教科書

看護学テキストNiCE

病態・治療論[2] 呼吸器疾患

編集 : 石原英樹/竹川幸恵
ISBN : 978-4-524-23742-5
発行年月 : 2019年3月
判型 : B5
ページ数 : 230

在庫あり

定価2,200円(本体2,000円 + 税)

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  • 主要目次
  • 序文

専門基礎分野において疾病の病態・診断・治療を学ぶためのテキストシリーズ(全14冊)の呼吸器疾患編。医師と看護師の共同編集により、看護学生に必要な知識を網羅。(1)さまざまな症状を理解できる、(2)診断の進め方、考え方がわかる、(3)臨床看護に結びつく知識が得られる、の3点を重視して構成している。

序章 なぜ呼吸器疾患について学ぶのか
 1 医師の立場から
 2 看護師の立場から
第I章 呼吸器の機能と障害
 1 呼吸器の構造と機能
  1 呼吸器の構造と機能
  2 呼吸の生理
 2 呼吸器の障害と症状
  1 酸素化障害と呼吸困難
  2 痰・喀痰
  3 血痰・喀血
  4 咳嗽
  5 気道の障害と喘鳴
  6 横隔膜の障害
   6-1 横隔膜ヘルニア
   6-2 しゃっくり(吃逆)
   6-3 横隔膜麻痺
  7 胸膜の障害
   7-1 胸膜炎と胸水
   7-2 気胸
   7-3 胸膜の障害と石綿(アスベスト)
  8 肺循環障害
第II章 呼吸器疾患の診断・治療
 1 呼吸器症状からの診断過程
  1 呼吸困難
  2 咳嗽
  3 喘鳴
  4 胸痛
  5 喀血・血痰
  6 発熱
 2 呼吸器の検査
  1 喀痰検査
  2 X線検査
  3 気管支鏡検査
  4 呼吸機能検査
  5 血液ガス検査
  6 胸腔穿刺検査(胸水検査)
  7 胸腔鏡検査
 3 呼吸器疾患の特異的治療
  1 薬物療法
  2 酸素療法
  3 NPPV
  4 IPPV
  5 呼吸リハビリテーション
  6 手術療法
   6-1 肺切除術
   6-2 肺移植
第III章 呼吸器疾患各論
 1 かぜ症候群(感冒),急性気管支炎
 2 インフルエンザ
 3 肺炎
 4 肺結核
 5 肺非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)
 6 肺の日和見感染症
  6-1 ニューモシスチス肺炎
  6-2 サイトメガロウイルス肺炎
 7 肺真菌症
 8 気管支喘息
 9 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
 10 気管支拡張症
 11 びまん性汎細気管支炎
 12 特発性間質性肺炎
  12-1 特発性肺線維症(IPF)
  12-2 他の特発性間質性肺炎
 13 過敏性肺炎
 14 膠原病肺
 15 薬剤性肺炎
 16 放射線性肺炎
 17 好酸球性肺炎
 18 多発血管炎性肉芽腫症
 19 サルコイドーシス
 20 リンパ脈管筋腫症
 21 肺胞タンパク症
 22 塵肺症・アスベスト(石綿)肺
  22-1 塵肺症
  22-2 アスベスト(石綿)肺
 23 肺血栓塞栓症
 24 肺性心・肺高血圧症
 25 肺水腫
 26 無気肺
 27 肺がん
 28 転移性肺腫瘍
 29 胸膜炎
 30 気胸
 31 膿胸
 32 胸膜腫瘍
 33 縦隔腫瘍
 34 縦隔気腫
 35 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
 36 過換気症候群
 37 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
 38 胸部外傷
  38-1 肋骨骨折
  38-2 胸郭動揺(フレイルチェスト)
  38-3 肺挫傷
索引

はじめに

 「呼吸」とは、人間の生体現象の中でも直接生命に関係するものであり、「呼吸」の破綻は生命の危機につながる。「呼吸」というと息を吸う・吐くという動作を思い浮かべるであろう。しかし、「呼吸」はそれだけでは成立しない。まず、吸い込んだ空気を肺でガス交換(外界からの酸素の取り込みと生体からの二酸化炭素の放出)する必要がある。これは「外呼吸」といわれるものである。さらに「呼吸」にはもう一つの側面があり、それは「内呼吸」といわれ、細胞(ミトコンドリア)が酸素を利用してエネルギーを産生し、二酸化炭素を放出する代謝系である。さらに、呼吸の動作は、呼吸中枢とよばれる神経系の仕組みによって維持されている。したがって、「呼吸」の障害は肺だけではなく、全身の変化を反映しており、呼吸器疾患のみならず、あらゆる疾患をもつ患者に対して看護を提供する看護師には、多岐にわたる「呼吸」に関する知識が必要となる。
 そこで本書では、まず第I章で、呼吸器病学の基礎となる呼吸器の構造と機能、呼吸の生理、呼吸器の障害と症状についてくわしく解説した。さらに実際の医療現場で活用できる知識に重点を置くという編集方針のもと、第II章では呼吸器症状からの診断過程や、各種検査・治療法の考え方や注意点を示した。第III章の呼吸器疾患各論では、各疾患の病態・診断・治療はもとより、その疾患をもつ患者がどのような治療経過や予後をたどるのか、また、どのような退院支援や患者教育が必要なのかを解説している。本書が呼吸器疾患看護に関わるすべての方々の一助になれば幸いである。
 本書の執筆にあたり、大阪はびきの医療センターの先生方には全科を挙げてご執筆いただいたこと、また、国立病院機構南京都病院呼吸器科の坪井知正先生をはじめ呼吸器科・呼吸器外科の先生方にご協力いただいたことに対してこの場を借りてお礼を申し上げたい。
 最後に本書の企画から出版まで、支援と助言を惜しまれなかった南江堂編集部の皆様、なかでも直接ご担当いただき、忍耐強く原稿を待っていただいた竹田博安氏に深甚の謝意を表する。

2019年2月
石原英樹
竹川幸恵