教科書

ネッター解剖学アトラス原書第6版

こちらの商品は改訂版・新版がございます。

: F.H.Netter
: 相磯貞和
ISBN : 978-4-524-25967-0
発行年月 : 2016年9月
判型 : A4変
ページ数 : 620

在庫なし

定価11,000円(本体10,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

イラストの美しさと解剖学的正確さで世界的に定評のある『ネッター解剖学アトラス』の第6版。今改訂では図の追加・入れ替えに加え、各章末に主要な筋の起始・停止などをまとめた表が掲載。これまで以上により深い知識を得ることができるようになった。また、前版で好評であった学習サイトStudent Consult(英語版)も引き続き閲覧可能。学生、研究者からすべての医療従事者に支持される解剖学アトラスの決定版。

第1章 頭頚部
 体表解剖
 顔面と頚部の表層
 骨と靭帯
 顔面浅層
 頚部
 鼻部
 口部
 咽頭
 甲状腺と喉頭
 眼窩とその内容
 耳
 髄膜と脳
 脳神経と頚神経
 脳血管系
 頭部撮影像
 頭頚部の筋
第2章 背部と脊髄
 体表解剖
 骨と靭帯
 脊髄
 筋肉と神経
 横断面解剖図
 背部の筋表
第3章 胸音
 体表解剖
 乳腺
 体壁
 肺
 心臓
 縦隔
 断層画像
 断面解剖図
 胸部の筋
第4章 腹音
 体表解剖
 体壁
 腹膜腔
 内臓(腸管)
 内臓(付属器)
 内臓の脈管系
 神経支配
 腎臓と副腎
 断面解剖図
 腹部の筋
第5章 骨盤と会陰
 体表解剖
 骨と靭帯
 骨盤底とその構成
 膀胱
 子宮,膣および支持構造
 会陰と外生殖器:女性
 会陰と外生殖器:男性
 生殖器の発生過程
 精巣,精巣上体および精管
 直腸
 局所撮影像
 脈管系
 神経支配
 断面解剖図
 骨盤と会陰の筋
第6章 上肢
 体表解剖
 表層の解剖学
 肩と腋窩
 上腕
 肘関節と前腕
 手関節と手
 神経脈管系
 肩関節撮影像
 上肢の筋
第7章 下肢
 体表解剖
 表層の解剖学
 股関節と大腿
 膝関節
 下腿
 足関節と足
 神経脈管系
 局所撮影像
 下肢の筋
参考文献
索引

訳者の序

 50年にわたりThe CIBA Collection of Medical Illustrationsとして広く世界に知られてきたNetter博士の図解医学書は、疾患の病態、診断、治療における基本的事項を図によって表現したものとして、世界各国で医学に関わる人々に受けいれられ、医療の向上・進歩に多大な貢献をしてきました外科医であったNetter博士が診療により一人一人の病める人々を救う道から、天賦の才能により医学知識の視覚化というユニークな方法を通じて世界中の医学・医療を志す者を教え、ひいては世界中の病める人々を救う道を選ばれたことは、我々にとって誠に幸いであったと申せます。
 Atlas of Human Anatomy原書初版は、このThe CIBA Collection of Medical Illustrationsの中から人体構造に関する図をNetter博士自らが選び、レイアウトされたものです。画を描く作業よりも計画と研究と思索を重んじた博士は、臨床医学を強く意識した構図と表現法を兼ね備えた図譜を創り上げ、情景をありのままに写した写真や図では与えられない強い力をもって人体の構造を読者に教えようとしています。そしてNetter博士の没後も、博士の遺志を受け継いだ新たな編者達の手により同書は版を重ね、米国のみならず世界の各国において強く支持されてきました。今般、原著のAtlas of Human Anatomyの初版が出版されてから25周年を迎えるにあたり、米国Elsevier社は、従来の編集体制に加え、世界各国で医学教育に携わってきた解剖学者によるInternational Advisory Boardを編成し、世界の解剖学教育の現状と臨床解剖学を考慮した編集方針のもとに、更なる改訂を行ったAtlas of Human Anatomy,6th Editionを出版しました。
 我が国でも2001年に本書の前身であるAtlas of Human Anatomy,2nd Editionの邦訳を出版して以来、Netter博士の解剖アトラスは多くの方々に広く受け入れられました。これは翻訳を担当した者として望外の喜びでありましたが、同時に、人体構造を学ぶための適切な教材としての本書の役割の重さを改めて認識するものでした。
 原著第6版の翻訳にあたっては、原著が第5版に引き続き解剖学用語の国際的な取り決めであるTerminologia Anatomicaを重視した用語の使用を更に進めたことに対応して、本邦での解剖学用語の拠り所である日本解剖学会監修「解剖学用語」改訂13版に可能な限り準拠することとしました。しかし、本書が臨床の場で多く使われてきたことを考慮して、臨床各科学会の用語集も広く参照しながら原著の用語と翻訳された和名の適切性にも配慮しました。また、原著が各国での解剖学教育の現状を考慮して、引き出し線の数を減らし表記を簡素化する方向に進んだのに対して、我が国では解剖学を学ぶ学生の方々の実用性とともに、臨床の現場の方々あるいは医学以外の業務で人体の構造についての情報を必要とする現場でも本書が広く使われていることを考慮して、訳者としては前の版と同じように、これまでの版で記された引き出し線を可能な限り残す方針を採用しております。本書を使われる方々には、このような本版の翻訳方針をご理解いただければ幸いです。
 最後に、本書の出版は、邦訳初版の翻訳において多大な貢献をされた慶慮義塾大学医学部解剖学教室今西宣晶准教授と、定方勝彦氏を中心とする当時の日本チバガイギー株式会社医誌編集グループ諸氏の御努力を礎としております。この場を借りて諸氏に御礼申し上げます。また、本書の出版を担当されたエルゼビア・ジャパン株式会社と株式会社南江堂の方々が本書の意義を十二分に理解され、極めて誠実に困難な作業にあたられましたことに深い敬意を表します。

2016年7月
相磯貞和

9784524259670