Atlases of Tumor & Non-Tumor Pathology, 5th Series,

胎盤は病理医にも臨床医にも見逃されがちな器官である。しかし、胎盤の病理診断は、胎児の予後に関するリスクや将来の妊娠に何度もかかわるリスクの評価を提供するほか、胎盤以外の疾患の発見につながることもある。さらに、成人病、先天性代謝異常、一部の感染症、悪性腫瘍などにかかわる出生前の決定要因の評価や、治療に影響を与えるようなリアルタイムの胎盤機能の測定など、幅広い目的で関心が寄せられる領域でもある。

ヒトの妊娠および妊娠病理を研究する際に付きまとう困難のため、胎盤病理学の重要な知見は、個人の経験や記憶に頼ったものになる傾向がある。しかしながら、本書ではエビデンスに基づいた情報を読者に提供している。最終的な診断をより良く、有用なものにするために、著者らは十分に指導された標本採取と肉眼検査の重要性を強調している。

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