療
C 活動と参加の支援
D エビデンス
13 呼吸器疾患
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C 作業療法事例
D エビデンス
14 廃用症候群
1 病態と障害
A 病 態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害の評価
B 活動と参加の評価
C 作業療法の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害の治療
B 活動と参加の支援
C エビデンス
15 が ん
1 病態と障害
A 疫学・病態
B 障 害
C 医学的治療
2 作業療法評価
A 機能障害・評価
B 作業療法評価の課題
3 作業療法プログラム
A 機能障害・訓練内容
B 活動と参加の支援
C 終末期がん患者と作業療法支援
D 作業療法事例
E エビデンス
第III部 身体障害作業療法の臨床と展望
16 身体障害作業療法の臨床と展望
1 今後の身体障害作業療法の臨床と展望
A ニューロモデュレーション
B ロボティクス・リハビリテーション
C 再生医療の進展とリハビリテーション
D 難病の遺伝子治療とリハビリテーション
E がんのリハビリテーション
F 介護予防・予防医学とリハビリテーション
本書は,身体障害領域の作業療法を体系的に学ぶ人のために編んだ.本書を手にした皆さんの中には,疾患名の多さ,評価法の幅広さ,介入技術の多様さに,どこから学べばよいのか戸惑う人もいるだろう.しかし,作業療法士が向き合うのは疾患そのものではない.障害のある人が,再びその人らしい生活を営み,意味のある作業に参加していく過程である.身体障害作業療法は,心身機能への介入と活動・参加への支援が密接につながる領域であり,知識や技術を断片的に覚えるだけでは,臨床現場でそれらを十分に生かすことはできない.本書では,身体障害作業療法の本質を捉えながら学べるよう,総論から技術,各論,そして将来の展望へと学びを深められるよう構成した.
第T部では,身体障害領域における作業療法士の役割,理論と技術,治療・支援のプロセスを示した.ここは試験のために暗記するだけの部分ではない.これから皆さんが臨床現場で考え,判断し,支援を組み立てていくための土台である.評価とは何を見極めることか,目標とは誰の生活に向けて立てるものか,支援とは何を可能にする営みかを,自分の言葉で語れるまで読み返してほしい.関節運動,運動調節,感覚運動,物理療法,ロボティクス・リハビリテーションの章では,技術を手順として覚えるだけでなく,どの障害像に,なぜ,どのように用いるのかを考えながら読み進めてほしい.総論を読んでから各論へ進み,各論で疑問をもったら再び総論へ戻る.その往復が,本書を最もよく生かす学び方である.
第U部の疾患別各章では,病態と障害,作業療法評価,作業療法プログラム,エビデンスという共通の枠組みを意識してほしい.脳血管疾患,神経筋疾患,運動器疾患,熱傷,心大血管疾患,呼吸器疾患,廃用症候群,がんと対象が変わっても,心身機能-活動-参加を結びつけて理解する視点は変わらない.身体の機能や構造と,対象者の生活行為や社会参加とを関連づけながら読むことで,学びは一つひとつの知識ではなく,臨床現場で使える思考へとつながっていく.章末のエビデンスも,正解を一つに定めるためではなく,対象者の価値観や生活背景に即して,よりよい介入を選択するための拠り所として活用してほしい.臨床実習では,目の前の対象者が各章のどこに位置づけられるかを考え,本書と照らし合わせながら学ぶことで,理解はさらに深まるはずである.
第V部では新たな臨床の展開と展望に触れている.いま学んでいる作業療法が未来へどうつながっていくのかにも思いを巡らせてみていただきたい.
編者として願うのは,本書を一度読んで終えるのではなく,学びの節目ごとに繰り返し手に取ってほしいということである.講義では全体像をつかむ地図として,演習では評価と介入を結ぶ手引きとして,実習では目の前の対象者を理解するための伴走者として,皆さんの傍らに本書があることを願う.本書が知識を覚えるためだけの一冊ではなく,根拠をもって考え,対象者の生活を支える作業療法を構想し,実践していくための確かな支えとなることを願っている.
2026年5月
編者を代表して 濱口豊太


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