書籍

臨床に役立つ四肢・脊柱の断層解剖アトラス

超音波・MRI・解剖断面を比較して

: 瀬本喜啓/大槻勝紀/末吉公三
ISBN : 978-4-524-21263-7
発行年月 : 2005年10月
判型 : A4
ページ数 : 130

在庫なし

定価8,640円(本体8,000円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

補助診断法として、MRIや超音波がルーチンに用いられている現在、整形外科医にとって必須の軟部組織を含めた四肢・脊柱の断面解剖を、カラー解剖断面を含め300枚近い写真で示す実際書。正常人体各部位のMR像や超音波像を肉眼断面解剖図と比較し、解説する。また必要に応じ、造影検査も挿入し、従来の類書にはない整形外科医にとっての使いやすさを追求した一冊。

総論
 I. 運動器の超音波診断
 II. 運動器のMRI診断

各論
第1部 上肢
 1. 肩関節水平断面
 2. 肩関節前額断面
 3. 腱板短軸断面
 4. 腱板長軸断面
 5. 上腕近位水平断面
 6. 上腕遠位水平断面
 7. 肘関節水平断面
 8. 肘関節矢状断面(橈側)
 9. 肘関節矢状断面(尺側)
 10. 前腕水平断面
 11. 手根部水平断面
 12. 中手骨部矢状断面
 13. 手根部矢状断面
 14. 母指・示指水平断面

第2部 下肢
 15. 股関節水平断面(近位)
 16. 股関節水平断面(遠位)
 17. 股関節前額断面
 18. 股関節近位斜位横断面
 19. 大腿骨頚部長軸水平断面
 20. 大腿骨頚部長軸前額断面
 21. 大腿水平断面
 22. 膝関節矢状断面(内側)
 23. 膝関節矢状断面(外側)
 24. 膝関節前額断面
 25. 前十字靭帯矢状断面
 26. 後十字靭帯矢状断面
 27. 下腿水平断面(近位)
 28. 下腿水平断面(近位1/3)
 29. 下腿水平断面(中央部)
 30. 下腿水平断面(遠位1/3)
 31. 下腿矢状断面
 32. 足関節水平断面
 33. 足関節矢状断面
 34. 足関節前額断面
 35. 足根骨水平断面
 36. 中足骨水平断面
 37. 中足骨水平断面と矢状断面
 38. 足趾矢状断面

第3部 脊柱
 39. 頚椎水平断面
 40. 頚椎矢状断面
 41. 胸椎水平断面(T7)
 42. 胸椎矢状断面
 43. 胸腰椎水平断面
 44. 胸腰椎矢状断面
 45. 腰椎水平断面
 46. 腰椎矢状断面

運動器疾患の画像診断に最もよく用いられている単純X線撮影法は、骨の外傷や疾患の診断に適していますが、連動器を構成する軟部組織すなわち軟骨、筋、靭帯、腱、脂肪などの描出に適しているとはいえません。これらの組織の検査には、補助診断として造影検査や軟部撮影、MRI、超音波検査等さまざまな検査法が施行されています。特にMRIと超音波検査には、身体の断面についての知識が必須ですが、今までに出版されている断面解剖やMRIの解剖図譜は、主に体軸の前額面、矢状面、横断面の図譜のみであり、整形外科医やリハビリテーション医等にとって、実際の臨床の場に即した断面ではないことも少なくありませんでした。また、解剖断面とMRIを比較した図譜は多いのですが、超音波断層像と比較した図譜はありませんでした。本書は、運動器疾患のMRIのみならず超音波断層診断に必要な解剖をより深く理解するためにと願い草稿を練りました。
 御遺体から解剖断面を作製し、MRIと超音波像を対比することはさほど難しいことではないであろうと楽観していましたが、いざ取り掛かると予想外に困難でした。解剖断面がMRI断面や超音波画像と一致しないことがあり、何度も画像を撮り直しました。解剖断面作製には、お二人の方から医学の発展に役立てばとのご篤志をいただき、本書作成のために御献体いただきました。ここに心から深く御礼申し上げます。
 御遺体の解剖断面作製はかなりの重労働でしたが、それにもかかわらず、ホルマリンにむせかえりながら標本作製・撮影にご協力いただいた、大阪医科大学第一解剖学教室の茶谷薫氏(現:京都大学霊長類研究所進化系統部門形態進化分野)に深く感謝いたします。彼女の献身的な努力と協力がなければ、途中で投げ出してしまいそうな暑い夏でした。
 MRIの断面像は比較的短期に仕上がりましたが、解剖像と一致させるようにMRIを撮像することが大変な作業でした。ご遺体の断面像とMRIの断面像とを一致させるように追加のMRIを撮像するため、1日に1枚の画像しか撮像できないこともありました。できるだけ解剖断面に近い画像を求めて、根気よくさまざまなテクニックを駆使して撮像しました。通常の業務終了後に夜遅くまで協力していただいた、大阪医科大学附属病院放射線科の山村憲一郎氏に深く感謝します。
 超音波の撮像には、さらに長い時間がかかりました。過去10数年の超音波機器の発達は目覚しく、遅筆を嘆いている間に当初撮像した画像はすぐに古くなり、何百枚と撮った超音波画像は新しい機器で撮った画像を見るたびに見劣りがするため、何十回も撮り直しました。撮像した超音波画像は3000枚近くになりました。
 本書は、昭和53年に大阪医科大学を卒業し、執筆当初大学病院に在籍していた専門分野の異なる同窓生3名の著者、整形外科医学教室助教授 瀬本喜啓(現:近江温泉病院副院長)、第一解剖学教室教授 大槻勝紀、放射線医学教室助教授 末吉公三(現:末吉クリニック院長)が力を合わせ、それぞれの専門領域を最大限に発揮してできた解剖図譜です。長期間を費やした本書ですが、MRIや超音波画像は、現時点で最高水準の画像を掲載することができたと自負しております。
 本書が多くの領域や分野の方々の参考書としてご利用いただければ幸甚です。
平成17年夏
著者一同
(一部改変)