看護学テキストNiCE
基礎看護技術〈DVD付〉改訂第2版
看護過程のなかで技術を理解する
こちらの商品は改訂版・新版がございます。
編集 | : 香春知永/齋藤やよい |
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ISBN | : 978-4-524-26911-2 |
発行年月 | : 2014年3月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 542 |
在庫
定価4,620円(本体4,200円 + 税)
正誤表
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2016年02月10日
第1〜3刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
看護技術を、単に手順として理解するのではなく、看護を具現化する方法としてとらえる視点を育てるテキスト。アセスメントから診断、計画、実施、評価まで、看護過程の展開のなかで援助技術を理解できるように構成し、各技術にはその根拠となる最新の研究的知見を提示する。事例の紹介と設問による演習で、看護技術の具体的理解とクリティカルシンキングを育む。手技の根拠もさらに充実。DVDにナレーションを追加。
はじめに
第I章 看護技術とは
A.看護技術の構造
B.看護専門職者の看護技術.インフォームド・コンセントとEBN
第II章 看護ケアのプロセスにかかわる看護技術
1.クリティカル・シンキング
A.クリティカル・シンキングとは何か
B.問題解決過程
2.看護過程
A.アセスメント
B.診断過程と看護診断
C.計画立案.目標設定と活動計画作成
D.実施
E.評価
3.記録
4.コミュニケーション
A.コミュニケーションと看護実践
B.コミュニケーションの過程
C.コミュニケーションの分類
D.専門的援助関係成立に向けたコミュニケーション
5.教育・相談
A.看護職による教育
B.看護職による相談
第III章 看護実践に統合される基本的看護技術
1.安全
A.基礎知識
B.看護実践の展開
2.感染予防
A.基礎知識
B.看護実践の展開
3.バイタルサインズ
A.体温
B.脈拍
C.呼吸
D.血圧
4.ヘルスアセスメント
A.基礎となる知識と技術
B.入院時のアセスメント
C.生活行動別アセスメント
5.与薬にかかわる技術
A.基礎知識
B.看護実践の展開
6.治療・検査にかかわる技術
A.基礎知識
B.看護実践の展開
第IV章 基本的ニーズ充足に向けた看護技術
1.環境・衛生
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習1)
2.活動・運動
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習2)
3.清潔
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習3)
4.呼吸
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習4)
5.体温調節
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習5)
6.睡眠
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習6)
7.安楽
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習7)
8.食事・栄養
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習8)
9.体液バランス
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習9-10)
10.排尿
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習11)
11.排便
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習12)
第V章 特殊なニーズ充足に向けた看護技術
1.皮膚・粘膜の障害
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習13)
2.生命の危機状態
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習14)
3.悲嘆(グリーフ)
A.基礎知識
B.看護実践の展開
C.実践におけるクリティカル・シンキング(演習15)
付録
付録1 主な体位一覧
付録2 身体の関節運動と可動域
演習問題 解答への視点
練習問題 解答と解説
索引
コラム
『基礎看護技術−看護過程のなかで技術を理解する』の初版が発行されて5年目を迎えた2014年、第2版を発行することとなりました。初版発行後も医療技術の進歩、少子高齢化の進展など看護を取り巻く環境は変化しつづけています。そしてその変化に対応するように、看護職に対する社会の期待も変化しています。安全で安心な医療を国民に保証するためチーム医療が推進され、看護職者もその専門性を活かして責任をもち看護を実践していく能力がさらに求められてきています。そして、看護の専門性を特徴づけ、そしてその実践を支える知の集合体である「看護学」も研究を通し発展しており看護学の知は広がっています。このような状況で看護職として専門性を発揮するためには、常に最新の知見に対し関心を寄せ、さらには得た知識を吟味し、自己の実践へ適切に活用していく能力が必要となります。看護の実践は、看護の受け手と看護の提供者を結ぶ「看護技術」を介して実際場面で表現されます。このように実際に個々に提供されて表現される看護技術は、初版で記したように個別的な生きた看護技術であり、一見すると同じ看護技術であっても多様な形で表現されているかもしれません。しかし、それら多様な形の看護技術の土台には堅実な基礎があります。この土台がしっかりしているからこそ、多様な形の技術が安定して提供できるのだと思います。看護基礎教育課程ではこの堅実な基礎づくりが学習者にとってのテーマだと思います。
本書の特長
本書は、看護実践現場で“生きた看護技術”を提供するための基礎となる知識や技術を学習するための資源(リソース)であり、手順ではなく、専門職者として看護を実践する技術を理解することに重きをおく初版の基本的な考え方を踏襲しています。そして、専門職としての看護技術であるからこそ、本書の内容も、根拠となる看護学の知識の発展に合わせて吟味していく必要があります。そこで、看護を取り巻く医療環境や看護学の発展を意識し、全体を見直し、学習者の皆さんがより最新の知見で看護技術を学べるよう改訂を行いました。
第2版を発行するにあたっては、本書の特長を継続しつつ、各章の内容について最新の知見による修正や追加、そしてコラム(最新の研究、トピックス−基礎看護技術から発展した臨床現場の実際)や練習問題の見直しを行いました。付録DVD-Videoにある一連の動作の手技については皆さまからのご意見を反映し、一部ナレーションを加えています。
最後になりましたが、本書初版に対しさまざまなご意見を寄せてくださった皆さま、ならびに短い期間に関わらず改訂に取り組んでいただいた執筆者の皆さまに深く感謝いたします。本書を手にした皆さまにとって、看護実践の基盤である「基礎看護技術」習得の一助となる資源になることを願っています。
2014年2月
香春知永
齋藤やよい