ナビ放射線物理学[電子版付]
| 監修 | : 児玉直樹 |
|---|---|
| 編集 | : 武藤裕衣/真田哲也 |
| ISBN | : 978-4-524-20764-0 |
| 発行年月 | : 2025年8月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 184 |
在庫
定価5,500円(本体5,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

診療放射線技師養成課程の学生を主な読者対象とする放射線物理学の教科書.カラーイラストや表を効果的に使用し,初学者にも理解しやすい構成とした.スマートフォンまたはタブレットで閲覧できる電子版を付けたほか,「この章で学ぶこと」「章末問題」で自己学習にも役立つ工夫をしている.関連する科目への橋渡しや,アドバンスな内容はコラムで区別した.
1 物理学の基礎 児玉直樹
A 運動とエネルギー
1運動エネルギー
2位置エネルギー
3力学的エネルギー保存の法則
4運動量
5運動量保存の法則
B 波の性質
1波と媒質の運動
2波の伝わりかた
C 音の性質
1音の伝わりかた
2ドプラ効果
D 光の性質
1光の速さ
2光のスペクトル
3光の散乱
4光の粒子性
5X線
E 原子と原子核
1原子核の構成
2同位体
3放射線
4放射線の影響
5核反応と核エネルギー
6原子力発電
7核融合
章末問題
2 放射線の基礎 武藤裕衣
A 放射線と放射能
B 電離放射線と非電離放射線
C 電磁放射線
D 粒子放射線
E 放射線に関する量と単位
1放射線計測に関する量
2相互作用に関する量
3線量測定に関する量
4放射能に関する量
5放射線防護に関する量
章末問題
3 原子の構造 西山修輔
A 原子の構造
1物質の最小単位としての原子
2原子の構成要素
B 原子模型
1トムソンの原子模型
2ラザフォードの原子模型
3ボーアの原子模型
C 水素原子のエネルギー準位
1水素原子の発光スペクトルの規則性
2量子条件と振動数条件
D 量子数と電子軌道
1量子力学の発展
2水素原子の電子軌道
3多電子原子の電子配置
章末問題
4 原子核の構造 米田哲也
A 原子核の構造と種類
1原子核をつくる核子
2原子核の種類
3原子核の体積と質量数
4素粒子と基本相互作用
B 原子質量単位
1原子質量単位の定義
C 質量欠損と結合エネルギー
1核力と原子核の安定性
2質量欠損,結合エネルギー
3核子あたりの結合エネルギーと核分裂・核融合
4原子核の液滴模型と結合エネルギーの
質量公式
章末問題
5 原子核の壊変 松浦佳苗
A 放射能
1放射能の定義
B 壊変の法則
1放射性壊変
2半減期と平均寿命
C 壊変の形式
1α壊変
2β壊変
3軌道電子捕獲
4γ放射
5内部転換
D 放射平衡
1親核種の半減期が娘核種の半減期よりも長いとき
2親核種の半減期が娘核種の半減期よりも短いとき
章末問題
6 X線の発生 今花仁人
A X線発生の機序
1X線とは
2X線管
3X線スペクトル
4制動X線の発生機序
5特性X線の発生機序
B 制動X線
1制動X線の強度
2制動X線の発生効率
3制動X線のエネルギー
C デュエン・ハントの法則
D 特性X線
1軌道電子の遷移
2特性X線のエネルギー
3モーズレーの法則
4オージェ効果
章末問題
7 光子と物質との相互作用 山内浩司・細田正洋
A 光子の減弱
B 光電効果
C コンプトン散乱(コンプトン効果)
1コンプトン散乱(コンプトン効果)
2コンプトン散乱の断面積と干渉性散乱
D 電子対生成
1電子対生成
2三電子対生成
E 光核反応
F 三大相互作用
G 光子の物質へのエネルギー付与
章末問題
8 電子と物質との相互作用 野村大輔
A 弾性散乱
B 衝突損失(非弾性散乱)
C 放射損失(制動放射)
D 電子対消滅
E 阻止能と飛程
F チェレンコフ放射
章末問題
9 重荷電粒子と物質との相互作用 梅沢栄三
A 弾性散乱
B 衝突損失(非弾性散乱)
C 阻止能と飛程
1阻止能
2飛程
章末問題
10 中性子と物質との相互作用 真田哲也
A 中性子の分類
B 相互作用の種類
1弾性散乱
2非弾性散乱
C 中性子捕獲
D 中性子の減弱
章末問題
11 超音波 櫻井典子
A 超音波の性質
1波
2音速
B 超音波の物理的特性
1反射
2透過・屈折
3減衰
C ドプラ効果
章末問題
12 核磁気共鳴 荒井信行
A 核力と核スピン
1核力
2核スピン
B 核スピンと磁気モーメント
C ラーモア周波数
D ゼーマン分裂と共鳴周波数
1ゼーマン分裂
2共鳴周波数
E T1緩和
F T2緩和
章末問題
参考文献
章末問題 解答
診療放射線技師学校養成所カリキュラム等改善検討会において,診療放射線技師学校養成所における教育内容の見直しについて検討が行われ,2019 年11 月に報告書が取りまとめられました.この報告書において,診療放射線技師学校養成所指定規則別表第1 に掲げる教育内容の見直しを行うとともに,総単位数を現行の95 単位から102 単位に引き上げるなどの方向性が示され,これを踏まえて2021 年4 月に新たな診療放射線技師学校養成所指定規則が施行され,2022 年4 月入学者から新しい診療放射線技師学校養成所指定規則での教育が実施されています.また,診療放射線技師学校養成所指定規則の改正に伴い,診療放射線技師国家試験における諸課題および改善すべき事項について議論するために診療放射線技師国家試験出題基準改定検討会が発足し,2023 年1 月に診療放射線技師国家試験の改善報告書が取りまとめられました.この改善報告書では,2022 年度から運用されている診療放射線技師学校養成所指定規則の改正内容を踏まえた国家試験の出題内容の見直し,試験科目の変更と統合,新たな試験科目の新設などが示されています.この報告書を踏まえて,令和7 年版診療放射線技師国家試験出題基準が作成されました.
診療放射線技師国家試験は,診療放射線技師法に基づき「診療放射線技師として必要な知識及び技能について」行われます.その内容を具体的な項目について示したものが診療放射線技師国家試験出題基準です.診療放射線技師国家試験の妥当な範囲と適切なレベルを確保するため,診療放射線技師試験委員はこの基準に拠って出題することになります.
本書『ナビ放射線物理学』は,令和7 年版診療放射線技師国家試験出題基準を基に作成されています.また,執筆者は大学または専門学校において放射線物理学の講義を行っている現職の教員,もしくはこれまでに教育に携わっていた方々です.そのため,令和7 年版診療放射線技師国家試験出題基準を十分に理解したうえで本書の執筆を行っており,本書は診療放射線技師国家試験のための放射線物理学の教科書として,十分な内容になっています.なお,放射線生物学,放射線物理学,医用工学,放射線計測学は統合して理工学・放射線科学と試験科目が変更になりましたが,2025 年の診療放射線技師国家試験では,放射線物理学に関する試験問題の問題数は変更されることなく,従来通り出題されています.さらに,本書の大きな特徴として,高校時代に物理を十分に履修していない学生にとっても,物理の知識について不安な学生にとっても,放射線物理学を履修するにあたって必要となる「高校物理の復習」ができるように配慮されています.高校時代に理系のみならず文系であった学生にとっても学習しやすい内容です.
本書が放射線物理学を学ぶ皆様にとって役立つことを確信しています.最後になりましたが,編集を担当していただきました武藤裕衣先生,真田哲也先生はじめ,業務ご多忙の中,各章をご執筆していただいた多くの先生方,そして南江堂の担当の皆様に心から感謝申し上げます.
2025 年7 月
児玉直樹


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