シンプル理学療法学シリーズ
小児理学療法学テキスト改訂第4版
監修 | : 細田多穂 |
---|---|
編集 | : 大城昌平/小塚直樹/坂上昇 |
ISBN | : 978-4-524-20453-3 |
発行年月 | : 2024年9月 |
判型 | : B5判 |
ページ数 | : 316 |
在庫
定価5,280円(本体4,800円 + 税)
サポート情報
-
2024年08月27日
4章B(テキストp53)姿勢反射の一覧【表】 -
2024年08月27日
13章C(テキストp197)遺伝疾患の遺伝型と運動機能障害の原因となる主たる器官【表】
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
理学療法士がかかわる小児疾患について,概要とその理学療法についてわかりやすく解説したテキスト.小児理学療法に欠かせない定型発達と姿勢反射などの基本知識から,脳性麻痺と二分脊椎症・進行性筋ジストロフィーなど運動機能発達障害を呈する代表的な疾患を収載.ケーススタディを豊富に掲載し,基礎から臨床の概要までを学習するのに最適な構成.
第T部 定型発達
1 運動発達 胎児期・新生児期から歩行獲得まで
A 運動発達
B 胎児期,新生児期,乳児期の運動発達
2 発達・運動発達の評価
A 発達評価
B 発達検査と運動発達検査,その他の検査
3 運動発達の理論
A 運動発達理論とは
B 脳の機能の発達
C 神経学的,生物学的背景に基づく運動発達理論
D 行動学的背景に基づく運動発達理論
E 臨床的意義
4 姿勢反射の発達@正常姿勢反射と運動発達
A 姿勢反射の発達
B 姿勢反射と検査方法
C 姿勢反射と運動発達の関係
5 姿勢反射の発達A異常姿勢反射と運動発達障害
A 脳性麻痺児の異常姿勢反射と運動発達障害
B 脳性麻痺児の原始反射と運動発達障害
第U部 運動発達障害
6 脳性麻痺総論
A 脳性麻痺の定義
B 脳性麻痺の疫学
C 脳性麻痺の原因と病理
D 脳性麻痺の分類
E 脳性麻痺の症状と二次障害
F 理学療法評価
G 理学療法(治療)
7 脳性麻痺@ 痙直型四肢麻痺
A 痙直型四肢麻痺とは
B 臨床症状,異常運動発達
C 評価のポイント
D 理学療法
7 1|ケーススタディ 痙直型四肢麻痺
A 症 例
B 理学療法評価
C 理学療法
8 脳性麻痺A 痙直型両麻痺
A 痙直型両麻痺とは
B 臨床症状,異常運動発達
C 評 価
D 理学療法
8 1|ケーススタディ 両麻痺児の成長と歩行・移動能力
A 症 例
B 理学療法評価
C 現在の問題点,および統合と解釈
D 理学療法
8 2|ケーススタディ 脳室周囲白質軟化症
A 症 例
B 理学療法評価
C 問題点と理学療法プログラム
9 脳性麻痺B 痙直型片麻痺
A 痙直型片麻痺とは
B 痙直型片麻痺の臨床症状,発達の特徴
C 評 価
D 理学療法
E 装具療法
9 1|ケーススタディ 学童期の片麻痺児
A 症 例
B 理学療法評価
C 現在の問題点,および統合と解釈
D 理学療法とポイント
10 脳性麻痺C アテトーゼ型
A アテトーゼ型の脳性麻痺(CP)とは
B アテトーゼ型脳性麻痺の臨床症状
C アテトーゼ型の異常運動発達
D 評 価
E 具体的な評価項目
F 各時期における評価項目の選択
G 理学療法
10 1|ケーススタディ 緊張型アテトーゼ
A 症 例
B 理学療法評価
C 現在の問題点,および統合と解釈
D 理学療法:その際苦労した点,工夫した点
10 2|ケーススタディ 純粋型(非緊張型)アテトーゼ
A 症 例
B 臨床像
C 現在の問題点
D 理学療法
11 子どもの整形外科疾患
A 二分脊椎
B ペルテス病
C その他の小児整形外科疾患
12 知的障害児およびその他の発達障害児
A 知的障害
B 発達障害(知的障害と関連する障害)
C 知的障害児の生活と療育
D 評 価
E ダウン症候群
F ダウン症児の成長各期における運動発達の特徴
G ダウン症児の理学療法
13 子どもの遺伝性疾患
A 遺伝性疾患の多様性
B 遺伝性疾患と遺伝異常の種類
C 遺伝性疾患における筋疾患の分類
D デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
E その他の遺伝性疾患
13 1|ケーススタディ 筋疾患児の呼吸障害
A 症 例
B 理学療法評価
C 現在の問題点,および統合と解釈
D 理学療法
14 重症心身障害児(者)
A 重症心身障害児(者)とは
B 重症心身障害児(者)の臨床像
C 重症心身障害児(者)の理学療法評価
D 重症心身障害児(者)に対する理学療法
15 子どもの呼吸障害
A 子どもの呼吸機能障害の特徴
B 呼吸障害の評価
C 呼吸理学療法の進め方
15 1|ケーススタディ NICUの早産低出生体重児
A 症 例
B 理学療法評価
C 統合と解釈
D 理学療法
15 2|ケーススタディ 重症心身障害児(GMFCS X)
A 症 例
B 理学療法評価
C 現在の問題点および統合と解釈
D 理学療法
16 運動発達障害の療育体系と療育指導および支援教育
A 療育の歴史と理念
B 障害児への主な行政サービス
C 学校保健・特別支援教育とは
D 具体的な療育
16 1|ケーススタディ 障害児の地域リハビリテーション,訪問リハビリテーション
A 地域・訪問リハビリテーションの依頼内容
B 症 例
C 学校の物的環境評価についての助言ならびに指導
D 理学療法士による支援
17 小児理学療法のエビデンス
A 科学的根拠に基づく医療におけるエビデンス
B 研究デザイン
C 脳性麻痺児における理学療法の推奨グレードとエビデンス
D ライフスパンからみた評価と運動療法のエビデンス
E 現在の小児理学療法のエビデンスの動向
TOPICS|ガイドラインに基づいた小児
理学療法の方針の立て方
参考文献
学習到達度自己評価問題の解答
索 引
本書は,2010年4月の初版刊行以来,理学療法士養成校で小児理学療法学を学ぶ学生,小児の理学療法を担当する卒後間もない諸氏を対象とした,コンパクトでやさしい表現を採用した教科書であること,また教員が小児理学療法学を教授する内容が適正に収載されていることを執筆・編集の一貫したコンセプトとして,2014年3月に改訂第2版,2018年10月に改訂第3版を刊行しました.これまでの改訂の趣旨や今後の本書のあり方を熟思し,この度,改訂第4版の刊行となりました.
今回の改訂では,前版までの使いやすく理解しやすい教科書であることを継承した上で,小児理学療法学の理解と発展につなげるためのブラッシュアップを目指しました.その主な改訂内容を以下に示します,
1)採用者からいただいた意見や国家試験問題の調査に基づいて収載内容を再考しました.
2)幾つかの章において経験豊富な新しい執筆陣を迎え,新しい視点での内容を執筆いただきました.
3)本書内で使用する用語について,時代に合わせた用語に見直しました.
これらの改訂により,読者のみなさんが小児理学療法学を理解する上で必要な知識を提供できる仕上がりになっています.
小児理学療法学の学習において,初学者は乳幼児の発達の理論や特徴,障害を有する子どもの特徴や理学療法を具体的にイメージでき,理解につながることが求められます.さらに学生は,国家試験に臨むことになりますが,小児領域の問題の正確な理解につながる情報が十分に収載されていることも求められます.また,教授者にとっては,自身の臨床経験を活かしつつ,学習者の小児理学療法への興味・関心を掻き立てるような講義につながる,内容が充実し,使いやすい教科書であることが求められます.本書は,双方に求められるこれらの要素を網羅した一冊であると自負しています.
本書が前版同様,あるいはそれ以上に多くの読者の必携書として活用され,小児理学療法学の理解と発展につながることを期待しております.
本書初版の発刊以来,改訂第3版まで田原弘幸先生には編者としてご尽力いただきました.小児理学療法学を学ぶ上での礎を築いてくださったことと,これまでのご指導に対して深く感謝申し上げます.
最後になりましたが,南江堂の植田穂香氏,内田慎平氏,野村真希子氏,吉野正樹氏には改訂第4版の刊行にあたりご尽力いただきましたこと,御礼申し上げます.
令和6年7月
編者を代表して 坂上 昇