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臨床雑誌外科≪月刊≫

外科修練医必修 新外科専門医到達のための特別講義(Vol.77 No.12)2015年11月増刊号

発行年月 : 2015年11月
判型 : B5

在庫品切れ・重版未定

定価7,040円(本体6,400円 + 税)


  • 主要目次
  • 序文

特集 外科修練医必修 新外科専門医到達のための特別講義
●編集にあたって
1.局所解剖−外科診療上で必要な局所解剖
 a)消化管 小川真平
 b)肝胆膵 有田淳一
2.病理学−臨床病態を把握するための外科病理 久森重夫
3.腫瘍学
 a)発癌 井上彬
 b)転移 國料俊男
 c)TNM分類の概説 大塚崇
 d)手術,化学療法,放射線療法の選択 海野倫明
 e)がん薬物療法,放射線療法の有害事象 杉山雅彦
4.病態生理
 a)術後合併症の理解と周術期管理 橋本良二
 b)手術侵襲と手術のリスク 吉田雅
5.輸液・輸血−周術期・外傷患者に対する輸液・輸血 武田和永
6.血液凝固と線溶現象
 a)出血傾向の鑑別 三浦宏平
 b)血栓症の予防,診断および治療 黒田新士
7.栄養・代謝学
 a)周術期栄養管理 羽成直行
 b)外傷,手術侵襲に対する生体反応と代謝 小林聡
8.感染症
 a)外科感染症の診断と対策 内山和久
 b)抗菌薬の使い方と有害事象(合併症) 渡邉学
 c)破傷風トキソイドと破傷風免疫ヒトグロブリンの適応 福地稔
9.免疫学
 a)アナフィラキシーショック 坂本一博
 b)外科医が知っておくべきGVHDの基本 光法雄介
 c)組織適合と拒絶反応 尾上隆司
10.創傷治癒
 a)創傷治癒の基礎 赤木由人
 b)創傷治癒の臨床 橋口陽二郎
11.周術期の管理−病態別の検査計画,治療計画 中西正芳
12.麻酔科学
 a)局所・浸潤麻酔の原理と局所麻酔薬の極量 緒方杏一
 b)脊髄くも膜下麻酔の原理 志賀舞
 c)硬膜外麻酔の原理 向山順子
 d)気管挿管による全身麻酔の原理 内田博喜
13.集中治療
 a)集中治療管理の原則 田中善宏
 b)人工呼吸管理の基礎と実際 鈴木尚志
 c)播種性血管内凝固と多臓器不全 三宅修輔
14.救命・救急医療
 a)心肺蘇生法 榎本正統
 b)ショック 新海政幸
 c)重度外傷 小泉哲
 d)重度熱傷 櫻井裕之

編集にあたって

 2013年度に第三者機関である日本専門医機構(仮称)が発足した.2013年5月には、日本専門医制評価・認定機構から「専門医制度整備指針(第4版)」が公表され、2017年4月には新しい外科専門医制度による修練開始の方向で作業がすすめられている.日本外科学会のホームページには幸いにも、「新制度では、医療安全や医療倫理に関するセミナーの受講などいくつかの要件が加わる可能性はありますが、診療実績必要症例数など根幹に関わる大きな変更なく…」とあるが、該当する若手外科医には心の準備とともに、外科専門医研修プログラム整備基準に則り、専門知識としての「到達目標」をクリアしてもらわなくてはならない.しかし、「到達目標」の各項目の内容が広範すぎるため、手探りの状況ではないかと懸念される.さらに現状では、「到達目標」をコンパクトにまとめたテキストはない.
 そこで本誌編集委員会では、外科専門医研修プログラム整備基準の「2.A 到達目標i 専門知識」を網羅するかたちで、特集を組ませていただいた.執筆は、若手オピニオンリーダーで、現役で学生講義を担当されている方を選ばせていただいた.外科専門医をめざす研修医を対象に「特別講義」形式で、自由に、そして各著者の特色を生かした執筆をお願いした.また「修練医へひとこと」では、執筆者から修練医への熱い思いをメッセージとして送らせていただいた.
 新たな専門医制度における外科修練医の座右の書になれば幸いである.

『外科』編集委員会

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