洋書

First Aid Clinical Pattern Recognition for the USMLE

Step 1

著者 : A.R.Khan & J.R.Geraghty
出版社 : MCGRAW-HILL EDUCATION
ISBN : 978-1-260-46378-1
ページ数 : 483pp.
出版年 : 2022年

在庫なし

定価6,820円(本体6,200円 + 税)

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症状と診断を結びつける「筋道」を伝える――USMLE Step1 臨床問題対策のための革新的な参考書

近年USMLE Step 1の出題に変化があったものの、症例に基づく臨床問題のマスターは、受験者にとって極めて重要なスキルであり続けている。臨床問題に対応するためには、症例に沿った診断を確定し、その診断を裏付ける科学的な基礎を理解しなければならない。この際に重要なのが「パターン認識」と呼ばれるプロセスである。本書は、医学教育全体を通じて要求される重要スキル、「パターン認識」を身に付けるための革新的な学習ガイドだ。

本書は、本番形式に倣って症状ごとにまとめられている。50以上の症状を取り上げ、その鑑別診断について解説、さらにそれぞれの症状を考える際の基本原則を提供する。
まず、USMLE Step 1で出題される可能性のある症状について概説が提示され、本番形式の症例描写が続く。それらに対して可能性のある診断が提示される形式だ。診断セクションには、正しい診断に到達するためのパターンについての解説が付されている。
基本原則のセクションでは、各症状に対する思考を深める際に重要な情報(どのような診断が一般的/稀なのか、どの疾患が急性/慢性なのか)が提示される。各症例描写には、病歴聴取・身体診察や臨床検査の結果について、疾患に典型的に観察されるものが与えられている。


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「読み物版」FIRST AIDの登場!

ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。今回はFIRST AID Clinical Pattern Recognition(以下、CRP)のレビューをしていきます。USMLE STEP1受験バイブルと言えばFIRST AID(以下、FA)ですが、このCPRはそのFAの新シリーズとなります。大量のUSMLE受験対策教材が巷に溢れる昨今、多くの方が教材選びに苦心されてきたのではないでしょうか。そこで今回はCPRの特徴と、使用が推奨される対象者について言及してみます。

FAがSTEP1受験のバイブルであることは論を俟ちませんが、残念ながら「合格にはこの1冊で十分!」ではありません。何故ならFAはあくまでも「辞書的」な教材であり、膨大な知識を還元濃縮しまくった一冊であるため、初学者が読んでも知識の羅列にしか見えないからです。そこで受験生は問題を解きながら、不明点や疑問点を逐一FAで調べ、必要に応じてFAに知識を書き加えていく必要があります。「大量の問題を解き、知識をFAに集約する」、これがSTEP1受験の鉄則中の鉄則です。しかし、学校教育を振り返れば、最初に教科書ありきで、その後問題演習が続くというスタイルを経験してきたはずです。では何故、USMLE受験においてはその順番が逆になるのでしょうか。それは「丁度いい」教科書的な存在が無かったためです。

有名な医学書と言えば、ハリソン内科学などが思い浮かびますが、果たして皆さんの周りでこれらの重厚な教科書を通読した方はどれほどいるでしょうか。もちろんハリソンを原著で読めばUSMLE受験にも役立つは思いますが、正直効率的とは言えません。あまりにも膨大な量であるため、通読自体が非現実です。従ってFAのような必要な知識を濃縮した「辞書」が重宝されてきたわけです。しかし、効率を求めたが故の問題があります。それは「ストーリーとして頭に入ってこないこと」です。そこで登場したのが、このCPRとなります。

CPRはFAと同様の順序で科目別・臓器別に構成されていますが、FAとは異なり全て症例形式で記載されています。最初に「症候毎」の鑑別疾患が与えられ、次いでその「疾患毎」に症例形式で抑えるべきポイントの解説があります。つまり、FAで得られる知識を物語にしたのがCPRというわけです。この特徴は特に、疾患概念を掴んでいない低学年向けと言えるでしょう。学校の講義で見聞きした疾患をこのCPRで調べてストーリーを把握し、その後FAで関連した知識を抑えるという流れが良いのではないでしょうか。従来は学校の講義に合わせてFAを読み、それに加えてFAのQ&Aを解くことも提案していました。しかし、数問解くだけでは知識の虫食い状態になってしまうのが現状でした。そんな中、このCPRの登場により、FAと伴に勉強することで、効率よく臨床像を「物語で」把握し、STEP1受験の本格的な準備への移行がスムーズになるのではないかと考えています。

また病院実習中の学生にもこのCPRは有効活用が可能です。多くの大学の講義は所謂「縦割り」形式といって、「疾患毎」の説明がメインであり、「この疾患の症状は・・・」というように診断名ありきで解説がなされていきます。しかし、実臨床においては患者さん「症状」を主訴に来院されるはずです。それらの症状から鑑別疾患を考え、問診や身体診察、検査から診断名を確定して、治療を開始するのが現実的な流れです。しかし、症状から推論していく、つまり「横割り」の思考パターンに慣れていないことが多く、学生実習や研修医になってから困ってしまうという話をよく聞きます。そこでCPRの特徴である「症候毎」の鑑別疾患の解説を実習に活かしていきましょう。具体的には、実習で遭遇した症例の主訴から自ら推論し、その後CPRを用いてその症状が記載されている周辺に目を通して、鑑別疾患を把握することです。

繰り返しになりますが、このCPRはSTEP1受験生にとって初(?)の「読み物的」1冊であり臨床像を把握するのに優れていながら、「実習手引き」としても使用可能という2つの側面のある本と言えます。STEP1受験生には低学年から卒後10年目以上の医師まで様々であり、全ての受験生に対して一様な教材を勧めることはできません。しかし、上記の特徴に魅力を感じられた方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか。それではまた、しーや。

評者■ 瀬嵜 智之
合同会社U-Consultant代表
精神科医兼USMLEコンサルタント



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