教科書

看護学テキストNiCE

小児看護学II 小児看護支援論改訂第5版

病気・障害のある子どもと家族への看護

編集 : 今野美紀/二宮啓子
ISBN : 978-4-524-22334-3
発行年月 : 2025年12月
判型 : B5判
ページ数 : 472

在庫あり

定価3,960円(本体3,600円 + 税)

  • 新刊

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

主な小児疾患を網羅しながら事例を通して小児看護を学べる実践的テキスト.各疾患の一般的な子どもと家族の課題をまとめた経過図や,事例の情報をまとめた情報関連図を用いて看護の全体像をとらえ,看護過程をたどり看護実践について学べる.今改訂では,発達段階別から器官・系統別の構成に再編し,疾患と看護をより体系的に学びやすくしたほか,各章で扱う主要疾患および看護の全体像を概説する節を新設した.

序 章 病気・障害のある子どもと家族への看護を学ぶにあたって
  A.本書の学習の目標と位置づけ
  B.本書の構成
  C.病気・障害のある子どもと家族への看護過程
  D.発達段階に応じた看護
第T章 先天異常のある子どもと家族への看護
 1 先天異常のある子どもと家族への看護とは
  A.先天異常の理解
  B.主な先天異常
  C.先天異常のある子どもと家族の理解
  D.先天異常のある子どもと家族への看護
 2 口唇口蓋裂のある子どもと家族への看護
  A.口唇口蓋裂の病態・治療
  B.口唇口蓋裂のある子どもの理解
  C.口唇口蓋裂のある子どもをもつ家族の理解
  D.口唇口蓋裂のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.口唇口蓋裂のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第U章 新生児疾患のある子どもと家族への看護
 1 新生児疾患のある子どもと家族への看護とは  横山佳世
  A.新生児疾患の理解
  B.主な新生児疾患
  C.新生児疾患のある子どもと家族の理解
  D.新生児疾患のある子どもと家族への看護
 2 低出生体重児と家族への看護とは  伊織光恵
  A.低出生体重児とは
  B.低出生体重児と家族の理解
  C.低出生体重児と家族への看護
 3 呼吸窮迫症候群のある子どもと家族への看護  横山佳世
  A.呼吸窮迫症候群(RDS)の病態・治療
  B.呼吸窮迫症候群(RDS)のある子どもの理解
  C.呼吸窮迫症候群(RDS)のある子どもをもつ家族の理解
  D.呼吸窮迫症候群(RDS)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.呼吸窮迫症候群(RDS)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第V章 感染症にかかっている子どもと家族への看護
 1 感染症にかかっている子どもと家族への看護とは
  A.感染症の理解
  B.感染症にかかっている子どもと家族の理解
  C.感染症にかかっている子どもと家族への看護
 2 急性胃腸炎にかかっている子どもと家族への看護
  A.急性胃腸炎の病態・治療
  B.急性胃腸炎にかかっている子どもの理解
  C.急性胃腸炎にかかっている子どもをもつ家族の理解
  D.急性胃腸炎にかかっている子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.急性胃腸炎にかかっている子ども・家族への看護
  F.事 例
第W章 呼吸器疾患のある子どもと家族への看護
 1 呼吸器疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.呼吸器疾患の理解
  B.呼吸器疾患のある子どもと家族の理解
  C.呼吸器疾患のある子どもと家族への看護
 2 肺炎のある子どもと家族への看護
  A.肺炎の病態・治療
  B.肺炎のある子どもの理解
  C.肺炎のある子どもをもつ家族の理解
  D.肺炎のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.肺炎のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 声門下狭窄症,気管軟化症のある子どもと家族への看護
  A.声門下狭窄症,気管軟化症の病態・治療
  B.声門下狭窄症,気管軟化症のある子どもの理解
  C.声門下狭窄症,気管軟化症のある子どもをもつ家族の理解
  D.声門下狭窄症,気管軟化症のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.声門下狭窄症,気管軟化症のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第X章 循環器疾患のある子どもと家族への看護
 1 循環器疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.循環器疾患の理解
  B.起立性調節障害(OD)のある子どもと家族への看護
 2 先天性心疾患のある子どもと家族への看護
  A.先天性心疾患の病態・治療
   A―1.心室中隔欠損(症)(VSD)
   A―2.心房中隔欠損(症)(ASD)
   A―3.動脈管開存(症)(PDA)
   A―4.ファロー四徴(症)(TOF)
  B.先天性心疾患のある子どもの理解
  C.先天性心疾患のある子どもをもつ家族の理解
  D.先天性心疾患のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.先天性心疾患のある子ども・家族への看護
  F.事例@
  G.事例A
 3 川崎病のある子どもと家族への看護
  A.川崎病の病態・治療
  B.川崎病のある子どもの理解
  C.川崎病のある子どもをもつ家族の理解
  D.川崎病のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.川崎病のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第Y章 消化器疾患のある子どもと家族への看護
 1 消化器疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.消化器疾患の理解
  B.肥厚性幽門狭窄症のある子どもと家族への看護
  C.虫垂炎のある子どもと家族への看護
  D.炎症性腸疾患のある子どもと家族への看護
  E.胆道閉鎖症のある子どもと家族への看護
 2 直腸肛門奇形(鎖肛)のある子どもと家族への看護
  A.直腸肛門奇形(鎖肛)の病態・治療
  B.直腸肛門奇形(鎖肛)のある子どもの理解
  C.直腸肛門奇形(鎖肛)のある子どもをもつ家族の理解
  D.直腸肛門奇形(鎖肛)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.直腸肛門奇形(鎖肛)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 食道閉鎖症のある子どもと家族への看護
  A.食道閉鎖症の病態・治療
  B.食道閉鎖症のある子どもの理解
  C.食道閉鎖症のある子どもをもつ家族の理解
  D.食道閉鎖症のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.食道閉鎖症のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 4 腸重積症のある子どもと家族への看護
  A.腸重積症の病態・治療
  B.腸重積症のある子どもの理解
  C.腸重積症のある子どもをもつ家族の理解
  D.腸重積症のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.腸重積症のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第Z章 腎・泌尿器疾患のある子どもと家族への看護
 1 腎・泌尿器疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.腎・泌尿器疾患の理解
  B.急性糸球体腎炎のある子どもと家族への看護
  C.先天性腎尿路異常(CAKUT)のある子どもと家族への看護
  D.溶血性尿毒症症候群(HUS)のある子どもと家族への看護
 2 膀胱尿管逆流症のある子どもと家族への看護
  A.膀胱尿管逆流症の病態・治療
  B.膀胱尿管逆流症のある子どもの理解
  C.膀胱尿管逆流症のある子どもをもつ家族の理解
  D.膀胱尿管逆流症のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.膀胱尿管逆流症のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 ネフローゼ症候群のある子どもと家族への看護
  A.ネフローゼ症候群の病態・治療
  B.ネフローゼ症候群のある子どもの理解
  C.ネフローゼ症候群のある子どもをもつ家族の理解
  D.ネフローゼ症候群のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.ネフローゼ症候群のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第[章 血液疾患のある子どもと家族への看護
 1 血液疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.血液疾患の理解
  B.鉄欠乏性貧血のある子どもと家族への看護
  C.血友病のある子どもと家族への看護
 2 免疫性血小板減少症のある子どもと家族への看護
  A.免疫性血小板減少症(ITP)の病態・治療
  B.免疫性血小板減少症(ITP)のある子どもの理解
  C.免疫性血小板減少症(ITP)のある子どもをもつ家族の理解
  D.免疫性血小板減少症(ITP)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.免疫性血小板減少症(ITP)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第\章 アレルギー疾患のある子どもと家族への看護
 1 アレルギー疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.アレルギー疾患の理解
  B.アレルギー疾患のある子どもと家族の理解
  C.アレルギー疾患のある子どもと家族への看護
 2 食物アレルギーのある子どもと家族への看護
  A.食物アレルギーの病態・治療
  B.食物アレルギーのある子どもの理解
  C.食物アレルギーのある子どもをもつ家族の理解
  D.食物アレルギーのある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.食物アレルギーのある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 気管支喘息のある子どもと家族への看護
  A.気管支喘息の病態・治療
  B.気管支喘息のある子どもの理解
  C.気管支喘息のある子どもをもつ家族の理解
  D.気管支喘息のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.気管支喘息のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 4 アトピー性皮膚炎のある子どもと家族への看護
  A.アトピー性皮膚炎の病態・治療
  B.アトピー性皮膚炎のある子どもの理解
  C.アトピー性皮膚炎のある子どもをもつ家族の理解
  D.アトピー性皮膚炎のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.アトピー性皮膚炎のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第]章 免疫疾患のある子どもと家族への看護
 1 免疫疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.免疫疾患の理解
  B.主な免疫疾患
  C.免疫疾患のある子どもと家族の理解
  D.免疫疾患のある子どもと家族への看護
 2 若年性特発性関節炎のある子どもと家族への看護
  A.若年性特発性関節炎(JIA)の病態・治療
  B.若年性特発性関節炎(JIA)のある子どもの理解
  C.若年性特発性関節炎(JIA)のある子どもをもつ家族の理解
  D.若年性特発性関節炎(JIA)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.若年性特発性関節炎(JIA)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第?章 内分泌・代謝性疾患のある子どもと家族への看護
 1 内分泌疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.内分泌疾患の理解
  B.内分泌疾患のある子どもと家族の理解
  C.内分泌疾患のある子どもと家族への看護
 2 代謝性疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.代謝性疾患の理解
  B.代謝性疾患のある子どもと家族の理解
  C.代謝性疾患のある子どもと家族への看護
 3 1型糖尿病のある子どもと家族への看護
  A.1型糖尿病の病態・治療
  B.1型糖尿病のある子どもの理解
  C.1型糖尿病のある子どもをもつ家族の理解
  D.1型糖尿病のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.1型糖尿病のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第?章 脳・神経疾患のある子どもと家族への看護
 1 脳・神経疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.脳・神経疾患の理解
  B.水頭症のある子どもと家族への看護
  C.熱性けいれんのある子どもと家族への看護
  D.急性脳症・急性脳炎のある子どもと家族への看護
 2 二分脊椎(脊髄髄膜瘤)のある子どもと家族への看護
  A.二分脊椎(脊髄髄膜瘤)の病態・治療
  B.二分脊椎(脊髄髄膜瘤)のある子どもの理解
  C.二分脊椎(脊髄髄膜瘤)のある子どもをもつ家族の理解
  D.二分脊椎(脊髄髄膜瘤)のある子ども・家族へのアセスメント
  E.二分脊椎(脊髄髄膜瘤)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 髄膜炎のある子どもと家族への看護
  A.髄膜炎の病態・治療
  B.髄膜炎のある子どもの理解
  C.髄膜炎のある子どもをもつ家族の理解
  D.髄膜炎のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.髄膜炎のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 4 脳性麻痺のある子どもと家族への看護
  A.脳性麻痺の病態・治療
  B.脳性麻痺のある子どもの理解
  C.脳性麻痺のある子どもをもつ家族の理解
  D.脳性麻痺のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.脳性麻痺のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 5 てんかんのある子どもと家族への看護
  A.てんかんの病態・治療
  B.てんかんのある子どもの理解
  C.てんかんのある子どもをもつ家族の理解
  D.てんかんのある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.てんかんのある子ども・家族への看護
  F.事 例
第XIII章 運動器疾患のある子どもと家族への看護
 1 運動器疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.運動器疾患の理解
  B.筋ジストロフィーのある子どもと家族への看護
  C.特発性脊柱側彎症のある子どもと家族への看護
 2 発育性股関節形成不全(股関節脱臼)のある子どもと家族への看護
  A.股関節脱臼の病態・治療
  B.股関節脱臼のある子どもの理解
  C.股関節脱臼のある子どもをもつ家族の理解
  D.股関節脱臼のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.股関節脱臼のある子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 骨折のある子どもと家族への看護
  A.骨折の病態・治療
  B.骨折のある子どもの理解
  C.骨折のある子どもをもつ家族の理解
  D.骨折のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.骨折のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第XIV章 耳鼻咽喉疾患のある子どもと家族への看護
 1 耳鼻咽喉疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.耳鼻咽喉疾患の理解
  B.副鼻腔炎のある子どもと家族への看護
  C.中耳炎のある子どもと家族への看護
  D.難聴のある子どもと家族への看護
 2 扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大のある子どもと家族への看護
  A.扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大の病態・治療
  B.扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大のある子どもの理解
  C.扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大のある子どもをもつ家族の理解
  D.扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.扁桃(咽頭扁桃,口蓋扁桃)肥大のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第XV章 小児がんのある子どもと家族への看護
 1 小児がんのある子どもと家族への看護とは
  A.小児がんの理解
  B.小児がんのある子どもと家族の理解
  C.小児がんのある子どもと家族への看護
 2 急性リンパ性白血病のある子どもと家族への看護
  A.急性リンパ性白血病(ALL)の病態・治療
  B.急性リンパ性白血病(ALL)のある子どもの理解
  C.急性リンパ性白血病(ALL)のある子どもをもつ家族の理解
  D.急性リンパ性白血病(ALL)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.急性リンパ性白血病(ALL)(治療期)の子ども・家族への看護
  F.事例@―入院後間もない子どもと家族への看護
  G.事例A―終末期の子どもと家族への看護
 3 脳腫瘍のある子どもと家族への看護
  A.脳腫瘍の病態・治療
  B.脳腫瘍のある子どもの理解
  C.脳腫瘍のある子どもをもつ家族の理解
  D.脳腫瘍のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.脳腫瘍のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第XVI章 精神,行動,神経発達の疾患のある子どもと家族への看護
 1 精神,行動,神経発達の疾患のある子どもと家族への看護とは
  A.こころの問題の理解
  B.注意欠如多動症のある子どもと家族への看護
  C.限局性学習症のある子どもと家族への看護
  D.愛着障害のある子どもと家族への看護
 2 自閉スペクトラム症のある子どもと家族への看護
  A.自閉スペクトラム症(ASD)の病態・療育
  B.自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもの理解
  C.自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもをもつ家族の理解
  D.自閉スペクトラム症(ASD)のある子ども・家族へのアセスメントの視点
  E.自閉スペクトラム症(ASD)のある子ども・家族への看護
  F.事 例
第XVII章 事故や虐待における子どもと家族への看護
 1 事故で受診した子どもと家族への看護とは
  A.子どもの事故の理解
  B.子どもの事故に伴う主な病態
  C.事故で受診した子どもと家族の理解
  D.事故で受診した子どもと家族への看護
 2 熱傷を負った子どもと家族への看護
  A.熱傷の病態・治療
  B.熱傷を負った子どもの理解
  C.熱傷を負った子どもをもつ家族の理解
  D.熱傷を負った子ども・家族のアセスメントの視点
  E.熱傷を負った子ども・家族への看護
  F.事 例
 3 虐待を受けた子どもと家族への看護
  A.虐待発生の背景
  B.虐待を受けた子どもの理解
  C.家族の理解
  D.虐待を受けた子どもと家族へのアセスメントの視点
  E.虐待を受けた子どもと家族への看護
  F.事 例
練習問題 解答と解説
索 引

はじめに

 2009年に初版の『NiCE小児看護学T小児看護学概論』および『NiCE小児看護学U小児看護技術』が発刊されて以来,2012年に第2版,2017年に第3版,2022年に第4版と,改訂を重ねてまいりました.そしてこのたび,社会情勢の変化を踏まえて内容を精査し,授業や実習での使いやすさを考慮した結果,従来の2分冊構成から3分冊構成へと全面的にリニューアル改訂いたしました.
 本書『NiCE小児看護学U小児看護支援論』は,小児看護学の理論的基盤を導く『NiCE小児看護学T小児看護学概論』,根拠に基づいた看護技術の習得を導く『NiCE小児看護学V小児看護技術』とともに,小児看護学を学ぶためのシリーズ3分冊のうちの1冊です.本書の特長として,子どもに特有の疾患を器官・系統別に章立てを整理している点,発達段階に応じた疾患や障害およびその看護を含めている点,そして子どもの症状や病態を視覚的に理解しやすくするために,図表を豊富に用いて解説している点が挙げられます.各章の始めで病態・治療の概要,子どもと家族の特徴,看護の方向性を学んだうえで,以降の節では代表的な疾患をとりあげ解説し,さらに学んだ内容に基づく特徴的な事例をもとに看護過程の展開を例示しました.これにより,小児看護学を初めて学ぶ学習者においても,帰納的・演繹的思考を十分に発揮できる構成となっています.
 前回の改訂からおよそ4年が経過し,その間の医療の進歩は著しく,少子化・情報化・グローバル化・気候変動など,社会を取り巻く環境は絶えず変化しています.そして,その影響は否応なく子どもとその家族にも及び,学習者は複雑な背景や多様な価値観をもつ子どもと家族に出会うことになります.このような状況においても,本書の編集方針は一貫して,子どもの主体性を重視し,家族を子どもの背景としてではなく,子どもとともに看護の対象として捉え,そして子どもと家族が力を発揮し,倫理的かつ自律性を尊重した援助を学ぶことができるよう努めました.事例に登場する子どもと家族の状況は,現代社会を等身大に反映し,よい看護のモデルとなるよう心がけています.本書を手に取られた皆様から,率直なご意見・ご感想をいただければ幸いです.
 最後に,本書の企画に賛同しご執筆いただいた皆様,企画から刊行までの全過程において多大なるご協力をいただいた南江堂の皆様に,心より感謝申し上げます.

2025年10月
今野美紀
二宮啓子

9784524223343