教科書

健康・栄養科学シリーズ

基礎栄養学改訂第7版

監修 : 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
編集 : 合田敏尚/瀬川博子
ISBN : 978-4-524-21029-9
発行年月 : 2026年2月
判型 : B5判
ページ数 : 314

在庫あり

定価3,520円(本体3,200円 + 税)

  • 新刊

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

栄養の基本的概念,ならびに各栄養素の代謝とその生理的意義についてわかりやすく解説した好評テキスト.今改訂では管理栄養士国家試験出題基準(2023年改定)および日本人の食事摂取基準(2025年版)へ対応したほか,フルカラー化を実施.豊富なイラストとビジュアルな紙面で情報を視覚的に提示し,さらなる理解を助ける.

第1章 栄養の概念
 A 食事の意義
 B 栄養の定義と栄養学
 C 栄養と病気のかかわり
 D 日本人の食事摂取基準
 E 栄養と健康増進の医学
 F 栄養素の種類とはたらき
 G 食品,食物,食料
 H 栄養学の歴史
  1 栄養学の歴史の流れ
  2 三大栄養素の発見
  3 呼吸とエネルギー代謝
  4 三大栄養素の消化と利用
  5 ビタミンの発見
  6 ミネラルの発見
  7 栄養学と分子生物学の融合
  8 日本の栄養政策と栄養士・管理栄養士の誕生
第2章 摂食行動
 A 空腹感と食欲
  1 空腹感と満腹感
  2 食欲
 B 局所的な栄養感覚
  1 味覚
  2 その他の感覚
 C 全身的な栄養感覚
  1 摂食行動の調節
  2 摂食を調節する要因
  3 規則的な生活と摂食行動
  4 食事のリズムとタイミング
第3章 消化・吸収と栄養素の体内動態
 A 消化器系の構造と機能
  1 消化管の構造
 B 消化・吸収の基本概念
  1 消化管の自律性
  2 消化管ホルモン
 C 管腔内消化とその調節
  1 唾液の分泌とその調節(口腔内消化)
  2 胃液の分泌とその調節(胃内消化)
  3 膵液の分泌とその調節
  4 胆汁の分泌とその調節
 D 膜消化・吸収
  1 小腸における消化と吸収
  2 微絨毛の機能的構築
  3 小腸上皮の構成細胞
  4 吸収の機構
 E 栄養素別の消化・吸収
  1 糖質の消化と吸収
  2 たんぱく質の消化と吸収
  3 脂質の消化と吸収
  4 ビタミンの吸収
  5 ミネラルの吸収
 F 栄養素の体内動態
  1 吸収された栄養素の経路
  2 栄養素の吸収後のゆくえ
 G 食物繊維・難消化吸収性糖質の作用
  1 発酵・吸収の概念
  2 難消化性オリゴ糖・糖アルコールなどの難消化性糖質の代謝と運命
  3 プレバイオティクス,プロバイオティクス,シンバイオティクス
  4 難消化性オリゴ糖・糖アルコールの緩下性と腹部症状
 H 生物学的利用度
第4章 炭水化物の栄養
 A 炭水化物の種類と構造
  1 糖質の種類と構造
  2 食物繊維とは
  3 食物繊維の一般的な性状と機能
 B 糖質代謝の概要
  1 グリコーゲンの合成・分解
  2 グルコースの代謝
 C 糖質の体内代謝
  1 糖質の体内分布
  2 肝臓における糖質の代謝
  3 骨格筋における糖質の代謝
  4 心筋における糖質の代謝
  5 脳における糖質の代謝
  6 赤血球における糖質の代謝
  7 脂肪組織における糖質の代謝
  8 糖質と疾患
 D 糖質と疾患
  1 血糖
  2 耐糖能試験
  3 血糖の調節
 E エネルギー源としての糖質の意義
 F 糖質と他の栄養素との関係
  1 糖質摂取によるたんぱく質節約作用
  2 過剰糖質から貯蔵脂肪の合成
  3 糖質摂取とビタミンB1消費量増加
 G 難消化性糖質の生理効果
  1 エネルギー摂取軽減効果
  2 インスリン節約効果
  3 う蝕軽減効果
  4 腸内環境の改善効果
  5 難消化性糖質のその他の機能
 H 食物繊維の生理効果
  1 消化管における食物繊維の挙動とはたらき
  2 日本人の食物繊維摂取状況と疾病構造の変化
  3 食物繊維の目標摂取量
第5章 脂質の栄養
 A 脂質の種類と特徴
  1 種類
  2 代謝と機能
 B 脂質代謝の概要
  1 β酸化系
  2 ケトン体の生成
  3 生理活性物質の合成
 C 脂質の体内代謝
  1 食後,食間期の脂質代謝
  2 脂質代謝の臓器差
  3 β酸化系とTCA回路
  4 ケトン体
 D 脂質の臓器間輸送
  1 リポたんぱく質
  2 遊離脂肪酸
  3 ホルモン感受性リパーゼ
 E 貯蔵エネルギーとしての作用
  1 トリグリセリドの合成
  2 脂肪細胞の役割
 F コレステロール代謝の調節
  1 コレステロールの合成・輸送・蓄積
  2 フィードバック調節
  3 ステロイドホルモン
  4 胆汁酸の腸肝循環
 G 摂取する脂質の量と質の評価
  1 脂肪エネルギー比率
  2 必須脂肪酸
  3 飽和脂肪酸,一価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸の摂取
  4 n-6系およびn-3系不飽和脂肪酸の摂取量
  5 脂肪酸由来の生理活性物質(プロスタグランジン,ロイコトリエン,トロンボキサン)
  6 食事性コレステロール
 H 他の栄養素との関係
  1 ビタミンB1節約作用
  2 エネルギー源としての糖質の節約作用
  3 糖質から脂肪酸の合成
  4 脂質の酸化および生合成とビタミン
第6章 たんぱく質の栄養
 A たんぱく質・アミノ酸の構造と種類
  1 構造と種類
  2 たんぱく質の機能
 B たんぱく質・アミノ酸の代謝の概要
  1 たんぱく質の合成
  2 たんぱく質の分解
  3 アミノ酸代謝
 C たんぱく質・アミノ酸の代謝の特徴
  1 たんぱく質・アミノ酸代謝の臓器差
  2 アミノ酸の代謝特性と臓器間輸送
  3 食後・食間期のたんぱく質・アミノ酸代謝
 D たんぱく質の栄養価
  1 不可欠アミノ酸
  2 窒素出納
  3 生物価と正味たんぱく質利用率
  4 化学的評価法
  5 アミノ酸の補足効果
 E 他の栄養素との関係
  1 エネルギー代謝とたんぱく質
  2 糖新生とたんぱく質代謝
  3 アミノ酸代謝とビタミン
第7章 エネルギー代謝
 A エネルギー代謝の概念
  1 物理的燃焼値
  2 生理的燃焼値(生体利用エネルギー量)
 B エネルギー消費量
  1 基礎代謝量
  2 安静時代謝量
  3 睡眠時代謝量
  4 活動代謝
  5 食事誘発性熱産生
 C 臓器別エネルギー代謝
  1 骨格筋と心筋
  2 脂肪組織
  3 肝臓と腎臓
  4 脳
 D エネルギー代謝の測定法
  1 直接法と間接法
  2 呼吸商と非たんぱく質呼吸商
  3 呼気分析
第8章 ビタミンの栄養
 A ビタミンの種類と特徴
  1 種類
  2  代謝と機能
 B ビタミンの構造と機能
  1 脂溶性ビタミン
  2 水溶性ビタミン
 C ビタミンの生物学的利用度
 D 他の栄養素との関係
  1 糖質代謝とビタミン
  2 脂肪酸代謝とビタミン
  3 核酸,含硫アミノ酸代謝とビタミン
  4 アミノ酸とビタミン
  5 カルシウム代謝とビタミン
第9章 ミネラルの栄養
 A ミネラルの分類と機能
  1 硬組織とミネラル
  2 電解質ミネラル
  3 微量ミネラル
  4 ミネラル含有酵素
 B 吸収率に影響を与える要因
  1 カルシウム,マグネシウム
  2 鉄,亜鉛,銅
 C 他の栄養素との関係
  1 たんぱく質(一部分解物も含む),アミノ酸
  2 糖質(難消化性糖質・デンプンも含む)
  3 ビタミン
  4 拮抗するミネラル
第10章 水・電解質の栄養的意義
 A 水の出納
  1 体内の水の分布
  2 水の特性と機能
  3 水の出納-動的平衡
  4 体液の調節
  5 体液の調節の異常-脱水・浮腫
 B 電解質の代謝
  1 人体の構成元素
  2 体液のpHの調節
第11章 遺伝子発現ち栄養
 A 栄養と遺伝子発現
  1 遺伝子発現のプロセス
  2 栄養素による遺伝子発現調節
  3 栄養素に対する遺伝子発現の個人差
 B 遺伝形質と栄養の相互作用
  1 栄養素に対する応答の個人差の遺伝的背景
  2 生活習慣病と遺伝子多型
  3 栄養指標としての遺伝子型
 C 後天的な遺伝情報の修飾と栄養
  1 エピジェネティックな遺伝子発現様式の変化と栄養
  2 後天的遺伝子変異と栄養素・食品成分
参考図書
練習問題解答
索引

2002(平成14)年に管理栄養士養成課程のカリキュラムが大幅に改正され,管理栄養士が学ぶべき栄養学の教育理念が,「食べ物の栄養評価」から「食べた人の健康・栄養評価」の理解と活用に重点を置いたものに移行した.その教育の基盤として,人体における栄養の基本的概念およびその意義についての知識と理解を促し,エネルギーや栄養素の代謝や生理的意義を理解するための必修科目として「基礎栄養学」が設定された.本書は2004(平成16)年『健康・栄養科学シリーズ 基礎栄養学』(奥 恒行,柴田克己編集)初版以来,管理栄養士に求められる高度な知識を習得でき,さらに,国家試験出題基準に準拠した「標準的な教科書」となることを目指して改訂を重ね,多くの読者の支持を受け,管理栄養士養成課程の基礎栄養学の教科書を代表するものとなった.
このたびの改訂第7版では,管理栄養士国家試験出題基準(2023年改定)の内容を網羅するとともに,これまで本書を活用していただいた諸先生方の貴重なご意見やご要望を参考にして,教科書としての利用を念頭に置いて,「栄養素の構造と機能」と「栄養素代謝の概要」の内容を,栄養素ごとの単元の中で整理しなおすように構成を変更した.それに伴い,栄養素の構造,機能,代謝およびその調節の原理について,読者が栄養素ごとに総合的に理解できるように工夫するとともに,食後や食間期の栄養素代謝のダイナミックな変動や臓器間の連携についても俯瞰できるように配慮した.また,紙面デザインを刷新するとともに,フルカラー化した図表を多く用い,ビジュアルで理解しやすい構成とした.改訂第7版でも引き続き,章ごとに学習目標を示し,各項目には小見出しをつけて平易で理解しやすい解説を心がけた.欄外に重要用語を示し,読者の理解を促すために,用語の説明やコラムも工夫した.さらに,本書の内容に関する最近の知見も取り込むように心がけ,「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をはじめ,各種のガイドラインや統計資料も最新となるように努力した.
近年,管理栄養士や栄養士に必要とされる知識はますます多くなっているが,改訂第7版では,必要不可欠な内容を丁寧に説明するとともに,頁数をできるだけ増やさないことを意図して編集した.無理なお願いにも的確に対応していただいた各執筆者に対し,深甚の謝意を表する.最後に,改訂第7版発行に際し,多大なご協力をいただいた南江堂出版部諸氏に感謝申し上げる.
2026年2月
編集者を代表して
合田 敏尚

9784524210299