教科書

コンパス分子生物学改訂第3版

創薬・テーラーメイド医療に向けて

  • 新刊

編集 : 荒牧弘範/鹿志毛信広
ISBN : 978-4-524-40375-2
発行年月 : 2021年3月
判型 : B5
ページ数 : 320

在庫あり

定価4,840円(本体4,400円 + 税)

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正誤表

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

分子生物学の基礎からゲノム創薬まで、薬学部生にとってのミニマムエッセンスをわかりやすく解説した教科書。今改訂では新知見・新技術・新薬等の情報を更新。古典的技術の記述は簡素化し、現在汎用される技術の記述を充実させた。また、「3章遺伝情報の発現」を原核生物と真核生物に分けて再構成し、より理解しやすい内容とした。薬学教育モデル・コアカリキュラム対応。

第I部 分子生物学の基礎
 1章 遺伝子とは何か
  A 遺伝情報を担う分子
  B 核酸
  C DNA鎖とRNA鎖
  D ゲノム
 2章 遺伝情報の保存
  A 遺伝情報の流れ
  B DNAの複製
  C DNAの変異,損傷とその影響
  D 変異の修復
 3章 遺伝情報の発現
  A 原核生物の遺伝情報発現
  B 真核生物の遺伝情報発現
  C RNAの種類と機能
 4章 ゲノム
  A ゲノムプロジェクト
  B ゲノムと遺伝子
  C 一塩基多型(SNP)
  D 遺伝子の進化
第II部 遺伝子工学
 5章 遺伝子工学
  A 組換えDNA技術
  B 遺伝子のクローニング法
  C 遺伝子組換え生物等に関する指針,法律
  D 遺伝子取り扱いに関する安全性と倫理
 6章 遺伝子解析法
  A mRNAの発現解析
  B タンパク質の検出・解析技術
  C 遺伝子多型の検出
  D DNAの塩基配列解析法
  E 遺伝子工学技術による遺伝子の機能解析
第III部 医療分野への貢献
 7章 組換え医薬
  A 組換え医薬品の特色と有用性
  B 代表的な組換え医薬品
  C 組換え医薬品の安全性
 8章 ゲノム創薬
  A ゲノム創薬
  B コンピューターの創薬応用
  C 分子標的薬の基礎:細胞の増殖制御
  D 分子標的薬
 9章 遺伝子診断,分子診断
 10章 遺伝子治療と細胞,組織を利用した移植治療
  A 遺伝子治療
  B 細胞,組織,臓器(器官)を利用した移植治療
  Exercise解答
本書で対応する薬学教育モデル・コアカリキュラム一覧
索引

改訂第3版の序

 本書は2010年、薬学教育モデル・コアカリキュラムに沿って、他分野の学問領域にも取り入れられている「分子生物学」を学生に理解してもらえるようにとのコンセプトで初版を出版し、2015年、改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに沿って、改訂第2版を出版した。幸いにも、多くの薬学部の先生方に、分子生物学領域の講義の教科書としてご採用いただいた。
 最新の情報を取り入れることもコンセプトであったことから、改訂第2版では「ゲノム編集技術」なども取り入れた。この技術開発が、2020年のノーベル賞に選ばれたことは記憶に新しい。また、2018年のノーベル賞では「ペプチドおよび抗体のファージディスプレイ法の開発」および「免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用」と、分子生物学関連の多くの研究技術の開発や生命現象の解明が進んでいる。ここに、改訂第2版から5年を経て、進展著しい分子生物学領域の新たな情報を提供すべく、改訂第3版を出版する機会を得た。
 薬学生諸君の薬学共用試験CBTや薬剤師国家試験の対策の助けとなるように、初版、改訂第2版同様に、「わかりやすさ」、「理解しやすさ」を優先に、新たな知見も含めて執筆するようにこころがけた。改訂第2版で指摘された点を図表も含めて修正、加筆し、とくに、真核生物の遺伝子情報発現を新たな項目として取り上げた。また、第III部の「医療分野への貢献」では、分子標的薬として、免疫チェックポイント阻害薬など続々と上市された抗体医薬品の内容を充実させ、できる限り新薬の情報も加えた。さらに、遺伝子治療やiPS細胞による再生医療の現状を取り上げた。著者一同、改訂第3版の発刊にあたり、薬学生諸君に役立つ教科書となることを切に願っている。また、本書が、卒業後に出会う「新薬」や「新たな治療法」を理解するための一助となれば幸いである。さらに、本書に対するご意見やご指摘もお寄せいただきたい。
 最後に、改訂第3版の出版にあたり、終始作業に携わっていただき、そしてきめ細やかに読みやすく編集していただいた南江堂編集部諸氏に心から感謝申し上げる。

2020年12月
荒牧弘範
鹿志毛信広